最近では、投資は簡単にできるようになってきているのに、まだ手を出していない人も大勢います。
これは、簡単にできるという事実が知られていないからでしょう。
この記事では、初心者でも簡単にできる投資方法を解説していきます。
リスクが低い運用をしたい人、利回りの高い運用をしたい人と目的別に解説したので、自分に合った投資方法を見つけましょう。
目次
筆者プロフィール
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持つ、金融機関出身のフリーライター。
投資歴は4年、運用資産は1,000万円に突入し、毎月約2万円以上の不労所得が入ってくるようになりました。
読者の方々の老後の豊かな暮らしや早期リタイアをサポートするため、金融や投資の記事を多く執筆しています。
この記事で紹介する方法は筆者も使っているので、経験を基に解説していきます。
投資を始めるためのハードルが下がっているので、活用してお金を増やしていきましょう。
投資は簡単に始められる
一昔前までは、投資と言えば一部のお金持ちのためのものでした。
ですが、最近では投資を始めるためのハードルが下がってきており、成人していれば誰でも簡単に投資を始められるようになってきました。
どれくらいハードルが下がっているのか、具体的に解説していきましょう。
100円でも投資できる
最近は、100円でも投資ができるサービスが増えてきています。
例えば、インターネット証券会社では100円から投資信託を購入できます。
また、おつり投資を使えば電子マネーでの買い物の端数を投資することができます。
資産運用というと、お金持ちが数千万円を投資しているようなイメージがあるかもしれません。
ですが、100円からであれば、誰でも簡単に投資を始めることができますよね。
もちろん、元本100円でも利益を出すことができます。
利回り5パーセントの商品に投資した場合、1年で105円に増やすことができます。
貯金箱に100円を入れておくよりは、5円でも増えればありがたいですよね。
毎月100円ずつ投資をして積み立てたり、何年も続けたりすることで、大きな資産を形成する第一歩になります。
ちなみに、投資する元本が大きいほど利益も大きくなるため、1,000円投資すれば1,050円に、1万円投資すれば1万0,500円に……といったように、利益も大きくなります。
ですが、いきなり大きなお金を投資するのは怖い方もいると思いますので、まずは100円など小額から投資をして慣れていくのも良いでしょう。
ポイントを利用できる
現金でなくポイントを投資できるサービスも広がってきています。
特に、Tポイントや楽天ポイント、dポイントの投資が簡単で人気があります。
筆者もこれらの投資方法を使ってポイントを運用しています。
ポイントをまったくためたり使ったりせずに生活をしている人は、今やとても少ないことでしょう。
それくらい身近なもので投資ができるので、ポイント投資は簡単な方法です。
クレジットカードでの支払いや通販の利用で貯まったポイントは、次の買い物の会計で使っている人が多いと思います。
しかし、ポイントを投資することで増やせる可能性があるため、筆者は会計で使わず投資をした方がお得だと考えています。
また、投資には元本割れのリスクがあるので、大切なお金を投資に回すのは怖いと考える方も多いと思います。
ですが、ポイントは基本的にはタダでもらったものと考えられるので、お金よりも投資に回しやすいです。
運用が上手くいってポイントが増えればラッキー、失敗してポイントが減ってもお金が減ったわけではないので、大きなストレスにはなりません。
ポイント投資も、100円分のポイントから投資ができ、始めるためのハードルもとても低いです。
お金すら使わずに投資ができるなんて、画期的なサービスですよね。
スマホから投資できる
今は投資のサービスを運用する会社がスマホから利用する人を想定しているため、ほとんどのサービスはスマホでも簡単に投資することができます。
スマホに特化したサイトもあるほどです。
例えば、SBIネオモバイル証券が挙げられます。
サービスの名前に「モバイル」と入っているように、スマホで投資ができるサービスです。
1株ずつ株式を変えるので、数百円から投資ができるサービスで、購入申し込みや売却申し込みなどの手続きがスマホで簡単にできます。
筆者も実際に使ってみていますが、スマホに特化したサイトはサクサク動きますし、操作も直感的で簡単です。
パソコン向けのサイトをスマホ向けに変えたサイトだと、読み込みに時間がかかることがありますが、スマホに特化した投資サービスだと読み込み待ちのストレスはありません。
若い方だと、パソコンを持っておらずネットにつながる端末はスマホだけと言う方も多いです。そういった方でも、簡単に投資ができるようになってきているのです。
投資というと、大きなモニターをいくつも並べた部屋でトレーダーが売買注文を出しているイメージがあるかもしれませんが、そこまで本格的な設備がなくても投資は簡単に始めることができます。
スマホが1台あれば投資できるので、お手元のスマホを使って投資を始めてみてはいかがでしょうか?
