「不労所得」ということばに、憧れの気持ちを抱く人は多いのではないでしょうか?
しかし、サラリーマンではなかなか不労所得が手に入れられないと考える方もいます。
そんな方のために、今回はサラリーマンでも不労所得を得るための方法をお伝えします。
少額から始められる不労所得も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
不労所得とは
まずは、不労所得とはどういった所得のことを指すのか確認しましょう。
ここに挙げる条件に該当するものこそ不労所得と言えるものですよ。
労働や作業を伴わない所得
不労所得とは、ズバリ労働や作業を伴わない所得のことを指します。
労働の対価や報酬などではなく、現金や不動産などの資産を活用して収入を得ることが多いです。
資産の運用方針は自分で決めなくてはなりませんが、資産の運用方針が決定した後は労働の必要はありません。
定期的に労働をする必要がなく、かつ、収入が定期的に入ってくる所得こそ不労所得だと言えます。
副業には当たらない
会社によっては副業を行うことを禁止している会社もあります。
しかし、不労所得であれば副業には該当しません。
副業が労働を伴う所得の方法、不労所得は労働を伴わない所得を得る方法だからです。
就業規則の違反を気にする必要はありませんし、労働で時間を取られて会社員としての仕事への影響が出ることを懸念する必要もありません。
逆に、本職であるサラリーマン業に悪影響が出るようでは、不労所得と言えないいでしょう。
安心した生活ができる
不労所得を得る最大のメリットは、安心した生活を送ることができる点です。
不労所得は、自分や家族の生活を保証します。
なぜなら、労働を伴わないからです。
たとえ病気やケガで働けなくなったとしても、不労所得が一定の収入を稼ぎ出してくれます。
リストラなどで失職してしまったときも、不労所得が生活を支えます。
もちろん、本業の収入がしっかりと得られる中で不労所得を得れば、趣味や遊興費などに使って生活を豊かにしたり、老後のための貯蓄に回したりすることもできます。
不労所得を作るためには元手が必要
一般的に、所得の源泉は労働であるため、自分の身体がお金を生み出します。
一方で、不労所得を得るには現金や土地といった資産を運用することが多いです。
運用するには、まずは現金や土地などの資産を手に入れなければなりません。
しかし、収入の少ない人が多額の不労所得を一度に稼ぎ出すことは難しいでしょう。
まずは、運用の元手になる資金を増やすことを考えなくてはなりません。
ただ、最近では1万円などの少額から運用が可能である投資手法も増えています。
貯金代わりにコツコツと不労所得に資産を回していけば、徐々に不労所得の金額を増やすことができますよ。
不労所得の作り方
不労所得を作る方法は実にさまざまです。
簡単に取り組める一方でリターンは少ない方法があれば、取組み自体は難しいものの多額の不労所得が得られるとう手法もあります。
それぞれの特徴を知ることで、自分に合った不労所得の作り方が見つかります。
ここでは、14種類の不労所得の作り方それぞれの特徴を比較しながら解説していきます。
投資手法 | メリット | デメリット | 利回り(目安) | 必要資金 | 不労所得・労働所得 | リスク | リターン | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
定期預金 | 容易 | 利回り低い | 0.02% | 100円~ | 不労所得 | 低 | 低 | 低 |
外貨預金 | 容易 | 為替変動リスク | 2~5% | 100円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 低 |
社債 | 容易 | 利回り低い | 1~2% | 数万円~ | 不労所得 | 低 | 低 | 低 |
株式投資 | 相場変動益+配当金 | 売買が必要 | 2~4% | 数千円~ | 労働所得 | 高 | 高 | 高 |
FX | レバレッジをかけられる | 売買が必要 | 1~7% | 数千円~ | 労働所得 | 高 | 高 | 高 |
投資信託 | 作業不要 | 手数料高い | 3~5% | 数千円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 低 |
