事業を始めるとき、従来は銀行からお金を借りることが一般的でした。
しかし、最近では「クラウドファンディング」で資金を調達する企業や個人が増えています。
一般の人から出資を受けられるため、銀行の融資よりもハードルが低いといったメリットがあるからです。
事業をしたい人が調達者として資金を集められるだけでなく、クラウドファンディングを使えば、個人の出資者は投資家として投資で利益を上げることもできます。
ただ、クラウドファンディングで資産運用する方法は、投資家でも知らない方が多いのではないでしょうか?
そこで、この記事ではクラウドファンディングの基本的な仕組みや、調達者・出資者にとっての使うメリット・デメリットなどを解説していきます。
数ある業者の中からおすすめも掲載しています。
この記事をクラウドファンディングによる事業や投資に役立てていただければと思います。
クラウドファンディングの仕組み
クラウドファンディングは、事業やプロジェクトに必要な資金をインターネット上で個人から募集するサービスです。
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせ、クラウドファンディング(crowdfunding)という造語が生まれました。
銀行の融資だけで事業を行うことが困難な企業などが、クラウドファンディングを通じて大勢の個人投資家から少しずつ資金を集めることができるのです。
営利目的の事業のみならず、寄付など非営利目的でもクラウドファンディングは行われています。
最近では、災害が起きるとクラウドファンディングで義援金を寄付するという方も増えています。
次の項目では、6種類のクラウドファンディングの違いを解説していきます。
慈善事業に出資したい人と、投資目的で出資したい人とでは別のクラウドファンディング業者を利用する必要があるので、自分に合ったサービスを調べましょう。
クラウドファンディング6種類の比較
「クラウドファンディング」は大きく6種類に分けられるため、一覧表にまとめました。
それぞれの仕組み、リターン、調達者にとってのメリット・デメリット、出資者(投資家)にとってのメリットデメリットをまとめたので、まずはこの表で自分に合っていそうなクラウドファンディングを絞りましょう。
クラウドファンディングの種類 | 仕組み | タイプ | リターン | 調達者のメリット | 調達者のデメリット | 出資者のメリット | 出資者のデメリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|
寄付型 | 被災地支援やボランティアを目的に寄付金をつのる | 非投資型 | 原則、リターンは無し | リターンの提供なしで資金を調達できる | 営利事業に関する資金調達には使いにくい | 社会貢献のほか、寄付金控除の対象となる | 寄付のためリターンは得られない |
購入型 | プロジェクトの資金をつのる。主な目的が支援のため、出資額とリターンのバランスは重視されない | 非投資型 | 物やサービス | リターンが少なくても資金提供を受けられる可能性がある | お礼の品物作成にお金がかかり、赤字になることがある | 支援するプロジェクトから特別なサービスを受けられる | 出資額に対してリターンが釣り合わないことが多い |
融資型(ソーシャルレンディング) | 企業に対して個人投資家が小口で融資をする | 投資型 | 分配金 | 銀行融資を受けられなくても資金調達できる | 銀行の融資よりも高い金利を支払う必要がある | 比較的低リスクで高い利回りの運用ができる | 多くはないが貸し倒れする可能性がある |
不動産投資型 | 個人投資家が小口で出資し、不動産の運用を行う | 投資型 | 分配金 | 銀行融資を受けられなくても資金調達できる | 銀行の融資よりも高い金利を支払う必要がある | 1万円と少額でも不動産投資ができる | リスクが低い代わりに利回りも低め |
ファンド投資型 | プロジェクトの資金をつのり、利益に応じて分配金を支払う | 投資型 | 分配金 | 中長期で資金を調達できる | 決まった期間で利益を上げる必要があり、黒字化を厳しく求められる | プロジェクトが成功すれば大きな利益を得られる | ハイリスクのため損をする可能性も大きい |
株式投資型 | 未公開株の出資者をつのり、事業資金とする | 投資型 | 配当金 | 株式未公開でも資金調達することができる | 株主増加による事務や経費の負荷がかかる | アクセスしにくい未公開株を購入できる | 上場するまで売却益を得られない |
