2017年から営業を行っているソーシャルレンディング会社「LENDEX(レンデックス)」。
決して大きなソーシャルレンディング会社ではありませんが、maneoファミリーではなかったため、現在でも安定して案件の供給そして返済実績を積み重ねています。
そのレンデックスの、良い評価・悪い評判などを探ってみました!
目次
LENDEX(レンデックス)の良い評判
まず、LENDEX(レンデックス)の良い点から確認していきましょう。
良い評判①:第三者機関が担保の審査を行っている
LENDEX(レンデックス)では、自社のウリのひとつとして、全案件に不動産担保を設定していることをあげています。
さらに、不動産担保を設定しているだけではなく、自社による審査と第三者機関による審査を行っており、その評価額の低い方に対しての80パーセントまでの貸付しか行わないとしています。
そのため、LTV(Loan To Value:担保金額に対する借入金額の割合)の値は80パーセントに設定されており、担保としての確実性が高いものになっています。
ちなみに、LENDEX(レンデックス)では第三者機関と記載する前は、東急リバブルが審査を行っていると記載していました。
この内容についてLENDEX(レンデックス)へ問い合わせてみると、実際には現在第三者機関という名前であっても、2019年4月時点も東急リバブルに審査を行ってもらっていることは変わりないと言っています。
東急リバブルからの要望で、第三者機関という表記に書いて欲しいと言われたために、このように変更したとしています。
大手不動産会社である東急リバブルが審査を行っているわけですから、その評価額は確かなものがあると言えるでしょう。
ラッキーバンクのように、自社でずさんな審査を行い、行政処分を受けた会社とは訳が違います。
LENDEX(レンデックス)の不動産担保は一定の信頼がおけるものと言えるでしょう。
良い評判②:貸し倒れ実績がない
2019年4月時点でのLENDEX(レンデックス)の募集実績は、約17億円です。
募集実績は現在41号まで行われており、その中で一度も貸し倒れが発生したことはありません。
着々と投資家に対して返済を行ってきており、募集実績ではなく返済実績の信頼性も高いものがあると言えるでしょう。
他のソーシャルレンディング会社、特にmaneoファミリーではほぼ全案件が一斉に貸し倒れが起きるというあり得ない事態が頻発しています。
その中で、LENDEX(レンデックス)のような独立型のソーシャルレンディング会社が、小規模ながらもきちんと返済を続けていることは評価に値すると言えます。
良い評判③:利回りが比較的高めである
LENDEX(レンデックス)の魅力として、利回りが比較的高めであることも挙げられるでしょう。
2019年3月から4月に募集された案件の利回りは、どれも8パーセントとなっており、現在の業界の平均的な水準である6パーセントから7パーセントを上回るものになっています。
さらに、2019年3月から4月にかけては、Amazonギフト券のプレゼントキャンペーンを行っています。
こちらのキャンペーンによって、実質的に利回りは0.2パーセント上乗せされていました。
以前は10パーセントや9パーセントという非常に高い利回りの案件も提供していたのですが、さすがに利回りの数字は徐々に落ち着いてきているようです。
利回りが高ければ、それと同時に貸付金利も高くなるので、返済リスクが高くなってしまいます。
LENDEX(レンデックス)の場合は貸付金利の値も公開しており、基本的に10パーセントや9.5パーセントで貸付を行っています。
もちろん、これも銀行が融資してくれる金利より良い数字ではありませんが、15パーセントなどという返済リスクが高くなってしまう水準でないことをきちんと確認できる点も評価できるでしょう。
LENDEX(レンデックス)の悪い評判
LENDEX(レンデックス)の評判は、良いものばかりではありません。
悪い評判についてもしっかりと確認していきましょう。
悪い評判①:会社の規模が小さい
2019年4月現在、LENDEX(レンデックス)の社員数8名と会社情報に記載されています。
約1年半のソーシャルレンディング事業の運営実績を持っていますが、その間で募集した金額は17億円です。
つまり、ひとつ月平均で約1億円という数字であり、さらに貸付金利から投資家への提供金利を引いた数字は2パーセントになっているので、1ヶ月間の会社の売り上げは200万円程度にしかなっていないことがわかります。
実際、平成30年12月期のLENDEX(レンデックス)の決算の数字を見ると、約1,400万円の赤字になっていました。
会社の規模がそれほど大きくないため運営コストはかからないですが、売上利益も小さいことでなかなか黒字化には到達していないようです。
ただし、最近は1億円を超えるような大型案件が増えています。
徐々に募集規模、そして会員数も増加していることがわかります。
企業の運営が軌道に乗る水準にはそろそろ達する見込みかもしれません。
一方で、正社員数が少ないということは、内部における監査体制などが整っていない可能性もあります。
社長交代の理由として、財務省の人間を迎え前社長の筧悦生氏が管理部長に就任したというのも、社内の管理体制の強化につなげる意向が見えます。
悪い評判②:社長が変わったばかりである
2019年3月に、LENDEX(レンデックス)は創業時の社長である筧悦生氏から、財務省出身である田川徳彦氏に社長を変更しました。
田川氏は財務省出身ですが、どのような業務に携わってきたらどうかはインタビュー記事がほとんど掲載されていないため、実態が明らかになっていない状態です。
そして、なぜこのタイミングで筧氏から社長を交代したのか。
その意味を、LENDEX(レンデックス)では「内部体制の強化」としていますが、投資家からすれば創業社長がこれほど簡単に交代することはなかなか納得いくものではありません。
筧氏からすれば、ソーシャルレンディング事業で思ったような利益が出ないため、事業を譲渡して自分は名ばかりの管理部長に就き、実質的な経営は田川氏に任せる。
そして自分はオーナーを退くことで、会社を売却して利益を得るということも考えられます。
社長が変わることはもちろん悪いことばかりではありませんが、このタイミングではポジティブな評価をするのはなかなか難しいでしょう。
悪い評判③:早期償還が非常に多い
LENDEX(レンデックス)の投資家の意見を見ていると、「早期償還が多い」という評価が目立ちます。
LENDEX(レンデックス)は不動産案件を扱っていますから、なぜ早期償還がこれほど起こるのかというと、次のような流れになっていることが想像されます。
- 不動産会社が不動産購入のためLENDEX(レンデックス)を通じて資金を集める。
- 集めた資金をもとに、不動産会社は不動産物件を購入し、転売先を探す。
- 12ヶ月間という期間を設定しているが、実際は転売先が決まった時点ですぐに売却してしまう
このような流れになっているため、転売先が見つかれば不動産会社からも金利を支払いたくないため、さっさと売却してしまうことを常としているのです。
ただし、まともに担保を処分できないソーシャルレンディング会社が多い中、LENDEX(レンデックス)はきちんと売却価値のある不動産を審査して案件を組成しています。
そして、実際に売却に成功しているわけですから、これは決してネガティブなことだけではないと言えます。
案件の募集も最近では積極的に行われているため、早期償還が起こることはむしろ喜ばしいことと評価できると考えられるときもあります。
まとめ
LENDEX(レンデックス)の評判についてお伝えしてきました。
不安な点としては、次の3点でしょう。
- 会社規模が小さいこと
- 前期が赤字であったこと
- 意図が読めない社長の交代
それ以外の面を見てみても、返済実績もきちんと積み重ねており、早期償還が多めできちんと担保を売却するあてを持っている。
そして、金利が高く担保の評価も適正なものであり、基本的には「投資家の利益をできる限り保護したい」という会社の意向が見えてくる会社です。
maneoファミリーがこれだけ醜態をさらす中、小規模ながらこれだけの実績を見せていることは評価できるのではないでしょうか?