「貯金が必要なことはわかっているけど、どうしても貯まらない……」そう悩んでいる方は、とても多いです。
それどころか、不景気で給料は下がるばかりです。
「こんな状況で貯金なんてできない!」と諦めかけている方のために、この記事では貯金のコツをお伝えしていきます。
その貯金のコツとは、節約と投資です。
コツを押さえれば自然と貯金は貯まっていくので、ぜひお試してみてください。
目次
筆者プロフィール
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持つ、金融機関出身のライターです。
投資歴は4年、運用資産は1,000万円に突入し、毎月約2万円以上の不労所得が入ってくるようになりました。
読者の方々の老後の豊かな暮らしや早期リタイアをサポートするため、金融や投資の記事を多く執筆しています。
この記事では、貯金のコツを中心に、節約や投資の方法を解説していきます。
1年で100万円以上貯めた実績をもとに、貯金のコツをお伝えしていきます。
貯金できない人の3つの悪い習慣
まずは、貯金できない人の悪い習慣を知り、自分が当てはまっていないか確かめましょう。
体表的な悪い習慣は次の3つなので、当てはまっている人は改善するきっかけにしていきましょう。
貯金できない人の習慣
- 余ったら貯金しようと思っている
- 収支を把握していない
- 「自分へのご褒美」が多い
余ったら貯金しようと思っている
給料が振り込まれてから次の給料日が来るまでに、余ったお金を貯金しようと考えているのは、貯金ができない人の特徴です。
余った分を貯金しようと思っていても使って無くなってしまうため、お金が貯まらないのです。
貯金するための具体的なコツについては後で説明しますが、このようなタイプの人には目標額を決めて「先取り貯金」することをおすすめします。
毎月〇万円を貯めると決めて、給料が振り込まれたらすぐに貯金するのです。
「余ったら貯金しよう」という考え方を変えれば、貯金できる人になれるはずです。
収支を把握していない
毎月の収支を把握する習慣がないことも、貯金できない人の特徴です。
サラリーマンの場合、収入はほぼ一定なのでだいたいわかっていると思いますが、毎月の支出がどれくらいの金額になっているかパッと答えられるでしょうか?
答えられない人は、収支の把握ができていない状態と言えるでしょう。
貯金に回せる金額は、収入から支出を引いた金額です。
収入と支出が同じ場合や支出が収入を上回っている場合、貯金できるお金はありません。
そのため、無駄な支出が無いか見直す必要があります。
支出の見直しのためには、まず支出の内訳を把握する必要がありますよね。
貯金ができない人は支出の把握を怠っていることが多いため、当然ながら貯金するお金も生まれません。
「自分へのご褒美」が多い
貯金ができない人は、浪費が多い特徴があります。
何かと「頑張った自分へのご褒美」としてお菓子や洋服、アクセサリーを買っていると、貯金する余裕がなくなってしまいます。
「頑張ったからご褒美として好きなものを自分に買って良い」という考え方を変えなければ、貯金ができる人にはなれません。
仕事を頑張った対価は給料や報酬なので、ご褒美はお金だと考えるようにしてはいかがでしょうか?
