20代の方の中で、「もう資産運用を始めた方が良いのかな?」と思っている方もいるでしょう。
本当に20代という若いときから資産運用を始めるべきなのかは疑問ですよね。
そもそも投資は危ないものだと思っている人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は20代で資産運用に興味がある方向けに、資産運用をすべき理由に加えて、資産運用の心得を解説しましょう。
また、20代におすすめの資産運用方法を3つ紹介しています。
20代から資産運用を始めて、お金に困らない将来を迎えましょう!
20代から資産運用した方が良い理由
なぜ20代という早い時期から資産運用する必要があるのでしょうか?
20代から資産運用をするべき理由は主に次の3点です。
- 超低金利の時代
- 老後資金の不足
- 社会保険料・税金の増加
それぞれ詳しく説明しましょう。
理由①:超低金利の時代だから
2016年に導入されたマイナス金利政策によって、日本の金利は大幅に低下しました。
かつては、普通預金金利が8パーセントという高さの時期もありました。
その金利なら、銀行にお金を預けるだけでお金がどんどん増えていくでしょう。
しかし、現在の銀行金利は大きく変わりました。
今のメガバンクの普通預金金利は0.001パーセントほど、定期預金金利は0.01パーセントほどです。
例えば、100万円を1年間銀行に預けたとしましょう。
その場合、1年後に普通預金では10円、定期預金では100円しか利息がもらえません。
ところが、銀行のATM手数料は1回につき100円以上かかります。
つまり、1年間に1回でもATM手数料を支払ったら、利息を超えてしまいます。
それほど、銀行預金をしてもお金は一向に増えません。
将来のために充分な貯蓄をするなら、早い時期から資産運用してお金を効率良く貯めていく必要があります。
理由②:老後資金が不足するから
2019年6月に「老後2,000万円問題」が世間で話題になりましたね。
問題の発端になった報告書では、老後資金の不足について以下のように記載されています。
夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。
参照:金融庁の金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
年金だけに頼っていては、将来「1,300万円から2,000万円」が不足します。
加えて、この試算は2019年現在における計算です。
将来的には、さらに社会保険料や税金が上がると考えられ、不足額は増えていくでしょう。
それぞれのライフスタイルによって、正確な不足額はもちろん異なります。
しかし、早い段階から備えておく必要があることは間違いないでしょう。
そのためにも資産運用をして、貯蓄のスピードを上げるべきなのです。
理由③:社会保険料・税金が増加するから
現状、社会保険料と税金はともに増加していることが次の「国民年金保険料」と「税収と税率の推移」の推移の図からわかります。
現在の日本では、少子高齢化が大きな問題です。
このままでは、増える高齢者を少ない若者が支える状況になります。
そうなれば今以上に財源が不足するため、今後も社会保険料と税金の増加が予測されるでしょう。
将来的には貯蓄しづらい状況になると考えられるので、早い時期から資産運用して対策する必要があります。
20代が資産運用で失敗しないためにすべきこと
20代から資産運用したいと思っても、失敗だけはしたくないですよね。
資産運用を失敗しないためには、次の3つのことを心がけましょう。
- 目標の額をしっかり立てる
- 収入に見合った額を運用する
- リスクを取りすぎない
それぞれ理由と共に詳しく解説します。
すべきこと①:目標の額をしっかり立てる
資産運用を始めるときに明確な目標がなければ、具体的な計画が立てられません。
目標の金額を立てることには次の2つのメリットがあります。
- 毎月の貯蓄額や利回りが決められる
- モチベーションの向上
例えば、10年後に1,000万円を貯めようと決めたとしましょう。
そして、利回り5パーセントで運用すると決めた場合、毎月64,399円の投資が必要です。
このように目標を立てれば、具体的な資産運用の計画ができます。
本格的に始める前に、ライフプランと共に明確な目標を立てましょう。
すべきこと②:収入に見合った額を運用する
生活に支障が出るほど収入の多くを投資すると、資産運用に失敗します。
