20代から投資した方が良い理由
「投資は若いうちからした方が良い」一般的に言われています。
では、なぜ若いうち、特に20代から投資をした方が有利なのでしょうか?
まずは、20代の方が投資による資産運用を始めた方が良い理由を解説していきます。
理由①:少しずつ投資額を増やしてお金を貯めていくことが習慣化できるから
20代は、初めて自分でお金を稼ぐことになる年代です。
そのため、20代のうちから投資を始めることで、お金を貯めることを習慣にすることができます。
毎月の給料をすべて使ってしまう生活に一度慣れてしまうと、なかなかお金を貯めることが難しくなります。
しかし、給料をもらい始めたときに少しずつでも投資にまわすことを習慣にすることができれば、意外と簡単にお金を貯めていくことができるもの。
20代のうちから少しずつ投資にまわす習慣を身に着けることは、将来の大きな資産形成につながります。
「将来、お金を貯めないとな」とぼんやりと考えていても、お金が貯まることはありません。
まずは行動をしてみることが重要ですよ。
理由②:投資は長期で行った方が有利だから
投資する際には「利回り」があるため、長期で運用をした方が有利です。
具体的な数字を出して説明しましょう。
例えば、年利1パーセントの運用商品で、100万円を50歳から60歳まで10年間運用したとしましょう。
その際、受け取れる利息は10万円です。
- 100万円×1%×10年=10万円
しかし、25歳から60歳まで運用すると35年間もの間運用することができるため、35万円もの利息を受け取ることができます。
- 100万円×1%×35年=35万円
さらに、「複利」は時間を味方につけることができます。
例えば、100万円を利回り3パーセントで20年運用する場合を考えてみましょう。
「単利」で運用する場合、1年間で得られる利息は3万円です。
- 100万円×3%=3万円
そのため、20年間運用し続けた場合は60万円の利息となり、元本と合わせて160万円になります。
しかし、複利の場合は得られた利息も合わせて運用していくため、利息が毎年増えていきます。
20年後には、元本と合わせて約181万円になります。
下の表を見てみるとわかるように、運用期間が長ければ長くなるほど、複利と単利の差が大きくなることがわかるでしょう。
このように、長期で投資をした方が利回りがある投資では大きな利益を得ることができるのです。
投資を行う場合は、少しでも早く初めて長期で持つ方が有利です。
お金を増やすためには、今すぐ始めることをおすすめします。
理由③:若いうちからさまざまな知識を身に着けられるから
投資をするためには経済や政治、税金など、さまざまな知識を身に着ける必要があります。
投資をするために得た知識は、会社員として生活をしても自営業で仕事をするとしても、役に立つことでしょう。
投資にはさまざまな形態がありますが、どれも基本的な考え方は成長する可能性が高い国や企業、団体にお金を投入することです。
投資を学ぶことで、日々のニュースや新聞に書いてあることが経済にどのような影響を与えているかがわかるようになります。
そのため、投資をすることは社会人として必要な知識を身に着けることになるのです。
投資はお金が増えるだけでなく、自身の教養を高めてくれるものなのです。
20代が投資で気を付けるべき注意点
若い20代のうちから投資をすることで、資産形成はうまく行く可能性を高めるることができます。
しかし、20代の人が投資するうえでは注意するべきことがあります。
続いては、20代が投資で資産運用する際に気をつけるべきポイントについて解説していきますね。
注意点①:リスクを取りすぎない
20代の方は、「投資で儲ける」ということを第一に考えて大きなリスクを取る傾向があります。
投資は必ずうまくいくわけではありません。
長年投資を職業として行っている投資のプロですら失敗することがあるのです。
そのため、最初は大きなリスクを取らず、ある程度失敗をしても人生に大きな影響を及ぼさないように投資をする必要があります。
投資は一か八かの勝負を仕掛けるギャンブルではありません。
大儲けを狙うよりも、まずは大損をしない運用をするように心がけましょう。
20代の投資では、他の年代に比べて投資期間を長く取れるため、焦って利益を出す必要はありません。
大きな利益を一度で狙うよりは小さい成功を積み重ねていくことで結果的に大きな利益を得ることができるはずです。
