ソーシャルレンディングサイト「COOL(クール)」において、2020年8月11日(火)に約1年ぶりに第2回目の案件の募集が開始されます。
ここでは、その案件の内容とソーシャルレンディングサイト「COOL(クール)」についてお伝えします。
目次
ソーシャルレンディング「COOL(クール)」とは?
出典:COOL(クール)
ソーシャルレンディングサイトCOOL(クール)は、2019年7月にオープンしたソーシャルレンディングサイトです。
運営元は、株式会社COOL SERVICEです。
COOL(クール)の案件は、アジア人経営者が運営する日本国内の企業向け融資が中心となっており、発展著しいアジアビジネスに投資できる点を特徴としていました。
しかし、2019年7月に第1号案件を募集した後、COOL(クール)は案件募集は実施していませんでした。
その後、2019年10月に大手金融メディアサイトZUUが株式会社COOL SERVICEを子会社化しており、株式会社ZUUの傘下となっています。
つまり、これまでメディアを運営してきたZUUが、COOLを通じて直接金融サービス事業に乗り出しているのです。
COOL(クール)の第2回案件「民泊・マンスリーファンド事業融資ファンド#1」
出典:COOL(クール)
COOL(クール)において、2020年8月11日(火)から「民泊・マンスリーファンド事業融資ファンド#1」が募集されます。
では、その案件の詳細を確認しましょう。
案件は次のとおりです。
募集金額 | 50,000,000円(5千万円) |
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成立金額 | 30,000,000円(3千万円) |
募集方式 | 先着式 |
募集期間 | 2020年8月11日(火)10:00~2020年8月24日(月)23:59 |
出資単位 | 10,000円 |
運用期間 | 5ヶ月 |
予定分配率(年換算) | 4.0% |
分配時期 | 一括 |
民泊物件の設備購入費への融資
この案件は、融資先企業名など、さまざまな情報が投資家に公開されています。
事業内容を見ると、投資家から集めたお金は「民泊物件の設備購入用途」と記載されています。
融資スキームは下の図のようになっています。
出典:COOL(クール)
まず、投資家はCOOL(クール)を運営する株式会社COOL SERVICEへ投資を行います。
投資家から集めたお金を、COOL(クール)が株式会社ファンドクリエーションに対して融資します
株式会社ファンドクリエーションでは、投資家から集めたお金を使って民泊物件のリフォームなど行い資産価値のアップを図ります。
そして、5ヶ月の運用後に投資家に一括返済および配当が行われます。
融資先は株式会社ファンドクリエーション
融資先は、株式会社ファンドクリエーションという金融アセットマネジメントを運営する会社です。
株式会社ファンドクリエーションはJASDAQ上場企業であり、不動産ファンドや金融ファンドといった数々のファンドを運営しています。
融資先の企業名が公開されているため、投資家が直接株式会社ファンドクリエーションのサイトを見て財務状況などを確認できます。
また、案件内にはさまざまな情報が公開されています。
コロナ禍における「民泊事業」への融資は妥当?
