目次
- ソーシャルレンディング全事業者一覧と特徴
- 1.maneo(マネオ)
- 2.SBIソーシャルレンディング
- 3.Owners Book(オーナーズブック)
- 4.Crowd Bank(クラウドバンク)
- 5.LCレンディング(maneo系)
- 6.Crowd Credit(クラウドクレジット)
- 7.LENDEX(レンデックス)
- 8.SAMURAI(旧スマートエクイティ)
- 9.Funds(ファンズ)
- 10.ジェイ・レンディング
- 11.Pocket Funding(ポケットファンディング)
- 12.プレリートファンド(maneo系)
- 13.ネクストシフトファンド
- 14.Crowd Realty(クラウドリアルティ)
- 15.アメリカンファンディング(maneo系)
- 16.さくらソーシャルレンディング(maneo系)
- 17.アップルバンク(maneo系)
- 18.スマートレンド(maneo系)
- 19.TATERU FUNDING(タテルファンディング)
- 20.FANTAS Funding(ファンタスファンディング)
- 21.ビットリアルティ
- 22.CREAL(クリアル)
- 23.Renosy(リノシー)
- 24.キャッシュフローファイナンス(maneo系)
- 25.クラウドリース(maneo系)
- 26.ガイアファンディング(maneo系)
- 27.トラストレンディング
- 28.グリーンインフラレンディング(maneo系)
- 29.みんなのクレジット
- 30.ラッキーバンク
- ソーシャルレンディング事業者比較のポイント
- 2019年おすすめの事業者3選
- まとめ
ソーシャルレンディング全事業者一覧と特徴
ソーシャルレンディングで多くの人が悩むことが、運営事業者をどう比較して、どう選ぶかというポイントでしょう。
比較してポイントをお伝えする前に、国内の運営事業者(クラウドファンディングサービスの事業者も含めて)を30社すべて見てみましょう!
以下に、各事業者の一覧と特徴を記載しました。
※下記の情報は2019年2月10日現在のものです(順序不動)
1.maneo(マネオ)
出典:maneo(マネオ)
取扱実績(ローン成約額)規模は1,500億円超であり、ソーシャルレンディング業界最大手。
2018年に行政処分を受け、2019年に貸付金の遅延などネガティブな話題が目立つが、実績の大きさやパイオニア企業としての存在感は強い。
※maneoはソーシャルレンディングサービスのプラットフォームを他の運営事業者に提供しており、それらの事業者は総称して「maneo系」と呼ばれている。
2.SBIソーシャルレンディング
親会社のSBIホールディングスは誰もが知る巨大金融グループであり、経営基盤の厚さと信頼性の高さは随一。
2011年の事業開始以来、着実に実績を伸ばしている人気事業者。
過去には個人向け融資も取り扱っていたが、今は事業者向け融資がメインで、不動産担保付き案件が多いことが特徴
3.Owners Book(オーナーズブック)
上場企業のロードスターキャピタル株式会社(不動産投資顧問業などを営む)が運営しているため、不動産投資案件に特化している。
すべての案件に不動産担保がついていることと、不動産投資のプロのお墨付き案件ということもあり非常に人気が高く、募集開始後すぐ終了になることが多い。
不動産投資ということもあり利回りは決して高くなく、4%~5%の手堅い案件が多い。
4.Crowd Bank(クラウドバンク)
証券会社(日本クラウド証券株式会社)が運営している事業者。
太陽光発電から不動産事業、国内外を問わずバラエティに富んだ案件が豊富に用意されているのが特徴。
1年以内の短期間案件や担保付案件も多く、サイトの使い勝手も良い。
過去に行政処分を2度受けたことがあるものの、業務改善により安定した営業を続けており貸し倒れや遅延による大きな損害は出ていない。
5.LCレンディング(maneo系)
出典:LCレンディング
親会社はJASDAQ上場企業(LCホールディングス株式会社)であり、グループのノウハウを活かした不動産投資型の案件がメイン。
親会社の保証付き案件、担保付き案件が多く信頼性が高い。
6.Crowd Credit(クラウドクレジット)
発展途上の国を支援するという理念を掲げ、海外の新興国案件に特化した事業者。
サービスを開始したのは2014年とまだ設立年数は浅いものの、出資企業に伊藤忠商事など名だたる企業が名を連ねている。