注意点②:無理のない範囲で投資する
20代の方は、これから結婚・出産・住宅購入など、さまざまなお金がかかるイベントが発生する可能性が多く残されています。
そのため、すべてのお金を投資に回してしまうと、そういったライフイベントに対応できなくなってしまいます。
また、全財産を投資にまわしてしまうと、万が一投資がうまくいかなかったときの損失が大きくなります。
投資は、すぐの使う必要がないお金で行う必要があります。
若い世代は毎月の給料を投資に回す「積立投資」という手法も有効ですが、積立投資の金額が大きすぎて生活に困窮する「積立貧乏」ということばが生まれています。
資金繰りにはある程度余裕を持って無理のない範囲で投資をするように心がけましょう。
注意点③:長期目線で考える
20代で投資をする大きなメリットは、長期的な目線で考えられることです。
どんな資産でも浮き沈みがあります。
ときには、買ったばかりの投資対象が値下がりしてしまうこともあるでしょう。
確かに、目の前で持っている資産が目減りしていくと不安になるものです。
誰しも、投資を始めると投資先の価値が上がっているのか下がっているのか気になってしまい、日々値動きをチェックしたくなるものです。
しかし、長期目線で投資をすることができる20代は、短期的な下落に一喜一憂する必要はありません。
20代なので短期的に今すぐ利益を出すことが必要なわけではなく、長期目線で儲けることができれば良いはずです。
そのため、今日値段が少し下がったからといって、大した影響はないと割り切って投資をした方が良いでしょう。
資産が目減りすると、ついつい焦って売却したり解約したりということもありますが、長期目線で利益を出すことを心がけましょう。
ある程度腹をくくってほったらかしにしている方が運用がうまくいくというケースも多くありますよ。
20代だからこそおすすめの投資方法
「20代から投資を始めると良い」と言われても、一体何から資産運用を始めて良いかわからないと言う方も多いのではないでしょうか?
そこで、20代の方におすすめの投資方法を具体的に6つ紹介していきますね。
投資方法 | メリット | デメリット |
iDeCo | 節税効果が高い | 60歳まで引き出せない |
投資信託 | プロに運用を任せられる | 手数料がかかる |
生命保険 | 節税効果がある | 解約手数料が高いことが多い |
ソーシャルレンディング | 利回りが高い | 事業者リスクがある |
ロボアドバイザー | 作業が発生しない | 手数料がかかる |
外貨預金 | 金利が高い | 予想が非常に難しい |
おすすめ投資方法①:iDeCo
iDeCoとは「個人型確定拠出年金」の愛称です。
iDeCoの由来は「いまからできること」の略で、月1万円などの少額を毎月積み立てて、投資信託などを購入することができる仕組みです。
iDeCoの最大のメリットは、掛金が全額所得控除になることです。
例えば、毎月2万円をiDeCoに拠出したとすると、年間24万円の所得控除を適用することができます。
つまり、節税効果があるということです。
一方、iDeCoの最大のデメリットは60歳になるまで原則引き出すことができない点です。
あくまで、iDeCoは老後資金を貯めておくための制度ですので、結婚資金や住宅購入資金といった生活資金として使うことはできません。
所得控除は大きな魅力ですが、すぐに引き出せないことに留意して利用する必要があります。
税制面でのメリットが大きく、若いうちからお金をコツコツ貯めて置くことで老後に大きな資金を残すことがでるため、iDeCoは20代におすすめの投資手法です。
ただし、60歳まで引き出せないので余裕のある範囲で掛け金を拠出するようにしましょう。
おすすめ投資方法②:投資信託
投資信託とは、国内や海外の株や債券、不動産といったさまざまな投資対象に投資ができる金融商品です。
投資信託は投資「日本株」、「アメリカの株」など、ファンドによってテーマが決まっています。
具体的な投資対象の選定は、ファンドの方針に沿ってファンドマネジャーと呼ばれる運用のプロが行います。
そのため、投資にあまり詳しくない20代の投資初心者でも気軽に投資ができるで点が魅力です。
また、投資信託は投資対象を小口の証券化して販売しているため、数万円で世界のさまざまな投資対象に分散投資できることがメリットです。
