投資に興味を持たれているサラリーマンの方はとても多いもの。
投資で収入を得れば、本業以外の収入源を確保できるからです。
サラリー(給与)以外の収入があれば日々の生活が豊かになりますし、退職後などの将来の備えを作ることもできます。
また、投資によって資産を形成できれば、サラリーマンをセミリタイアしたり、本格的にリタイアした後の生活も視野に入ります。
そこで、今回はサラリーマンの方が取り組める投資には何があるのか、そしてどのような投資手法がおすすめなのかについて解説していきます。
目次
筆者プロフィール
筆者は現在30代前半、中小企業にサラリーマンとして6年間勤めた後、主に投資からの不労所得だけで生活しています。
年収300万円のサラリーマンだった筆者が、投資だけで不労所得を増やすには、低リスク投資だけでは不可能でした。
戦略を立てて状況に合わせた行動をしたことが、今の結果につながっています。
この記事では、サラリーマン時代に実際に行った戦略と投資方法を具体的に紹介します。
また、サラリーマンにおすすめの投資とその条件も解説していくため、参考にしてください。
【体験談①】サラリーマンに向いている投資はどれ?
筆者がサラリーマン時代に行った投資経験を2つ紹介します。
株・FXトレード
筆者は、サラリーマン時代に株やFX投資を行っていましたが、勤務中に価格の動きが気になってしまい、本業に影響を及ぼしていました。
現在はスマホで値動きや売買取引までできるため、確認したい気持ちになってしまうのです。
この経験により、感情に任せた根拠のない取引をして失敗する経験が何度もありました。
その結果、株やFXでのトレードによる短期的な利益は難しいと判断しました。
特に、株式投資は平日の昼間に値動きする投資商品なので、サラリーマンが取引できない時間に被ってしまうためおすすめできません。
時間的な制約の大きいサラリーマンは、長期的な投資を目的にすることをおすすめします。
FXも、資金に余裕のある状態でレバレッジを高くしすぎずに長期投資を行えば、安定した運用ができるでしょう。
筆者も、トレードによる利益が難しいと気付いてからは、分散投資のひとつに利用しています。
中古不動産投資
中古不動産投資は、筆者がサラリーマンと最も相性がいい投資だと思っている方法です。
なぜなら、中古不動産投資なら少額の投資、またはキャッシュで中古不動産を購入できる可能性があるからです。
筆者は、サラリーマン時代に中古アパートを数百万円のローンとキャッシュで購入しました。
その物件をセルフリフォームして貸し出すことで、安定した利回りを得ることに成功しました。
安定収入があるサラリーマンだからこそ、少額であれば銀行の融資も通る可能性が高いです。
また、物件を貸し出した後は、基本的な管理のみで手間がかかりません。
ほったらかしでも毎月安定した家賃が入ってくる不動産投資は、不労所得と言えるでしょう。
数年前までは、サラリーマン向けの新築マンションの不動産投資が流行っていました。
しかし、現在ではサラリーマン向けの不動産投資目的の融資が通りにくくなっています。
そのため、新築不動産投資を行えるのは、高所得のサラリーマンか国家公務員などの安定的な職業の人に限られます。
不動産投資に興味がある人は、時代の流れを読み取る力も大切になるでしょう。
【体験談②】サラリーマンから卒業するために取った投資戦略
筆者が、行動を始めてから5年という短期間で脱サラに成功した理由は、事前に戦略を立てて投資を行ったからです。
もし、脱サラが目的ではないとしても、サラリーマンという特権を活かして資産を最大化させるには戦略が必要です。
ここでは、実際に行った戦力を紹介します。
脱サラするために出世を諦める
筆者が、脱サラを目指したときにまず決めた戦略は、「出世を諦めること」です。
なぜなら、サラリーマンとして出世するには、本来やるべき仕事以外の業務を行う必要があるからです。
上司や同僚との飲み会やゴルフなどの付き合いには時間的・金銭的なコストが発生します。
筆者は、当初から脱サラが目的だったため、出世に使うコストを全て削減しました。
もちろん、自分に与えられた仕事は100パーセント行った上での話です。
単純に「業務外の仕事を行わないこと」を決めただけです。
必要な業務を行っていれば、サラリーマンはクビになるリスクが少ないです。
筆者はその仕組みを上手に利用して、時間の余裕を生み出すことに成功しました。
副業収入で投資元本を増やす
サラリーマンとして与えられた仕事を100パーセント行うことがわかったら、続いては副業で収入を増やす戦略が大切です。
筆者は、本業が終わったあとの時間や休日に行って稼いだ収入を、すべて投資に回していきました。
筆者のサラリーマン収入のみを投資に利用すると、最大で月1万円〜5万円が上限でした。