投資はあくまで余剰資金で行ってください。
収入の多くを投資に回してしまうと、常に安心して運用できません。
そんな状態で資産価値が暴落したら、落ち着いて対応できないでしょう。
結果的に、中途半端な状況で資産運用をやめてしまいます。
そうならないように、まずは生活防衛資金を用意しましょう。
用意が終わり次第、残りの余剰資金から投資に回していくべきです。
生活に必要なお金を投資してはいけません。
すべきこと③:リスクを取りすぎない
自分のリスク許容度を超えている資産運用をしていると、暴落した際に失敗する可能性が高いです。
運用資産がいくらまで減っても問題ないか明確にして、それを超える可能性のある投資は避けましょう。
そうしておけば、資産価値が低くなってきても迷わず対応できます。
例えば、100万円を運用するとして、80万円までなら価値が落ちても問題ないと決めたとしましょう。
その後、90万円まで下がっても事前に許容範囲を決めているので、比較的落ち着いていられます。
仮に決めていなかった場合、常に売却するべきか迷って不安を抱くでしょう。
事前にリスク許容度を決めて、自分の投資先がどのくらいリスクがあるのか知った状態で投資するべきです。
資産運用で意識するべきこと
資産運用は自分の大切なお金を使います。
なので、次のことをしっかりと意識しておきましょう。
- 簡単に儲かるものはない
- 分散投資
この2つを意識しておけば、資産運用の成功確率は大きく上がります。
それぞれについて詳しく解説しましょう。
意識すべきこと①:簡単に儲かるものはない
資産運用を勉強していると、「誰でも簡単に稼げる」という売り文句の詐欺商品の紹介を目にすることがあるでしょう。
しかし、そのようなものは当然この世に存在しません。
安易に購入しないでください!
資産運用の基本は「リスクとリターンはトレードオフ」です。
つまり、リスクに見合ったリターンが得られます。
この事実を心にとめて、コツコツと資産運用しましょう!
意識すべきこと②:分散投資
分散投資とは、複数の資産に投資することです。
分散投資していれば、一つの資産が大きく価値が下落してもダメージを少なくできます。
例えば、100万円を商品Aのみに投資していたとしましょう。
商品Aの価値が50パーセント減少したら、みなさんの資産は50万円になります。
つまり、資産全体で価値が50パーセント下落したということです。
次に、商品Aだけでなく商品B・C・Dに25万円ずつ投資して、100万円で4つの資産を持つとしましょう。
先ほどと同じように、商品Aが50パーセント減少したら、この場合は25万円が12.5万円になります。
全体でみると、資産価値は12.5パーセントの減少で済みます。
資産運用していると、いつ相場が変動してもおかしくありません。
分散投資してリスクを軽減させることは、資産運用を成功させる基本です。
よくある資産運用の失敗例
資産運用は必ず成功するものではありません。
中には、大きく失敗してしまう場合があります。
しかし、実は資産運用に失敗する場合には共通点があるのをご存知でしょうか?
よくある資産運用の失敗事例には次のようなものがあります。
- 金融機関の話を鵜吞みにする
- 購入と売却の決断ができない
- 一攫千金を狙ってしまう
それではそれぞれ理由と共に詳しく解説しましょう。
失敗例①:金融機関の話を鵜吞みにする
金融機関の方の話をすべて信じ込んで、資産運用すると大きく損する場合があります。
なぜなら、金融機関の方から高い手数料のかかる不利な商品を紹介される可能性があるからです。
金融機関にとって、手数料は大きな収入源の一つです。
つまり、多くの手数料を取るために、みなさんからできるだけ大金を何度も投資させようとします。
さらに、なにか理由を付けて高い手数料の商品をすすめてくるでしょう。
すべてがそうとは限らないですが、少なくとも私たちに最も有利な商品がおすすめされることはあまりないと考えて良いです。
資産運用について自分で学び、最も有利な商品を判断できるようになりましょう。
失敗例②:購入と売却の決断ができない
投資商品の価値は日々変動します。
資産運用していると、それに伴って自分の資産価値も動いていきます。
その中で、購入と売却の決断ができなければ絶好の買い場を逃すと同時に、購入できたとしても最悪の売り時を迎えてしまうでしょう。
人は、できるだけ損はせずに得だけしたいと思う生き物です。
相場が好調のときはさらに良くなると思って、多くの人は資産を売却できません。
