株式投資をしている人の中には、配当金だけで生活するのが夢だという人は多いです。
しかし、その夢を達成できずに失敗する人が多いこともまた事実です。
この記事では、筆者の経験をもとによくある失敗を紹介していきます。
また、失敗しないための方法もあわせて解説するので、配当金を得るための参考にしてみてください。
公式サイトはこちら
目次
【体験談】配当金生活を目指して失敗した経験
まずは、筆者プロフィールと配当金生活を達成するまでに経験してきた投資歴10年での失敗談をお伝えしていきます。
筆者プロフィール
筆者は北海道で2人の子供を育てながら生活する30代前半男性です。
2年前にサラリーマンを辞めてからは定職につかず、毎日好きなことをして生活しています。
その生活資金は、主に投資で得られる配当金と在宅で行っているビジネス収入です。
サラリーマン時代は営業職をしていましたが、営業成績が良くても給料が上がらない状況に疑問を持ち、労働をしなくても稼げる方法を考え始めました。
その後、投資を始め何度も失敗しましたが、約5年という短い期間で今の自由な生活を手に入れることができました。
ここからは、筆者が今まで失敗してきた経験を包み隠さず紹介していきます。
失敗談①:株での失敗経験
最初の失敗談は、株式投資での配当金生活を目指したときの事例です。
筆者は、約10年前に初めて株式投資をスタートさせました。
株式投資をする目的はもちろん「配当金」と「株主優待」です。
しかし、元手資金が10万円ほどしかなかったため、高額な投資資金が必要な大手企業の株式などは対象外でした。
さらに、安い資金で購入できる銘柄でも、10万円で株主優待がもらえる金額には足りないという問題が発覚しました。
10万円でも高額だと考えていた筆者にとって、株式投資は思っていた以上に敷居の高い投資方法だと気づいた瞬間でした。
それでも断念はせず、仕方なく購入したのが某IT企業の株式でした。
購入後は「株主優待はないけれど、これでいつか配当金がもらえる!」といつもらえるかもわからない配当金を期待をしながら放置していました。
しかし、約2ヶ月ほど経ったころ、株式投資をしたIT企業の不祥事がニュースとなると同時に、急激に株価が下がっていく事件が起こったのです。
その不祥事により、元手10万円で購入した株がたった数日で3万円分の価値まで下落してしまいました。
あまりの値下がりスピードに怖くなった筆者は、配当金を待たずに損失を抱えたまま売却するという最悪の結果を迎えたのです。
これが筆者が初めて株式投資で失敗した体験談です。
株式投資は、買っておけば配当金や株主優待をもらえる「特別チケット」ではありません。
株式の価格は毎日上がったり下がったりの値動きをしています。配当金利回りを気にするよりも、投資する株式が値下がりするリスクが高くないのかを知っておく必要があると学びました。
失敗談②:投資信託の失敗経験
次に、投資信託の配当金を目指して失敗した経験談を紹介しましょう。
投資信託は資産運用を自身で行うのではなく、金融機関にお金を預けてプロに任せる投資方法なので、リスクが大幅に抑えられています。
また、株式投資よりも少ない金額から投資をスタートでき、「分配金」という配当金に似た収入を得ることができます。
筆者は、投資信託を毎月1万円積み立てで購入していくことからスタートさせました。
購入した投資信託の予測パフォーマンスでは、年間利回り5パーセントだったため、1年後には投資した金額に5パーセントを上乗せして増えている計算です。
しかし、1年後に確認した資産は5パーセントどころか、分配金を含めても1パーセントほどしか増加していませんでした。
予測と違うのはなぜなのか運用成績を確認したところ、購入した投資信託を運用する際の手数料が年間2パーセントと高額だったことがわかりました。
本来の運用利回りは3パーセントでしたが、3パーセントの中から2パーセントを運用手数料で取られてしまっていたのです。
結果的に、投資した資産がマイナスにならなかったため大きな失敗ではありませんが、この経験から投資信託で生活することは難しいことを知ったのです。
投資信託は、株式投資と比べるとリスクを少なく始められるメリットがあります。
しかし、運用手数料が高いため、差し引くと分配金が少なくなってしまうことを理解しておきましょう。
分配金での生活を目指す方は、投資信託だけでは高額な元手資金が必要です。
一般的なサラリーマンは投資信託は分散投資の一部として利用し、まとまった資金を投資するのは避けることをおすすめします。
失敗談③:仮想通貨の失敗経験
最後に、仮想通貨で分配金生活を目指して失敗した経験です。
仮想通貨投資には、株式投資にあるような分配金や配当金のシステムはありません。
しかし、急激な仮想通貨ブームが巻き起こりバブルが弾けるまでは「誰が買っても利益を出せる投資」と言われていました。
筆者は、仮想通貨ブームが世間で騒がれ始めてから有名な仮想通貨の一つである「ビットコイン」を購入しました。
周りの人たちが手持ちの1万円を50万円にしたり、100万円を1,000万円にするのを目の当たりにしたことがきっかけです。
買えば買うほど値上がりし続けるため、いつまでも資産が増え続けるという状態になっていたようです。
この仮想通貨で大金を稼げば「ラクな生活をして生きていける!」と筆者を含め誰もが思っていました。
ブームが最高潮に達したときに買ったビットコインの値上がりは終了し、大きく下落してしまいました。
購入からたった1ヶ月で、筆者が買ったビットコインの価格は50パーセント以上の下落となってしまい、仮想通貨投資は大失敗に終わったのでした。
この失敗から学んだことは、周りが稼ぎだしてからブームに遅れて投資すると、もう手遅れの可能性があるということです。
仮想通貨での大失敗経験により、一時的な流行りではなく確実に価値を生み出す投資に目を向け始めるきっかけとなりました。
配当金生活は無理?いくらの投資が必要?
