maneo(マネオ)の概要
出典:maneo(マネオ)
ソーシャルレンディング会社maneoマーケット(通称:maneo)は、東京に拠点を置くmaneoマーケット株式会社が運営しています。
maneoマーケット株式会社は2007年設立で、資本金308,518,500円、金融商品取引業者(関東財務局長 (金商) 第2011 号)であり、一般社団法人第二種金融商品取引業協会にも加入しています。
株主には、「GMOフィナンシャルホールディングス株式会社」「株式会社VOYAGE VENTURES」「SMBCベンチャーキャピタル2号投資事業有限責任組合」「Spiral Ventures Japan Fund 1号投資事業有限責任組合」などがあります。
成立ローン総額は1,644億5,417万円、登録ユーザー数87,000人超の規模です。
maneoは日本で最初にソーシャルレンディングをはじめた老舗業者であり、少額資金での運用や豊富な案件数が魅力的です。
ここでは、老舗ソーシャルレンディングmaneoの案件の特徴や評判について解説していきましょう。
maneo(マネオ)の案件の特徴
まずは、maneo(マネオ)の案件の主な特徴について見ていきましょう。
ソーシャルレンディング事業者ごとに案件の特徴は異なります。
そのため、自分の投資方針に合った案件を探す際や、ソーシャルレンディングを比較するうえで特徴を知っておくことは重要です。
まずは、主な特徴について一つひとつ確認していきましょう。
案件の特徴①:大手企業が出資している
老舗ソーシャルレンディングmaneoの特徴の一つが、大手企業が出資していることです。
次のような企業・金融機関から出資を受け、資本金は3億円を超えています。
大手企業も出資しているため、とても大きな安心感があります。
- Spiral Ventures Japan Fund 1号投資事業有限責任組合
- SMBCベンチャーキャピタル2号投資事業有限責任組合
- MICイノベーション4号投資事業有限責任組合
- GMOフィナンシャルホールディングス株式会社
- 株式会社VOYAGE VENTURES
- アイビス新成長投資事業組合第4号
- 池田泉州キャピタルニュービジネスファンド4号、5号投資事業有限責任組合
- SV-FINTECH1号投資事業有限責任組合
案件の特徴②:投資前に質問できる
maneo案件の特徴の一つが、募集案件ページから投資前に質問ができることです。
多くのソーシャルレンディングサイトでは、案件の情報がそれほど表に出ていません。
そのため、質問ができて可能な限り情報を得られることは投資家にとっては大きなメリットです。
案件の特徴②:少額資金で始められる
maneoの最低投資金額は2万円となっています。
他のソーシャルレンディング会社では、5万円から10万円以上の資金がないと投資できない場合がありますが、maneoであれば少額資金で投資を始めることができます。
10万円の資金がある場合は5案件、20万円ある場合は10案件へ分散して投資することも可能です。
そのため、投資初心者でも気軽に資産を運用することができます。
案件の特徴③:案件数が多い
ソーシャルレンディングの中には、ファンド案件数が少ないものもあります。
一方で、maneoは案件数が非常に豊富なことが大きな特徴です。
2019年10月末時点のローンファンド運用状況は6,300件を超えています。
ローンファンド適用後の貸付件数は約1万3,000件、ローンファンド適用前の貸付件数は約1,500件です。
ただし2019年7月中旬から案件の募集が停止されています。
新規投資ができない状態となっています。
案件の特徴④:定期的にセミナーを実施している
maneoでは、定期的にソーシャルレンディング初心者を対象としたセミナーを実施しています。
東京で月2回ほど開催されており、興味がある方は気軽に参加することができます。
ただし、2019年1月以降開催がストップしています。
案件の特徴⑤:利息は毎月分配される
年1回から2回分配のソーシャルレンディングが多い中で、maneoは毎月分配となっています。
毎月利息を受け取れるため、運用している実感を得やすいですし、資金計画が立てやすくなります。
案件の特徴⑥:手数料がかからない
maneoの特徴の一つが、手数料がかからないことです。
会員登録や口座開設、口座管理、案件取引の手数料はすべて無料です。
また、maneoの投資口座への振込手数料や払戻しの手数料も無料です。
余計なコストをかけずに運用できることは、投資家にとってはとてもありがたいことです。
案件の特徴⑦:投資額に応じたステータス特典がある
maneoでは、会員ステータス特典が用意されています。
毎日23時ごろの投資口座残高に応じて、次5つの会員ステータスが決定し、それぞれのステータスに応じた特典を受けることができます。
- ダイヤモンド:投資口座残高3,000万円以上、保留期間1年
- プラチナ:投資口座残高1,000万円以上3,000万円未満、保留期間6ヶ月
- ゴールド:投資口座残高500万円以上1,000万円未満、保留期間なし
- ブロンズ:投資口座残高100万円以上500万円未満、保留期間なし