一方、不調の時は売却すると損が出てしまうため、これから価値が元に戻ると期待して、多くの人は何もしないでしょう。
しかし、それではいつまでたっても利益を確定できません。
勇気を持って、必要な時は確実に売買の決断をしましょう。
失敗例③:一攫千金を狙ってしまう
資産運用で一気に資産を増やそうとして、逆に一気に資産を減らしてしまうことがあります。
資産運用のリスクとリターンの関係は次の3つのみです。
- ハイリスク・ハイリターン
- ミドルリスク・ミドルリターン
- ローリスク・ローリターン
つまり、一攫千金を狙うことは、一度に大金を失うリスクを負うということです。
将来のための大切なお金を投資するのだから、慎重かつ堅実な資産運用が重要です。
20代におすすめの資産運用方法
資産運用を始めようと思っても、どういった方法を使えばよいか分かりづらいですよね。
そこで、ここからは20代の方におすすめの資産運用方法を説明します。
今回取りあげるおすすめの方法は次の3つです。
- 投資信託
- ロボアドバイザー
- ソーシャルレンディング
それでは、それぞれについて詳しく解説していきます。
各商品を理解して、自分に適したものを選んで正しく資産運用しましょう。
おすすめ①:投資信託
投資信託とは、複数の投資家がお金を一つに集め、それを専門家が運用する仕組みの商品です。
投資信託ごとに投資先のテーマが決まっており、種類が豊富なことが特徴となっています。
メリット
そんな投資信託は次のようなメリットがあります。
- 少額から始められる
- 運用をプロに任せられる
- 投資信託を1種類購入するだけで分散投資になる
分散投資するなら、多額の資金が必要だと思っている人も多いでしょう。
しかし、投資信託なら最低100円から購入できて、同時に分散投資ができます。
さらに、専門家が運用するので比較的安心していられるでしょう。
デメリット
一方、投資信託には次のようなデメリットがあります。
- 手数料が発生する
- 元本保証ではない
- 現金化まで時間がかかる
投資信託は専門家に運用を委託するため、そのぶんの手数料が発生して利益を圧迫します。
できるだけ手数料の低い投資信託を選びましょう!
また、元本割れする可能性があることにも注意してください。
どうしてもお金を失いたくない人は投資を控えましょう。
そして、現金化に時間がかかる点もデメリットです。
投資信託を売却して現金にしたい場合、最低でも3日以上は必要になります。
平均的な利回り
投資信託の平均利回りは3パーセントから6パーセントほどです。
投資信託の投資先によって、異なる点は留意してください。
おすすめの人
結論、投資信託は以下に該当する人におすすめの商品です。
- 投資資金が少ない
- 個人で投資することに自信がない
- 分散投資したい
これらに当てはまる場合は、投資信託への投資を検討してみてはいかがでしょうか?
おすすめ②:ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、投資の判断やアドバイスなどを実行してくれるサービスです。
ロボアドバイザーには、「助言型」と「一任型」の2種類があります。
「助言型」は、最適な投資プランを投資家に助言するタイプです。
一方、「一任型」は、助言と共に運用やリバランスまで行ってくれるタイプです。
メリット
そんなロボアドバイザーは、次のような点がメリットです。
- 手間がかからない
- 感情的な投資にならない
- 投資の知識が必要ない
ロボアドバイザーでは、質問に答えるだけで最適な資産配分の提案から実行まで自動でしてくれます。
日々忙しい人にとって、投資の知識を勉強しなくても全て任せられる点は大きなメリットでしょう。
さらに、ロボアドバイザーが運用を代行することによって、投資家自身の感情の入る余地がありません。
冷静かつ的確な資産運用ができます。
デメリット
ただし、ロボアドバイザーの次のような点はデメリットがあります。
- 手数料が高い
- 元本割れのリスクがある
ロボアドバイザーを利用すると、投資アドバイスを提供したり実行したりするための手数料がかかります。
個人で投資する場合はそのような手数料は必要ないので、そのぶんコストが高くなるでしょう。
コストを削減したい人は自分の手で資産運用してください。
元本割れのリスクも、知っておくべきデメリットです。
いくら最適な投資を実行しているとはいえ、未来に何が起こるかわかりません。
ロボアドバイザーでは起こり得る損失額の計算もされているので、納得したうえで投資をしましょう!
