1,000万円といえば、多くの人が「いつかは達成したい貯金額」なのではないでしょうか。
この記事をご覧になっているということは、その1,000万円を貯めることができ、そろそろ資産運用を検討してみようかなと考えていることでしょう。
しかし、これまで資産運用に触れて来なかった人は、投資のリスクが怖くて銀行預金から抜け出せないものです。
この記事では、1000万円以上のお金が貯まったことによって現れる銀行預金のリスクや、資産運用を始めるべき理由について解説していきます。
初心者にもおすすめできる資産運用の具体的な方法も解説していきます。
目次
1,000万円あるなら資産運用すべき?
この記事をご覧になっている方の多くは、「貯金が1,000万円貯まったから、そろそろ資産運用も考えた方が良いのかな」と考えているのではないでしょうか?
結論からお伝えすると、資産運用した方が良いです。
銀行預金は低金利でお金は増えませんし、1,000万円を超えるとペイオフのリスクが出てきます。
ペイオフなど銀行預金のデメリットについては、後ほど詳しく解説します。
その上、銀行預金は金利がほとんどゼロなので、「リスクはあるけどリターンはほぼ無い」という理不尽な状況が発生します。
それなら、リスクを取ってリターンを狙える資産運用を始めてみてはいかがでしょうか?
最近は資産運用は100円から始められるので、貯金が少なく富裕層ではない人でも、投資でお金を増やしています。
1,000万円以上の資産があるなら、余剰資金を運用するのがおすすめです。
銀行預金のメリット
先ほど、「1,000万円を超えると銀行預金にもリスクがある」とお伝えしました。
資産運用について説明する前に、銀行預金のメリット・デメリットを知っておく必要があります。
まずは、銀行預金のメリットから整理していきましょう。
次の3つを押さえておいてください。
- 元本が保証されている
- 商品がわかりやすい
- 手数料が無料
メリット①:元本が保証されている
1.000万円以内なら、元本を失うリスクがないことが銀行預金のメリットの一つです。
自宅に保管していると盗難のリスクがあるため、大きなお金は銀行に預けておく方が賢明でしょう。
ただし、保証されるのは1,000万円以内の元本と、それに伴う利息までです。
この制度を「ペイオフ」と呼びます。
1,000万円を超えた部分の預金については保証されないため、大金を銀行に預けている人には特に知っておいてもらいたいです。
詳しくは「デメリット」の項目で解説しますね。
メリット②:商品がわかりやすい
わかりやすい商品であることも銀行預金のメリットです。
お金を預けておき、必要になったらいつでも引き出せるというシンプルな商品で、子供でも利用できます。
一方、資産運用の場合は「何に投資するのか」「どんなリスクがあるのか」など、預金よりも商品の内容が複雑になります。
金融に関する基礎知識がないと、説明を読むことも億劫に感じられるでしょう。
その点、預金はとてもわかりやすい商品です。
金融の知識がまったくなく勉強する気もないなら、銀行に預けておく方が無難でしょう。
メリット③:手数料が無料
基本的に、手数料無料で使えることも銀行預金のメリットです。
銀行によっては資金の預け入れ・引き出しに制限はありますが、無料で行うことができます。
一方、資産運用の場合は、手数料がかかるので無駄に感じられるかもしれません。
最近は証券会社の手数料の引き下げ競争が起きていますが、銀行預金に比べると割高な印象はあります。
銀行預金のデメリット
一方で、銀行預金にもデメリットがあります。
次の3点を押さえておきましょう。
- 1,000万円超えたらペイオフが適用される
- 利回りが低くて増やせない
- インフレに弱い
デメリット①:1000万円超えたらペイオフが適用される
銀行預金のデメリットの一つは、ペイオフ制度があることです。
メリットの項目でも解説したように、保証されるのは1,000万円までの元本とその利息です。
一つの金融機関ごとにこれが適用されます。
したがって、一つの金融機関に1,000万円を超えるお金を預けておくと、銀行の倒産など万が一の事態が起きたときに、一部のお金が返って来ない可能性があるのです。
例えば、一つの銀行に2,000万円を預けていたとしましょう。
その銀行が破綻してお金が返って来ない事態になると、1,000万円までしか保証されず、残りの1,000万円は泣き寝入りせざるを得ない可能性があるのです。
これを避けるためには、複数の金融機関に資産を分散させる必要があります。
銀行預金にこだわるなら、複数の銀行の口座に1,000万円以下ずつ分散します。
また、元本保証ではありませんが、投資をするために証券口座に入れておいても良いでしょう。
デメリット②:利回りが低くて増やせない
利回りが低いことも銀行預金のデメリットです。
