※当記事は、2023年10月5日(木)時点の公開情報に基づき執筆しています。
日本クラウド証券株式会社が運営する「クラウドバンク(Crowd Bank) 」は、2023年6月現在、募集総額が日本国内第1位の大手ソーシャルレンディングサイトです。
そのCrowd Bank(クラウドバンク)について、クラウドアンサー編集部が独自に分析し評価します。
過去の案件募集実績や投資家にとってのメリット・デメリット、口コミや評判、口座開設手順まで詳しく解説していきましょう。
目次
- Crowd Bank(クラウドバンク)の実績
- Crowd Bank(クラウドバンク)の総評
- Crowd Bank(クラウドバンク)の案件の特徴
- クラウドバンクの2023年7月~9月の案件募集実績
- Crowd Bank(クラウドバンク)の案件への投資レポート
- Crowd Bank(クラウドバンク)のメリット
- Crowd Bank(クラウドバンク)のデメリット
- Crowd Bank(クラウドバンク)のリスクに対する対策
- Crowd Bank(クラウドバンク)の口コミ・評判
- Crowd Bank(クラウドバンク)がおすすめの人
- Crowd Bank(クラウドバンク)の口座開設手順
- Crowd Bank(クラウドバンク)の概要
- まとめ
Crowd Bank(クラウドバンク)の実績
まずは、Crowd Bank(クラウドバンク)の実績を詳しく紹介していきましょう。
同社が今まで集めてきた資金の累計金額=成立ローン総額と、遅延や貸し倒れの実績について解説します。
実績①:成立ローン総額
Crowd Bank(クラウドバンク)の成立ローン総額は、2023年10月5日(木)(木)時点で2,475億円を超えています。
この金額は日本のソーシャルレンディングサイトの中でも1位の数字です。
サービス開始から順調に資金を集めてきていることがわかります。
2位のmaneo、3位のSBIIソーシャルレンディングはともにソーシャルレンディング事業から撤退しているため、名実ともに第1位のソーシャルレンディングサイトだと言えるでしょう。
実績②:遅延・貸し倒れ実績
Crowd Bank(クラウドバンク)では過去に遅延が複数回あったようです。
なお、Crowd Bank(クラウドバンク)では遅延の実績については積極的な情報公開がありません。
Crowd Bank(クラウドバンク)公式サイトでも、遅延中ファンドがあるかどうかの情報はなく、遅延中ファンドに投資している投資家にのみ詳しい情報が通知される仕組みなのです。
そのため、遅延についてはブログやTwitterなどの口コミで「遅延があった」という情報を頼りにするしかなく、規模や遅延の期間について正確性のある情報を得ることができません。
また2023年4月に約10億円の返済遅延が発生してます。
Crowd Bank(クラウドバンク)の総評
では、クラウドバンク(Crowd Bank)の評価を5段階で表してみましょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)の評価 |
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利回り:4
Crowd Bank(クラウドバンク)の平均利回りは5.8パーセントです(2022年12月時点)。
取り分け高利回りという案件はありませんが、5パーセント超えで手堅い利回りを維持していると言えるでしょう。
実績:5
2023年10月5日(木)時点で、Crowd Bank(クラウドバンク)の成立ローン総額は2,475億円であり、ソーシャルレンディング業界第1位の実績を誇ります。
貸し倒れもなく元本回収率100パーセントでこの実績なので、満点評価できるでしょう。
ただし、2023年4月に返済遅延が発生しており、回収率100%でなくなる可能性もあります。
安全性:4
Crowd Bank(クラウドバンク)では担保・保証付き案件が設定されている案件が多くあります。
ただ、元々案件の種類が豊富なことから、最近の上場企業保証付き案件のような手堅い案件から、不動産担保評価の記載が甘くいまいちという案件までさまざまです。
2023年8月時点では、案件によって安全性には多少波があるので4という評価にしています。
情報開示:5
Crowd Bank(クラウドバンク)は情報を見やすく整理して提示してくれる事業者です。
運営会社の財務状況や報告は細かくわかりやすいですし、たまに開かれるセミナーではグループの金田氏がさまざまな情報を提供してくれます。
不動産担保の情報で一部不足を感じたり、遅延ファンドの情報掲載で懸念を感じたりすることもありますが、総合的に見ると情報開示に関しては信頼できる事業者と言えるのではないでしょうか。
信用力:5
Crowd Bank(クラウドバンク)は2018年からソーシャルレンディング事業で黒字化を達成しており、ローン成立額も右肩上がりで増えています。
2度の行政処分を乗り越えながらも見事に事業を復活させ黒字化、いまだに貸し倒れを起こしていないという実績もあいまって、信用力は最高評価をつけています。
総評:5
Crowd Bank(クラウドバンク)総評は5です。
波乱万丈な経歴がありながらもうまく態勢を立て直し事業は黒字、貸し倒れも起こさず順調に資金を獲得できている底力は大きく評価するべきでしょう。
女優のトリンドル玲奈さんをイメージキャラクターに起用した広告の配信も始め、波に乗っているCrowd Bank(クラウドバンク)。