実際に、配当金だけでの生活を達成するためには、いくら投資が必要なのかを解説していきましょう。
ここでは、わかりやすく「年間300万円の配当金」を目標として設定し、いくらの投資額が必要か計算していきます。
配当金利回り3%の場合
利回り3%は、投資信託での平均的な利回りです。
配当金利回り3パーセントで資産運用をすると、投資金額がいくらで年間300万円の配当金収入を得られるのかを計算してみましょう。
投資信託だけで配当金生活をするには、いくら必要でしょうか?
計算式 |
|
配当利回り3%で運用する場合、「1億円」の投資金額で年収300万円の配当金による生活が達成できることがわかります。
一般的なサラリーマンで、1億円を投資できる人などほぼいません。
この数字が現実的ではないことを理解しておきましょう。
配当金利回り5%の場合
利回り5%は、株式投資での平均的な利回りです。
配当金利回り5パーセントの場合だといくら投資すると年間300万円の配当金収入を得られるのかを計算してみましょう。
計算式 |
|
配当金利回り5パーセントの場合、「6,000万円」の投資金額で年収300万円の配当金による生活が達成できる計算です。
3パーセントのときと比べて、少し現実的な数字になったことがわかるでしょう。
配当金だけでの生活を目指すには、配当金利回りで最低いくら稼げるのか計算しておくことがもっとも大切です。
そして、その利回りをさらに新しい投資に回して資産を増やしていく(複利運用)ことが理想的な流れです。
配当金生活の定義は人それぞれ
先ほどは、年間300万円の配当金を得るためのシミュレーションを行いました。
「300万円もいらない」という方や、「もっと欲しい」という方もいることでしょう。
一口に「配当金生活」と言っても、実は人それぞれ価値観は異なります。
例えば、定年を迎えた年配の方では、年金に加えて毎月10万円の配当金収入があれば生活がラクになると考える方がいます。
一方で、その他に収入がないため、毎年300万円以上ないと安心して生活できない若年層もいます。
このように、人の生活スタイルと生活レベルによって、配当金で生活する定義と必要金額は異なります。
まずは、ご自身が配当金生活をすることを想像したときに、毎月いくらの配当金収入があれば生活できるのかを計算してみてください。
目標金額を明確にすることが最初のスタートです。
配当金生活を目指す人のよくある失敗例
「会社に勤めず配当金だけで生活したい」そう思っている方はたくさんいますが、ほとんどの人は失敗して離脱していきます。
ここでは、そんな人たちが失敗しやすいポイントを4つに分けて紹介していきます。
- 投資先から配当金が支払われない
- 値下がりによる損失
- 高配当株の減配
- 配当がない株を買ってしまう
よくある失敗①:投資先から配当金が支払われない
株式投資では、あらかじめ投資先から株主に対する配当金額を大まかに決定されていることが多いです。
その配当金額を見て、高利回りの企業を中心に株式投資を行う投資家もたくさんいます。
しかし、ここで設定された配当金はあくまで予測の金額です。
企業の業績悪化や不祥事によって、予定していた配当金が急にゼロになってしまう可能性があります。
これは、会社の大小に関わらず株式上場しているどの企業にも考えられることです。
配当金を目的に株を購入していた投資家にとっては大きな打撃となるでしょう。
株式投資を行う以上は、配当金が下がったり無くなるリスクを抱えていることを理解しておいてください。
よくある失敗②:値下がりによる損失