近ごろは、定期預金でも0.02パーセントほどが最高です。
つまり、1,000万円を預けても、1年後に2,000円しか利息を受け取れないということです。
利回りが低いと「インフレ負け」のリスクが出てきます。
インフレ負けについては、この後解説します。
デメリット③:インフレに弱い
「インフレ負け」する可能性があることも銀行預金のデメリットです。
預金の金利は0.02パーセントほどが最高ですが、これを上回るペースで物価が上がれば、預金の価値が相対的に下がってしまいます。
これがインフレ負けです。
日本のインフレ率の目標は2パーセントに設定されているため、基本的には銀行預金ではインフレ負けすると考えられます。
将来のためにお金を貯めていたのに、物価が上がったため準備していたお金だけでは足りないといった事態も起こり得るのです。
資産運用するメリット
銀行預金のメリット・デメリットを整理してきて、「ペイオフ」や「インフレ負け」などのリスクがあることをご理解いただけたかと思います。
ほとんど利益が出ない預金ですらリスクがあるので、リスクを取ってリターンを得られる資産運用にも関心を持っていただけたらと思います。
そこで、資産運用のメリット・デメリットを解説していきます。
まずは、次の3つのメリットについて解説していきますね。
- 利回りが高く増やせる
- インフレに備えられる
- 不労所得が得られる
メリット①:利回りが高く増やせる
利回りが高いため、放置していてもお金を増やせる可能性があることが資産運用のメリットです。
「資産運用」と聞くと、1日の間に何度も売買を繰り返す手間のかかるデイトレードを思い浮かべるかもしれません。
ですが、手間のかからない長期投資、つまり数年・数十年と同じ銘柄を保有する運用方法もあり、これなら放置していても利益が期待できるのです。
メリット②:インフレに備えられる
インフレ負けしにくいことも、資産運用のメリットです。
銀行預金のデメリットの項目では、金利がインフレ率を下回ると物価が上がって現金の価値が相対的に下がることを解説しました。
しかし、資産運用の場合は一般的に1パーセントから5パーセントの利回りを狙えます。
そのため、インフレ率が2パーセントだったとしても、物価上昇と同じくらいかそれを上回るペースでお金を増やすことが期待できます。
メリット③:不労所得が得られる
不労所得を得られることも資産運用のメリットです。
投資する商品によっては、保有しているだけで分配金や配当金を受け取ることができます。
仕事を通じて労力をかけて得る収入とは別に、「不労所得」が得られるのです。
したがって、老後の年金の足しにしたり、現役時代の生活費の足しにしたりできます。
資産運用で不労所得ができれば、人生の選択肢も広がるでしょう。
資産運用するデメリット
資産運用のメリットを解説してきましたが、もちろん良いことだけではありません。
デメリットもあるので、理解した上で資産運用を始めましょう。
デメリットは、次の3点を押さえておいてください。
- 元本割れのリスクがある
- 売買手数料がかかる
- 大きな損失を出す可能性がある
デメリット①:元本割れのリスクがある
元本割れのリスクがあることは、資産運用のデメリットです。
投資先の企業などが破綻すると、投資した元本が返って来ない可能性があるのです。
元本割れを避けるなら、銀行預金しかありません。
ですが、1,000万円を超えるとペイオフによるデメリットがあるため、留意して管理してください。
デメリット②:売買手数料がかかる
売買手数料がかかることも資産運用のデメリットです。
銀行預金でも完全に手数料が無料というわけではありませんが、基本的な預け入れ・引き出しは無料でできます。
しかし、資産運用する場合、商品を購入するときと売却(解約)するときに手数料がかかり、出費になってしまいます。
また、商品を保有している間にも手数料がかかり続けるタイプもあります。
投資信託が代表的な例です。
デメリット③:大きな損失を出す可能性がある
ハイリスクな投資などに手を出すと、大きな金額を失う可能性があることも資産運用のデメリットです。
大きなリスクを取るほど大きなリターンを期待できますが、お金を失う危険性が高くなります。
後ほど具体的な資産運用方法について説明しますが、比較的低リスクな商品をセレクトしました。
「FX」や「仮想通貨」といったハイリスクなものは除いています。
貯金と資産運用のシミュレーション
銀行預金と資産運用のそれぞれについて、メリットとデメリットをお伝えしました。
「結局のところ、貯金と投資のどっちが良いの?」と困ってしまった方もいるかもしれませんね。
そこで、1,000万円を銀行預金で貯金した場合と、資産運用した場合とをシミュレーションで比較してみましょう。