iDeCo | 節税効果あり | 60歳まで引き出せない | 3~5% | 数千円~ | 不労所得 | 低 | 中 | 低 |
積立NISA | 節税効果あり | 利益が出るとは限らない | 3~5% | 数千円~(定期) | 不労所得 | 低 | 中 | 低 |
ロボアドバイザー | 作業不要+指示を出しやすい | 経済危機への対応が未知数 | 1~10% | 1万円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 中 |
不動産投資 | 家賃+地価変動益 | 自己資金必要 | 3~20% | 10万円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 中 |
J-REIT | 配当金+相場変動益 | 相場変動リスク | 2~4% | 数万円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 中 |
不動産投資型クラウドファンディング | 作業不要 | 地価変動リスク | 3~8% | 1万円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 中 |
ソーシャルレンディング | 利回り高く投資しやすい | 貸し倒れリスク | 4~10% | 1万円~ | 不労所得 | 中 | 中 | 中 |
ヘッジファンド | 利回り高い | 多額の資金が必要 | 7~15% | 1000万円~ | 不労所得 | 高 | 高 | 高 |
作り方①:定期預金
定期預金とは、銀行や信用金庫などの金融機関に一定期間引出せない形で預金する貯蓄の形態の一つです。
不自由である代わりに、通常の預金よりも金利が高いです。
お金を預けるだけですので、誰でも簡単に取り組めます。
メリットは、元本が損失しないこと、デメリットは、利回りが非常に低いことです。
利回りの目安は0.1パーセントから0.2パーセントほどです。
預金ですので1円から運用できますが、利回りが低いのでリターンはほとんど期待できません。
まとまったリターンを期待するのであれば、100万円ほどを預けなければなりせん。
不労所得に該当するかどうかについては、利回りが非常に低いため疑問詞がつきます。
タンス預金をしておくよりは良いといったところで捉えてください。
作り方②:外貨預金
外貨預金は、日本円を外貨に両替していったん預金するという方法です。
日本円ではないため、為替相場の変動に影響を受けます。
メリットは、相場の変動により資産価値が上昇することです。
また、日本よりも政策金利が高い国の通貨が多く、銘柄によっては預けるだけで一定の利益が得られることがあります。
メリットと表裏一体の関係ですが、デメリットは相場の変動により損失が発生することです。
2019年現在の米ドルの政策金利は2パーセントなので、1年間で2パーセントの金利がつきます。
ニュージーランドやオーストラリアドルも、同程度の金利が得られます。
そこから、金融機関に支払う手数料などが引かれます。
外貨預金も1円から預けることができますが、収入を期待するのであれば10万円ほどのお金が最低でも必要です。
当然ながら、金利が2パーセントの場合は100万円を預けて1年後には元本が102万円になります。
ただし、為替相場の影響を受けるため、日本円に両替するときはタイミングが重要です。
収入自体は手堅いうえに作業を伴わないため、不労所得の一つだと言えます。
作り方③:社債
社債は、会社が資金調達のために発行する債券です。
社債を購入すれば一定の利回りを得ることができ、持っているだけでも配当金を得られます。
デメリットは、社債を発行した会社が倒産すれば、社債の価値が極端に下がってしまうことです。
利回りの目安は、1パーセントから2パーセントです。
発行する会社によって異なりますが、資金として10万円ほどは必要です。
購入するだけで一定の金利収入が得られるため、社債は不労所得だと言えるでしょう。
作り方④:株式投資
株式投資は、上場企業の株式を購入して売買する投資手法です。
メリットは、株価が上昇すれば売却益を得ることができることと、株式を所有するだけで配当金や株主優待といった特典を得られることです。