その金額を積み立てても、脱サラには程遠い金額です。
そこで、自宅でできる副業としてアフィリエイトブログや転売など、さまざまな副業に挑戦していきました。
その結果、サラリーマン収入以外から投資資金を作ることに成功します。
短期的な利益を得るためには、サラリーマンとして出世で収入を増やすよりも副業で収入を増やす方が近道になります。
利回りの高い投資を中心に運用
副業により、投資資金を十分に手に入れたあとは、高利回りの投資でその資金を増やす戦略を行っていきます。
利回り5パーセント以下の比較的安全な投資先よりも、利回り10パーセント以上を目指せる投資での運用を意識しました。
特に、副業で稼いだお金は多少リスクの高い投資をしても精神的な不安と失敗のダメージが少なくなっています。
脱サラに成功した時点での利回りは、運も味方して10パーセントを超えていました。
ご自身の目標とリスクの許容度に合わせて高利回りを目指していきましょう。
投資別に利回り何パーセントを目指せるかは、この先の内容でも記載していくので、ぜひ参考にしてください。
資金がたくさんある方は「不動産投資」、少ない資金から始めたい方は「ソーシャルレンディング」がサラリーマンにおすすめです。
サラリーマンができる投資手法は限られている
最初にお伝えしておきたいことは、サラリーマンが安定して取り組める投資手法は限られているということです。
そもそも、投資といっても誰もが成功できるわけではありません。
むしろ、損失を発生させてしまう人が多い投資手法もあるのです。
安定した投資手法によって収益を確保するためには、自分の性格や生活習慣に合った投資手法を選ぶことが重要です。
では、サラリーマンの方にとって取り組みにくい投資手法はどのようなものがあるのでしょうか?
まずは、会社員の方には向かない投資がある理由について把握しておいてください。
限られる理由①:1日中相場の監視ができないから
サラリーマンは会社で働いているため、株式や為替などの相場を常に監視することができません。
そのため、相場が常時変動しているような投資手法は避けた方が無難です。
相場の大幅な変動に対応できず売買のタイミングが遅れれば、大きな損失を被ってしまう可能性があるからです。
株式やFXは有名なだけに、興味を持つ方は多いかもしれません。
しかし、相場の値動きが激しい投資で安定した利益を出せる投資家は、専業の投資家でもそう多くはありません。
一日中相場の監視ができない立場や生活環境に置かれている方は、監視が必要となる投資手法は避けることをおすすめします。
限られる理由②:会社の副業規定に抵触する可能性があるから
副業や投資が会社の就業規定に抵触する場合があります。
各社の就業規定は異なりますが、その中で就業時間中はもちろんのこと、就業時間以外でも投資などの副業を禁止している会社もあります。
「バレなければ良いでしょ」つい、そのように考えるかもしれません。
しかし、「彼はいつもスマホを見ているから、きっと株でもやっているな」といったように、日常のさりげない行動や口ぶりの中で、秘密に発覚することもあり得ます。
そのような場合、一時的に減給されたり最悪の場合は解雇などの懲罰を受けたりする可能性がないわけではありません。
したがって、会社の就業規定に抵触しない投資手法を選ばなければいけません。
限られる理由③:本業に差し支えることがあるから
本業に悪い影響が出る投資は避けた方が良いです。
例えば、株式やFXといった投資では、相場の動きが気になって仕事が手につかなくなってしまう人はとても多いです。
仕事に集中できなくなって成績が落ち、給料も下がってしまうというデフレスパイラルに陥ってしまいます。
限られる理由④:キャピタルゲインの投資は不向きだから
相場の変動によって得られる「売買益」のことを「キャピタルゲイン」と呼びます。
例えば、株式やFXが代表的なキャピタルゲインを得るための投資手法です。
これらの投資方法は、一度に大きく利益を上げることができるため人気があります。
しかし、キャピタルゲインの投資には2つのデメリットがあります。
一つは、誰しもが安定して稼げるわけではないことです。
特に、初心者の方は大幅な損失を発生させてしまう可能性が高いのです。
もう一つは、相場の変動が激しいことです。
相場が四六時中気になり、精神的に不安定になってしまう人が多いのです。
サラリーマンの仕事をずっと続けたいのであれば、キャピタルゲイン目的の投資手法は避けた方が無難です。
サラリーマンでもできる投資手法の条件
株式やFXといったのキャピタルゲイン投資は、サラリーマンには向いていません。
では、会社員の方に向いている投資手法は、どういった特徴や性質を持った投資手法なのでしょうか?