当該「COOL(クール)」の案件は、民泊物件への融資案件です。
民泊物件はここ数年海外からの観光客の宿泊先としての需要が高く、利益率も高く日本全国で建設が進んでいました。
しかし、コロナ禍では需要は大幅に減少しています。
民泊物件の運営をやめる事業者も増えているという報道もあり、収益の見通しを立てることが難しいとも言えます。
では、コロナ禍で民泊物件への投資は妥当と言えるのかを検証してみましょう。
マンスリーマンションとしての利用も検討
まず、当該案件においては取得している不動産物件を便宜上「民泊物件」としていますが、活用方法は民泊施設としてのみ運用するわけではないと記載されています。
運営方針として、以下のような内容が記載されています。
長期化している新型コロナウイルスの影響により、現在旅行・宿泊事業において厳しい状況が続いておりますが、民泊及びマンスリーマンションの特性により新たな需要が生まれつつあります。
Withコロナの中、各企業の働き方には劇的な変化が見られ、在宅勤務の増加がみられる一方で、環境が変わることによるストレスも無視できない問題となっており、この問題への解決策としてシェアオフィスやコワーキングスペースとしての活用が増えていくものと予想されます。
また、海外出張者の帰国後一定期間の隔離を行うにあたって利用する、医療従事者の家族への影響リスクを抑えるための一時宿泊施設として、といった役割も今後期待されております。
投資対象の物件は民泊施設としてだけではなく、マンスリーマンションのような一時的な宿泊先、また医療従事者の待機先としての活用、さらにはコワーキングスペースとして活用も考えられるなど、フレキシブルな運用が可能な物件となっています。
ただし、該当物件の住所(所在地)の詳細情報は公開されていません。
物件の立地によっては、賃借人が見つからず短期で資産価値の下落が起こる可能性も十分に考えられます。
融資先の業績は安定
企業の資本力が安定していれば、融資した資金が返済されない確率は低くなります。
株式会社ファンドクリエーションはJASDAQ上場企業であるため一定の資本力があり、財務状況も開示されています。
そのため、融資先としての信頼性は比較的高い案件だと言えるでしょう。
ファンド情報内には次のような記載もあります。
株式会社ファンドクリエーショングループは不動産をはじめとしたアセットマネジメント事業を中心に、太陽光発電、M&Aなど多様な事業を展開するJASDAQ上場企業で、富裕層及び優良法人を中心とした販売ネットワークを持ち、富裕層及び優良法人向けのタックスマネジメント型ファンドの組成も強みの一つとしています。
また、財務状況もファンド情報内で公開されています。
出典:COOL(クール)
ここ数年で目覚ましく資産が伸びているわけではありませんが、安定した業績を残しています。
ただし、2020年に入ってからの売上などの情報はまだ公開されていないため、直近の状況は不明です。
融資先としては信頼性がありますが、コロナ禍での業績にはやや不透明な部分が残ります。
ソーシャルレンディング「COOL」が募集再開をした背景とは
ソーシャルレンディングサイト「COOL(クール)」は、2019年7月に一度案件の募集を行った後、1年以上募集を行っていませんでした。
その後、2020年8月案件募集を再開しました。
その理由は、ソーシャルレンディングサイトとして運営していくにあたりさまざまな準備が整ったからだと考えられそうです。
COOL(クール)では、2020年6月には新規マネジメントシステムの導入を行っています。
ソーシャルレンディングサイトの運営に必要な事務作業の省力化や効率化を行い、ソーシャルレンディングサイトをスムーズに運営するためのシステム構築を行っています。
また、親会社である株式会社ZUUは、株式投資型クラウドファンディングサイト「ユニコーン」の運営を行っており、直接自社で金融サービスを運営するノウハウも徐々に蓄積されています。
COOL(クール)再開の準備が整い、満を持してソーシャルレンディングサイトの運営を開始したということでしょう。
なお、今回紹介した案件「民泊・マンスリーファンド事業融資ファンド#1」は、5,000万円の募集と大規模な案件ではありません。
しかし、5,000万円満額を集めることに成功すれば、今後は続々案件の供給が行われることが期待されます。
まとめ:総論
ソーシャルレンディングサイト「COOL(クール)」は、ソーシャルレンディングサイトの運営を再開し第2号案件の募集を公開しました。
再開1回目の案件は、民泊物件への融資であり、融資先はJASDAQ上場企業です。
融資先の企業の公開が行われており、一定の信用性のある会社への融資というメリットがあるものの、民泊物件に対する融資はコロナ禍ではリスクも存在します。
投資にあたってはメリットとデメリットをよく比較検討しながら、まずCOOL(クール)の実績を確認して行くまでは少額投資から始めていくと良いかもしれません。
なお、COOL(クール)へ投資したい方は、下の「サービスサイト」から無料で口座開設できます。
口座開設までには時間がかかるため、良い案件が登場する前に余裕を持って準備しておくことをおすすめします。