すなわち、売買益を意味する「キャピタルゲイン」と、主に配当による利益を意味する「インカムゲイン」の両方を期待できることです。
デメリットは、株式を発行した会社が倒産したり赤字に転落したりした場合、株式の資産価値が下がるだけではなく、収益が大幅に減少して容易に損失が発生することがです。
配当金を年間の利回りに換算した場合、目安は2パーセントほどです。
換金性の高い株主優待が付いている会社であれば、利回りに換算して3パーセントから4パーセントほどが見込めます。
株式投資を始めるための資金は、以前はある程度まとまった大きな資金が必要でした。
しかし、最近は購入に必要な株数(最低単位株数)が下がりつつあるため、1万円以下で購入できる株式もあります。
ただ、配当金や株主優待は、一定数の株式の保有を条件にする企業が大半です。
なお、売却益(キャピタルゲイン)を狙う場合は株式相場の監視が必要であるため、不労所得と呼ぶことは難しいでしょう。
キャピタルゲインは大きな利益を狙えますが、収入は安定しません。
また、売買を行わないいわば配当金(インカムゲイン)と株主優待目当てであれば、株式購入後は特にすべきことはないため不労所得と言えるでしょう。
業績次第で配当金や株主優待自体がなくなることは念頭に入れておく必要があります。
作り方⑤:FX
FXは、米ドルと円などの通貨のペアを保有して売却益を狙う取引のことで、「外国為替証拠金取引」とも呼ばれます。
買いのポジションを持っている通貨の為替相場が上昇すれば、売却益を得ることができます。
逆に、相場が下落すれば損失が発生します。
このように、FXは為替相場の変動の影響を受ける投資手法です。
FXの最大のメリットは、レバレッジがかけられることです。
レバレッジをかければ、保有する現金以上の通貨ペアを所持することができます。
日本国内のFX会社の場合、最高で25倍のレバレッジがかけられます。
そのため、自分の思惑通りに相場が動けば、非常に大きな利益を得ることができます。
反面、レバレッジを大きくするとリスクが上がります。
損失を出してしまうときの幅が大きくなるため、総じてハイリスク・ハイリターンの投資手法です。
また、「スワップ金利」と呼ばれる金利収入を得ることもできます。
スワップ金利とは、通貨ペアの政策金利の差を活かして金利収入を得る手法のことです。
例えば、日本円と米ドルの場合、日本の政策金利はほぼ0パーセントですが、2019年時点のアメリカの政策金利は2パーセントです。
ドル・円ペアを持っていれば、それだけで政策金利の差分である2パーセントの利ざやを稼ぐことができます。
さらに、レバレッジを2倍、3倍と掛けていけば、金利は2%×2倍で4%、2%×3倍で6%に増えます。
FXの最低投資金額は、レバレッジをかければ1,000円ほどから通貨ペアを保有することができます。
なお、株式投資と同じように利益を出すためには常に相場の監視が必要です。
そのため、FXは不労所得とは言えないでしょう。
ただ、スワップ金利を目当てにするのであれば、毎日金利収入が入ってくるため不労所得に該当します。
レバレッジをかけている場合、リスクを管理するには1日に1回ほど定期的に相場を見張っていた方が良いでしょう。
作り方⑥:投資信託
投資信託は、証券会社などに資金を預け、資産運用の専門家に運用を委託する投資手法です。
運用を代行してもらうため手数料が発生しますが、自らが運用する手間は発生しません。
投資信託のメリットは、運用の手間がほとんどかからないことです。
他人に資産運用を任せるため、資金が半ば自動的に増えます。
また、資産運用のプロたちが運用しているため、投資初心者や素人が運用するよりも利益が出る可能性が高いです。
デメリットは、プロの運用だからといって必ず利益が出るとは限らないことです。
一番のデメリットは、損失が発生した場合でも運用手数料を支払う必要があることです。
損失が出る場合では、「損失」と「運用手数料」の二重の出費を覚悟しなければならないでしょう。
投資信託の利回りの目安は、3パーセントから5パーセントほどだと思ってください。
新興国通貨を組入れた投資信託であれば、リスクが高い代わりに10パーセント以上という高い利回りが期待できるものもあります。
投資信託の最低預入金額は数千円ですので、少額投資が可能です。
まとまった額の利益を期待するのであれば、10万円ほどの資金は必要になるでしょう。