配当金だけを見て株式投資を行っている場合、購入後の株価の下落による金額差で、結果的に損失が増えてしまう可能性があります。
株式投資や投資信託では、株式価格が日々変動しています。
買った時点よりも値上がりしていれば利益ですが、逆に値下がりしていると損失を抱えることになってしまいます。
分配金としてもらえる金額以上に価格が下がると、その投資はマイナスになってしまいます。
株式投資は配当金だけを目的に購入せず、投資先企業が今後伸びていくのか予測してから購入することで、失敗を防ぐことができるでしょう。
投資家として、企業が伸びるのか業績が悪化していくのか見極める力をつけるトレーニングにもなります。
よくある失敗③:高配当株の減配
高配当株とは、株式の中でも比較的配当金の利回りが高い商品のことです。
配当だけを目当てに購入すると、予想外のタイミングで減配する可能性があり、失敗につながってしまいます。
高配当株の減配が行われると、配当金目的だった投資家が離れるため株価も同時に値下がりする場合が多いです。
高配当株は、配当金が高く個人投資家に人気がありますが、減配がいつ起こるかわからないハイリスク投資だと理解しておきましょう。
業績が悪化している企業が、配当利回りを高くして株価を吊り上げている場合もあります。
高配当株のような利回りが高い商品は、初心者が狙われやすいです。
安易な気持ちで購入するのは避けましょう。
よくある失敗④:配当がない株を買ってしまう
株式投資を始めたばかりの投資家は、聞いたことのある大手企業の株式から購入することも多いはずです。
しかし、誰もが知っている企業でも、配当金を支払っていないことがあります。
実は、GoogleやAmazonといった世界の名だたる大企業も、株主に配当金を支払わない企業として知られています。
株を買ってから配当金を支払っていない企業だと知ることも多いため、購入前には注意が必要です。
このような無配当の企業はアメリカ企業に多い傾向があります。
配当金ではなく、株価上昇による投資家への利益還元を目的としています。
配当金生活に失敗しないための方法
では、配当金生活に失敗しないためにはどうしたら良いでしょうか?
筆者が実際に行ってきた方法を交えながら、事前に意識すべきこと紹介していきます。
- 値下がりに耐えられる資金で投資する
- 株式投資にこだわりすぎない
- 配当金ではなく不労所得を増やす
方法①:値下がりに耐えられる資金で投資する
株式投資や投資信託など、商品自体の値動きがあるものを購入して配当金をもらう場合に失敗を防ぐ方法です。
価格の上下がある商品は、一時的にでも損失が発生することを理解しておく必要があります。
事前に「この価格までなら売らずに耐えられる」というラインを決めておくことで、損失発生によるストレスと売却してしまうリスクを減らすことができます。
値下がりしているタイミングで株式を売却すると、損失が確定してしまいます。
投資資金に生活費が含まれていたり、売却を前提に投資をしていると損失により生活費が支払えない可能性があるため、耐えられなくなる場合が多いです。
分配金目的で投資をする場合は、必ず余剰資金で長期的な運用を行いましょう。
方法②:株式投資にこだわりすぎない
配当金がもらえる投資方法は、「株式投資」と「投資信託」が一般的です。
ただ、配当金で生活を目指している方は、毎月安定したお金をもらえることが最終的な目的であるはずです。
お金が目的なので、株式投資からの配当金にこだわらず、その他の投資で得られる配当金や不労所得を検討することも可能です。
株式投資以外の投資から不労所得を得る方法は検討したことはあるでしょうか?