銀行預金は利回りが比較的高い定期預金と仮定して0.02パーセント、投資は利回り5パーセントと仮定し1,000万円を20年間運用すると、資産額は次のグラフのようになります。
運用年数 | 銀行預金(万円) | 資産運用(万円) |
---|---|---|
運用開始 | 1,000.0 | 1,000.0 |
1年後 | 1,000.2 | 1,050.0 |
2年後 | 1,000.4 | 1,102.5 |
3年後 | 1,000.6 | 1,157.6 |
4年後 | 1,000.8 | 1,215.5 |
5年後 | 1,001.0 | 1,276.3 |
6年後 | 1,001.2 | 1,340.1 |
7年後 | 1,001.4 | 1,407.1 |
8年後 | 1,001.6 | 1,477.5 |
9年後 | 1,001.8 | 1,551.3 |
10年後 | 1,002.0 | 1,628.9 |
11年後 | 1,002.2 | 1,710.3 |
12年後 | 1,002.4 | 1,795.9 |
13年後 | 1,002.6 | 1,885.6 |
14年後 | 1,002.8 | 1,979.9 |
15年後 | 1,003.0 | 2,078.9 |
16年後 | 1,003.2 | 2,182.9 |
17年後 | 1,003.4 | 2,292.0 |
18年後 | 1,003.6 | 2,406.6 |
19年後 | 1,003.8 | 2,527.0 |
20年後 | 1,004.0 | 2,653.3 |
銀行預金で貯金した場合、1,000万円はほとんど増えず、20年経っても1,004万円ほどです。
一方で、利回り5パーセントで資産運用すると2,650万円を超えます。
元本は1,000万円なので、2倍以上に成長したことがわかります。
資産運用には元本割れのリスクがあるため、必ず毎年5パーセントの利回りが保証されるわけではありません。
しかし、預金ではお金を増やすチャンスは皆無ですが、資産運用なら可能性があることをご理解いただけたのではないでしょうか。
次の項目では、実際に資産運用を始める方に最低限知っておいていただきたい注意点を解説していきます。
資産運用で失敗しにくくなるポイントなので、しっかりと押さえてくださいね。
1,000万円は「貯金」と「資産運用」に分ける
資産運用で失敗しないためには、過度なリスクを取らないことが重要です。
投資は大切なお金を費やすものなので、生活を守った上で取り組むことが大前提です。
余剰資金で投資をすれば、リスクを抑えることができます。
いま、ご自身が持っている1,000万円以上の資産を小分けにし、余剰資金がいくらあるのか考えていきましょう。
貯金しているお金は次の3種類に分けられます。
それぞれについて、詳しく解説していきますね。
- 生活費:貯金しておくべき
- 使い道が決まっているお金:貯金しておくべき
- 使い道が決まっていない余剰資金:資産運用に回して良い
1. 生活費:貯金しておくべき
ご自身が持っている1,000万円以上の貯金の中には、今や未来の生活費が含まれていることでしょう。
生活費がなくなったら生きていけないので、資産運用のリスクには晒さず、貯金しておきましょう。
未来の生活費として、半年から1年分の給料と同じくらいの金額を取っておくのことをおすすめします。
万が一、会社の倒産やリストラなどがあった場合、再就職できるまでの生活費として保管しておきましょう。
2. 使い道が決まっているお金:貯金しておくべき
住宅購入や子供の学費など、使い道が決まっているお金も貯金しておくべきです。
これらのお金を資産運用のリスクに晒して失ってしまうと、希望の人生を歩めなくなってしまうかもしれないからです。
3. 使い道が決まっていない余剰資金:資産運用に回して良い
「1. 生活費」と「2. 使い道が決まっているお金」に該当しないお金が、「余剰資金」です。
資産運用に使うのは、余剰資金だけにしましょう。
余剰資金なら失っても良いわけではありませんが、生活や人生設計には影響しないため、多少のリスクは取ることができます。
余剰資金を使いリスクを取ってリターンを狙う投資をして、お金を増やしていきましょう。
1,000万円のおすすめ資産運用方法
先ほどの項目を読んで、1,000万円のうちいくら資産運用に使っても良いのかおわかりいただけたと思います。
それでは、いよいよ具体的な資産運用の方法を紹介していきますので、「自分に合った方法」を探してください。
この記事では、初心者にもおすすめできる次の11種類の投資方法を紹介します。
- 国債
- 外貨預金
- 投資信託
- 不動産投資
- ETF(上場投資信託)
- REIT(不動産投資信託)
- 株式投資
- ロボアドバイザー
- ソーシャルレンディング
- 米国株式
- 米国ETF
おすすめ①:国債
