LCレンディングの概要
出典:LCレンディング
LCレンディングは、東京に拠点を置く株式会社LCレンディングが運営するソーシャルレンディングサイトです。
株式会社LCレンディングは2014年12月に創立され、2015年7月にソーシャルレンディングサービスを開始しています。
資本金は9,900万円、LCホールディングス株式会社100パーセント出資の会社です。
貸金業登録はしていますが(東京都知事(2)第31570号)、第二種金融商品取引業登録は受けていません。
そのため、ファンド募集に必要な第二種金融商品取引業の免許を持っているmaneoマーケットと匿名組合出資取扱契約を締結することで、ファンド募集もできるようにし、ソーシャルレンディングサービスを提供しています。
貸付件数は2,218件、累積成立額は297億1,022万円で、延滞や貸し倒れは発生していません。(2019年6月時点)
JASDAQに上場しているLCグループの一員であり、グループは不動産金融にも強くネットワークを持つプロが多数在籍しているため、成長性や収益性の高い案件が多く揃っています。
不動産事業案件以外には、医療関連事業の案件などが取り扱われています。
LCレンディングの投資案件の特徴
まずは、LCレンディングのソーシャルレンディングで投資できる案件の特徴について見ていきましょう。
案件の特徴①:不動産に特化していて担保保証付き
LCレンディングのソーシャルレンディングで投資できる案件の多くは、不動産事業です。
グループ会社であるLCパートナーズやロジコムと連携し、国内の優良不動産を多く揃えています。
優良テナントが入る商業施設が対象になっていることが多く、各不動産は豊富な実績・ノウハウを持つロジコムが管理しています。
ほとんどの案件が担保保証付きとなるため、万一の際も資金の未回収を防ぐことができます。
また、メインは国内不動産案件ですが、医療機関への投資案件も増えています。
案件の特徴②:運用期間が短い案件が多い
LCレンディングの投資案件は、運用期間が3ヶ月から12ヶ月のものが大半です。
運用期間が短いほどリスクを抑えられるため、初心者でも安心してスタートができます。
はじめは3ヶ月など短期間の案件で経験を積み、徐々に期間を長くしていくと良いでしょう。
ソーシャルレンディングによっては中期間から長期間の案件ばかりのケースもあるため、3ヶ月から12ヶ月で案件を選べることはメリットです。
案件の特徴③:LCホールディングス保証付き案件もある
不動産担保保証付き案件だけでなく、LCホールディングス保証付き案件もあります。
LCホールディングス保証付き案件であれば、万が一投資先が貸し倒れした場合にLCホールディングスが保証を行ってくれます。
そのため、投資家はリスクを抑え安心して投資することが可能です。
LCホールディングスが倒産しない限りは元本が保証されることは、安心感を得たい投資家にとって非常に大きなメリットです。
多少利回りは下がってしまいますが、リスクを低減することができます。
案件の特徴④:2万円から投資が可能
LCレンディングソーシャルレンディングでは、最低投資可能金額が2万円となっています。
そのため、投資を始めるために数十万円の資金を用意する必要がありません。
最低投資金額が数十万円以上であるソーシャルレンディングが多い中で、少額投資できるのは大きなメリットです。
案件の特徴⑤:延滞や貸し倒れがない
LCレンディングは2015年7月からサービスを開始し、2019年6月末現在までは、延滞や貸し倒れを発生させていません。
2018年から2019年にかけて、ソーシャルレンディング業界では返済遅延・貸し倒れの問題が顕在化してますが、LCレンディングは発生させていません。
もちろん、これまで発生していないからといって、今後も延滞や貸し倒れが発生しない保証はありませんが、投資家にとっては一つの安心材料になります。
LCレンディングの案件の良い口コミ・評判
LCのレンディングの特徴だけでなく、良い評判についても見ていきましょう。
特徴部分と重なる点が多いですが、実際に利用している人や検討している人がどのようなことに魅力を感じているかがわかります。
ソーシャルレンディング選びにも役立ちますのですが、一つひとつ確認していきましょう。
良い口コミ・評判①:少額資金で投資を始められる
LCレンディングでは、2万円から投資できることに対して評価する意見がよく見られます。
ソーシャルレンディング業者の中には、10万円からしか投資できない場合が多々あります。
しかし、LCレンディングであれば少額投資ができるため、まずは少ないお金で試したい人や極力リスクを抑えたい人に人気です。
良い口コミ・評判②:投資家リスクを低減している
LCレンディングは不動産案件が豊富で、そのほとんどが担保保証付き案件です。
さらに、LCホールディングス保証付き案件もあるため、投資先に万一のことが起きた場合も資金が回収できなくなるリスクを防ぐことができます。
LCホールディングスが上場企業である点も安心感につながります。
LCホールディングス保証付き案件であれば、債務不履行となった場合に直近の返済期日までの利息と元本が保証されるためリスクが小さいです。
他のソーシャルレンディングにはこのような保証はないため、LCホールディングス保証があることはLCレンディングの最大の特徴だと言って良いでしょう。
そのため、投資家は安心して投資を行うことが可能です。
良い口コミ・評判③:投資期間を選択できる
LCレンディングは、短期間から長期間まで幅広い投資期間の案件が揃っていることも人気の一つです。
投資期間が3ヶ月と短いものも多く、先ほどお伝えした保証付きとなるため、安全性の高い運用を実現することができます。