セミナーを頻繁に開催し、代表や経営陣の情報発信も多く、顔が見える経営陣や経営の姿勢を支持する声は多い。
7.LENDEX(レンデックス)
不動産投資案件に特化した事業者で、利回りが下がりやすい分野ながら7%から10%と高い利回りを設定しているのが大きな特徴。
案件のほとんどに不動産担保を設定、担保評価に第三者の評価を取り入れるなどして保全に取り組んでいる。
8.SAMURAI(旧スマートエクイティ)
クラウドバンクと同じく、証券会社が運営していることで知られる事業者。
ユニークな案件を取り扱うことで知られており、仮想通貨マイニングファンドやスリランカ預金ファンドなど、他の事業者では見かけない珍しい案件も取り扱う。
9.Funds(ファンズ)
もっとも有名なソーシャルレンディングメディア、クラウドポートが運営する事業者。
取り扱う案件は大手グループ企業限定の融資で、ファンドを組成する企業名が公開されていること、クラウドポート運営ということもあり注目と信頼を集めている新規企業。
10.ジェイ・レンディング
出典:ジェイ・レンディング
JASDAQ上場のJALCOホールディングス株式会社の子会社が運営しており、「ハイクラスなソーシャルレンディングサイト」をキャッチに最低投資額50万円からの高額案件を提供している。
最低投資額は高いものの、案件募集の概要は細かく明記されており、上場企業のバックボーンもあるということで、募集後すぐに終了になることが多い。
11.Pocket Funding(ポケットファンディング)
出典:ポケットファンディング(Pocket Funding)
沖縄県発の運営事業者。沖縄県を中心とした不動産投資、事業投資案件がほとんどで、原則不動産担保付きとなっている。
設立後3年程度の新しい事業者だが、貸し倒れや遅延発生件数はゼロで、安定して投資額を増やしている。
12.プレリートファンド(maneo系)
出典:プレリートファンド
REIT(不動産投資信託)に組み入れ可能な不動産案件を提供する事業者。
REITというわかりやすさに加え、対象不動産の詳細が開示されていることが特徴。
13.ネクストシフトファンド
出典:ネクストシフトファンド
鳥取発の事業者で、「社会的インパクト投資」をキャッチフレーズとして国内外の発展途上地域の創生、環境改善など多彩な案件を取り扱い、地方から社会へ貢献する投資という理念を掲げている。
鳥取銀行や山陰放送などの地場企業が株主に加わっている。
14.Crowd Realty(クラウドリアルティ)
出典:クラウドリアルティ
国内外の不動産案件に特化した事業者で、対象となる不動産の特徴や写真が細かく記載されているのが大きな特徴。
最近では、京都の町家再生や飲食店支援などのプロジェクトが多く、いずれも投資対象が詳細にわかりやすく明記されているため投資家からの信頼も厚い。
15.アメリカンファンディング(maneo系)
出典:アメリカンファンディング
アメリカの不動産に特化したサービスを提供している事業者で、ほとんどの案件にアメリカの不動産担保が付くのが大きな特徴。
2018年から大規模な遅延が相次いでいるmaneo系の中では珍しく遅延などがなく安定した返済を続けている。
16.さくらソーシャルレンディング(maneo系)
出典:さくらソーシャルレンディング
国内の地方創生のための投資をコンセプトにしており、地方企業のニーズにこたえる投資案件が特徴的。
maneo系の中では地味な印象ながらも地方創生、社会貢献できるという理念に共感する投資家は少なくない。
不動産担保付きの案件も多数取り扱っている。
17.アップルバンク(maneo系)
出典:アップルバンク
不動産担保付きビジネス、ユニークな給与前払いビジネスなどを扱うmaneo系の事業者。
1年以上から1か月程度の短期間案件まで多数の案件があり、短期間の少額投資も可能になっている。
18.スマートレンド(maneo系)
出典:スマートレンド
融資対象を厳しく選定し、確実な返済を続けている事業者。
そのため利回りは一般的なソーシャルレンディングの利回り8%より低めの6%程度になっており、手堅く投資したい人むけの事業者といえる。
19.TATERU FUNDING(タテルファンディング)
※新規募集停止中
不動産関連のプラットフォーム開発で知られる上場企業、TATERU社が運営する不動産特化型事業者。
2018年8月に融資を通りやすくするため、顧客預金データの改ざんをしていたことが報じられ、同年9月より新規の募集を停止している。
20.FANTAS Funding(ファンタスファンディング)
出典:FUNTAS funding(ファンタスファンディング)
