資産運用とは、企業や国などにお金を貸し、その見返りとして利息や分配金を受け取ることです。
事業が破綻してお金を返済できなくなるといったリスクを取ることで、分配金などのリターンを収益として得ることができます。
資産運用というと漠然と「お金が増えそう」と思われるかもしれませんが、このような仕組みになっています。
あるいは、FXや仮想通貨のデイトレーダーのようにある商品を「安く買って高く売る」ことでも利益を得られます。
この記事では、資産運用の初心者・中級者・上級者それぞれに向けておすすめの資産運用の方法を解説していきます。
その前に、資産運用を始める前にすべきことや注意点も解説します。
特に今まで資産運用をやったことが無い初心者の方に役立つ内容になので、ぜひ参考にしてください。
目次
資産運用を始める前にすべきこと
実際に資産運用を始める前に、やっておいてもらいたいことがあります。
次の4点については事前にやっておきましょう。
- 収入を得る方法を決める
- 資産運用で達成したい目標金額を設定する
- 資産運用について勉強する
- 証券口座を開設する
中級者・上級者の方もこれを読んで、ご自身の投資を見直すきっかけにしていただければと思います。
すべきこと①:収入を得る方法を決める
投資で得られる収入には2種類あります。
- インカムゲイン
- キャピタルゲイン
商品によってどちらの収入になるかが異なるため、自分が資産運用でどちらの収入を得たいのか決めておきましょう。
インカムゲインとは、投資商品を持っているだけでもらえる収入です。
商品の利益が分配金として投資家の口座に定期的に振り込まれるため、不労所得が目的の方に合っている収入種別です。
キャピタルゲインとは、投資商品を安く買って高く売ることによって得られる収入です。
キャピタルゲインは投資できる時間が長いほど大きくなると期待できるので、長期の資産形成に合っている収入種別です。
現役世代が今から老後の資産を形成する場合などにおすすめです。
すべきこと②:資産運用で達成したい目標金額を設定する
次に、投資で達成したい目標金額を設定します。
キャピタルゲイン狙いの人は、目標の資産額を決めます。
インカムゲイン狙いの人は、1年間で得る分配金の金額を目標にすると良いでしょう。
キャピタルゲイン狙いの人に知っておいていただきたいのが、「72の法則」です。
72の法則とは、資産を2倍にするために必要な年数を計算できる法則です。
何パーセントの利回りで何年間運用すれば2倍になるかは、次の式で近似的に求められます。
- 運用年数=72÷利回り(%)
式を変形したこちらも覚えておくと良いでしょう。
- 必要な利回り(%)=72÷運用年数
例えば、「今貯金している100万円を、10年で2倍の200万円に増やしたい」といった目標を立てたとしましょう。
72の法則を使うと、200万円に増やすために必要な利回りは次のように計算できます。
- 72÷10(年)=7.2(%)
つまり、7.2パーセント以上の利回りが期待できる資産運用をしなければならないことがわかるのです。
資産運用の具体的な種類は後で紹介します。
目安の利回りもお伝えするので、72の法則を使って求めた利回りが実現できそうな資産運用を選ぶと良いでしょう。
一方、インカムゲイン狙いの人が覚えておくべきは次の式です。
- 資産運用に必要な金額=1年間で得たい分配金の金額÷利回り
例えば、1ヶ月で10万円、つまり1年で120万円の分配金が欲しい場合、利回りが5パーセントなら必要な資金は次のように計算できます。
- 120万円÷5%=2,400万円
つまり、2,400万円の投資が必要なことがわかります。
資産運用で期待できる利回りは種類ごとにお伝えするので、利回りを当てはめて自分はどの方法で資産運用するべきなのか考えてみてください。
すべきこと③:資産運用について勉強する
知識があまりなくてもできる資産運用はあるのですが、まったく知識がない状態で始めるのはおすすめできません。
無知でいると変な商品や悪質な業者に騙されてしまう可能性があるため、少しは投資について勉強しておいた方が良いでしょう。