表のとおり、クラウドファンディングは「投資型」と「非投資型」に分けることができます。
投資家が金銭で利益を得るなら、投資型のクラウドファンディングを選ばなければなりません。
6種類のクラウドファンディングについては、これから詳しく説明していきます。
種類①:寄付型
寄付型は、その名のとおり寄付金を集めるクラウドファンディングです。
最近では災害を受けた地域への寄付や義援金を集めるクラウドファンディングが話題になりますが、これらは寄付型です。
寄付型は非投資型なので、調達者は見返りを用意する必要がありません。
出資者も見返りを得られないので、利益を得るためにクラウドファンディングを使いたいなら、別の手段が良いでしょう。
種類②:購入型
購入型は、プロジェクトの資金を集めるクラウドファンディングです。
ファンド型と似ていますが、非投資型で共感を得て出資してもらうため、出資額に見合ったリターンでなくても資金を集めることができます。
共感を得られないプロジェクトで無理にリターンを補おうとすると、見返りの品物制作にお金がかかって赤字となってしまうため、調達者は共感を得るストーリー作りが重要です。
出資者にとって購入型は寄付におまけがついたクラウドファンディングなので、リターンはあまり期待できず、寄付だと思っておくと良いでしょう。
種類③:融資型(ソーシャルレンディング)
融資型は、企業に対して個人投資家が小口で出資する投資型のクラウドファンディングです。
「ソーシャルレンディング」の名称も有名なサービスです。
出資者の多くは、銀行の融資だけでは事業の資金が足りない企業や、銀行で融資を断られた企業です。
ソーシャルレンディングを使えば、銀行の融資よりも高い金利を支払う必要がありますが、足りない金額を募集することができます。
ソーシャルレンディングは投資型クラウドファンディングの中で最も人気で、既に多くの投資家が始めています。
ファンド投資型、株式投資型に比べて低リスクなのに、5パーセントから10パーセントの高利回りを狙えます。
種類④:不動産投資型
不動産投資型は、ソーシャルレンディングと同じ仕組みで不動産投資に特化したクラウドファンディングです。
不動産投資に使う資金を投資家が出資し、調達者は運用で得た収益を投資家に還元します。
ソーシャルレンディングと同様、調達者は銀行の融資以外の資金調達手段として不動産投資型クラウドファンディングを使うことができます。
不動産は比較的安定した運用ができるため、投資家も低リスクで分配金を得ることができます。
ただし、利回りはソーシャルレンディングよりも低めに設定されていることが多いです。
種類⑤:ファンド投資型
ファンド投資型は、プロジェクトの進行に必要な資金を調達できるクラウドファンディングです。
購入型と似ていますが、ファンド投資型は事業に必要な資金を調達して利益を投資家に還元するので、出資額とリターンのバランスが重視されます。
「売上の何パーセント」「利益の何パーセント」という形でリターンを約束します。
調達者は5年やそれ以上の長い期間でも資金を募集することができるので、中長期で結果を出す前提のプロジェクトで使いやすいクラウドファンディングです。
ただし、投資目的で使われるため、利益を出せないと投資家から厳しい目で見られます。
期待できるプロジェクトに直接投資できるため、投資家は高いリターンを期待することができます。
ただし、読みが外れてまったく利益が出ず大きな損を被る可能性があり、ハイリスク・ハイリターンの投資と言えます。
種類⑥:株式投資型
株式投資型は、証券取引所に上場していない未公開株の株主を募集するためのクラウドファンディングです。
未上場企業が資金調達をするために使うサービスです。
未上場の企業は株主を集める機会が限られていますが、株式投資型クラウドファンディングを利用することで多くの新規株主を集められる可能性があります。
ただし、株主の人数が増えるほど事務や経費も膨らんでしまうので、注意しましょう。
投資家にとっては、未公開株式への投資は非常にリスクが高いです。
ベンチャー企業などの経営がうまくいって急成長すれば莫大な利益を得られますが、上手く行かない企業も多いです。
また、株式を売りたい場合も上場するまでは機械が限られ、自由な売買はできないことも覚えておきましょう。
クラウドファンディング業者の比較ポイント
6種類のクラウドファンディングについて特徴や違いを解説してきました。
6種類のうち、どのクラウドファンディングにするか決めたら会社を選ばなければなりません。
ここでは、投資型クラウドファンディングの業者を比較するときのポイントをお伝えしていきます。
次の4点に注意して選びましょう!