投資対象を選んで資金を投入した後は、ほとんど作業が発生しないため、投資信託は不労所得に該当します。
作り方⑦:iDeCo
iDeCoは「確定拠出個人年金」とも呼ばれ、国が指定した投資商品に一定額を毎月積立投資する運用方法です。
運用により発生した利益は非課税であり、投資金は所得税の控除対象になることが大きな特徴です。
ただし、積立投資した元本と運用益は60歳になるまで引出すことはできません。
また、投資商品である以上必ず利益が出るとは限りません。
利回りの目安は一般の投資信託と同程度の、年利3パーセントから5パーセントであり、毎月数千円からの積立が可能です。
投資段階では利益が得られるわけではありませんが、投資信託の形を取るため、不労所得に該当します。
また、一定額の範囲ですが投資分だけ所得税から控除されるため、手元に確実に資金が戻ってきます。
作り方⑧:積立NISA
積立NISAは、国が指定する投資信託などの投資商品で、年間で40万円までの運用益が非課税になる仕組みです。
定期的に一定額の資金を投資商品に積立てる必要があります。
最大のメリットは、利益の全額が非課税になる点です。
株式やFXの場合、利益の20.315パーセントが所得税として一律で課税されます。
40万円の利益が出た場合、株式と比較してみると、引かれてしまう税金の金額は8万円もの差がつきます。
- 積立NSAの利益:40万円×0%=0円
- 株式の利益:40万円×20.315%=81,260円
デメリットは、定期的に積立てて投資する必要があり、安定した収入がある方でなければ取り組みにくい点です。
投資であるため、必ずしも利益が出るとは限らない点も挙げられます。
利回りの目安は投資信託と同じく3パーセントから5パーセントほどです。
最低投資額は数千円ですので、生活費がさほど余らない人でもコツコツと毎月積立てられるでしょう。
積立NISAは投資形態が投資信託と同等のため、不労所得だと言えます。
作業は投資する商品を選ぶこと、運用状況を毎月チェックすることくらいです。
作り方⑨:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AI(人工知能)に資産の運用を任せる投資手法です。
資金を口座に入れ投資商品を選ぶのは投資家自身ですが、実際の運用はロボアドバイザーに任せます。
方針の変更など、ある程度は自分の裁量が反映されます。
投資商品を決めた後は人工知能が相場を分析しながら運用を行うため、作業はほとんどありません。
メリットは、リスクとリターンのバランスを取りながら人工知能に運用を一任できる点です。
完全に運用を任せることはできますが、人間が市況をこまめにチェックして状況に応じ、投資方針を変えることもできます。
デメリットは、良くも悪くも人工知能まかせだという点です。
ロボアドバイザー投資はまだ歴史が浅いため、リーマンショック級の経済危機が発生した場合、人工知能がどの程度対応できるかは未知数です。
リスクの高い投資商品を狙えば年間の利回りで10%以上は期待できますし、ローリスクであれば年間で2パーセントから3パーセントで運用することができます。
最低運用資金は1万円から10万円という会社が多いです。
比較的少額の資金で投資できるため、20代から取組む人が多いことが特徴でしょう。
不労所得を得る投資手法の中では、運用方針に投資のメソッドやプラン、アイデアなどを反映させやすい手法です。
完全に運用を任せることもできますし、反対に人工知能を完全には信用できない人は、状況を見ながら徐々に指示を与えることもできますよ。
作り方⑩:不動産投資
不動産投資はマンションやアパートを購入して他社に貸出し、家賃収入を得る投資手法です。
マンションややアパートといった居住用の不動産、商業ビルやオフィスなどのビジネス用の不動産、加えて駐車場や資材置場などのように土地を貸出して利益を得ることも可能です。
最大のメリットは、安定した家賃収入を毎月得られる点です。
不動産物件の家賃は基本的には月額払いであり、部屋を貸せば家賃収入が自分の口座に毎月振込まれます。
また、入居者への対応や管理は、不動産管理会社などの外部に委託することができるため、ひとたび入居者が決まってしまえば、毎月の作業はほとんど発生しません。