インターネットや本で、資産運用について調べてみれば、初心者向けに解説された記事はいくらでもあります。
また、資産運用に関する勉強は、実際の投資と並行して進めていきましょう。
勉強して知識だけを手に入れたからといって、投資が成功するとは限りません。
資産運用をやってみてから初めてわかることもありますし、やっていく中でも疑問は生まれるはずです。
勉強と実際の投資は両方を並行してやっていきましょう。
すべきこと④:証券会社などの口座を開設する
資産運用を始めるなら、投資で使う口座を開設する必要があります。
使いたいサービスで口座を開設することになるので、何に投資するか決めてから口座を開設しましょう。
例えば、「投資信託」や「株式投資」を始めたいなら証券会社、「ソーシャルレンディング」ならソーシャルレンディング会社、「FX」を始めたいならFX業者で口座を開設する必要があります。
これらの商品については詳しく後で解説するので、商品を選んでどの業者で口座を開設するかを決めましょう。
また、銀行口座でできる資産運用もあり、それが「外貨預金」です。
詳しくは後で解説しますが、もし銀行口座以外を開設するのが面倒であれば、まずは外貨預金から初めてみても良いでしょう。
「もっと資産運用をやってみたいな」と思ってから別の口座を開設するのでも遅くはありません。
資産運用に失敗しないために押さえておくべきこと
資産運用は、預金と異なり元本保証ではありません。
そのため、リスクを取りすぎると損失を出す可能性が高くなってしまいます。
ここでは、資産運用で失敗するリスクを下げるために押さえておくべきことを紹介します。
次の4点に気をつけて投資していきましょう。
- 投資先を分散をする
- 投資のタイミングを分散する
- 長期投資を前提に考える
- 余剰資金で投資する
失敗しないために①:投資先を分散をする
投資先を分散させることで、資産運用で大失敗するリスクを下げることができます。
必ず複数の銘柄に投資をしましょう。
逆に、一つの銘柄に全財産を集中投資してしまったケースを考えてみましょう。
例えば、ある企業の株式に投資をしていた場合、その企業が不祥事を起こしたら株価は大暴落すると考えられます。
全財産を投資していたら、暴落に巻き込まれて資産が激減してしまうでしょう。
このようなリスクを下げるためにも、分散投資をするべきです。
複数の銘柄に投資をしていれば、一つの銘柄で不祥事や破綻などがあっても、資産全体が受けるダメージは小さくて済みます。
なぜなら、他の銘柄の利益で補うことができるからです。
では、どれくらいの銘柄数に分散すれば良いのでしょうか?
実は、特に決まりはありません。
一般的に、分散投資の効果が表れるのが10銘柄以上です。
20銘柄を超えると、分散による効果があまり大きくならないため10銘柄から20銘柄が理想的と考えられます。
失敗しないために②:投資のタイミングを分散する
資産運用では、投資先だけでなく投資のタイミングも分散することが重要です。
多くの投資商品には値動きがあり、「高いときに大量に買ってしまい、その後、急に安くなった」といった事態を避けるために、タイミングの分散が効きます。
おすすめは、商品の価格を考えずに決まった間隔で決まった金額の分だけ買付する「ドルコスト平均法」です。
例えば、「毎月1日に1万円分の投資信託を買う」といったルールがドルコスト平均法での買い付けです。
この方法なら、「高いときは少なく、安いときは多く」買うことができます。
ただし、値動きのない「国債」や「ソーシャルレンディング」においては、タイミングを分散させる効果はほとんどありません。
厳密に言えば多少は効果がありますが、微々たるものです。
良い商品に巡り合ったときに投資する機会を逃すことの方がもったいないため、国債やソーシャルレンディングはタイミングの分散は考えずに投資して問題ないでしょう。
失敗しないために③:長期投資を前提に考える
資産運用は、短期で結果を出すことは非常に難しいですが、長期の資産形成をするなら難易度は下がります。
現役世代の方なら、今すぐに結果を求めるのではなく、老後の資産形成をするつもりでゆっくり取り組んでみてはいかがでしょうか?