平均的な利回り
ロボアドバイザーの平均利回りは3パーセントから5パーセントです。
この数値は、ロボアドバイザーがETF(上場投資信託)を用いた運用が多いことから計算されました。
おすすめの人
結論、ロボアドバイザーは次に該当する人におすすめの商品です。
- 家事や仕事などで投資に対する十分な時間が取れない
- 長期投資を前提としている
当てはまる人は、ロボアドバイザーへの投資を検討してみてはいかがでしょうか?
おすすめ③:ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、資金を必要としている事業者と投資したい投資家をマッチングさせるサービスです。
資金調達に苦しんでる事業者がいたら、ソーシャルレンディング会社が間に入って投資家とつなげます。
メリット
ソーシャルレンディングは、次のような点がメリットです。
- 毎月分配金が手に入る
- 利回りが高い
- 時間がかからない
- 少額でも投資できる
ソーシャルレンディングでは、投資したお金に追加された金利が毎月支払われます。
この金利収入は何もしてなくても手に入るので、実質不労所得です。
また、ソーシャルレンディングの利回りは5パーセントから10パーセントからとされており、他の資産運用方法より高めです。
高いリターンを期待したい人にとっては大きなメリットでしょう。
そして、最低投資金額の低さも特徴です。
ソーシャルレンディングの最低投資金額は基本的に1万円で、中には1円から投資できるものもあります。
時間がかからずに手軽に始められることに長けているのです。
デメリット
一方、ソーシャルレンディングは次のような点がデメリットです。
- 投資した事業者が貸し倒れする可能性がある
- 投資期間中に解約できない
- 投資先の情報が開示されていない場合がある
ソーシャルレンディングを介して投資した事業者がうまくいかず、投資資金が返済されない場合があります。
投資額以上の損失は出ませんが、元本割れする可能性があることを知っておきましょう。
また、投資を実行すると、運用期間中にキャンセルできない点もソーシャルレンディングのデメリットです。
期間中に拘束されても問題ない資金を投資しましょう。
そして、投資先の事業者の情報が開示されていない場合があります。
そういった会社は何か問題を抱えている可能性があるので、投資は控えた方が良いかもしれません。
投資する前に事業者の情報が十分公開されているか確認してください。
おすすめの人
結論、ソーシャルレンディングは次の項目に該当する人におすすめの商品です。
- 投資に時間を割けない
- 高いリターンを得たい
- 投資はまだ初心者
これらに当てはまる人は、ソーシャルレンディングへの投資を検討してみてはいかがでしょうか?
20代で資産運用を始めるなら
20代で資産運用を始めるなら、結局何から始めればよいのでしょうか?
このようにお悩みの方は、ソーシャルレンディングから始めてみることをおすすめします。
その理由は次の3点です。
- 少額からできる
- 高いリターンが得られる
- 手間がかからない
20代の方は投資に回せるお金はあまり多くないはずです。
しかし、ソーシャルレンディングは最も安くて1円から投資できます。
この手軽さは20代の方にぴったりでしょう!
また、ソーシャルレンディングは高いものは10パーセント以上のリターンが期待できる点も魅力的です。
ここまで高いリターンが得られる可能性がある投資はなかなかありません。
若いうちはリスクを取った運用ができるので、有効活用するべきでしょう。
そして、仕事や家事でだんだん忙しくなってくる20代の方にとって、運用の手間がかからないこともソーシャルレンディングの嬉しいメリットです。
放っておいても資産運用が進んでいるので、日々の生活に支障が出ないでしょう。
このように、ソーシャルレンディングは20代の方だからこそ利用すべき資産運用方法なのです。
最近だんだんと認知度が高まりつつある新しい投資手法なので、初めて聞いたという方も多いことでしょう。
こちらでソーシャルレンディングについては詳しく解説しているので、一度じっくりと読んでみることをおすすめします。
まとめ
20代の資産運用の必要性や成功するための心得について解説しました。
低金利時代の中で、老後資金の不足や社会保険料・税金の増加によって資産運用は今後ますます重要になります。
自分の理想のライフプランを立て、目標を明確にしてから資産運用を始めましょう。
また、20代の方に最もおすすめの資産運用方法はソーシャルレンディングです。
おすすめの理由は次の3点です。
- 少額からできる
- 高いリターンが得られる
- 手間がかからない
今回お伝えした内容をもとに、ソーシャルレンディングで資産運用を始めて金銭的に不安のない生活を目指していきましょう!