次の3つの条件を満たしている場合は、サラリーマンの方にも向ている投資だということができます。
- 作業が発生しない
- 毎月コツコツ積み立てていく
- 配当金を定期的受け取れ複利投資できる
条件①:作業が発生しない
サラリーマンが重視するべきは、投資後に作業が発生しない投資手法です。
これには、2つの理由があります。
一つ目の理由は、投資後に作業が発生しないため、本業にさほど影響が出ないからです。
副業に夢中になって大事な本業がおろそかになってしまったり、夜遅くまで副業に取組んだがゆえに日中眠くなり、仕事が手につかなくなったりする状況に陥らずに済みます。
二つ目の理由は、相場を監視する必要のない投資であれば、精神的に安定できるからです。
相場のチェックでは、値動きに一喜一憂して集中力を欠く方もいれば、不安にずっとかられっぱなしの方もいます。
安定した収益を確保できる投資手法であれば、安心して仕事に取組めるのです。
条件②:毎月コツコツ積み立てていく
サラリーマンに向いている投資手法は、毎月コツコツと積立てていく投資です。
サラリーマンでいることの大きなメリットは、収入が安定していることです。
毎月の生活費と貯金の額、またそれらを差し引いた残金の計算が容易です。
そのため、例えば毎月1万円や2万円ずつを投資に回すなど、資産運用の計画が立てやすいです。
コツコツと積立てていく投資手法は一度に大きく儲けることはできませんが、着実に資産を運用したい方に向いています。
会社員の方は安定した収入を活かし、毎月少しずつの積立てを検討してみましょう。
条件③:配当金を定期的受け取れ複利投資できる
サラリーマンの方が投資を選ぶ際は、配当金を定期的に受け取ることができる投資であることが重要です。
定期的に配当金を得られることで収入が安定するだけでなく、複利での投資によって効率を上げることができるからです。
投資では、複利の効果を活かすことがとても重要です。
最初の投資資金をそのまま運用し続ける「単利」の投資では、利益は大きく上がりません。
しかし、配当金を再投資に回す「複利」では、利回りを高めることができます。
一度に大きく儲けられない投資手法のデメリットを補えるのが複利投資です。
具体的な例を出して解説してみます。
元手100万円を利回り3パーセントで20年間運用するケースを考えてみましょう。
単利の場合は、100万円×3%=3万円が1年ごとに増えていく計算で、20年後には160万円になります。
一方で、複利の場合は利益の3万円も一緒に運用していきます。
そのため、1年目は103万円で単利と一緒ですが、2年目以降から差がつき、20年後には181万円となります。
下のグラフで確認すると、運用期間が長ければ長くなるほど差がつくことがわかるでしょう。
サラリーマンは、複利投資として取組みやすい「インカムゲイン」投資を目指してみると良いでしょう。
インカムゲイン投資とは、投資した金額に応じて一定水準の利回りが定期的に入ってくる投資手法のことです。
売買や監視にかかる諸作業がさほど発生しない点がメリットです。
複利投資を行えば、高い利回りを確保することができるようになります。
サラリーマンにおすすめの投資方法7選
これまで、サラリーマンが投資する際に気を付けたいポイントについてお伝えしてきました。
では、具体的にどのような投資を選べば良いのでしょうか?