資産運用は、運用が上手く行けばプラスになりますが、上手く行かないときはマイナスになります。
プラスとマイナスを繰り返しながら、長い目で見てプラスになれば成功です。
短期でプラスを出し続けようとすることは難しいのですが、プラスとマイナスを繰り返して最終的にプラスにする長期投資なら、資産運用の初心者でも目指すことができます。
失敗しないために④:余剰資金で投資する
万が一失敗した場合に備えて、余剰資金だけで投資するようにしましょう。
必要なお金は預金などで現金で取っておいてください。
余剰資金とは、今すぐには使わない用途の決まっていないお金のことです。
逆に、生活費のように今すぐ使うもので、用途が決まっているお金は投資に使ってはなりません。
また、住宅購入や子供の養育費など、数年後に使うつもりで貯めているお金も投資には使わないようにしましょう。
これらに当てはまらないお金が余剰資金です。
余剰資金なら運用に失敗しても良いというわけではありませんが、必要なお金を使って投資に失敗するよりはダメージが軽くて済みます。
なお、生活費として取っておくお金は、1ヶ月の生活費の半年から1年分がおすすめです。
人生は何が起こるかわからず、最悪の場合、明日会社が倒産したりリストラにあったりするかもしれないのです。
最悪の事態が起きても転職活動中に問題なく生活できるよう、半年から1年分の生活費は投資に回さず貯金しておきましょう。
資産運用方法の選び方
ここからは、具体的な資産運用方法の選び方を解説していきます。
目的別にどのような資産運用が向いているか、下のフローチャートでチェックしてみてください。
とはいえ、フローチャートだけではお伝えできないことが多いため、それぞれについて詳しく解説していきますね。
興味のある資産運用方法について理解を深めてみてください。
おすすめ資産運用①:ポイント投資
ポイント投資とは、買い物やクレジットカードの利用で貯まるポイントを使って、投資商品を購入する投資方法です。
ポイントは買い物で現金の代わりに使っている方が多いと思いますが、最近では投資商品を買うのにも使うことができるのです。
ポイント投資を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 100ポイント以上 |
一般的な利回り | 1%~3% |
メリット | 現金を使わず投資を始められる |
デメリット(リスク) | ポイントを貯めるために散財しやすい |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | インカムゲイン、キャピタルゲイン両方 |
おすすめの人 | とりあえず資産運用を試してみたい人で、ポイントを貯める習慣がある人 |
ポイント投資は、何と言ってもタダで手に入れられたポイントで投資ができることメリットです。
現金を使わなくて良いので、「元本割れしてお金が減ったらどうしよう」といった悩みは軽減されます。
おすすめ資産運用②:おつり投資
おつり投資とは、電子マネーで買い物をしたときの端数を自動的に投資するサービスです。
「おつり貯金」の投資バージョンだと理解していただければと思います。
おつり投資を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 5円以上 |
一般的な利回り | 1%~3% |
メリット | 少額で投資ができる |
デメリット(リスク) | 投資額が小さいので利益も小さい |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | インカムゲイン、キャピタルゲイン両方 |
おすすめの人 | とりあえず資産運用を試してみたい人で、電子マネーを使う人 |
おつり投資は、5円以上と少額で取り組めることがポイントです。
「わざわざ投資に回すお金なんてない」という方も、おつりでの投資なら始めやすいのではないでしょうか?