簡単にできる投資方法:低リスク編
ここからは、簡単に始められる投資にはどんな方法があるのかを具体的に紹介していきます。
「低リスクの方法」と「高利回りの方法」の2つに分け、まずは体リスクな3つの投資方法を紹介していきます。
低リスクの投資
- ポイント投資
- 投資信託
- ETF(上場投資信託)
ポイント投資
ポイント投資は、クレジットカードの支払いや通販サイトの利用などによってたまったポイントを投資するサービスです。
上述したとおり、Tポイントや楽天ポイントなどを使うことができます。
ポイント投資は投資そのものも簡単ですが、口座開設も簡単というメリットがあります。
dポイント投資の場合、申し込みをしたらすぐに投資ができるようになりました。
株式投資などを始めようとして証券会社で口座を開設する場合、申し込みの際に入力する項目が多いです。
また、口座開設完了のお知らせを郵送で受け取ってからでないと投資ができないため、申し込みした日に投資も始められるのは稀です。
手続きが多く時間がかかるほど億劫になってしまいますが、ポイント投資の申し込みではあまり煩わしさを感じたことがありません。
ポイント投資は始めるのも簡単で投資するのも簡単なので、ぜひ使ってみてください。
投資できる商品はサービスによって異なりますが、投資信託がメインになっています。
次に解説するように、投資信託はリスクが低い商品なので、ポイント投資が低リスクで簡単に投資をしたい人におすすめです。
投資信託
投資信託は、投資家がお金を投資会社に預け、投資会社が代わりに資産運用する商品です。
プロに任せられるため簡単ですし、初心者でも失敗しにくいと人気があります。
投資信託のメリットは、分散投資されていて低リスクの運用ができることです。
投資会社は大勢の投資家からお金を集めるため、莫大な資金を持っています。
そのお金を大量の銘柄に分けて投資をするので、個別の銘柄の値動きが薄まって平均化されます。
そのため、投資信託は大きな値動きをしにくい商品です。
デメリットは市場平均並みの運用成果しか期待できないことですが、低リスクに運用するならそれで充分だと言えるでしょう。
リスクを下げて投資をしようとすると、どうしても利回りも下がってしまうからです。
利回りは1パーセントから3パーセントほどが目安です。
投資信託は、銀行や証券会社で購入することができます。
ネット証券を使えば100円からでも投資でき、小額で始められる簡単さもあります。
また、申し込み方法もわかりやすくて簡単です。
投資信託を購入するときは、「購入」をクリックして何円分買うか決めて、申し込みを進めていくだけです。
売却するときも同じような流れです。
投資信託は、小額で始められて申し込み方法も簡単な投資商品です。
初心者でも簡単に投資を始めることができます。
低リスクに運用をしたい方は、投資信託から始めると良いでしょう。
ETF(上場投資信託)
ETFは日本語で「上場投資信託」のことで、上述した投資信託の仲間です。
投資信託は上場していないのですが、ETFは上場しているという特徴があります。
大きく異なるのが、購入と売却の方法です。
投資信託は銀行や証券会社で申し込みをすれば売買ができます。
しかし、ETFは証券会社を通じて証券取引所に注文を申し込まなければなりません。
相場での価格を見て、自分がいくらで買ったり売ったりしたいかを考え、希望の価格と数量を入力して注文します。
ETFは申し込み方法が若干複雑なため、投資信託ほど簡単には始められないデメリットがあります。
しかし、投資信託とほぼ同じ商品なのに利回りが若干高い傾向にあるメリットがあるのです。
ETFは、投資信託よりもコストが低く抑えられてある傾向にあります。
そのコストとは、売買にかかる手数料や運用を任せる投資会社に支払うものです。
コストが低い分、ETFは投資信託よりも高い利回りになりやすいです。
投資信託の利回りは1パーセントから3パーセントほどですが、ETFの利回りは2パーセントから4パーセントほどです。
よって、投資信託から投資を始めて慣れてきたら、ETFも始めることをおすすめします。
申し込み方法がやや複雑だと言っても、投資信託に比べればの話であって、ETFの売買も簡単にできます。
ETFに投資をすれば、リスクは低いまま少し利回りを改善できるので、試してみましょう。
簡単にできる投資方法:高利回り編
もっと高い利回りを追求して、利益を大きく出したい方には、高利回りな投資方法がおすすめです。
簡単にできる投資方法を4つ紹介していくので、ぜひチャレンジしてみてください。
高利回りの投資
- 株式投資
- REIT(不動産投資信託)
- ソーシャルレンディング
