2020年上半期に発生したコロナショックは、日本の観光業や飲食業を中心に大きな打撃を与えました。
また他の業種も、小さくない影響を受けています。
では、2020年上半期のボーナスの支給状況はどうなったのでしょうか?
そして、収入が減った人たちはどのような使い道を考えているのでしょうか?
クラウドアンサーでは、2020年夏のボーナスに関するアンケートを実施しました。
目次
筆者プロフィール
筆者は第二種金融商品取引業事業者に勤務しています。
投資関係の業務に携わっており、近年個人投資家の方の投資意欲が高まっていることを感じています。
収入が減ったと言われるコロナ禍で、個人投資家の方はどんなことを考えているのか。
このアンケートから汲み取っていきます。
2020年夏のボーナスはコロナショックの影響で減少?
2020年のボーナスは、コロナショックから生まれた不景気により、減少するという報道が行われていました。
クラウドアンサーでも報道しています。
一方で、小売業のように売上が上がっていたと言われる企業もあります。
実際にはどの程度の人たちがボーナスが減少しているのか、ある意味では不透明でした。
そこで、クラウドアンサーではインターネット上で200名の方にアンケートを実施し、2020年夏のボーナス支給額の変化について聞いてみました。
【調査】2020年夏のボーナスの動向を200人にアンケート
では、クラウドアンサー編集部で行ったアンケート調査の概要と、その結果を紹介していきましょう。
調査方法
アンケート調査は、クラウドソーシングサービス「ランサーズ」を用いて、男女200名にランダム回答してもらいました。
回答期間は2020年7月7日(火)~7月8日(水)です。
アンケート内容
質問項目(全部で3問) |
Q1.夏のボーナスは増えましたか?減りましたか?
Q2.夏のボーナスは何に使いますか?使い道を教えてください。
Q3.ボーナスが減った場合、どういった対策が必要だと思いますか?
Q4.ボーナスを投資に回すとしたら、どんな投資が向いていると思いますか?
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調査対象の性別・年齢分布
調査対象の性別・年齢分布は次のようになっています。
男女はほぼ半々、回答者の年齢は30代、40代が2/3を占めています。
2020年夏のボーナスの支給額は増えた?減った?
調査アンケート結果を見ると、あまり変わらないという方が半数以上を占めるものの、「減った」「大きく減った」という方は、合計で37パーセントもいました。
「増えた」「大きく増えた」という方の合計10パーセントを大きく上回っています。
実に1/3以上の方がボーナスが減ったと実感しており、特に9人に1人の方は「大きく減った」という回答する結果が出ているのです。
全体的に見て、夏のボーナスの支給額は減少傾向にあると言って良いでしょう。
2020年夏のボーナス何に使う?使い道は?
2020年の夏のボーナスを何に使うかというアンケート結果は、なんと「貯金」が約半数を占める結果となりました。
コロナショックによる不景気が今後どれだけ続くのかが不透明な中、お金を貯めておこうと考えている人が多いようです。
また、「生活費」や「家電・家具」に使用するという方も30パーセント強いる結果となりました。
得られたボーナスを必要な生活費にすぐに充てるといった状況だと考えられます。
そして、「プチ贅沢」や「レジャー」といった娯楽に使おうと考えている人はわずか10パーセントほどしかいないことがわかりました。
新型コロナウイルスの影響で旅行もままならず、景気の先行きも不透明中で娯楽に対してお金を使いたいと思っている人はわずかなようです。
また、「投資」で運用しようと考えている方も7.5パーセントいる結果でした。
ボーナスが減った人が多い中どのような活用や運用を考える?
不景気で収入が減ったとはいえ、生活費を急に削減することは難しいものです。
住宅ローンの返済額を減らすことはできませんし、食費や光熱費、通信費をいきなり半分にするということは難しいでしょう。
そこで、ボーナス減少に対する対策方法をどう考えているのかについて考察してみましょう。
ボーナスが減ったらその対策は?
アンケート結果を見ると、ボーナス減収対策のための第1位の回答は「お金を使わずそのまま貯金する」ということでした。
収入が減った中、レジャー費や被服代などを削減してそのぶんを貯金に回すということだと考えられます。
新型コロナウイルスの流行が再燃していることを考えると、遠距離への外出は控えなくてはならない側面もあるでしょう。
そういった遊興費を貯金していると考えられます。
一方で、貯金と同程度の回答を集めたのが、「副業で収入を増やす」ということです。
近年インターネットの発達によりクラウドソーシングサイトなどで、気軽に副業を始めやすくなっています。
手軽な副業に取り組むことにより、毎月の収入を少しずつ増やしたりボーナスで減った収入をカバーしたいと考える人も多いようです。
第3位の回答は、投資によってボーナスの減少分を補うということでした。
”自分で働く”のではなく、資産運用、つまり”お金に働いてもらう”ことで、減った収入をカバーしたいと考える人も1割以上いるのです。
ボーナスを運用するとしたらその方法は?