- レギュラー:投資口座残高100万円未満、保留期間なし
保留期間中は、条件を満たしていなくても会員ステータスがそのまま保留されます。
特典としては、各会員ステータス限定のローンファンドが用意されており、ダイヤモンドやプラチナでないと投資できないといった案件もあります。
会員ステータスが高ければ、好条件の案件で運用することが可能なのです。
案件の特徴⑧:超短期運用案件がある
maenoには、運用期間が2年以上にわたる長期のものもありますが、一方で運用期間が2ヶ月から3ヶ月といった超短期案件があります。
長期案件の方が運用期間が長いため多くのリターンが期待できますが、運用中は投資資金を動かせない流動性のリスクがあります。
特に、投資初心者にとっては不安なものです。
しかし、maneoは超短期運用案件もあるため、初心者の方でも気軽に始めることができます。
案件の特徴⑨:高利回り案件がある
一般的なソーシャルレンディングの平均利回りは7パーセントから8パーセントと言われています。
一方で、maneoの案件は利回りが5パーセントから6パーセントほどのものもありますが、9パーセントから10パーセントといった利回りの高い案件があります。
そのため、他のソーシャルレンディングよりも高利回りで運用することも可能です。
案件の特徴⑩:実績が圧倒的に多い
maneoは2007年に設立され、日本で最初にソーシャルレンディングを始めた企業です。
成立ローン総額が数十億円のソーシャルレンディングサイトもある中で、1,600億円超、登録ユーザー数87,000人超の規模を誇ります。
実績が豊富なこともあり、各種サービスが充実しています。
案件の特徴⑪:SAMURAIと業務提携している
maneoは2019年9月末にソーシャルレンディングサイト「SAMURAI」を運営するSAMURAI&J PARTNERS株式会社との業務提携を発表しました。
実際、maneoから投資家にSAMURAIの案件紹介メールが送られるようになるなど、徐々に業務提携の効果が現れています。
また、maneoの元社長である瀧本憲治氏が所有していたmaneoの株式(全株式の約85パーセント)はNLHD株式会社に売却されています。
NLHD株式会社はSAMURAI&J PARTNERS株式会社の株式の7.4パーセントを保有する会社でもあります。
NLHD株式会社の実質上の傘下企業として、maneoとSAMURAIの業務提携が進むことが予測されます。
maneo(マネオ)の良い口コミ・評判
maneo(マネオ)の案件の特徴だけでなく、投資家からの良い口コミや評判についても見ていきましょう。
実際にmaneoを利用した人や検討した人がどのような点に魅力を感じたのか知ることができます。
ここでは、maneoの案件の良い評判について紹介していきます。
良い口コミ・評判①:案件数が多く選べる
maneoの案件の評判を見ていると、案件数が多いことに対する評判が多々見受けられます。
2019年現在のローンファンド運用状況は6,300を超えているといったように、案件数が豊富です。
他のソーシャルレンディングと比べても、案件数はトップクラスです。
案件数が多いということは、希望の条件に合った案件を選ぶことができるということです。
良い口コミ・評判②:大手企業が出資しているので安心感がある
maneoの評判には、大手企業が出資しているため安心感があるというものが多いです。
SMBCやGMO、VOYAGEなどをはじめ、大手企業・金融機関が出資しています。
多くのソーシャルレンディング業者があり、規模が小さい事業者もある中で、大手企業が出資していることは安心材料になります。
良い口コミ・評判③:会員ステータス特典がある
他のソーシャルレンディングにはないmaneoのメリットの一つとして、会員ステータス特典があります。
maneoの評判を見てみると、会員ステータス特典について良い評判が多く見られます。
ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド・ブロンズ・レギュラーの5つの会員ステータスがあり、上位の会員になるほど好条件の限定案件に投資できるようになります。
投資口座残高が多いほど、会員ステータスは高くなります。
良い口コミ・評判④:2万円から投資できる
maneoの良い評判の中には、少額資金で投資を始められるということも多くあります。
1回の投資に最低10万円近い資金が必要なソーシャルレンディング会社もありますが、maneoは2万円から投資できます。
少額資金で運用を始められるため、初めての人でも大きなリスクを負わなくて済みます。
良い口コミ・評判⑤:運営実績が多い
maneoは老舗ソーシャルレンディング業者ということもあり、運営実績が豊富です。
ここ1年から2年ほどでサービスを始めたソーシャルレンディングも少なくない中で、老舗のmaneoは運営実績が豊富なので安心感があります。
良い口コミ・評判⑥:投資案件に関して質問できる
maneoでは投資前に案件について質問できる仕組みが整えられていることに対して良い評判が目立ちます。
ただでさえ、開示されている情報が少ないソーシャルレンディングが多い中で、事前質問ができることは安心につながります。