そして、金融機関から融資を受けて、つまり他人のお金を使って物件を購入できるできる点がとても大きなメリットです。
なぜなら、他の投資で金融機関が融資をしてくれることはないからです。
デメリットは、融資を受けられない人は物件を購入しにくいことです。
融資を受けられない場合は、数千万円から数億円の物件を現金で買う必要があります。
ローンを組むには、安定してある程度高い給与を得られていることが重要です。
それ以外にも、空室や破損、火災といったさまざまなリスクが存在します。
不動産投資の利回りは、購入物件の種類や値段によって異なりますが、リスクが低いと言われる都心の単身者向けマンションであれば、5パーセント前後の利回りが一般的です。
ややリスクを取って地方の1棟アパートを購入した場合、10パーセント以上の利回りを狙うこともできます。
利回りが低い物件は空室が発生しにくく、逆に利回りが高い物件は空室が発生しやすいと覚えておきましょう。
必要な投資資金は、金融機関から借り受ける融資の額で決まります。
例えば、収入の高い人は金融機関の審査を通過しやすく多くの金額を借りることができるため、10万円ほどの自己資金で数千万円以上の融資を受けることも不可能ではありません。
一方で、金融機関は収入が低い人への融資には極めて消極的です。
収入の低い方は、投資用物件を購入するには全額自己資金が必要になるケースがあります。
不動産物件を購入して運営するまでには、相当な数の段取りが発生します。
金融機関や不動産会社と運用のプランを相談したり、リフォームの場合は施工会社などと改修の流れを打合わせたりしますが、プランそのものは自らが練らなければなりません。
そうった段取りこそあれ、入居者さえ決まってしまえばその後の物件の運用は不動産管理会社に任せられるため、ほぼ不労所得になります。
ただ、空室が発生した場合の集客や清掃作業は発生します。
作り方⑪:J-REIT(不動産投資信託)
J-REITは、不動産運用会社が販売する不動産投資信託を購入する投資方法です。
不動産物件の運用益が、購入者(投資家)に毎月分配される仕組みです。
証券市場に上場しているため、J-REIT自体の相場は変動します。
そのため、売買益を得ることができます。
J-REITのメリットは、定期的に配当金が得られること、そして相場の変動に伴う利益が得られることです。
デメリットは、相場の変動によって損失を被る可能性があることです。
また、不動産市況の影響を大きく受けます。
J-REITの利回りに当たる配当は、運用額の2パーセントから4パーセントほどです。
J-REIT自体の相場の変動によって、最終的な運用益がプラスになることもマイナスになることもあります。
購入最低金額は、J-REIT銘柄によって異なります。
安価な銘柄では1万円からの購入が可能であり、平均で数十万円といったところでしょう。
購入後はほぼ手間がかからずに配当金を受取ることができるため、不労所得と言えます。
相場は株式やFXほどに値動きが激しくないため、そこまでリスクを気にする必要もありません。
「配当金を毎月受取ることが当たり前」の心持ちで、ゆったりと構えて保有できるでしょう。
ただし、リーマンショック級の経済危機が発生した場合は大きく値下がりする可能性があります。
作り方⑫:不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングは、小口から不動産物件に投資できる資産運用方法です。
不動産会社が個人投資家1人当たり1万円ずつといった少額の資金を集めて不動産物件を購入します。
そして、物件運営による家賃収入や売買益が投資家に分配されるという仕組みです。
メリットは、小口から投資できる不動産投資である点です。
融資が受けられず、不動産物件を購入できない人でも不動産投資ができます。
デメリットは、不動産市況の影響を大きく受けるため、購入した不動産が値下がりした場合は損失の可能性があることです。
不動産投資型クラウドファンディングの利回りは4パーセントから5パーセントの案件が多いですが、都心のマンションやビルを購入対象とした案件の場合に限られます。
地方の空家を購入した後にリノベーションを施し売却する案件の場合、8パーセントといった高い利回りの案件があります。
多くの不動産投資型クラウドファンディングでは、1万円や10万円などの少額からの投資を受け付けています。