会社員の方におすすめしたい投資手法を7つ紹介していきますね。
投資方法 | メリット | デメリット | 平均的な利回り | おすすめの人 |
投資信託 | 自ら売買する必要がない | 運用手数料がかかる | 3%~5% | 運用を他人に任せたい人 |
株式投資 | 配当金と株主優待の2種類が得られる | 相場の変動がある | 2%~4% | 勉強熱心な人 |
ロボアドバイザー | 作業が発生しない | 歴史が浅い | 1%~10% | 手間を考えず着実に資産を形成したい人 |
不動産投資 | 収入が安定している | 大きな資金が必要 | 3%~10% | 収入が高く勉強熱心な人 |
iDeCo | 税金の控除効果が高い | 60歳まで引き出せない | 3%~5% | 年金代わりの収入を増やしたい人 |
積立NISA | 税金がかからない | 投資対象が指定されている | 3%~5% | 運用を他人に任せたい人 |
ソーシャルレンディング | 収入が安定している | 運用中に解約できない | 5%~10% | 手軽に不労所得を得たい人 |
おすすめの投資方法①:投資信託
投資信託では、投資信託を販売している証券会社などにお金を預け、証券会社が預かった資金を元手として株式や為替などに投資して運用を行う方法です。
その取引で発生した利益の一部が投資家に分配される仕組みです。
メリット・デメリット
投資信託のメリットは、自らが売買する必要がなく、投資家個人の作業を必要とせずに、高い確率で良い結果を出しやすい点です。
投資信託を運用しているのは為替や株式の取引に長けた資産運用のプロばかりです。
プロに運用を任せることができるため、投資の初心者でも運用益を獲得できる可能性が高いです。
デメリットは、プロといえども利益を出せることは絶対ではなく、必ずしも利益が上がるとは限らないことです。
また、運用を委託するため、投資信託の購入時に運用手数料などがかかります。
そして、運用の結果、損失が発生したとしても、必ず手数料を支払う必要があります。
利回りの目安
投資信託の利回りは、投資金額に対して3パーセントから5パーセントといった会社が多いです。
ただし、利回りはあくまで目安であり、必ずしもこのとおりになるとは限りません。
もちろん、運用次第では大きな利回りになることもあり得ます。
あくまでも平均的な数値であり、目安として捉えてください。
向いている人
投資信託に向いているのは、投資に関係する一切の作業を忌避したい方です。
投資信託は国内外の株式、為替、先物取引商品など、投資するジャンルをある程度選ぶことができます。
詳しいジャンルの投資信託を購入すれば、利益が出る確率も高くなります。
培った知識を活かし、作業要らずで安定した収入を獲得したい方には投資信託がおすすめです。
おすすめの投資方法②:株式投資
株式投資は売買益を狙う「キャピタルゲイン」の投資手法ですが、配当金や株主優待といった「インカムゲイン」を狙うこともできる方法です。
ここでは、会社員の方におすすめである「インカムゲイン」を狙うことを想定して解説していきます。
メリット・デメリット
インカムゲイン狙いで株式に投資する場合、配当金と株主優待の2種類のインカムゲインが得られることが大きなメリットです。
インフラ関係などの倒産しにくい企業の株を購入すれば、相場の変動を気にする必要はなく、配当金だけでも一定の利回りを得ることができます。
また、株主優待として、お金では買えないサービスを受けられる場合もあります。
デメリットは、相場の変動があることです。
損失が発生する可能性もありますし、企業の業績が悪化すれば株式市場から撤退してしまうこともあり得ます。
加えて、会社の業績が悪ければ配当金が出ないことも考えられます。
どの企業の株式を購入するのか見極めが非常に重要です。
利回りの目安
配当金の平均的な利回りは、東証一部上場企業で約2パーセントと言われています。
それに加えて換金性が高い株主優待券であれば、年間3パーセントから4パーセントほどの利回りを目指すこともできます。
向いている人
株投資に向いているのは、勉強熱心な方です。
株式投資での成功には、どの企業の株式を購入するかですべてが決まると言って過言ではありません。
銘柄選びが苦にならない方、仕事上で得られた企業の知識を活かせる立場の方などが向いています。