おすすめ資産運用③:投資信託
投資信託は、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用する商品です。
具体的な銘柄選びなど難しいことは投資のプロに任せることができるため、初心者によくおすすめされる資産運用です。
投資信託を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 100円以上 |
一般的な利回り | 1%~3% |
メリット | プロに任せられるため失敗しにくい |
デメリット(リスク) | 手数料が差し引かれるので利益が小さくなる |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | インカムゲイン、キャピタルゲイン両方 |
おすすめの人 | 投資の知識はないけど資産運用を始めたい人 |
投資信託は100円と少額から投資でき、商品の種類も豊富なので資産運用の初心者でも自分に合った商品を見つけやすく、始めやすいです。
手数料はかかってしまいますが、プロに任せられるため失敗しにくいこともポイントです。
おすすめ資産運用④:外貨預金
外貨預金とは、米ドル、ユーロ、豪ドルなどで預金をすることです。
円の預金はほとんどの方が経験していると思いますが、それを海外の通貨で行うのが外貨預金です。
外貨預金を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 100円程度~(選ぶ外貨によって異なる) |
一般的な利回り | 1%~2% |
メリット | 銀行口座だけで資産運用を始められる |
デメリット(リスク) | 為替変動リスクがある |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | インカムゲイン |
おすすめの人 | 銀行口座で預金と同じ感覚で資産運用を始めたい人 |
デメリットとして挙げられる「為替変動リスク」について補足します。
1ドルが日本円でいくらになるかは時々刻々と変わるので、これを為替変動リスクと言います。
例えば、1ドルが100円のときに100万円分の米ドルを買ったら、1万ドルの外貨預金ができます。
しかし、時間が経って1ドルが97円になってしまったら、外貨預金の1万ドルは97万円に相当します。
つまり、為替変動によって100万円が97万円に減り、3万円損失をだしたということになるのです。
一方で、為替が逆に動けば100万円以上にお金を増やすことができます。
為替変動リスクは損得両方の可能性があることを覚えておきましょう。
おすすめ資産運用⑤:国債
国債とは、国が発行している債券です。
国債を買った投資家は国にお金を貸すことになるので、見返りとして利息をもらうことができます。
国債の満期が来れば、国に貸したお金である元本が戻ってきます。
国債への投資を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 1万円以上 |
一般的な利回り | ~1% |
メリット | 国への投資なので破綻リスクが低い |
デメリット(リスク) | ローリスクのためリターンも小さい |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | インカムゲイン |
おすすめの人 | できるだけリスクを取らずに投資をしたい人 |
国が破綻する可能性は極めて低いため、国債は低いリスクでできる資産運用です。
この記事で紹介する投資方法の中で最もリスクが低いため、投資が怖いと感じられる方は、国債から始めてみてはいかがでしょうか?
おすすめ資産運用⑥:株式投資
株式投資は、投資家が企業に出資する投資です。
投資家が株式を買うことで企業に出資したことになるため、企業はそのお金で事業を行って利益を出します。
投資家は「配当」という形で利益の一部が還元されます。
株式投資を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 1万円~100万円 |
一般的な利回り | 3%~7% |
メリット | 配当の他に株主優待がもらえる銘柄もある |
デメリット(リスク) | 企業が不祥事を起こすと株価が急落して資産価値が暴落する |
難易度 | 中級者向け |
収入の種別 | インカムゲイン、キャピタルゲイン両方 |
おすすめの人 | 利益が出そうな株式を分析する時間があり、投資の勉強ができる人 |
株式投資でネックとなるのは、銘柄選びです。
企業の財務諸表やIR情報を見て、事業の将来性を判断して投資をする必要があるため、初心者には難しいでしょう。
「有名な企業だから」のように適当な理由で株式を買ってしまうと、最近では大企業の不祥事も珍しくないため、大きな損失を出してしまうかもしれません。
株式投資は株主優待もあって魅力的なのですが、投資に関する知識が身についてきた中級者以上におすすめします。