もしないのであれば、この後に紹介しているおすすめの投資方法も参考にしてみてください。
株式投資にこだわっている方は、一度視点を変えて本来の目的と目標金額を確認してみることをおすすめします。
方法③:配当金ではなく不労所得を増やす
配当金ではなく不労所得を増やすことが、自由な生活を得るための最適な方法です。
なぜなら、投資へのこだわりがなくなるため、考え方と収入の幅を拡大させリスク分散ができるからです。
コツコツと分配金を貯めていっても、積み上げたときに世界的な不況が起こると、必ず所有する株式にも悪影響が及びます。
しかし、株式以外の投資やさまざまなビジネスに収入を分散させることで悪影響を限定的にできます。
筆者は「配当金生活」ではなく「不労所得生活」に考えると置き換えることで自由な生活が近づきました。
不労所得には、株以外の投資で得られる金利や不動産からの家賃収入などの投資収入が代表的です。
また、本を出版した場合の印税収入やブログ運営による広告収入など、投資以外にもさまざまな種類があります。
インターネットを使ったビジネスや新しく登場した投資などを利用すれば、安定した不労所得の獲得が可能です。
次の項目では、筆者が配当金や不労所得で生活できるようになった経緯と理由を紹介するので参考にしてください。
失敗しても配当金で生活できるようになった理由
続いては、筆者が配当金で生活できるようになった理由を紹介していきましょう。
冒頭で紹介したように、筆者は投資の分配金で生活することを目指して何度も失敗してきました。
失敗は繰り返しましたが、現在では会社に勤めず生活することができています。
年収300万円ほどの一般的な収入のサラリーマンが、株の配当金だけで生活することはほぼ不可能に近いです。
なぜなら、配当金だけで年間300万以上を安定して稼ぐには1億円近くの株を購入しなければならないからです。
そこで、筆者のような一般人が逆転する方法を考えた結果、株式投資の分配金に加えて、高利回りの投資をすることにしました。
さらにプラスできるのであれば、副業で不労所得を得られるビジネスも行うことがベストです。
筆者はこの高利回り投資と副業を行ったことで、30代でセミリタイア生活を手に入れることができました。
次の項目では、筆者がこれから配当金生活を目指す方におすすめしたい高利回り投資を紹介していきます。
配当金生活を目指すためにおすすめの投資方法
最後に、配当金生活を目指すためにおすすめしたい高利回りの投資方法を紹介します。
- 不動産投資
- ソーシャルレンディング
- 不動産投資型クラウドファンディング
投資①:不動産投資
不動産投資は、マンションやアパートなどの不動産を購入して家賃収入を得る投資です。
配当金はありませんが、入居者がいる限り「家賃」という不労所得が入ります。
不動産投資を始めるには、数百万単位の多額な初期費用が発生するためサラリーマンにはハードルが高いというデメリットがあります。
一方で、一度購入すると長期的に安定した収入を得られる不動産投資は、不労所得を得るためにはおすすめの投資方法です。
ただ、不動産投資は失敗したときのリスクが高く、初期費用も高いためできる人は限られてしまうでしょう。
投資②:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい企業と投資をしたい個人投資家をインターネット上でマッチングさせるサービスです。
クラウドファンディングの一種であり、サービスサイト上で企業が借りたい金額を募集し、投資家が申し込みをすることで融資が成立します。
ソーシャルレンディングのメリットは、資金を投資した後は作業が不要で分配金が入ることです。
また、平均利回りも5パーセントから10パーセントと高めであるため、株や投資信託よりも早い速度で資産を増やすことが可能です。
ただし、投資である以上損失が発生したり、貸し倒れが発生する可能性があります。
分配金を増やすためにまとまった資産を預けるのではなく、投資先の一つとして、分散して投資することをおすすめします。
詳しくはこちらをチェックしてみてください。
投資③:不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングとは、まず不動産投資を行いたい企業が投資家から資金を集め、そのお金を使って不動産を購入・運用していく投資方法です。
その不動産運用から生まれた利益を分配することで、投資家が分配利益を得られる仕組みです。
不動産投資型クラウドファンディングは、インターネット上で募集から投資までを行うためソーシャルレンディングと仕組みが似ています。
2つの違いは、ソーシャルレンディングが金利からの分配金なのに対して、不動産投資型クラウドファンディングは運用利益からの分配金という点です。
不動産投資を始めたいけれど、資金面で難しい方や不動産投資の経験を積みたいという方は、最低1万円から始められる不動産投資型クラウドファンディングで少しずつ分配金を増やしてみると良いでしょう。
不動産投資型クラウドファンディングについてやおすすめの運営会社はこちらで解説されています。
まとめ
配当金で生活することは夢ではありません。
しかし、やり方を間違えると失敗する可能性が高まります。
筆者は何度も失敗した経験から成功する方法を見つけることができました。
分配金での生活を目指している方は、少ない資金で株式を購入するより、高利回りで分配金をもらえる投資で資金を増やすことを優先すべきでしょう。
高利回りとして紹介した「ソーシャルレンディング」と「不動産投資型クラウドファンディング」はどちらも1万円と少額から始められる投資です。
複数に少しずつ投資して、その中からご自身に最適な投資先を選択していけば、結果的に分配金生活が近くでしょう。
なお、筆者がセミリタイアするまでの軌跡はこちらで紹介しています。
公式サイトはこちら