おすすめの投資方法③:ロボアドバイザー
ロボアドバイザー投資は、資金を預け人工知能が資金をさまざまな投資対象に分散して運用する投資方法です。
人間ではなく、人工知能が行う投資信託のようなものです。
メリットとデメリット
ロボアドバイザー投資は、投資信託と同じく資産運用を完全に委託できます。
スマホ一つで投資することができ、投資に関係する作業が発生しません。
また、運用手数料は投資信託よりも安く、資金を投入する投資対象の選定や変更が手軽に行えます。
デメリットは、人工知能に頼ったとしても、必ずしも利益が出るとは限らない点です。
まだロボアドバイザー投資は歴史が浅く、ノウハウの蓄積も十分とは言えません。
リーマンショックのような、相場の急激な変動などについていけないリスクも考えられます。
利回りの目安
ロボアドバイザー投資は、自らが負うリスクの度合いを変更できます。
平均的な利回りは1パーセントから5パーセント、運用方針によっては10パーセント前後の利回りを狙うことも可能です。
リスクのコントロールが重要です。
投資に向いている人
ロボアドバイザー投資は、運用の手間を考えず着実に資産を形成したい方に向いています。
おすすめの投資方法④:不動産投資
不動産投資は、マンションやアパートを売買して「キャピタルゲイン」を得たり、購入した部屋を貸し出して家賃収入を得る「インカムゲイン」を得たりできる投資手法です。
ここでは、株式投資と同等にサラリーマンがやりやすい「インカムゲイン」を得る方法にフォーカスして解説していきます。
メリットとデメリット
家賃収入は安定して得られる収入であることが、大きなメリットです。
しかも、入居期間中は管理会社に運用を任せることができるため、作業も特に発生しません。
デメリットは、高額な不動産を購入しなければならない点です。
不動産は、一般的に数千万円から数億円するため、不動産投資を始めるためには巨額な資金が必要です。
また、金融機関から融資を受けて購入することも可能ですが、自己資金が数十万円から数百万円は必要となります。
始めるまでの資金的かつ精神的なハードルが高い投資手法です。
利回りの目安
東京都心のワンルームマンションであれば、利回りは3パーセントから5パーセントほど、1棟アパートであれば5パーセントから7パーセント、地方の安い物件であれば10パーセント以上の利回りを狙うことができます。
利回りが低い物件は賃貸の需要が高く、空室が発生しにくいです。
逆に、利回りが高い物件は賃貸の需要が低く、空室が発生しやすいです。
向いている人
不動産投資が向いているのは、サラリーマンとしてある程度収入が高く、勉強熱心な方です。
不動産投資するためにはマンションやアパートを購入する必要がありますが、一般的なサラリーマンが現金で買うことはほぼ不可能です。
そのため、金融機関から借り入れして購入することになりますが、収入が高くないと不動産を購入できる金額を借りられないことがあります。
また、きちんとその不動産を借りたいという人がいない限り、家賃収入を得ることができません。
そのため、不動産投資では物件選びが最も重要です。
需要や立地といった側面から適切な物件を見抜く能力が必要です。
おすすめの投資方法⑤:iDeCo
iDeCoとは、確定拠出年金法に基づいて運用される私的年金です。
毎月数万円ずつ積立投資が可能であり、運用益は非課税です。
さらに、運用している金額も所得税の控除対象になります。
メリットとデメリット
iDeCoの最大のメリットは、なんといっても税金の控除効果が高いところです。
そのため、確実に手元に残る現金を増やすことができます。
ただし、運用益や積立したお金は60歳まで引き出すことができないことがデメリットです。
また、運用では必ずしも利益が出るとは限りません。
利回りの目安
iDeCoでは投資信託に投資しますが、利回りは一般的な投資信託と同様に3パーセントから5パーセントほどです。
また、控除金額はサラリーマンなら年間30万円ほどであるため、節税効果は3~6万円ほどでしょう。
向いている方
iDeCoは現金を手元に残し、着実に老後の年金代わりの収入を増やしたい方に向いています。
おすすめの投資方法⑥:積立NISA
積立NISAは、年間40万円までの少額投資の利益が20年間非課税になる制度です。