- 規模
- 成功率
- 手数料
- 課金方式
怪しい業者に引っかかってしまうと、プロジェクトの破綻や返金拒否の被害に遭うかもしれません。
4つのポイントを比較して、安心して資金を預けられるクラウドファンディング業者を選びましょう。
選び方のポイント①:規模
多くの案件を取り扱っている大手ほど、プロジェクトの管理や審査がしっかりとしています。
大手かどうか見分けるときに重要なのが規模で、業者の累計資金調達額を見ればわかります。
累計資金調達額は、業者がこれまで調達してきた金額で、言い換えれば案件を成立させてきた実績です。
金額が大きいほど実績があり規模が大きい業者と見なせるので、複数の業者のサイトを見比べて規模の大きさが劣っていないか確認しましょう。
選び方のポイント②:成功率
投資型クラウドファンディングでは、無事に満期を迎えて投資家に元本が返された案件を成功、そうでない案件(貸し倒れ)を失敗とします。
成功率は、貸し倒れしなかった案件の割合なので、高ければ高いほど業者に実績があることがわかります。
成功率が高い業者ほど案件を審査する実力があると見なせるので、破綻するリスクが低いと考えられます。
投資家が損をする可能性を少なくできると考えられるので、成功率は業者選びの重要なポイントです。
また、成功率に自信がある業者はサイトの目立つところに「成功率〇パーセント」と掲載しています。
サイトのどこにも書いていない業者は成功率を公開したがっていない可能性が高いので、「公開していないけど成功率は高いかもしれない」など都合の良い考えは捨てましょう。
選び方のポイント③:手数料
クラウドファンディングでは、出資者と調達者のどちらかが業者に支払う手数料を負担します。
「株式投資型」のクラウドファンディングでは、基本的には出資者が手数料を負担します。
他のクラウドファンディングでは、調達者が支払うことが多いです。
手数料以外のポイントも比較してもらいたいのですが、手数料が少ない方が出資者も調達者もお金を節約できます。
業者選びで迷ったら手数料も比較しましょう。
選び方のポイント④:課金方式
クラウドファンディングの課金方式には、次の2つがあります。
- All or Nothing方式(達成後支援型)
- All in方式(即時支援型)
All or Nothing方式では、目標金額に達成した場合のみ資金が決済されます。
調達者が掲げる目標金額に出資額の合計が届かなかった場合、クラウドファンディングは失敗となり、調達者は1円も得ることはできません。
資金はすべて出資者の元に戻ります。
All in方式では、目標金額に達成しなかった場合でも、集まった資金が決済されます。
プロジェクトの募集期間が終了した時点で集まった金額は、すべて調達者が獲得できるのです。
目標金額に届いていなくても、出資者の元に返金はされません。
出資者は、自分が使うサイトやプロジェクトがどちらの方式を採用しているか、必ず確認してから出資しましょう。
目標金額を達成しなかった場合、出資金が戻ってくるかどうかが異なるので、出資者にとって重要なチェックポイントです。
各クラウドファンディングのおすすめ業者
クラウドファンディング業者の選び方がわかったところで、具体的におすすめの会社を種類別に紹介していきましょう。
それぞれのサイトの特徴を踏まえながら解説していきます。
「寄付型」のおすすめ業者
寄付型のクラウドファンディングは国内でも定着しているので、さまざまなサービスが生まれています。
その中でも特に、次の3つの業者がおすすめです。
- Readyfor Charity
- Good Morning by CAMPFIRE
- A-port
おすすめ①:Readyfor Charity
出典:Readyfor Charity
Readyfor Charityは、購入型クラウドファンディング「Readyfor」の寄付型としてサービスを提供するサイトです。
2015年から開始したサービスで歴史が長く、全国の非営利事業で活用されている老舗のサイトです。
Readyfor Charityで資金調達を行うのは、主に認定NPO、自治体、学校などで、公益的な活動に資金が当てられます。
おすすめ②:Good Morning by CAMPFIRE
出典:Good Morning by CAMPFIRE