良い口コミ・評判④:上場企業グループの信頼性
LCレンディングの評判を見ていると、上場企業グループということで企業信頼性が高いことに対する安心の声が多くあります。
LCレンディングはLCホールディングスの100パーセント子会社であり、グループ内には、
- 株式会社ロジコム
- 株式会社LCメディコム
- 株式会社LCパートナーズ
などがあります。
LCホールディングスは2005年に上場しており、株価やPER、PBRといった数値は悪くありません。
ソーシャルレンディングサービスを提供している企業の中には、規模が小さい会社もありますが、LCレンディングは母体がしっかりとしているため、安心して資金を投じることができます。
会社・グループとしての規模の大きさは、ソーシャルレンディングを選ぶ際に非常に重要なポイントです。
良い口コミ・評判⑤:遅延・貸し倒れがなく堅調
遅延や貸し倒れが発生しているソーシャルレンディング会社は少なくないため、発生させていないLCレンディングに対して安心感を覚える人は多いようです。
また、遅延・貸し倒れだけでなく、先ほどお伝えした上場企業グループの信頼性や不動産担保保証、LCホールディングス保証、少額投資など、投資家のリスクを低減するための姿勢が評価されていることもあり、大きな安心感につながっています。
遅延や貸し倒れに関しては、今後も絶対に発生しないと決まったわけではありませんが、既に遅延や貸し倒れを発生させているソーシャルレンディング業者よりも安心・信頼できるでしょう。
良い口コミ・評判⑥:デポジット口座により手数料を削減できる
投資家としては、できるだけコストをかけず最大限運用効率を高めたいものです。
LCレンディングではデポジット口座があるため、事前にまとまった投資資金を口座に入れておけば、その口座から投資する際に手数料はかかりません。
デポジット口座に振込みをする際は手数料がかかりますが、あとは振込みのたびに手数料がかかることはないため、上手く活用することでコストを削減できます。
LCレンディングの案件の悪い口コミ・評判
LCレンディングの良い評判だけでなく、悪い評判についても見ていきましょう。
どちらの評判も把握しておくことで、リスクを管理しやすくなります。
悪い口コミ・評判①:利回りはそれほど高くない
LCレンディングの評判を見ていると、利回りがそれほど高くないため、投資するかどうか躊躇しているという意見があります。
確かに、ソーシャルレンディング業界の平均利回りが7パーセントから8パーセントほどと言われる中で、LCレンディングの利回りは5パーセントから6パーセントのものが多いです。
利回りが2パーセントから3パーセントも低いと、運用成績は大きく異なります。
ただ、確かにLCレンディングの利回りは他のソーシャルレンディング会社よりも低めですが、不動産担保保証やLCホールディングス保証などが付いているため、投資家が負うリスクが低いです。
逆に、他のソーシャルレンディング会社の高利回りの案件は、担保保証などがなくリスクが非常に高いのです。
運用利回りとリスクのどちらを選ぶのかによりますが、LCレンディングの案件は安全性が高いことが魅力です。
悪い口コミ・評判②:案件のジャンルが少ない
LCレンディングの案件は、不動産と医療関連です。
そして、その中の多くが不動産案件となっています。
投資テーマにはかなり偏りがあるでしょう。
そのため、案件のジャンルが少なくさまざまなジャンルに分散投資したい人からすると、物足りなさを感じてしまいます。
悪い口コミ・評判③:親会社の不祥事
LCレンディングは、JASDAQ上場のLCホールディングスの100パーセント子会社であり信頼性があることが魅力の一つです。
しかし、2018年にLCのホールディングスの当時の社長や役員がインサイダー取引をした疑いで東京地検に告発されました。
このことがきっかけで会社のイメージが悪化し、株価が下がりました。
直接的な悪影響がLCレンディングにあるわけではありませんが、ネガティブな評判として捉えられることがあります。
まとめ:LCレンディングの総評
最後に、LCレンディングの評価を5段階で表してみましょう。
利回り:3
5パーセントから6パーセントと、ソーシャルレンディング業界内では平均的な利回りです。
実績:5
募集金額実績は確かなものがあり、LCグループとしての経歴があります。
豊富な不動産運用実績をグループ内で持っている点は、高評価につながります。
安全性:4
基本的な安全性は、上場企業子会社ということもあり高いです。
親会社の保証も心強いものがありますが、一斉に貸し倒れが起きた場合にカバーし切れるものではありません。
また、リスクはmaneo(マネオ)のシステムを利用している点です。
maneoが第二種金融商品取引業の登録をはく奪されてしまうと、募集を行うことができなくなります。
情報開示:4
融資先の名前は明らかにしていませんが、関連会社への融資が中心であり、ロジコムなどのサイトを見ると、取得しているショッピングセンターや病院などの名前が掲載されています。
結果的に、情報を公開していると言えるでしょう。
総合評価:4
LCレンディングは、親会社が上場企業という安心感があります。
その点が高く評価され、実績を積み重ねています。
利回りはそこそこですが、貸し倒れもなく保証付きなのである程度リスクは限定されています。
また、最近では病院関係の投資案件が多く、倒産リスクが低い融資先だけに、資金を回収できる見込みの高い優良案件が多いです。
それだけに、未だにmaneoファミリーである点だけがネックと言えるでしょう。
早く自前で第二種金融商品取引業登録を行い、自社で募集してくれることを願います。
そこさえ満たすことができれば、総合評価は満点として良いでしょう。