メリットとデメリット
株式やFXといった投資で得られた利益に対しては、20.315パーセントの税金がかかります。
しかし、積立NISAの対象投資手法には税金がかからないというメリットがあります。
一方で、投資できる対象は国が指定した投資商品のみです。
利益がかならず出るとは限りませんし、利回りの幅も狭いです。
また、他の投資との損益通算ができないといった点もデメリットです。
年間の非課税枠である40万円は繰り越しができません。
利回りの目安
積立NISAも投資信託に投資しますが、利回りは3パーセントから5パーセントほどと他の投資信託と大きくは変わりません。
向いている方
投資信託と同じく、自分で運用する手間を省きたい方です。
投資信託と併用し、手元に残るお金を増やしていきましょう。
おすすめの投資方法⑦:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、資金を必要とする事業者と投資したい個人をインターネット上で結びつけるサービスです。
仲介役として、ソーシャルレンディング会社が資金を必要とする会社に個人から集めた資金を融資する仕組みです。
運用の終了後は、融資時の貸付金利が投資家に分配されます。
ソーシャルレンディングは別名「貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれ、クラウドファンディングの一種です。
メリットとデメリット
ソーシャルレンディングは投資信託とは異なり、運用益(収益分配金)ではなく、貸付金利分の利益を投資家に分配します。
そのため、収益(投資家としては収入)が安定しています。
そして、投資後は作業がほぼ発生しない非常に手軽な投資手法であるため、安定して不労所得を得ることができます。
デメリットは、運用中に解約できない点です。
貸付期間中に預けた資金を引出せないため、一定期間は資金が拘束されます。
また、新興の投資手法であるため、運営会社に依存する事業者リスクがあります。
どの会社を通じてソーシャルレンディングに投資するかが投資の成否の分かれ目になることがあります。
利回りの目安
ソーシャルレンディングの利回りは、5パーセントから10パーセントほどです。
作業が発生せずにこれほど高い利回りが得られる投資方法は、あまり多くありません。
向いている方
ソーシャルレンディングは、手軽に不労所得を得たい方におすすめです。
まだまだ投資対象の案件数が少ないため、投資対象を選ぶための時間もそれほどかかりません。
ただし、どの事業者であれば問題が起きにくいなど、ソーシャルレンディング会社についての勉強は最低限必要です。
サラリーマンに株式投資がおすすめの理由
先ほどご初会した7つの投資手法の中で、特にサラリーマンの方におすすめしたい投資方法を3つさらに詳しく解説していきましょう。
まずは、株式投資についてお伝えしていきます。
サラリーマンは、株式投資は投資するだけの意味が大いにあります。
理由①:配当金や優待でインカムゲインが得られる
株式投資は売買益(キャピタルゲイン)だけではなく、配当金と株主優待など「インカムゲイン」を同時に狙うことができます。
また、配当金がなくても、株価が値上がりしていれば売買益(キャピタルゲイン)を得ることができます。
利益を得るチャンスが他の投資手法よりも多めです。
理由②:社会勉強になる
株式投資を始める場合、投資対象であるさまざまな会社の銘柄を研究することになります。
その結果、いろいろな業界の研究に自然に取組めます。
なぜその会社の株価が再び上がるのか、再び下がるのか、比較・研究などを行えば、株式投資を通じて社会勉強になります。
その知識は、本業での仕事にも役立てることができる場合があるでしょう。
理由③:勉強しやすい
株式投資を行なっているサラリーマンの方は多く、私たちにとって身近な投資です。
また、株式投資を勉強できる本やWebサイトも多数あります。
株式投資で利益を出すためには何をすれば良いのか、必要なノウハウを比較的簡単に学べます。
また、失敗したときはなぜダメだったのか、その原因を探ることが可能です。
実際に投資家の話を聞く機会も多いでしょう。
勉強できる機会が多いことは、株式投資のメリットです。
