2019年1月から、返済遅延を複数発生させているクラウドリース。
それまで週1回更新が行われていた同社のブログも、2018年12月を最後にストップしていました。
また、クラウドリース武谷勝法社長は、maneo(マネオ)を通じて投資家募集説明会には毎回出席していたのですが、こちらも2018年12月が最後になっています。
しかし、その武谷勝法社長が2019年5月24日(金)に久々にブログを更新しました。
その内容を確認しながら、クラウドリースが今何をしようとしているのかを考えてみましょう。
目次
クラウドリースのブログでは詳細は一切明かされていない
まず、クラウドリースのブログの内容を下に掲載していきます。
出典:クラウドリース
昨年の12月以降、投資家の皆様には多大なるご心配とご迷惑をおかけしていること、また、もっと早い時期に当社が直接情報を発信すべきところ、諸事情によりこの時期となりましたこと、この場をお借りし重ねて深くお詫び申し上げます。
本来であれば、当社のホームページ上へ掲載すべきところですが、ホームページ内の更新については、当社のみの判断で情報を掲載することが出来ないため、クラウドリースのブログ上に掲載させて頂きます。事情をご理解頂きたくお願い申し上げます。
まず、ここからクラウドリースのホームページはmaneo(マネオ)側が管理しており、クラウドリースが自分たちで情報発信することができないことがわかります。
資金の管理や分配など、グリーンインフラレンディングとmaneoマーケットの間で協議が続いているように、クラウドリースも同じような状態になっていることが想像できます。
しかし、諸事情によりこの時期となってしまったという詳細をぼかした言い方をしていることから、単なるクラウドリース側の怠慢と受け取ることができます。
弁護士に委任した件について
今回の件につき、一定の事務を複数の弁護士に委任したことは事実です。しかし、それは当社が法的に会社を整理するとか、弁護士に全て任せて何もしない等、そういった目的によるものでは一切ございません。目的は大要2つでございます。
①当社が子会社・最終貸付先から債権回収を行うにあたり、きちんとしたリーガルチェックを受けること。回収方法や金額の妥当性を検証してもらうこと。
②株式会社maneoマーケット社(以下、MM社と記載させて頂きます)に対する報告や書面の提出について当社の代理人になってもらうことにより、その内容や方法に問題がないか法律家のフィルターを通してもらうこと、この2点でございます。
ここで言っていることは、確かに間違いないかもしれません。
ただし、現在のクラウドリースの対応を見ると、クラウドリース本社に電話をかけても留守番電話しかならない状態になっています。
その状況から、クラウドリースが対応をすべて弁護士に丸投げしていると捉えられても無理はない状況になっています。
また、武谷勝法社長が公の場に姿を見せたのも、2018年12月が最後です。
その後、クラウドリースの現在の状況について、投資家の前などに現れて語ることも一度もありませんでした。
安全圏から語ろうとしている様子が伺えます。
皆様からお預りした資金の流用(別目的使用)等の疑惑について
ネット上等にそのようなことが憶測として書かれておりますが、そういった事実は一切ございません。最終の資金ユーザーへきちんと資金を提供しております。
これに関しては、証明する書類などは一切提示されていません。
詐欺師が自分から詐欺をしているということがあるでしょうか?
詐欺でないと証明するのであれば、何らしかの物証を提示するはずです。
そういったことを行なわないまま、自分は無実であると訴えるだけ。
これは、投資家の怒りに火に油を注ぐ行為であると言えます。
回収について
皆様への償還・分配が遅れておりますことは、大変申し訳なく思っております。ユーザーの業種や業績の状況等を勘案し、どの回収方法が最大限の回収が図れるか、担保処分を含めて回収に取り組んでおります。決して事態を傍観したり、手をこまねいて何もしていない、そのようなことはございません。具体的な回収が見えているユーザーも出てきております、もう暫くの猶予を頂きたく、お願い申し上げる次第です。
「そのようなことはございません」というのも、具体的な行動が一切見えてこない以上、投資家にとってはふざけているなという印象しか持てないでしょう。
複数の融資先があるはずのクラウドリースの案件ですが、それらがすべて返済遅延状態に行っているのはどう考えて不自然です。
資金をきちんと管理してきていたのか、その点についてmaneo(マネオ)からの報告もありません。
資金がきちんと分別管理され、複数の融資先に融資が行われていたのか、またその実証が行われているのかといった内容は、2019年1月の遅延発生以降、メールが送られてきていないのです。
結局、今回のブログで武谷勝法社長が言っていることは次のようなことです。
- 自分たちはきちんと集めた資金を、案件の募集内容に応じて融資を行っていた
- 返済遅延は発生してしまったが、回収に努めている
これらは、誰でも言える言い訳です。
当事者としての意識が感じられません。
その状況を証明する物証は一切提示されていませんし、いつまでに返済すると言った確約も行われていません。
回収状況進捗のご報告について
個別の事案の回収の進捗状況につきましては、当社からMM社へ詳細等を報告のうえ、従来どおりMM社を通じてのみ皆様にお知らせさせていただく所存です。MM社からも定期的かつ具体的な進捗報告を要請されており、真摯に対応させていただきます。
また、今後、MM社を通じずに発信すべきと判断できる情報がございましたら、適宜、皆様には本ブログ等にて報告をさせて頂く所存です。
多大なるご心配をおかけして大変申し訳ありません。投資家の皆様への償還・分配の早期実現にむけ鋭意努力して参ります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
この部分については、もう完全に単なるテンプレートの謝罪文です。
読む価値は一切ありません。
具体的に何ができるのか真摯に対応させていただきますと書いてありますが、クラウドリースやmaneo(マネオ)から対応をされたと感じたことがあると思った投資家は一人もいないでしょう。
クラウドリースのの武谷勝法社長がブログを発表した理由とは
では、なぜクラウドリースの武谷勝法社長はこのブログを今回2019年5月24日(金)に発表したのでしょうか?
それは、投資家の訴訟を少しでも遅らせるためだと考えられます。
はっきりしたことは言うことができませんが、筆者が聞いている話だけでも、グリーンインフラレンディングJCサービスに続き、クラウドリースとmaneo(マネオ)を訴訟しようとする動きがあります。
2018年11月末に、グリーンインフラレンディングが訴訟されようとした際も、グリーンインフラレンディング側が資金の半分は返済できると発表を行ったことがありました。
それにより、投資家の気分も一時的に落ち着いたのですが、結局その半額も戻ってくる見込みがなく、2019年5月現在訴訟が行われています。
半分の社長は自分の動きを見せることによって、事態の沈下、つまり少しでも時間稼ぎを図ろうとしたのかもしれません。
ただし、具体的な資金回収報告が一切ない以上、このブログはまったく信用に値しない行為だと言えます。
融資の実態があったのかないのかはわかりませんが、資金を一切返済できない状況はどう考えても異常です。
横領の可能性もあるので、税務署にクラウドリースのことを報告し、脱税を行っていないか調査を依頼することも、投資家の行動としてはアリなのかもしれません。
まとめ
クラウドリースの武谷勝法社長が2019年5月24日(金)にブログを更新した意図について探ってみました。
投資家から集めた資金で、クラウドリースは必ず利益を得ていているはずです。
そして、その利益は法人税として納税の義務があります。
投資家としては、法的な行動に訴えるしかないのが現状ですから、税務署に問い合わせてみるのもひとつの手なのでしょう。