資産運用に興味がある人が見られたため、投資の方法についてのアンケートも行いました。
その結果は次のとおりになりました。
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ボーナスを運用して増やすためには投資が必要です。
しかし、投資を行うにも無闇矢鱈に行えばいいというものではありません。
減った収入を手堅く増やすためには、できるだけリスクが低く、また労働時間を必要としないものを選べば、本業をおろそかにすることなく着実に増やせるでしょう。
そういった投資をチョイスすることが、ボーナスで減った収入をカバーすることにつながりやすいです。
収入を増やすための方法は?
では、減った収入を着実に増やすための手段にはどういったものがあるでしょうか?
ネットで始められる副業を行う
堅実に収入を増やすことができる方法が、ネットで始められる副業です。
ネットの副業で手軽なものには、アンケートサイトの回答やポイントサイトの登録があります。
リスクなく、毎月数千円の収入を増やすことができるでしょう。
本格的に収入を増やしたい方には、クラウドソーシングサイトでの仕事探しが向いています。
ライティングなどの仕事を請け負い休日や仕事の後の空き時間に取り組めば、毎月2万円~3万円の収入を増やすことも不可能ではありません。
また、イラストやデザインが得意な方は、毎月で5万円以上稼ぐこともできるでしょう。
就業後の時間や休日を使っていき、軌道に乗れば本業以上に稼ぐことができることもあるのです。
節税効果のある投資をする
副業は労働ですから、休日や空き時間を割いて仕事しなければなりません。
あまりに副業に力を入れていると、休みを取れず本職に差し支えが出る可能性もあります。
また、勤務先の会社の就業規定で副業が禁止されていることもあるでしょう。
そこで検討したいのが投資です。
ただし、利益が「確実に」出る投資はありません。
投資するタイミングや運用方法によっては、投資元本の損失が発生する可能性も十分にあるのです。
しかし、政府が用意している投資である「iDeCo(イデコ)」を利用すれば、節税でキャッシュフローの増加が見込めます。
iDeCoでは、会社員なら毎月23,0000円まで積立投資が可能です。
積立投資した金額は、所得税や住民税の控除対象となります。
年間276,000円(=23,000円×12ヶ月)の控除が受けられるため、所得税率が20%の方であれば、55,200円(=276,000円×所得税率20%)の節税となるのです。
手間を掛けずに資産を増やせる投資を考える
副業とは異なり手間をかけずに収入を増やすことができる投資に興味がある方もいました。
投資には必ずリスクがもちろん存在しますが、次のような条件を持つ投資方法を選べば、リスクを下げて高い確率で収益を獲得することができます。
リスクの低い投資を選ぶポイント |
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そこでおすすめしたい投資方法が、「不動産投資型クラウドファンディング」と「ソーシャルレンディング」です。
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
不動産投資型クラウドファンディングとは
不動産投資型クラウドファンディングでは、不動産会社が投資家から少額ずつお金を集めて不動産を購入します。
そして、購入した不動産を運用し(貸し出し)、家賃や売買益を投資家に配当する仕組みです。
不況下でも需要の落ちにくいマンションなどの居住用不動産に少額から投資できます。
不動産投資型クラウドファンディングでは毎月配当を受け取ることができますし、購入対象の不動産物件の情報も開示されます。
そのため、収益性を確認した上で利益が出そうかどうか判断しながら投資先を選ぶことができます。
期待利回りは3パーセントから6パーセントほどです。
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、お金を貸したい個人とお金を借りたい会社を結びつける投資です。
ソーシャルレンディング会社は個人投資家から少額ずつお金を集め、そのお金をお事業資金を必要とする会社に融資します。
その際の貸付金利が投資家に配当されます。
期待利回りは年利で3パーセント~10パーセントほどと、株式投資の配当金よりも高めです。
投資後は作業不要で毎月配当金を受け取れますし、多くのソーシャルレンディングサイトで1万円から投資できます。
貸付時の金利が支払われるため、収入が安定している点がメリットです。
まとめ
2020年上半期に発生した新型コロナウイルスによる「コロナショック」は、日本経済にも大きな影響を与え、ボーナスが減ったという方が多く現れたことがアンケート調査によりわかりました。
また、その結果として副業や投資に興味を持った方が増えていることもわかりました。
テレワークで通勤時間が減り、自分の時間が増えたという方は「副業」や「投資」を始めるチャンスかもしれません。
ピンチをチャンスに変える力を持ちたいものです。