そして、貯金をすれば銀行の預金口座の残高が増えていくため、将来使えるお金が増えます。
結婚や出産のときなど、貯めておいたお金をいざ使うとき、「頑張って貯金して良かった」と思えるはずです。
貯金をすれば将来お金に困らないので、未来のゆとりある暮らしが何よりのご褒美ではないでしょうか。
貯金するためのコツ
貯金できない人の習慣が自分に当てはまっていた人も、これから紹介する貯金するためのコツをしっかり押さえれば、貯金はできるようになっていきます。
5つのコツを解説していくので、ぜひ順番に試していきましょう。
貯金するためのコツ
- 目標の貯金額を決める
- 「先取り貯金」をする
- 家計簿をつける
- 衝動買いをやめる
- 投資をしてお金を増やす
コツ①:目標の貯金額を決める
1ヶ月でいくら貯金したら良いのか決めると、貯金しやすくなります。
なので、目標額を決めることから始めましょう。
まず、1年でいくら貯金したいのか考えます。
目的によって50万円、100万円、200万円などさまざまだと思いますが、自由に考えてみましょう。
「海外旅行したいから」「マイホームの頭金にしたいから」「老後に困らないようにしたいから」など想像し、具体的な金額を決めます。
次に、決めた金額を12で割って、1ヶ月でいくら貯金すれば良いのか計算します。
1年で100万円貯めたいなら、1ヶ月の貯金額は約8万3,000円となります。
1ヶ月の貯金額が計算できたら、自分の1ヶ月の手取りと比較して無理がないか確認しましょう。
例えば、手取りが50万円ある人なら8万円以上の貯金もできるでしょう。
一方で、手取りが15万円の人にとっては、8万円以上の貯金は難しいと考えられます。
目標が無理そうに感じたら、1年で貯金したい金額を下げてもう一度計算してみましょう。
このようにして、まずは1ヶ月の貯金額の目標を決めます。
これができたら、次のコツを実践しましょう。
コツ②:「先取り貯金」をする
しっかり貯金をする一番大事なコツは、「先取り貯金」をすることです。
先取り貯金とは、給料が振り込まれたらすぐに貯金額を引き出し、貯金用の口座に入金することです。
貯金するお金を生活費から切り離し、うっかり使ってしまわないようにするのです。
毎月の給料日が来たら先取り貯金をして、あとは残ったお金で生活するだけで、貯金が貯まっていきます。
特に「余ったお金を貯金しよう」と思っていつまでも貯金ができない人には、試してもらいたい方法です。
コツ③:家計簿をつける
家計の収支を把握するために、家計簿をつけましょう。
家計簿をつけると無駄な支出がわかりやすくなるため、節約ができてその分を貯金に回せます。
例えば、1ヶ月で飲み会にいくらのお金を使っているかパッと答えられるでしょうか?
社会人の1ヶ月の飲み代は1万円を超えている人も多いですが、1回でも断れば数千円は節約できます。
こういった支出がどれくらいあるのか、家計簿をつければはっきりします。
そのため、あとどれくらい節約できるのかわかりやすくなります。
家計簿をつければ、「いつの間にかお金がなくなっている」という事態を避けられます。
収支を把握し、無駄な支出を減らすためにも、家計簿をつけることが貯金のコツです。
コツ④:衝動買いをやめる
衝動買いをやめるだけでも、貯金できるお金は増えていきます。
衝動買いは女性に多く、洋服やバッグなどすでに持っているのに新しいものが欲しくなって買ってしまうものです。
見ているうちに欲しくなってしまったり、友人や同僚が持っていて同じものが欲しくなったりしてしまうのですね。
しかし、洋服やバッグはどんなに安くても数千円、衝動買いしたくなるような素敵なものなら1万円以上することもあるでしょう。
これさえ我慢できれば、1ヶ月で1万円以上を貯金することができるため、とてももったいないです。
衝動買いする癖がある方は、会計に進む前に「何のために貯金をするのか」という目的を思い出しましょう。
もし海外旅行など楽しいことのために貯金をしているなら、その洋服は海外旅行よりも価値があることなのか、よく考えてみます。
このように会計の前に一回考えることで、衝動買いを減らすことができます。
コツ⑤:投資をしてお金を増やす
貯金を増やすためには、投資も大切なコツです。
お金を増やす手段というと、「昇給」や「残業代で稼ぐこと」をイメージしますが、投資でも稼ぐことができるのです。
投資とは、将来有望な企業などにお金を出資することです。
企業は投資家から調達したお金を使ってビジネスを行い、利益を生み出します。