Good Morning by CAMPFIREは、購入型クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」の寄付型として2016年からサービスを提供しています。
Good Morning by CAMPFIREは寄付の中でも社会問題の解決に向き合うことを目的としています。
社会的マイノリティ、障害やバリアフリー、遺伝子治療など、法人や研究機関のプロジェクトに出資する「社会貢献」の側面が強いクラウドファンディングです。
おすすめ③:A-port
出典:A-port
A-portは2018年にリリースされた新しいサービスで、まだ取り扱い案件は少ないです。
とはいえ、朝日新聞社がPRを担当していることから、今後は認知度が高まって利用者が増えていくと考えられます。
クラウドファンディングで資金を集めるには、他の案件に埋もれないアピールも重要です。
A-portなら朝日新聞社のPRによって、資金調達者は多くの人の目に触れるチャンスが得られるメリットがあります。
「購入型」のおすすめ業者
購入型は、国内で最も普及しているクラウドファンディングの形態です。非常に多くのサイトがあるのですが、次の3つの業者が特におすすめです。
- Readyfor
- CAMPFIRE
- Kibidango
おすすめ①:READYFOR (レディーフォー)
出典:READYFOR (レディーフォー)
READYFOR (レディーフォー)は日本初のクラウドファンディングサービスで、2011年にリリースされました。
メディア露出にも積極的なため、購入型クラウドファンディング業者の中で最も知名度が高いです。
READYFOR (レディーフォー)は知名度が高く利用者も多いため、資金を集めやすいことが特徴です。
始めて購入型クラウドファンディングを使うなら、まずはREADYFOR (レディーフォー)で挑戦してみてはいかがでしょうか。
おすすめ②:CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
出典:CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
CAMPFIRE (キャンプファイヤー)は2011年にリリースされたサービスで、Readyforの次に知名度の高い購入型クラウドファンディングの業者です。
CAMPFIREの特徴は、リターンの品物にできるオリジナルグッズを作るサービスと提携していることです。
在庫リスクなしでスマホケースやTシャツを作成できるので、調達者にとって使いやすいサービスです。
おすすめ③:Kibidango【きびだんご】
出典:Kibidango【きびだんご】
Kibidango【きびだんご】は、価値ある商品を作りたい人と買いたい人を結びつけるタイプの購入型クラウドファンディングです。
リターンに価値があり、リターンの品物を作るためにプロジェクトを立ち上げる点が、READYFOR (レディーフォー)やCAMPFIRE (キャンプファイヤー)とは異なります。
すでに製品のアイディアが明確で、かつ他社が扱っていないような魅力に自身がある人は、Kibidangoが使いやすいでしょう。
「融資型」(ソーシャルレンディング)のおすすめ業者
投資型のクラウドファンディングの中では、融資型はユーザーが最も多い形態です。
そのため多くのサイトがあるのですが、次の3つの特に業者がおすすめです。
- SBIソーシャルレンディング
- クラウドバンク
- maneo
おすすめ①:SBIソーシャルレンディング
出典:SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、SBIグループのグループ会社で、融資型クラウドファンディング業者では最大級の大手です。
2019年11月末現在、融資残高は357億円と巨額の融資を成立させています。
大手のため取り扱い件数が多いので、案件を選びやすいです。
これからソーシャルレンディングを始める人は、SBIソーシャルレンディングに登録しておいて損はないでしょう。
おすすめ②:Crowd Bank(クラウドバンク)
出典:Crowd Bank(クラウドバンク)
クラウドバンクも大手の融資型クラウドファンディング業者で、2019年12月現在の応募額は768億円に上ります。