どういったファンドに投資すれば良いかわからないと言う方は、「バランスファンド」と呼ばれる国内外の株や債券に分散投資をしているファンドを購入してみることをおすすめします。
一方で、運用を委託するがゆえに、購入時の手数料や信託報酬と言われる保有期間中の運用コストがかかります。
ファンドによって手数料は異なりますので、手数料が安い投資信託を選ぶようにすると良いでしょう。
おすすめ投資方法③:生命保険
生命保険は、「外貨建て」で積み立てていくものや、海外の株式や債券で運用していくようなものまで幅広くあります。
生命保険で運用するメリットは、万が一があった場合に大きな金額が返ってくる点です。
毎月1万円など比較的少額から契約ができるため、20代のうちから生命保険に入っておくことで将来の備えになります。
若いうちから死亡保障を準備しながら運用をしていくことも良いでしょう。
また、生命保険料控除を利用できるため、税制面でのメリットを得ることができます。
しかし、生命保険には中途解約すると多額の手数料を取られるものや、運用期間中の手数料が高いものがあります。
手数料には十分注意して契約するようにしましょう。
おすすめ投資方法④:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、資金を必要とする人(借り手)と投資したい個人(貸し手・投資家)をインターネット上で結びつけるサービスです。
投資家は、お金を出すと償還時に元本と利息を受け取ることができます。
ソーシャルレンディングは1万円といった少額から投資ができ、一般的に5パーセントから10パーセントほどと他の投資と比べて高い利回りが期待できます。
投資信託や株のように元本自体が大きく値上がりすることはありませんが、日々の変動を気にする必要はありません。
長く投資をすればするほど利息を多く受け取ることができるので、長期間運用ができる20代におすすめの投資方法です。
おすすめ投資方法⑤:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)の技術を活用しプロのような運用を少額から委託できるサービスです。
運用のプロからアドバイスを受けるにはコストがかかるため、大きな金額で運用するお金持ちしか利用することができませんでした。
しかし、近年ではAI技術の発展により、人の手を介さなくても運用ができるようになったため、数万円の少額投資でもロボアドバイザーの助言を受けられるようになったのです。
ロボアドバイザーには「投資一任型」と「助言型」の2種類があります。
「投資一任型」と呼ばれるロボアドバイザーでは、実際の売買も行ってくれるため、仕事が忙しい20代の方でも手間をかけずに運用をすることができます。
投資のすべてお任せしたいと言う方は、投資一任型ロボアドバイザーがおすすめです。
一方、「助言型」のロボアドバイザーは、自身の投資スタイルやリスク許容度を入力するとおすすめの投資信託をアドバイスしてくれるサービスです。
助言型は実際の売買を自分で行うため、助言は得たいけれど最終的な売買の判断は自分でしたいという方に向いています。
投資はしたいけれど、何に投資をしたら良いかわからないという方には、ロボアドバイザーは一つの選択肢となるでしょう。
ただ、ロボアドバイザーも投資信託や生命保険と同じく手数料がかかってしまうため、手数料もしっかり見極めて投資をするようにしましょう。
おすすめ投資方法⑥:外貨預金
外貨預金とは、米ドルや豪ドル、新興国通貨であるブラジルレアルや南アフリカランドなどで運用する方法です。
近年日本は超低金利社会になっており、円定期預金の金利は0.1パーセントを切っている銀行がほとんどですが、外貨であれば1パーセントを超えるものも多くあります。
外貨は金利が高いため、長く置けば置くほど円定期との運用益に差が出ますので、長く運用ができる20代にはおすすめです。
しかし、外貨で運用する場合、為替の影響で価格が目減りすることがあります。
為替の値動きは国の経済情勢や政情不安など、非常に複雑な要素が絡み合うため、株式よりも予想が難しいと言われています。
高金利の魅力はあるものの、簡単な投資方法ではないということを覚えておきましょう。
また、円から外貨に転換する際や外貨から円に戻す際に為替手数料がかかります。
為替手数料は購入手数料と解約手数料のようなものですので、外貨預金にはコストがかかることを覚えておきましょう。