不動産投資型クラウドファンディングという位置づけでサービスを展開。
不動産投資でありながら高めの8%~の利回りが特徴。
1万円から投資可能で、投資物件の情報が詳細まで記載されているため信頼性が高い。
21.ビットリアルティ
出典:bitREALTY(ビットリアルティ)
不動産投資型クラウドファンディングという位置づけでサービスを展開。
東証一部上場のケネディクス株式会社とシンクタンクの最大手である野村総合研究所が共同で設立したビットリアルティ株式会社運営の事業者。
同社は今後ソーシャルレンディングにとどまらず幅広い金融サービスを展開していくと発表しており、新規参入事業者ながら注目度が高い。
22.CREAL(クリアル)
出典:CREAL(クリアル)
不動産投資型クラウドファンディングという位置づけでサービスを展開。
2018年に開業したばかりだが大規模案件を多数取扱う。
投資額が大きく、投資期間も長いことから安定した不動産投資をしたい投資家から注目を集めている。
23.Renosy(リノシー)
出典:RENOSY(リノシー)クラウドファンディング
中古不動産流通サービスのRenosyが不動産投資型クラウドファンディングという位置づけでサービスを展開。運営企業は株式会社GA technologiesという上場企業。
AIを活用して選定された都市部の区分所有・中古物件に1万円から投資できることが特徴。
24.キャッシュフローファイナンス(maneo系)
出典:キャッシュフローファイナンス
国内の不動産案件や事業資金案件などを取り扱う事業者で、8%以上の高利回り案件が多いのが特徴。
※2019年2月現在、多数の案件に遅延が発生しており、実質新規案件の募集がない状態となっている。
25.クラウドリース(maneo系)
出典:クラウドリース
飲食店などの開業資金などを支援する独自の案件を提供している事業者。
貸付のスキームも他の事業者とは異なり、複数の投資家から集めた資金を関連会社に貸付し、関連会社が中小企業にリースするなどして融資を行うことになっている(つまり4者が関わる独自のスキーム)。
※2019年2月現在、多数の案件に遅延が発生しており、実質新規案件の募集がない状態となっている。
26.ガイアファンディング(maneo系)
出典:ガイアファンディング
海外の不動産案件に特化した事業者で、経営陣も海外不動産投資の実績が豊富
全案件に不動産担保がついている。
※2018年12月、全ファンドで支払い遅延があることが発表され、新規募集も停止中となっている。
27.トラストレンディング
出典:トラストレンディング
利回りの高さや不定期に開催されるキャンペーンなどが売りの事業者。
最低投資額が10万円からとなっているため、他の事業者に比べ投資のハードルが高い。担保付きの不動産案件を多く取り扱う。
※2018年12月に行政処分を受け、1か月間の業務停止命令と業務改善命令を受け、その後も新規募集停止状態。
28.グリーンインフラレンディング(maneo系)
出典:グリーンインフラレンディング
再生可能エネルギー事業に特化した案件を提供しており、10%を超える高い利回りの案件が多いことが特徴。
2018年7月、同社を営業者とする案件の勧誘において、プラットフォームを提供しているmaneoマーケット株式会社に行政処分がくだされた。
以後、同社は新規募集を停止している。
29.みんなのクレジット
出典:みんなのクレジット
多額のキャンペーンを頻繁に行い、急速に資金を集めていた事業者。
2017年に資金の不正流用などで行政処分を受けた。
約30億円の貸付金がいまだに返還されていない「みんクレ事件」はソーシャルレンディング史上最悪の被害額となった。
現在は新規業務停止中。
30.ラッキーバンク
出典:ラッキーバンク
不動産に特化した案件を多数取扱い、勢いに乗って投資額を伸ばしていた事業者。
2018年に資金の不正流用などがあり行政処分を受け、その後大規模な遅延が発生。
2019年12月に債権総額の3割にあたる債権を譲渡したと発表、投資家の約7割に損失が出た。
※新規募集停止中
ソーシャルレンディング事業者比較のポイント
それでは、複数のソーシャルレンディング事業者を比較するためのポイントをお伝えしていきましょう。
大切なことは、次の3点をしっかり確認したうえで比較することです。
- 事業者の信頼性
- 担保や保証の有無
- 利回り・取扱い案件
それぞれの比較ポイントについて詳しく解説していきますね。
1.事業者の信頼性