株式投資を通じて人脈の形成もできます。
サラリーマンに不動産投資がおすすめの理由
不動産投資も、サラリーマンの方に特におすすめしたい投資方法の一つです。
なぜなら、会社員であることの特権を活かすことができる投資だからです。
理由①:融資を受ければ比較的少ない自己資金で購入できる
不動産投資の最大のメリットは、金融機関から融資を受けて投資できることです。
金融機関から融資を受けられる、すなわち、他人のお金を使って投資できるのです。
金融機関は、株式投資やFX投資のための資金を融資しませんが、不動産投資には融資してくれます。
それは、不動産投資が一つの事業であり、他の投資よりも成功する可能性があるからです。
金融機関が認めるリスクの低い投資手法だと言うことができます。
理由②:毎月の安定した収入が確保できる
不動産投資は、家賃収入で安定した収入を毎月見込むことができます。
入居者がいる限り、相場の変動を気にせずに収支を計算できます。
理由③:場所を選べば値上がりも期待できる
不動産を持てば家賃収入だけではなく、物件の値上がりが期待できます。
特に、最近は東京都の都心や大阪、名古屋など、人口が増えているエリアの不動産価格は値上がりしています。
「インカムゲイン」としての家賃収入と、「キャピタルゲイン」としての物件価格の上昇の2つの利益を狙うことが可能です。
サラリーマンにソーシャルレンディングがおすすめの理由
ソーシャルレンディングも、サラリーマンにおすすめの投資方法です。
その魅力は何と言っても、手間をかけずに不労所得を得ることができるところです。
理由①:作業がほとんど発生しない
ソーシャルレンディングの最大のメリットは、作業がほとんど発生しない点です。
投資に時間をかけたくない、精神的に負担をかけたくないサラリーマンの方に向いています。
投資後にソーシャルレンディング投資に必要な作業と言えば、ソーシャルレンディング会社から送られてくるメールの内容のチェックと、配当金が正常に振り込まれたかどうかを銀行の口座で確認することくらいです。
他には新しい投資案件のチェックだけで、これ以外の作業はほぼ発生しません。
理由②:複利投資しやすい
ソーシャルレンディングは複利での投資が容易であることが大きなメリットです。
ソーシャルレンディングの配当金は毎月入るケースが多いです。
また、最低投資額は1万円からといったように、少額から始められるケースがほとんどです。
最低投資額が大きい場合、配当金が貯まるまでは再投資できません。
しかし、毎月1万円ほどの配当収入があれば、配当金のみですぐに再投資することが可能なのです。
つまり、配当金を有効に使うことができ、しかもお金を遊ばせてしまうムダな時間がないのです。
理由③:利回りが高い
利回りが高い点も、ソーシャルレンディングの魅力です。
株式投資の配当金の利回りは年利で2パーセントほど、一方でリスクが低い都心マンションへの不動産投資では5パーセントほどほどが一般的です。
しかし、ソーシャルレンディングの案件は利回りが5パーセントから10パーセントほどが一般的です。
また、ソーシャルレンディングは貸付金利が投資か収入になるので、想定上の収入額が最初から決まっています。
そのため、リスクとリターンのバランスを取りながら、好きな利回りを選ぶことができます。
投資を行う以上、できるだけ高い利回りを望む方は多いでしょう。
そういった方は、株式投資や不動産投資よりもソーシャルレンディングが向いていると言えます。
こちらで詳しく解説しているので、ぜひこのタイミングでチェックしておくと良いでしょう。
まとめ
サラリーマンの方に向けて、おすすめの投資方法を7つ紹介し、さらにその中で特におすすめな手法を3つ掘り下げて解説しました。
サラリーマンが安定して投資を続け、収入を確保していくためには、次の2点を重視してください。
- 本業に影響がないこと
- 安定した収入が見込めること
その意味では、サラリーマンには「キャピタルゲイン」投資よりも、「インカムゲイン」投資の方が向いています。
さらに、インカムゲイン投資の中でも、利回りが高くて運用の手間がかからない「ソーシャルレンディング」は、会社員の方が投資する手法として最適だと言えます。
今回ご紹介した投資手法の中から、ご自身のスタイルに合った投資手法を選んでくださいね。