- 不動産投資型クラウドファンディング
株式投資
株式投資は、株式の購入によって企業の出資者になる投資方法です。
企業は株主から集めたお金を元手に事業を行い、利益を出して一部を投資家に分配します。
企業は自分たちのビジネスによって利益を出すことができ、投資家は利益の一部をもらえるため、両者にとってメリットがある仕組みです。
また、株価の値上がりによっても利益を得ることができます(キャピタルゲイン)。
買ったときよりも株価が上がってから売れば、差額が儲けになります。
株式投資の利回りは、配当と値上がり益を合わせて3パーセントから7パーセントほどです。
投資信託など低リスクな運用方法より、ずっと高い利回りを狙うことができます。
株式投資のメリットは、株主優待がもらえることです。
一部の企業では、株主に対して自社製品や割引券を送っているので、これを活用すると日常生活の出費が抑えられます。
株式投資のデメリットは、最低投資額が高くてハードルが高いことでした。
しかし、最近は改善されつつあり、簡単な投資方法になってきました。
従来は100株ずつまとめて購入するのが一般的だったため、株価が1,000円の場合でも100株まとめて10万円分を購入していました。
よって、必要な資金が数万円から100万円と高かったのです。
最近では、1株ずつ購入できるサービスも増えてきています。
先ほど紹介したSBIネオモバイル証券もその一つです。
これなら500円前後から株式投資ができるので、資金面のハードルがかなり下がり、誰でも簡単に株式投資ができるようになりました。
REIT(不動産投資信託)
REITは不動産投資信託のことで、上述した「投資信託」の仲間です。
証券取引所に上場しているので、正確にはETFの仲間と行った方が良いかもしれません。
REITのメリットは、手間がかかる不動産投資の代わりに、簡単に不動産に投資ができることです。
不動産の売買や運用は投資会社がやってくれるため、投資家の手間はかかりません。
証券取引所に売買の注文を出すだけで、不動産に投資することができます。
一方、不動産投資は物件を探して購入申し込みをし、不動産投資ローンを組んで……と大変で時間もかかってしまいます。
REITならこのような手間がかからず、短時間で簡単に投資することができます。
REITのデメリットは、最低投資額が高めであることです。
1口購入するのに数万円から20万円ほどの資金が必要になるからです。
投資信託が100円で購入できることなどを踏まえると、ややハードルが高い投資方法になってしまうかなと思います。
しかし、利回りが高いので取り入れたい投資方法です。
REITの利回りは4パーセントから6パーセントほどで、株式投資と同じくらいの水準です。
資金に余裕がある方は、REITへの投資も検討してみてはいかがでしょうか?
手間のかかる不動産投資が簡単にできるので、簡単な投資を探している人におすすめです。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、インターネット上でお金を借りたい企業と投資をしたい投資家を結びつけるサービスです。
大勢の投資家から融資を受け付けるので、「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれています。
ソーシャルレンディングも登録や申し込みが簡単で、始めやすい投資方法です。
証券会社の口座開設の審査よりも厳しくない傾向があるため、幅広くおすすめすることができます。
ソーシャルレンディングのメリットは、利回りがとても高いことです。
多様な投資案件があるので幅が広いのですが、2パーセントから10パーセントと高い利回りを狙えます。
ソーシャルレンディングは申し込みも簡単で、投資した金額を入力して申し込むだけです。
証券取引所への注文が必要な株式投資より、手続きが簡単にできます。
ソーシャルレンディングのデメリットは、途中で解約することが原則できないことです。
期間を決めて融資をするので、終了する前に「融資をやめます」と言うことはできません。
急にお金が必要になった場合に備えて、貯金に余裕を持たせて余剰資金で投資をしましょう。
ソーシャルレンディングについてはこちらで詳しく解説されています。
一度目を通しておくと良いでしょう。
不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングは、インターネット上で不動産投資の資金を募集するサービスです。
個人で不動産投資を始めるには、物件の価格である数千万円の不動産投資ローンを組むなど大変ですが、不動産投資型クラウドファンディングなら1万円など小口で不動産投資を始めることができます。