国債とは、国が発行している債券です。
投資家は国にお金を貸し、見返りとして利息を受け取ることができます。
満期が来くれば、元本も戻ってきます。
国債のメリットは、低リスクで運用できることです。
債券を発行しているのが国なので、日本などの先進国であれば、基本的には破綻するリスクは極めて低いと考えられます。
国債のデメリットは、利回りが低いことです。
もっと高い利回りが期待できる投資方法は他にもあるので、資産を増やしたいなら、リスクを取った他の投資方法が良いかもしれません。
国債の利回りは、日本の場合は1パーセント弱です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,010万円になることが期待できます。
国債は、「銀行預金よりは高金利が良いけど、できるだけ低リスクで運用したい」と考えている人におすすめです。
メリットで紹介したとおり、国債は低リスクな商品です。
元本割れを強く感じる方は、まずは国債から始めてみてはいかがでしょうか。
おすすめ②:外貨預金
外貨預金とは、米ドル、ユーロ、豪ドルなど海外の通貨で預金をすることです。
日本は低金利ですが、外貨預金なら高金利なことも多く、預金でもお金を増やすことができます。
外貨預金には「為替変動リスク」があるため、先に説明しておきます。
例えば、1ドルが100円のときに100万円分の米ドルを買ったと仮定しましょう。
1万ドルの外貨預金ができますが、時間が経って1ドルが80円になってしまったら(円高)、外貨預金の1万ドルは80万円に相当します。
この例では、為替が動いたことによって100万円が80万円に減ってしまいました。
反対に、為替が逆の方向に動けば(円高)、100万円以上にお金を増やすことができます。
これが為替変動リスクです。
外貨預金のメリットは、為替変動で円安になれば金利以上の儲けが出ることです。
一方で、デメリットは為替変動で円高になれば損失がが出ることです。
外貨預金の金利の目安は次のとおりです。
- 米ドル:1%~2%
- ユーロ:0.02%前後
- 豪ドル:1%前後
そのため、1,000万円を投資したとすると、1年後には
- 米ドル:1,010万円〜1,020万円
- 豪ドル:1,010万円
になることが期待できます。
ユーロは日本円と同様に低金利なので割愛します。
外貨預金は日本円での預金と同じような感覚で始められるため、投資初心者にもおすすめです。
最も初心者向けの外貨預金は「米ドル」なので、まずは米ドルから始めてみてはいかがでしょうか。
豪ドルは為替変動リスクが大きく安定せず、ユーロは金利が低いのですが、米ドルはこれらの問題が比較的小さいです。
おすすめ③:投資信託
投資信託は、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用する商品です。
具体的な銘柄選びなど難しいことは投資のプロに任せることができるため、初心者によくおすすめされる商品です。
投資信託のメリットは、投資家にとって手間がかからず、専門知識も不要なことです。
プロに運用を任せられるため、銘柄分析などの難しい手続きが不要です。
それでいて、プロ並みの成果を期待できるのです。
投資信託のデメリットは、手数料がかかることです。
投資のプロに運用を任せるため、運用利益から手数料などが差し引かれるので、利回りは低めになります。
投資信託の利回りは1パーセントから3パーセントです。
1,000万円を投資すると、1年後には1,010万円から1,030万円になることが期待できます。
投資信託はプロに任せられる商品なので、投資の経験がなく怖さを感じている初心者にもおすすめです。
100円と少額で始められるので、お試し感覚でもやってみることができます。
おすすめ④:不動産投資
不動産投資は、マンションやアパートなどを買って部屋を他人に貸し出し、入居者から賃料をもらう投資です。
購入した物件が値上がりしたところで売却することでも、利益を得ることができます。
不動産投資のメリットは、安定した家賃収入が得られることです。
立地の良い物件であれば入居者が入りやすく、一度入居した人が頻繁に入れ替わることは一般的に少ないため、安定した収益が期待できます。
不動産投資のデメリットは、物件を購入するのに数千万円から数億円単位のお金が必要なことです。
マンションやアパートを購入するため、数千万円から数億円の資金が必要になります。
一般的にはローンを組んで始める投資方法で、1,000万円以上に資金があるなら頭金の支払いに充てると良いでしょう。
不動産投資の利回りは、5パーセント前後が一般的です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,050万円ほどになることが期待できます。
不動産投資の魅力は、年単位での安定した収入です。