20代にはソーシャルレンディングがおすすめ
これまで、20代におすすめの投資方法を6種類紹介しました。
中でも、20代の方には「ソーシャルレンディング」での投資がおすすめです。
では、ソーシャルレンディングによる資産運用がおすすめの理由を3つに分けて紹介しましょう。
おすすめの理由①:安全性が高いから
ソーシャルレンディングは株式のように業績が好調で価格が2倍になるということはありません。
しかし、値動きが安定しているため、投資対象として安全性は高めです。
安全性が高い理由は、ソーシャルレンディングを運営している事業者がしっかりと投資対象の調査を行っているからです。
ソーシャルレンディングの事業者は投資家に損をさせてしまっては、投資家が離れていってしまうため、綿密に借り手の調査を行います。
借り手の事業内容や財務状況から返済することができなくなる可能性があるとソーシャルレンディング会社が判断した場合、借り手は投資家を募集することはできません。
ソーシャルレンディング会社がしっかりと借り手の調査をすることによって、ソーシャルレンディング投資の安全性は保たれているのです。
20代の投資では、ギャンブルのように大儲けを狙うのではなく、長く運用することができるメリットを活かし、安全性が高い投資で利回りを狙うことが鉄則です。
その点、ソーシャルレンディングは安全性が高く利回りが高いため、長期間運用できるメリットを活かすことができるでしょう。
おすすめの理由②:日々の値動きを気にする必要がないから
ソーシャルレンディングは株式や為替のように、日々の値動きを気にする必要がありません。
基本的に、投資を行った後は償還までは放っておくことになります。
20代の方は、まだまだ仕事やプライベートで忙しいため、なかなか一日中投資対象の値動きを見てタイミングよく売り買いすることは難しいでしょう。
せっかく良いタイミングで株式や投資信託を購入することができたとしても、日々価格が変動するため、良いタイミングで売ることができなければ利益を出すことはできません。
忙しいと、ついつい売り時を逃してしまうことが多くなります。
その点、一度投資をすれば手間がかからないソーシャルレンディングは、20代の投資家にとって有力な選択肢となるでしょう。
おすすめの理由③:利回りが高いから
ソーシャルレンディングの魅力の一つはは、その利回りの高さです。
2019年現在、日本円で銀行預金をしてもほとんど増えません。
金利は預けた期間に応じて利息がつきますが、長期間低金利で預けてもまったくお金は増えません。
「損しないだけ良いのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、お金を持っているのに増えていかないというのは、投資の世界では大きな機会損失です。
銀行預金の金利は0.01パーセントほどですが、ソーシャルレンディングであれば、5パーセントを超えるファンド(案件)が多くあります。
元手として100万円ある場合、0.01パーセントの定期預金を利用した場合は10年後の利息の合計はたったの千円です。
しかし、利回り5パーセントのソーシャルレンディング案件に投資し続けることができれば、10年後に受け取ることができる収益の合計は50万円にも上ります(単利運用した場合)。
長期間預けると、利回りの差が大きな収益の差になってくることがおわかりいただけることでしょう。
まとめ
20代におすすめの投資方法について、6つの方法を紹介しました。
資産運用は、若いうちから始めた方が圧倒的にお得です。
利回りのある商品は長く持てば持つほど多くの利息が付くため、有利になるからです。
コツコツ貯めていきながら投資をする人も、貯めていく期間が長いとそれだけ
多くのお金を投資にまわすことができます。
若いうちから投資をすることで、運用が有利になることはおわかりいただけたのではないでしょうか。
また、何に投資をするかも重要です。
20代の方は仕事が忙しくてなかなか投資まで手が回らないと言う方がほとんどでしょう。
仕事が忙しい方は、運用に手間がかからない投資方法を選ぶ必要があります。
そのような場合は、手間がかからず高利回りが期待できる「ソーシャルレンディング」がおすすめです。
超低金利な銀行預金でお金を眠らせておくのではなく、ソーシャルレンディングに挑戦してみてはいかがでしょうか?