おすすめ資産運用⑦:ETF(上場投資信託)
ETF(イーティーエフ)は「上場投資信託」のことで、投資信託の一種です。
投資信託と同様に、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用します。
「上場」というのは証券取引所で売買できることで、ETFを買うには証券会社を通して証券取引所に注文を出す必要があります。
ETFを始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 10万円~100万円 |
一般的な利回り | 3%~5% |
メリット | 投資信託よりもコストが抑えられており、利回りが高い |
デメリット(リスク) | 証券取引所に注文を出すため、投資信託よりも売買が難しい |
難易度 | 中級者向け |
収入の種別 | インカムゲイン、キャピタルゲイン両方 |
おすすめの人 | プロに資産運用を任せたいけど、投資信託よりも高利回りを狙いたい人 |
ETFは投資信託と似ている商品ですが、売買の方法が異なります。
投資信託よりも売買することが難しいので、初心者の方はまず投資信託から始めてみましょう。
もっと利回りを追求したくなったら、ETFやその注文方法について理解を深めていくことをおすすめします。
おすすめ資産運用⑧:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、毎月決まった金額を自動で投資してくれるサービスです。
投資先はETFとなることが多いです。
投資先を選ぶのも簡単で、アンケートに基づいてリスク許容度を診断し、個人に合った投資先を決めてもらうことができます。
ロボアドバイザーを始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 10万円から1万円単位 |
一般的な利回り | 3%~5% |
メリット | 投資の作業をやってくれるので、投資家は放置するだけで手間がかからない |
デメリット(リスク) | 手数料が差し引かれるので、投資家が受け取れる利益が小さくなる |
難易度 | 初心者向け |
収入の種別 | キャピタルゲイン |
おすすめの人 | 手間をかけずに放置で資産運用をしたい人 |
ロボアドバイザーは、手数料はかかりますが自動で投資をしてくれることが大きな魅力です。
基本的に、投資は証券口座に入金して自分が選んだ商品を買付するというプロセスですが、ロボアドバイザーではこのような手順が不要です。
「毎月〇万円を投資」と決めておけば、あとは勝手にロボアドバイザーが投資してくれるため、投資に手間をかけたくない人におすすめです。
おすすめ資産運用⑨:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、「お金を借りたい企業(借り手)」と「お金を貸したい人(投資家)」をインターネット上で結びつけるサービスです。
クラウドファンディングの一種であり、「貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
ソーシャルレンディングを始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 1万円以上(1円以上の業者もある) |
一般的な利回り | 5%~10% |
メリット | 分配金利回りが高く、少ない投資額で大きな不労所得が期待できる |
デメリット(リスク) | 新しいサービスのため、悪質な業者が混ざっている |
難易度 | 中級者向け |
収入の種別 | インカムゲイン |
おすすめの人 | 不労所得を目的に資産運用をしたい人 |
ソーシャルレンディングの魅力は、何と言っても利回りが高いことです。
後述する上級者向けの「FX」と「仮想通貨」を除くと、この記事で紹介する資産運用の中でも最も利回りが高いです。
少ない投資額で大きな利益が期待できるということなので、不労所得で生計を立てたい狙いがある人におすすめです。
ここでは「中級者向け」としていますが、ソーシャルレンディングは初心者でも始めることができます。
こちらでその理由を解説しています。
おすすめ資産運用⑩:REIT(不動産投資信託)
REIT(リート)は「不動産投資信託」のことで、投資信託の一種です。
投資信託と同じで、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用します。
REITの投資先は不動産に限られているので、不動産投資専門のETFと考えられる商品です。
REITを始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 10万円~100万円 |
一般的な利回り | 4%~6% |
メリット | 利回りのほとんどが分配金のため、少ない投資額で多くの不労所得が期待できる |
デメリット(リスク) | キャピタルゲインはゼロではないが、期待できないので長期の資産形成には不向き |