小口で不動産投資を始められる点は、REITとよく似ています。
大きな違いとしては、REITは1口の価格が決まっており、不動産投資クラウドファンディングは基本的には自由な金額で申し込みができることです。
1万円以上など最低申し込み額を超えていれば、好きな金額で簡単に投資ができます。
例えば、12万円を投資したいと思ったら、不動産投資型クラウドファンディングなら12万円で申し込めばOKです。
REITだと1口ずつしか買えないため、1口10万円のREITだと10万円しか投資できず、2万円は余ってしまいます。
このように、REITよりも自由度が高い投資ができるのが、不動産投資型クラウドファンディングのメリットだと言えます。
不動産投資型クラウドファンディングのデメリットは、取り扱い数がまだ少ないことがあげられます。
ソーシャルレンディングに比べるとサービスを行っている事業者の数が少なく、案件も少ないです。
現状だとCREAL(クリアル)が不動産投資型クラウドファンディングを運営していますが、他には目立ったサービスが少ないです。
不動産投資型クラウドファンディングの利回りは、5パーセント前後です。
不動産を運用する会社が利益を投資家に分配することで、投資家は利益をあげられます。
なお、不動産投資型クラウドファンディングについては、こちらで詳しく解説されています。
初めて聞いたという方は、一度チェックしておくと良いでしょう。
投資で失敗を避けるための注意点
これまで見てきたように、投資は意外と簡単に始めることができ、しかも簡単な投資方法も豊富にあります。
投資がお金持ちのためのものであった時代はもう終わったのです。
しかし、簡単に始められることと、簡単に儲けられるかどうかは違います。
投資には元本割れのリスクがあるので、無茶な運用すれば失敗してお金を減らしてしまうでしょう。
そこで、最後に投資で失敗を避けるための注意点を解説していきます。
これらのポイントを押さえて、大損しにくい投資をしましょう。
リスクとリターンは比例する
まず、投資におけるリスクとリターンは比例します。
高い利回りを狙うなら元本割れのリスクも高まりますし、リスクを抑えるなら利回りも低くなります。
つまり、ローリスク・ハイリターンといった都合の良い投資方法はありません。
ときどき「簡単で低リスク、しかも高利回り!」といった投資案件の募集を見かけますが、高確率で詐欺です。
解説した簡単な投資方法から選ぶ場合でも、リスクとリターンが比例することは理解しておいてください。
特に、高利回りの投資方法を選ぶ場合、元本割れのリスクも高くなります。
また、低リスクな投資方法でも元本割れのリスクはることは理解しておいてください。
余剰資金で投資する
投資には元本割れのリスクがあるため、余剰資金を使いましょう。
生活に必要なお金やマイホーム購入費用など今後使う予定のあるお金を投資に使うと、元本割れしたときに人生設計を変えなければいけなくなるかもしれないからです。
生活費でもなく、使い道が決まっているわけでもないお金が余剰資金です。
最悪なくなっても人生設計に影響がない余剰資金を使って投資をしましょう。
投資先を分散させる
投資先を分散させると、低リスクの運用ができます。
少数の銘柄に資金を集中させるのではなく、さまざまな銘柄に少しずつ投資をしましょう。
集中投資だと、投資先の業績が悪化して元本割れしたとき、資産が大きく減ってしまうリスクがあります。
しかし、複数に分散投資していれば、一つの投資先で元本割れが起きても他の銘柄の利益が補ってくれます。
資産全体としては受けるダメージが小さいため、分散投資をするとリスクが低くなります。
簡単に分散投資をするには、少額で購入できる投資商品を中心にすると良いでしょう。
1単元の購入に大きな資金が必要な商品で分散投資をしようとすると、多額の資金が必要になってしまうからです。
具体的には、100円から始められる「投資信託」や数百円でできる「1株投資」、1万円から始められる「ソーシャルレンディング」「不動産投資型クラウドファンディング」が使いやすいでしょう。
まとめ
初心者でも簡単に始められる投資方法を中心に解説してきました。
投資は身近なものになってきており、資金が少ない人や面倒な手続きが嫌な人でも簡単にできるようになってきました。
ポイント投資のようにお金を使わないで済む方法から、ソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディングといった利回りが高い新しいサービスまで解説してきました。
投資は意外と簡単に始められるので、チャレンジして少しでもお金を増やし、生活を楽にしていきましょう。