出資者である投資家に利益の一部を支払うことで、Win-Winの関係になれる仕組みです。
残念ながら、出資した企業のビジネスが必ず上手くいく保証はないため、投資に失敗してお金を失うリスクはあります。
しかし、他人に働いてもらい、利益の一部をもらえるのが投資なので、仕事でなかなか昇給できない人やすでに残業しすぎて疲れ切っている人にも、お金を稼ぐ新たな手段としておすすめです。
具体的な方法については後で紹介します。
節約しながら貯金するコツ
貯金を増やすためには、節約して出費を減らすことが大切です。
しかし、電気をこまめに消すなどの節約術では、1ヶ月で数円しか節約することはできません。
もっと大きく節約できるコツを3つお伝えするので、ぜひ今日から実践していきましょう。
節約しながら貯金するコツ
- 固定費を節約する
- キャッシュレス決済する
- ふるさと納税を利用する
コツ①:固定費を節約する
固定費の節約は、1ヶ月で数千円から数万円の節約になります。
そのため、絶対に試したいコツです。
固定費とは、家賃や保険料、スマホの使用料など毎月ほぼ同じ金額となる支払いのことです。
保険料やスマホの使用料はすぐに見直せるため、不要なオプションを外したり安いプランに変えたり、自分のライフスタイルに合ったプランを契約しましょう。
これだけで数千円を節約することができます。
家賃を見直すには引っ越さなければならないため、そう簡単ではありません。
ですが、更新の時期が近づいてきたら、今の部屋で暮らすのがベストなのか考えてみましょう。
子供が独立したから部屋数が少ない家でも良くなったなど、事情が変わっていることもあるからです。
コツ②:キャッシュレス決済する
クレジットカードや〇〇ペイなどのQRコード決済を使うと、利用額の数パーセントがポイントやキャッシュバックで返ってきます。
割引のようなものなので、買い物では現金ではなくなるべくキャッシュレス決済を利用すると良いでしょう。
貯まったポイントで買い物をすれば現金を節約できるため、重要な節約のコツです。
おすすめは、光熱費の支払いをクレジットカード払いにすることです。
2人暮らしの場合、1ヶ月の電気・ガス・水道代の合計は2万円ほどだと言われています。
ポイント還元率1パーセントのクレジットカードで支払った場合、200円分のポイントをゲットできます。
普通に暮らしているだけで200円もらえると考えれば、キャッシュレス決済の方がお得だということがわかりますよね。
コツ③:ふるさと納税を利用する
ふるさと納税は節税できる制度なので、利用すると良いでしょう。
自分が選んだ自治体に寄附できる制度であり、金額に応じて住民税と所得税が控除されます。
ちょっと難しいですが、簡単に説明すると「ふるさと納税をする代わりに住民税と所得税が安くなる」ということです。
自己負担が2,000円なので、お得感がなく感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。
ふるさと納税した人に返礼品を用意している自治体もあり、その地域の特産品のお肉や果物をもらうこともできるからです。
2,000円では到底買えない量や質の食べ物をもらえば、生活費の節約ができてお得です。
投資で貯金を増やす際のおすすめ方法
貯金のコツの項目でお伝えしたように、投資も貯金を増やすために使える大切なコツです。
1万円といった少額で始められるおすすめの投資方法を紹介していくので、試してみてください。
投資で貯金を増やすおすすめ方法
- 投資信託
- REIT(不動産投資信託)
- 外貨預金
- ソーシャルレンディング
- 不動産投資型クラウドファンディング
投資信託
投資信託は、投資会社にお金を預け運用してもらう金融商品です。
プロに運用を任せられるため、銘柄選びに自信がない初心者でも始めやすいメリットがあります。
投資信託は銀行や証券会社で買うことができ、最低申込額は1,000円以上のことが多いです。
最近では、インターネット証券会社が100円以上100円単位で受け付けているため、ワンコインで試したい方はSBI証券や楽天証券などのインターネット証券会社をおすすめします。
一方、投資信託には手数料がかかるデメリットがあります。
プロに任せる商品なので、手数料を支払う必要があるのです。
そのため、利回りは若干低くなって1パーセントから3パーセントほどが目安です。
とはいえ、銀行預金よりはずっと高い利回りが狙えますし、プロに任せられるメリットは大きいです。
100円から投資を試したい方には、投資信託をおすすめします。