難易度 | 中級者向け |
収入の種別 | インカムゲイン |
おすすめの人 | 資産運用で不労所得を得たい人 |
REITは不動産投資を小口にしたようなイメージです。
先ほどお伝えしたように、不動産投資はマンションやアパートを購入して始める必要があり、初期費用が莫大です。
一方、REITなら10万円ほどの資金があれば始めることができます。
不動産投資をしてみたいけど、お金が足りないという人にもおすすめの資産運用方法です。
おすすめ資産運用⑪:不動産投資
不動産投資は、マンションやアパートなどを買って部屋を他人に貸し出し、入居者から家賃をもらう投資です。
家を借りたことがある人はわかると思いますが、一度家を借りた人が頻繁に入退去することはあまりないため、安定した収益が期待できます。
不動産投資を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 2000万円~1億円(不動産投資ローン可) |
一般的な利回り | 5%~7% |
メリット | 安定した収益が期待できる |
デメリット(リスク) | 必要な金額が大きいので、基本的にはローンを組まないと始められない |
難易度 | 中級者向け |
収入の種別 | 「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」 |
おすすめの人 | 投資できる金額が大きい人や、不動産投資ローンを組みやすいサラリーマン |
不動産投資は安定した収益が魅力なのですが、始めるためにマンションやアパートを買うため、大金が必要になることがネックです。
不動産投資ローンを組めば始められる投資なのですが、ローンの審査など手続きが面倒に感じられるかもしれません。
「もっと手軽に資産運用を始めてみたい」という方なら、他の投資方法をおすすめします。
おすすめ資産運用⑫:FX
FXは、為替相場の値動きを利用して利益を上げる投資方法です。
例えば、1ドルが100円のときに100ドルを1万円で買っておき、1ドルが107円に値上がりしたら100ドルを売って1万,0700円を受け取り利益を出す仕組みです。
自分で売買しなければ利益が出ないため、上級者向けの資産運用です。
FXを始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 4,000円ほどから(通貨によって異なる) |
一般的な利回り | -5%~+20% |
メリット | 相場が読めれば大きなプラス収益が期待できる |
デメリット(リスク) | 利益を出せるトレーダーは少なく、上級者でも勝てるのは一握り |
難易度 | 上級者向け |
収入の種別 | キャピタルゲイン |
おすすめの人 | チャート分析などができて投資の腕に自信があり、大きな利益を狙って資産運用したい人 |
FXはサラリーマンや主婦なども手を出しているイメージですが、多くの人が本当のリスクや怖さを知らず、「友達がFXで儲かったと言っていたから」といった認識で取引をしています。
FXで常勝することは非常に難しく、一握りのプロが20パーセントのプラス、ほとんどの人は5パーセントのマイナスと言われる世界。
そのため、上級者にのみおすすめします。
おすすめ資産運用⑬:仮想通貨
仮想通貨は、ビットコインなどの仮想通貨と円の価格変動を利用した資産運用方法です。
仮想通貨と円だけでなく、仮想通貨同士の価格変動を利用した取引もできます。
利益の出し方はFXと似ており、ある通貨に対して別の通貨の価格が動くことを利用します。
自分で売買しなければ利益が出ないので、上級者向けの資産運用です。
仮想通貨を始める前に知っておきたいことは次のとおりです。
必要な資金 | 1万円以上 |
一般的な利回り | マイナス30%~プラス200% |
メリット | 相場が読めれば、FXよりも大きなプラス収益が出せる可能性がある |
デメリット(リスク) | 相場の変動が大きいので、暴落の可能性も他の投資方法より大きい |
難易度 | 上級者向け |
収入の種別 | キャピタルゲイン |
おすすめの人 | トレードに自信があって大きな利益を狙いたい人
少額でギャンブル的な投資をやってみたい人 |
仮想通貨は、FXよりも難易度が上がります。
相場の変動が大きいので、損する場合も得する場合も金額が大きくなりやすいのです。
まだ取引量も少なく、一人の手で相場が操られることもあり、資産運用というよりギャンブルの性質も強いです。
利益を出すのが難しいため、上級者にのみおすすめします。
まとめ
初心者・中級者・上級者とレベル別に、おすすめの資産運用の方法を解説してきました。
興味のある投資方法は見つかりましたでしょうか?
資産運用を始める前の注意点なども紹介したので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
仕事以外に資産運用でも収入を得られると、とても得した気分になれますよ!