大企業のサラリーマンのように安定した収入がある人は不動産投資ローンの審査に通りやすいので、始めてみてみても良いでしょう。
おすすめ⑤:ETF(上場投資信託)
ETF(イーティーエフ)は「上場投資信託」のことで、投資信託の一種です。
投資信託と同様、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用する商品です。
投資信託と異なるのは、証券取引所で売買できる点です。
ETFのメリットは、投資信託と同様でプロに運用を任せられることです。
それに加えて、投資信託よりも利回りが高いことが挙げられます。
手数料などのコストが抑えられている傾向があるので、投資信託よりも高い利回りを狙えます。
ETFのデメリットは、証券取引所が開いている時間に売買しなければならないことです。
東京証券取引所であれば、平日の9時00分から11時30分、12時30分から15時00分が開いているので、この時間帯に取引する必要があります。
ETFの利回りは3パーセントから5パーセントほどが目安です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,030万円から1,050万円になることが期待できます。
ETFは運用のプロに任せられるため投資の知識や経験が不要で、投資に自信がない方でも始めやすいです。
ですが、証券取引所への注文が難しいと感じる方もいることでしょう。
まずは投資信託をやってみて、もっと利回りの高い投資をしたくなったらETFに挑戦してみることをおすすめします
おすすめ⑥:REIT(不動産投資信託)
REIT(リート)は「不動産投資信託」のことで、投資信託の仲間です。
投資信託と同じで、投資家から集めたお金をまとめ、投資のプロが株式や債券などで運用する商品です。
REITの投資先は不動産だけので、不動産投資専門のETFと考えてもらえればわかりやすいでしょう。
REITのメリットは、投資信託と同様でプロに運用を任せられることです。
その上、分配金利回りが高いことが挙げられます。
分配金利回りは4パーセントから6パーセントほどが一般的なので、少ない投資額でも大きな不労所得を狙うことができます。
デメリットは、値上がり益が小さいことです。
REITはあまり価格変動しないので、REIT自体が値上がりすることはあまり期待できません。
したがって、「安く買って高く売る」方法で利益(キャピタルゲイン)を出すことは期待できません。
分配金(インカムゲイン)で儲ける商品と理解しておきましょう。
REITの利回りは4パーセントから6パーセントほどが目安です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,040万円から1,060万円になることが期待できます。
REITは運用のプロに任せられる商品なので、投資初心者の方にもおすすめです。
また、分配金利回りが高いため、資産運用で不労所得を得たい方にもおすすめです。
おすすめ⑦:株式投資
株式投資は、投資家が株式を購入することでお金を企業に出資する投資です。
企業はそのお金で事業を行って利益を出し、投資家に「配当」(インカムゲイン)という形で利益の一部を還元します。
株式を「安く買って高く売る」ことでも利益(キャピタルゲイン)を出せます。
株式投資のメリットは、配当金のほかに「株主優待」をもらえることです。
すべてではありませんが、一部の企業では株主優待の制度を導入しており、株主は企業の自社製品や割引券などをもらえます。
株式投資のデメリットは、銘柄分析が難しいことです。
将来性のある企業に投資をしないと株価は上がらず、配当や株主優待も減らされてしまうかもしれません。
将来性の見極めには、財務諸表やIR情報などを活用しますが、これらの書類を読めない方には難しい投資方法と言えるでしょう。
株式投資の利回りは3パーセントから5パーセントが目安です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,030万円から1,050万円になることが期待できます。
株式投資は、銘柄分析こそ難しいのですが、配当金に加えて株主優待がもらえるなど現物も含めた利回りが高い資産運用です。
今すぐでなくても、投資の経験を積んでいく中でチャレンジしてみると良いでしょう。
おすすめ⑧:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、毎月決まった金額を自動で多様な商品に投資してくれるサービスです。
初心者が戸惑いやすい投資先選びも、簡単なアンケートに基づいてリスク許容度を診断し、個人に合ったバランスで投資先を決めてもらうことができます。
ロボアドバイザーのメリットは、自動で投資をしてくれるので手間がかからないことです。