ソーシャルレンディングはまだ10年ほどの歴史しかなく、ソーシャルレンディング事業者も若い新興企業が多くなっています。銀行や証券会社のようなネームバリューや財政基盤はありません。
そのため、事業者の倒産リスクを意識したうえで、信頼できる事業者を選ぶことが大切になってきます。
信頼できる事業者の特徴は、
- 上場企業の傘下、有名企業と資本関係にある
- 経営陣の顔写真をHPで公開している
- 情報開示をしっかりしている
- コーポレート・ガバナンスがしっかりしている
などです。
上場企業の傘下であるなど強固なバックグラウンドがある企業は信用力が高まります。
また、経営陣の経歴や顔写真をホームページで公開し、「顔が見える経営」を心がけている企業、情報開示に注力している企業も、投資家に寄り添う姿勢が感じられますよね。
その他、内部態勢や企業倫理が確立されており、コーポレート・ガバナンスがしっかりしている企業は健全な経営ができているという証にもなります。
こういう細かい点もふまえて各事業者の信頼度を比較してみてください。
2.担保や保証の有無
ソーシャルレンディングには元本保証はありません。
そのため、担保や保証の有無、どのように用意されているかどうかも大切な比較ポイントです。
ソーシャルレンディングにおける担保や保証とは、貸し付けた資金がきちんと返ってくる仕組みのことを指し、貸し倒れリスクをできるだけ低くするものになっています。
担保とは
投資資金の貸付先(借り手)が返済不能状態に陥った際、返済資金を確保するための「担保」として借り手から貸し手に提供される資産価値のあるものです。
担保の種類には不動産、動産、有価証券や売掛債権などがあります。
もっとも多い担保は土地や建物などの不動産で、万一の際は担保として設定された土地・建物を売却し、返済資金に充当するという仕組みになっています。
保証とは
投資資金の貸付先(借り手)が返済不能状態に陥った際、借り手の代わりに返済する義務を第三者が負うことを「保証」と呼びます。
保証の形としては個人連帯保証、関係会社保証、第三者保証などがあり、もっとも多い形が個人連帯保証です。
個人連帯保証は貸付先(借り手)企業の代表経営者や役員が負うことが多くなっています。
担保や保証があれば100%保証されるわけではありませんが、リスクをできるだけ低くし、損失を限定的にしてくれる効果があります。
担保や保証の組み合わせ方や設定の方法は案件や事業者によって異なるため、各事業者のホームページなどで細かく確認するようにしてください。
3.利回り・取扱い案件
ソーシャルレンディングの利回りは5%から15%ほどと幅広く設定されており、取扱い案件は不動産投資から事業性資金まで多種多様です。
事業者を比較するときは、自分の希望する利回りで、気に入る分野の案件を提供している事業者ばかりを選んでしまいがちです。
しかし、似た案件にばかり投資していると、実は貸付先の企業が同じで分散投資できていなかったなんていうリスクもあります。
これらのリスクを踏まえ、希望する利回りや案件は偏りすぎないようにし、複数の選択肢を持って比較するようにしましょう。
2019年おすすめの事業者3選
ソーシャルレンディングの事業者選びに大切な比較ポイントを踏まえたうえで、2019年の今おすすめの事業者を3つ厳選しました。
ソーシャルレンディング投資を始めたい人、事業者選びで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【おすすめ事業者3選】
- SBIソーシャルレンディング
- オーナーズブック
- LCレンディング
おすすめ企業3社に共通するポイントは、次の3点です。
- 上場企業という大きなバックグラウンドがある(=信頼性の高さ)
- 担保付案件が多く担保そのものを信頼できる(=保全の有無)
- 決して高くはないが安定した利回りで取扱案件が多い(=利回り・取扱い案件)
特に大切なポイントは信頼性の高さです。
元本保証がないソーシャルレンディングだからこそ、事業者の破綻リスクや信用力は重視しておきたいポイントといえます。
まとめ
ソーシャルレンディングで事業者を比較するポイントや、各事業者の特徴について紹介しました。
繰り返しますが、比較するうえで大切なことは次の3点です。
- 事業者の信頼性
- 担保・保証の有無
- 利回り・取扱い案件
この3つのポイントに気をつけながら、自分に最適なソーシャルレンディング事業者を比較し、選ぶようにしてくださいね!
これからソーシャルレンディングでの投資を考えていらっしゃる方は、口座開設の手順などについて解説したこちらの記事もしっかりと確認しておくべきです。