LAETORI株式会社が運営する不動産投資型クラウドファンディングサイト「COZUCHI」と大手購入型クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」の子会社である株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITALが運営するソーシャルレンディングサイト「CAMPFIRE Owners」による協働ファンドの募集が発表されました。
「ソーシャルレンディング」と「不動産投資型クラウドファンディング」という異業種2社による業務提携や提供されるファンドには、どういった狙いやメリットがあるのでしょうか?
今回は、その内容についてお伝えしていきます。
目次
COZUCHIとCAMPFIRE Ownersの協働ファンドとは
まず、COZUCHIとCAMPFIRE Ownersの協働ファンドの概要を確認しておきましょう。
募集はCAMPFIRE Ownersで行われる
今回の募集案件は、COZUCHIではなくCAMPFIRE Ownersで行われます。
つまり、不動産投資型クラウドファンディングとしてのファンド募集ではなく、ソーシャルレンディングとしてのファンド募集となります。
ファンド概要
名称 | 三芳物流インフラEXITファンド(COZUCHI FUND1号) |
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想定利回り(年利) | 7.0% |
運用期間 | 4ヶ月 |
募集期間 | 2022年12月1日(木)~ 2022年12月16日(金) 17:00 |
募集金額 | 3億6,000万円 |
最小投資金額 | 1万円 |
担保 | 不動産担保(抵当権仮登記設定) |
保証 | 保証:あり(株式会社アドセットおよび個人による連帯保証) |
このファンドはソーシャルレンディングであるため、投資家は不動産を運営した家賃収入や売却益を受け取るのではなく、不動産会社への貸付の際に設定される金利を原資とした分配金を受け取ります。
運営される不動産の情報は詳細までは明らかにされていませんが、融資先の会社名は公開されています。
COZUCHIにおけるEXITファンドの位置づけ
このファンドは、従来のCOZUCHIにおけるEXITファンドの位置付けとなっています。
EXITファンドとは、募集段階で売却先が決まっている、いわゆる出口戦略が定まっているファンドを指します。
不動産投資型クラウドファンディングは、運用終了後に売却ができない場合、投資家への出資金の返済が遅れるリスクがあります。
一方で、EXITファンドはあらかじめ売却先が定まっているので、返済遅延リスクが軽減されています。
COZUCHIとCAMPFIRE Ownersの協働ファンドが持つ意味
では、COZUCHIとCAMPFIRE Ownersの協働ファンドは、投資家にとってはどういった意味を持つファンドなのでしょうか?
投資家視点で気になる点を確認してみましょう。
融資型クラウドファンディングとして募集される
CAMPFIRE Ownersで募集されるファンドは、貸付金利が投資家に分配金として支払われます。
そのため、収益が大きく変動せず一定性があります。
不動産投資型クラウドファンディングのファンドでは、家賃収入や売却金が分配金の原資なので、空室や不動産の値下がりで収益が下がるリスクがあります。
しかし、貸付金利が原資であれば、融資先の経営が大幅に悪化して返済不履行が起きない限り、想定どおりの金利が支払われます。
また、当該ファンドは、「不動産担保」と「返済保証」という二重の保証が設定されているため、債務不履行の際の投資家資産保全対策も行われています。
多様な不動産ファンドの取り組みが期待できる
今回2社が協働ファンドを運営するに至った理由は、こちらにインタビュー記事が掲載されています。
- CAMPFIRE Ownersとの取り組みについて(COZUCHIのnote)
従来のファンドでは、COZUCHIと協働で不動産ファンドを組成したい不動産会社があっても、不動産特定共同事業法登録しているCOZUCHIを買主としてファンドを組成しなければならないため、その条件が障害になることもあったということです。
そこで、CAMPFIRE Ownersを通じて融資を行うソーシャルレンディングとしてファンドを組成し不動産を購入したい不動産会社に融資を行うことで、ファンドの組成が進むようになったということです。
今後は、CAMPFIRE OwnersとCOZUCHI、それぞれの強みのある事業を生かすことで、多様な不動産をソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディングのファンドとして取り組むことができるようになるのです。
また、2つの会社により、運用不動産の収益性や事業としての信用性をチェックするため、より厳しい審査が行われます。
その結果、投資家に対しても厳正な審査を通過した収益をより確保しやすいファンドが提供されるメリットが生まれてくるのです。
まとめ
COZUCHIとCAMPFIRE Ownersの協働ファンドは、不動産投資型クラウドファンディングとしての案件組成が難しい不動産をソーシャルレンディングのスキームを利用することでファンドとしてリリースしています。
このような2社のそれぞれの強みを活かした協働型ファンドを組成することで、よりCOZUCHIやCAMPFIRE Ownersから多様なファンドが生まれていく可能性があります。
互いのメリットを活かした2社の今後の取り組みに、期待が高まるところです。
COZUCHIは募集金額も大きく、利回りも高いファンドを多く提供しています。
ぜひ、COZUCHIとCAMPFIRE Ownersへの口座開設を検討されてみてはいかがでしょうか?
公式サイトはこちら