購入後はほぼ作業の必要がなく、不労所得と言える投資手法です。
作り方⑬:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、事業用資金を必要とする会社と少額での投資を希望する個人投資家をインターネット上で結びつける投資手法です。
少額投資を好む投資家から資金を集めた後、ソーシャルレンディング会社が事業資金を必要とする会社に融資します。
そして、融資の際の金利を投資家に分配する仕組みです。
メリットは、融資時の金利が収入になるため収入が安定していること、そして作業がほぼ必要ないことです。
デメリットは、案件の運用中に解約できないことであり、家庭の事情でお金が必要なときであっても投資期間中は資金を拘束されます。
また、融資先の会社で貸倒れが発生した場合、損失が生じるおそれがあります。
利回りは年間の予定利回りで5パーセントから10パーセントのファンド(案件)が多く、担保なし案件の場合は10パーセントを超える利回りの案件があります。
また、最低投資可能額は1万円から2万円に定めるソーシャルレンディング会社が多く、中には1円からの投資が可能であるソーシャルレンディング会社も存在します。
そして、投資後の作業はほぼありません。
投資案件の運用状況のチェックくらいなので、不労所得だということができます。
作り方⑭:ヘッジファンド
投資信託をより大きな金額で運用するものがヘッジファンドです。
1,000万円といったまとまった資金を投資家から集め、ヘッジファンド運営側がさまざまなな投資対象に投資する仕組みです。
メリットは、投資信託よりも多様な商品が存在し高い利回りが期待できることです。
デメリットは、必ずしも利益が発生するわけではないこと、そして多額の資金が必要であることです。
また、一般に未公開のヘッジファンドが多く、誰もが投資できるとは限りません。
ヘッジファンドの目安の利回りは10パーセント以上を謳っている会社が多いです。
そのため、利回りは投資信託よりも高い傾向にあります。
最低投資可能額は、最低でも1,000万円を見積もっておいた方が良いでしょう。
100万円台からできるヘッジファンドは少ないです。
ヘッジファンドは他者に資金の運用を一任する点は投資信託と同じですので、作業自体はほとんど発生しません。
したがって、不労所得だと言えます。
不労所得を作るのにおすすめの投資方法
これまで、14種類の不労所得を作る方法を紹介しました。
その中でも、サラリーマンや投資初心者の方でも特に始めやすい投資手法を6種類ピックアップしてさらに詳しく解説していきます。
ご自分で資産運用するときの参考にしてみてください。
おすすめ投資方法①:iDeCo
iDeCoは将来への備えになり、同時に節税ができる点で会社員におすすめです。
運用商品自体は投資信託なので、作業が発生しない不労所得であり本業に影響が出ません。
そして、毎月積立てるのに必要な資金は数千円ですので、それほど大きな金額を必要としません。
サラリーマンは、iDeCoの投資の上限額が決まっており、毎月23,000円、年間276,000円が最高額です。
毎月2万円をiDeCoで運用し、利回り換算で年利が3パーセントから4パーセントにである場合、年間で約1万円の運用益を得られます。
ただし、利益を受取ることができるのは60歳になってからです。
また、年間で24万円をiDeCoで運用した場合、収入にもよりますが2万円から4万円ほど節税することができます。
おすすめ投資方法②:積立NISA
積立NISAも、投資対象が投資信託やETF(上場投資信託)であるため、投資後の作業は発生しない不労所得です。
そのため、本業で忙しいサラリーマンの方に向いています。
さらに、利益は非課税であるため、実質利回りは高くなります。
積立NISAは毎月数千円ほどから投資可能です。
無理のない範囲で投資額を決めましょう。
利回りに換算した年間利益は、平均して3パーセントから4パーセントです。
iDeCoと同じく、年間で25万円を投資した場合1万円前後の運用益になります。
税金がかからないため、1万円がそのまま手元に残ります。
おすすめ投資方法③:投資信託
投資信託の場合、投資先を一度決めてしまえば作業の一切が発生しない不労所得を得られます。
そのため、仕事が忙しくて手間を減らしたい会社員向けの投資商品です。