2019年6月時点で元本回収率は100パーセント、すなわち1件も貸し倒れしておらず、優秀なサービスです。
今後も元本回収率100パーセントを継続できるかは保証できませんが、実績から言えばクラウドバンクは貸し倒れしにくい業者と言えます。
おすすめ③:maneo(マネオ)
出典:maneo(マネオ)
maneoは2008年に国内で初めて開始した融資型クラウドファンディングの業者です。
2019年12月現在のローン成立額は1644億円を超えている、ソーシャルレンディング業者の大手です。
maneoも再生エネルギーや不動産などさまざまな案件に投資することができるので、登録しておいて損はないでしょう。
「不動産投資型」のおすすめ業者
不動産投資型に特化したクラウドファンディング業者は少ないのですが、次の3つの業者がおすすめです。
- CREAL
- FANTAS funding
- RENOSY
なお、上述した融資型クラウドファンディングのサイトでも不動産投資の案件は扱われています。融資型のサイトもあわせてご参照ください。
おすすめ①:CREAL(クリアル)
出典:CREAL(クリアル)
CREALは不動産投資型クラウドファンディング業者で大手のサイトです。
不動産投資の情報を明確にして、情報格差を無くすことを目的にしているので、不動産の情報がわかりやすいことが特徴です。
情報開示が充実しているので、不動産投資の初心者でもCREALなら始めやすいです。
おすすめ②:FANTAS funding
出典:FANTAS funding(ファンタスファンディング)
FANTAS fundingは、株式会社FANTAS Technologyが運営を行っている不動産投資型クラウドファンディングです。
中古マンションや再生物件を主に取り扱っているため、利回りが他の業者よりも高いです。
近年は全国で空き家物件が余って社会問題化していますが、空き家再生に関する案件もFANTAS fundingで多く見つけられます。
おすすめ③:RENOSY
出典:RENOSY(リノシー)
RENOSYは株式会社GA technologiesが運営している不動産投資型クラウドファンディングです。
首都圏の中古マンションを中心に、不動産投資案件を取り扱っています。
RENOSYでは出資者を募集するときに抽選方式を採用しているので、先着方式と違って募集開始を待ち構える必要がありません。
出資者にとって利用しやすいサービスです。
「ファンド投資型」のおすすめ業者
国内ではファンド投資型クラウドファンディングがあまり普及していないので、投資できるサイトが少ないです。今回は次の3つの業者を紹介します。
- Sony Bank GATE
- セキュリテ
- finan=sense
おすすめ①:Sony Bank GATE
出典:Sony Bank GATE
Sony Bank GATEは、ソニー銀行が手掛けるファンド投資型クラウドファンディングです。
ソニー銀行が調達者の財務状況や事業計画を審査し、審査に通った案件のみがサイトで出資を受け付けられます。
そのため、貸し倒れしにくいと考えられます。
おすすめ②:セキュリテ
出典:セキュリテ
セキュリテは2000年に開始されたファンド投資型クラウドファンディングです。
セキュリテの特徴は、貧困や地方創生といった社会問題を解決するための事業が多く取り扱われていることです。
経済的なリターンだけでなく、社会問題の解決にも貢献できるサービスです。
おすすめ③:finan=sense
出典:finan=sense
finan=senseは、デザインオフィス nendoとミュージックセキュリティーズが共同で運営するファンド投資型クラウドファンディングです。
Finance(金融)×Sense(感性)をコンセプトに、資金調達と商品開発やブランディングなどのデザインという2つの方面から事業者をサポートするサービスです。
事業者や商品の魅力を出資者に伝えることに重点を置いており、ファンド投資型でありながら、購入型に近いコンセプトも持っている変わった業者です。
「株式投資型」のおすすめ業者
株式投資型クラウドファンディングは国内では利用者が非常に少なく、ほとんど普及していません。サイトも少ないのですが、今回は次の3つの業者を紹介します。
- FUNDINNO
- GoAngel
- エメラダ・エクイティ
おすすめ①:FUNDINNO