良い口コミ・評判⑦:手数料がかからない
他のソーシャルレンディングでは、「振込手数料」や「払戻し手数料」といった手数料がかかる場合があります。
しかし、maneoの場合はさまざまな手数料がゼロ円となっており、コストをかけずに運用できることに対して良い評判が多いです。
手数料がかからないため、利回りを最大限高めることができます。
良い口コミ・評判⑧:セミナーで直に話を聞ける
maneoでは、初心者でも安心して投資ができるように定期的にセミナーを実施しています。
ソーシャルレンディングの運用について、直に話を聞けるため不安を払拭することができます。
ただし、最新のセミナー実施実績は2019年1月であり、最近は半年ほどセミナーが開催されていません。
良い口コミ・評判⑨:運用期間が幅広い
maneoの案件は、2ヶ月から3ヶ月といった運用期間が短い案件から、2年以上にわたる長期案件まで幅広い運用期間の案件があります。
そのため、自分の投資方針に合った運用期間の案件を選べることできるという評判が多いです。
投資スタイルに合わせた豊富な選択肢が用意されているあたりは、大手のソーシャルレンディング会社ならではと言えるでしょう。
maneo(マネオ)の案件の悪い評判
一方で、maneo(マネオ)の良い口コミや評判だけでなく、悪い口コミや評判についてもしっかりと確認しておきましょう。
良い評判と悪い評判の両方を知っておくことで、より具体的に検討できるようになります。
ここでは、maneoの案件の悪い評判について紹介していきます。
悪い口コミ・評判①:延滞が発生している
maneoの悪い評判で最も多いことが、延滞が発生したことに関するものです。
たとえば、2018年12月3日にはガイアファンディング向けの全ファンド20億5,033万円が、期限の利益を喪失したことを発表しました。
ガイアファンディングやグリーンインフラレンディングで延滞が発生しており、ガイアファンディングの案件は投資先からの元利金も未回収となっています。
悪い口コミ・評判②:行政処分を受けた
maneoの評判には、行政処分を受けたことに対するものも多いです。
2018年7月には、ファンド管理や取得勧誘に関する表示の件で、業務改善命令を受けています。
悪い口コミ・評判③:資金の流動性に懸念
maneoは運用期間が短い案件だけでなく、2年以上の長い案件も豊富に扱っています。
ただし、長期案件について投資資金の流動性(いつでも現金に換えられるれること)に懸念があるため、不安に感じる投資家も多いようです。
悪い口コミ・評判④:利回りが高くはない案件もある
maneoは、利回りが9パーセントから10パーセントといった高利回りの案件もありますが、5パーセントから6パーセントほどのソーシャルレンディング業界平均を下回る案件もあります。
利回りを重視している投資家には、利回りが低い点はあまり評判が高くはないのです。
利回りを重視したい場合は、複数のソーシャルレンディングを比較して選ぶといいでしょう。
悪い口コミ・評判⑥:2018年度の短期決算は赤字
2019年9月に2018年度のmaneoグループの決算が発表されました。
連結決算では売上増、黒字を達成していますが、maneoマーケット単体では赤字に転落しています。
2019年9発時点では案件の募集も行っておらず、今後の営業状態が不安視されています。
maneo(マネオ)の総評
maneo(マネオ)の評価を5段階で表してみましょう
利回り:4
5パーセントから6パーセントほどの利回りがやや低い案件から、最近でも9パーセント以上見込める高い利回りの案件まで幅広くあります。
リスクと利回りのどちらを採るのかという選択肢が豊富に用意されているので、自分の好みの投資スタイルを選びやすいです。
実績:5
日本で最も古いソーシャルレンディングサイトだけに、実績では他のソーシャルレンディング会社を圧倒するものがあります。
10年以上の運営ノウハウが有り、募集金額実績も1,600億円を超えます。
融資先の会社数も豊富なので、案件が途絶えにくい点もmaneoに投資をするメリットだと言えるでしょう。
安全性:2
残念ながら、2019年に入ってからmaneoの案件の返済遅延が相次いでいます。
ただし、急に返済遅延が多発するようになったのも、金融庁の指導を受けてから厳正な融資先の審査を行うようになったからだと言うこともできます。
貸し倒れが起きた案件でも満額回収できている案件も複数あるため、しばらくしたら安全に投資できるようになる可能性が高いでしょう。
情報開示:2
情報開示については、大手のソーシャルレンディング会社ながら対応はあまり早くはありません。
maneoの場合は融資先が多いため、一斉に情報開示することは難しいと考えられます。
投資家目線としては、2019年中には情報開示を行うことを期待したいところです。
総合評価:4
maneoは、実績では他のソーシャルレンディング会社を寄せ付けません。
1社内でさまざまな案件や条件を選べるというメリットがあります。
まずは口座を開設しておき、情報開示や投資家保護の取り組みがはっきりしたら投資を検討することをおすすめします。