REIT(不動産投資信託)
REITは投資信託の一種で、不動産で運用する商品です。
投資会社が不動産オーナーとなって賃料の収入を得たり、不動産を安く買って高く売ることで差額を儲けたりします。
投資家はその利益をもらうことができます。
REITのメリットは、定期的に分配金をもらうことができ、その利回りも4パーセントから6パーセントほどと高いことです。
100万円を投資したら、年間で4万円から6万円の不労所得を手に入れられます。
デメリットとしては、価格変動があることです。
株価と同じで、REITそのものの価格が毎日変動するため、買ったREITが値下がりしないか不安でストレスを抱えてしまう人もいるでしょう。
REITの魅力は、高い分配金利回りです。
価格変動が気にならない人なら、不労所得を狙えるREITをおすすめします。
外貨預金
外貨預金は、海外の通貨で預金をすることです。
日本国内の銀行ででき、日本円での預金より金利が高いことがメリットです。
米ドル(アメリカドル)なら1パーセント前後、豪ドル(オーストラリアドル)なら2パーセント前後の利回りが期待できます。
ただし、新型コロナウイルスのような不確定要素が出てくると、金利が下がることデメリットです。
日本円の預金と同じような金利になっている場合、魅力的な商品とは言えません。
外貨預金の金利は頻繁に変更されるため、申し込みの前に金利を確認しましょう。
あまり魅力がないと感じたら、他の投資方法を試してみるのもおすすめです。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、資金調達したい企業と出資したい投資家を、インターネット上で結びつけるサービスです。
融資型クラウドファンディングとも呼ばれ、クラウドファンディングの一種です。
ソーシャルレンディングの魅力は、目安の利回りが5パーセントから10パーセントほどと高いことです。
100万円を投資した場合、1年間で5万円から10万円の不労所得を手に入れられます。
ただし、銀行で審査が下りず融資を受けられなかった企業などが資金調達に使っていることが多く、プロジェクトが失敗する可能性もあるのがデメリットです。
とはいえ、最近ではソーシャルレンディング事業者の審査能力も上がってきており、危ない案件は少なくなってきています。
ソーシャルレンディングは満期になると投資した元本が返還され、満期までには定期的に利息が支払われる仕組みです。
REITと違って値動きがないため、値動きによるストレスなく保有できます。
少しリスクは高いですが、高い利回りを求める人におすすめの商品です。
1万円から始めることができます。
ソーシャルレンディングに興味を持った方は、こちらで詳しく解説されているのでチェックしてみてください。
不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングは、インターネット上で投資先の不動産を選べるサービスです。
ソーシャルレンディングやREITと異なり、不動産投資型クラウドファンディングでは不動産に直接投資をします。
1万円から始められるため、不動産投資を小口にしたようなイメージです。
不動産投資型クラウドファンディングも、利回り5パーセントから10パーセントほどの高利回りがメリットです。
不労所得狙いの投資家に人気があるサービスです。
デメリットは、ソーシャルレンディングと同様に業者の審査が甘いと怪しい案件にも投資できてしまうことです。
過去のプロジェクト成功率が高いサイトを選ぶことで、プロジェクトが破綻するリスクは抑えやすくなります。
不動産投資型クラウドファンディングも利回りが高いため、少額の投資でも大きな利益を狙える投資方法です。
利回りの高い投資をしたい人におすすめの投資方法です。
不動産投資型クラウドファンディングに興味を持った方は、こちらをチェックしておくと良いでしょう。
【2020】不動産投資型クラウドファンディングの仕組みやリスクは?おすすめ会社3選
まとめ
貯金できない人の悪習や貯金するためのコツについてお伝えしてきました。
節約と投資を並行することでお金を貯められるため、貯金も自然と増えていきます。
特に日本人は投資をしている人が少ないため、「節約はすでにやっているけど投資はやったことがない」という方がほとんどだと思います。
しかし、お金を増やすコツの一つである「投資」を切り捨ててしまうことは、とてももったいないことです。
「投資信託」や「ソーシャルレンディング」など、始めやすいものから取り組んでみましょう。