出典:FUNDINNO
FUNDINNOは、2017年にスタートした日本初の株式投資型クラウドファンディングです。
国内で同業他社と比べた場合、取引量はナンバーワンです。
個人投資家を保護するため、厳重に審査が行われることで有名な業者です。
ユーザー数が2万人を超えており、株式投資型では大手です。
1万円から取引することができるので、気軽に始められるサービスとなっています。
株式投資型クラウドファンディングを始めるなら、まずはFUNDINNOがおすすめです。
おすすめ②:GoAngel
出典:GoAngel
GoAngelは、DANベンチャーキャピタル株式会社が運営する株式投資型クラウドファンディングです。
中小企業の資金調達や新規ビジネス創造のサポートに力を入れているので、ベンチャー企業にとって利用しやすいサービスです。
おすすめ③:Angelbank
出典:Angelbank
Angelbankは、ユニバーサルバンク株式会社が運営する株式投資型クラウドファンディングです。
ベンチャー企業に投資ができるサービスで、プロの投資家やファンドも出資している株式に投資することができます。
クラウドファンディングに出資する流れ
利用する業者・サイトが決まったら、クラウドファンディングの案件に出資してみましょう。
クラウドファンディングに出資するには、次の流れで進めていきます。
- サイトでプロジェクトを選ぶ
- 募集期間内に支援・決済
- プロジェクト開
- プロジェクトの進捗を随時確認
- リターンを受け取る
流れ①:サイトでプロジェクトを選ぶ
クラウドファンディングのサイト上で出資するプロジェクトを選びます。
投資型のクラウドファンディングだと、投資の利回りや運用期間で案件を絞る方が多いと思います。
ですが、数字だけでなく資金調達の目的や事業内容、担保についても目を通し、損をするリスクが低そうな案件を選びましょう。
流れ②:募集期間内に支援・決済する
クラウドファンディングの案件の多くは、出資を受け付けている期間が決まっています。
募集期間内に支援を申し込み、決済まで行いましょう。
「寄付型」「購入型」のクラウドファンディングでは、クレジットカード決済できるケースも多いです。
投資型のクラウドファンディングでは、調達者にとって現金が必要なため、投資家はクレジットカードを使えないのが一般的です。
銀行口座からインターネット経由でクラウドファンディング業者のサイトに入金しましょう。
「寄付型」「購入型」は募集期間が長い傾向にあります。
投資型の案件は募集期間が長くても、先着順ですぐに埋まってしまうことがあるので、優良案件は募集期間が開始したらすぐに申し込みましょう。
なお、最近では抽選方式を実施している業者もあります。
流れ③:プロジェクト開始
プロジェクトが開始されたら、基本的に出資者が能動的になる機会はありません。
特に、「寄付型」クラウドファンディングの場合、出資者が得られるリターンはないため、放置するだけです。
流れ④:プロジェクトの進捗を随時確認
特に投資型の案件では、プロジェクトの進捗を随時確認しましょう。
プロジェクトが順調に進んでいれば、今後も予定どおり分配金や配当金を得られる可能性は高いと期待できます。
「株式投資型」クラウドファンディングの場合、未上場企業の株主になるので、企業に対して議決権を持ちます。
株主総会における株主の意思表示も、経営にとって重要な要素なので、出席したり委任状を出したりしましょう。
もし経営が上手く行っていないようなら、株主として経営陣を追及することができます。
流れ⑤:リターンを受け取る
「寄付型」以外のクラウドファンディングでは、リターンを受け取ることができます。
「購入型」クラウドファンディングでは物やサービスのリターンが得られます。
「投資型」クラウドファンディングでは、定期的に分配金や配当金が入金されるのを確認します。
まとめ
6種類のクラウドファンディングについて解説しました。
クラウドファンディングを使えば、寄付だけでなく投資することもできます。
創業間もない企業や銀行の融資が足りない企業への出資のため、高利回りを期待することができます。
クラウドファンディングを使って、資金調達や投資を行ってみてはいかがでしょうか?
その際には、今回紹介したチェックポイントを参考に、自分に合った業者やサイトを選んでくださいね。