投資先選びも投資商品を買うのも、すべて自動で行われます。
ロボアドバイザーのデメリットは、手数料がかかることです。
預けている資産の1パーセントほどが手数料として差し引かれるため、投資家が受け取れる利益が小さくなってしまいます。
投資する商品によりますが、ロボアドバイザーの利回りは3パーセントから5パーセントほどが一般的です。
1,000万円を投資すると、1年後には1,030万円から1,050万円になることが期待できます。
手数料はかかりますが、ロボアドバイザーは投資先選びから毎月の積立投資まで自動で行ってくれるので、忙しくても資産運用をすることができます。
投資に時間を割けない会社員の方におすすめの投資方法です。
おすすめ⑨:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、「お金を借りたい企業(借り手)」と「お金を貸したい人(投資家)」をインターネット上で結びつけるサービスです。
クラウドファンディングの一種であり、「貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
ソーシャルレンディングのメリットは、利回りが高いことです。
銀行からの融資以外に金利が高くてもお金を借りたい企業がインターネット上で資金を募っているため、利回りが高く設定されているのです。
ソーシャルレンディングのデメリットは、プロジェクトが破綻する可能性があることです。
ソーシャルレンディング業者によって審査の厳しさが異なるので、破綻しない案件を選ぶためには、まず業者選びが重要になります。
ソーシャルレンディングの利回りは、5パーセントから10パーセントほどととても高いです。
1,000万円を投資すれば、1年後に1,050万円から1,100万円になることが期待できます。
ソーシャルレンディングは利回りが高く、利息としてお金を受け取れるため不労所得になります。
生活費を補うために資産運用をしたい人など、不労所得を目的としている人におすすめです。
比較的新しい投資方法のため、初めて聞いたという方もいるかもしれませんね。
こちらで詳しく解説しているため、一度目を通しておくことをおすすめします。
おすすめ⑩:米国株式
米国株式は、アメリカで取引されている株式のことです。
株式の概要は「株式投資」でお伝えしたことと同じです。
ただし、米国株式には株主優待制度はありません。
米国株式のメリットは、米国の成長企業に投資できることです。
GoogleやAmazonなど、日本人もみんな使っている世界的に有名な成長企業に投資ができるのです。
日本国内にはこのような成長企業がないため、最近は米国株式の人気が高まっています。
米国株式のデメリットは、資産がドル建てとなり「為替変動リスク」(外貨預金の項目で解説したもの)があることです。
為替相場の変動によって円に換算したときの資産額が変動してしまうため、日々の値動きがストレスになる可能性があります。
米国株式の利回りは7パーセント前後です。1,000万円を投資すると、1年後に1,070万円ほどになることが期待できます。
米国株式がおすすめなのは、ドル建てで資産を持つことに抵抗がなく、高い利回りで運用したい人です。
将来性のある国への投資なのでぜひ挑戦してもらいたいですが、いきなり海外への投資となるとハードルが高いかもしれません。
米国株式は、投資に慣れてきてから始めると良いでしょう。
おすすめ⑪:米国ETF
米国ETFは米国で取引されているETFのことです。
ETFについては先ほどお伝えしたとおりです。
米国ETFのメリットは、米国の経済成長に乗って利益を増やせることです。
日本は少子高齢化で経済成長が頭打ちとなっていますが、米国は人口増加やベンチャー企業の成功によって経済成長を続けています。
海外の成長国に投資することで、好景気の恩恵を受けられるのです。
米国ETFのデメリットは、資産がドル建てとなり「為替変動リスク」があることです。
米国ETFの利回りは7パーセント前後です。
1,000万円を投資すると、1年後に1,070万円ほどになることが期待できます。
米国ETFがおすすめなのは、ドル建てで資産を持つことに抵抗がなく、高い利回りで運用したい人です。
米国ETF海外への投資でハードルが高いため、初めての投資ではなく慣れてきたら始めると良いでしょう。
まとめ
貯金が1,000万円以上ある方に向けて資産運用について解説しました。
いまは銀行口座に貯金しているだけかもしれませんが、銀行預金にも「ペイオフ」というリスクがあります。
1,000万円以上貯まっている方は、余剰資金もある大きな金額になると思います。
今回お伝えした資産運用方法の中から自分が目指したい方向性やリスク許容度に合ったものを見つけ、投資を始めてみてはいかがでしょうか?