最近の投資信託は、極めて少額からの投資が可能になっています。
証券会社によっては1万円以下からの投資が可能である投資信託もあります。
積立NISAとは異なり、積立投資する必要はないため、任意のタイミングで購入できます。
想定される利回りの大半は、3パーセントから5パーセントです。
年間25万円を運用した場合、7,500円から12,500円ほどの利益が見込めます。
ただし、税金や運用手数料などが引かれるため、手取り額は利益から20パーセント~30パーセントを差し引いた金額になります。
おすすめ投資方法④:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、多様な投資商品の中から運用の対象を選ぶことができます。
そのため、知識を活かし運用自体に手間をかけたくないサラリーマン向けの資産運用方法です。
仕事柄、何らかの分野に専門知識を持つ会社員の方に特におすすめです。
運用自体は1万円から10万円の範囲で投資できるロボアドバイザーが多いです。
自分の裁量で資金の投入額を決定できますので、生活費以外の余剰資金を投資に回しましょう。
そして、ある程度自分で利回りを決めることができます。
高い利回りを求めるのであれば、当然リスクは跳ね上がることは認識しておかねばなりません。
10パーセントといった高い利回りを期待する場合、年間で25万円を運用すれば25,000円もの不労所得を得ることができます。
ただ、ここから所得税が引かれ、さらに運用額に対して0.1パーセントのロボアドバイザー運用手数料がかかります。
おすすめ投資方法⑤:不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングは、投資後に作業が発生しない不労所得を作れる投資方法です。
相場の変動などを気にしなくて済むため、ストレスのかからない投資できるでしょう。
また、不動産投資型クラウドファンディングは、1万円からの投資が可能です。
毎月の生活費にほとんど余裕がない人でも容易に投資できるでしょうし、ボーナスでまとまった資金を投じても良いでしょう。
不動産投資型クラウドファンディングの一般的な利回りは4パーセントから5パーセントほどです。
25万円を投資した場合、10,000円から12,500円の利益が得られます。
ただし、ここから税金が引かれるため、手取りの額は10パーセントから20パーセントほど減るものだと思っておきましょう。
おすすめ投資方法⑥:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、不動産投資型クラウドファンディングと似た性質を持つ投資手法です。
貸付金利が投資家の収入になるため、収入が安定しているという特徴があります。
もちろん、投資後の作業はほぼないため不労所得が得られる方法です。
最低投資可能額は1万円や2万円からと少額であるため、20代のサラリーマンでも十分に投資をスタートできます。
最大の魅力は利回りの高さです。
ここまでに挙げた投資の利回りは、3パーセントから5パーセントがほとんどでした。
しかし、ソーシャルレンディングの利回りは平均して6パーセントから7パーセントと高水準です。
そして、利回りの高い案件には10パーセント以上のものもあります。
もちろん担保や保証の条件によってリスクの度合いが変わりますが、意味を十分にわきまえた上でリスクを取れば、10パーセントを超える案件でも利益を出すことができます。
ソーシャルレンディングがどのような投資手法なのか、じっくりと吟味してから投資を検討したい人は、こちらでソーシャルレンディングの詳細について解説しています。
一度目を通しておくと良いでしょう。
まとめ
不労所得を作る条件としては、次の3点が重要です。
- 作業や労働が発生しない
- 元手が必要である
- 安定した配当がある
最後に紹介した6つの投資方法は、いずれも投資初心者や会社員の方におすすめの不労所得の作り方です。
概要やリスクをしっかりと把握した上で、実際に行動に移してみることをおすすめします。
特に、高い利回りが期待でき投資後に作業が必要でない「ソーシャルレンディング」は、サラリーマンの方にとても向いた投資方法です。
興味のある方は、一度しっかりと知識を身に着けておくと良いでしょう。