今後もさまざまなサービス改良を経て、大手事業者として業界を引っ張っていく存在として期待していきたいところです。
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件の特徴
クラウドバンク(Crowd Bank)の案件は不動産事業資金や再生可能エネルギー案件などが中心です。
ただ、募集時期によっては案件が偏ることがあるので、注意して案件募集を確認しましょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件の特徴
- 不動産や再生可能エネルギー案件が中心
- 募集時期によっては案件が偏ることがある
- 2020年5月からコロナショック支援ファンドを開始
案件の特徴①:不動産や再生可能エネルギー案件が中心
Crowd Bank(クラウドバンク)ではさまざまな案件が用意されており、次のような案件があります。
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件例 |
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最近では、上場企業が親会社として連帯保証を持つ事業拡大資金の大型ファンドが出て話題になりました。
案件の特徴②:募集時期によっては案件が偏ることがある
Crowd Bank(クラウドバンク)は同じ案件を複数ファンドで募集することが多く、募集時期によっては同じタイプの案件に偏ることがあります。
少し前も再生可能エネルギー案件ばかりが募集されており、分散投資しにくい時期がありました。
ただそれも募集時期によって変わるため、ファンド募集の内容は定期的に確認しておくことをおすすめします。
案件の特徴③:2020年5月からコロナショック支援ファンドを開始
Crowd Bank(クラウドバンク)では、コロナショックで資金繰りが苦しくなった企業の支援策として、「新型コロナウイルスに関する特別支援プログラム」の募集を2020年5月から開始しました。
通常より安い金利3パーセントから4パーセントでの融資を行い、クラウドバンクの営業者報酬はわずか金利0.1パーセントとなっています。
また、クラウドバンク(Crowd Bank)が融資金額20パーセントの劣後出資を行うことで、投資家資産の保全を図っています。
クラウドバンクの2023年7月~9月の案件募集実績
では、直近3ヶ月(2023年7月から9月)のCrowd Bank(クラウドバンク)の募集実績を紹介しましょう。
2023年9月の募集実績
Crowd Bank(クラウドバンク)で2023年9月に募集が行われた案件は以下のとおりです。
- 募集案件数:40件
- 募集金額:45億7,400万円 130万米ドル
日本円で投資できる海外案件の割合が増えています。
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第377号 | 22ヶ月 | 1億円 | 6.7% |
2 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第376号 | 22ヶ月 | 1億円 | 6.7% |
3 | 米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第775号 | 12ヶ月 | 10万ドル | 5.7% |
4 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第375号 | 22ヶ月 | 1億円 | 6.7% |
5 | 不動産担保型ローンファンド第706号 | 5ヶ月 | 1億3,000万円 | 5.0% |
2023年8月の募集実績
Crowd Bank(クラウドバンク)で2023年8月に募集が行われた案件は以下のとおりです。
- 募集案件数:69件
- 募集金額:43億7,500万円 215万米ドル
投資家のニーズを満たす積極的な募集を行っています。
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 | 「円投資」分散型先進国ローンファンド第192号 | 12ヶ月 | 1億円 | 6.4% |
2 | 「円投資」分散型先進国ローンファンド第193号 | 12ヶ月 | 1億円 | 6.4% |
3 | 「円投資」【米国財務省指定地域開発金融機関】トラックローンファンド第6号 | 13ヶ月 | 4,000万円 | 4.1% |
4 | 米ドル建【米国財務省指定地域開発金融機関】トラックローンファンド第5号 | 13ヶ月 | 10万ドル | 4.1% |
5 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第362号 | 14ヶ月 | 4,000万円 | 4.7% |
2023年7月の募集実績
Crowd Bank(クラウドバンク)で2023年7月に募集が行われた案件は以下のとおりです。
- 募集案件数:56件
- 募集金額:29億1,00万円 314万米ドル
海外ファンドが活発な月となりました。
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第341号 | 13ヶ月 | 10万米ドル | 4.6% |
2 | 米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第750号 | 15ヶ月 | 3,000万円 | 4.7% |
3 | 豪ドル建オーストラリア不動産ローンファンド第51号 | 15ヶ月 | 10万米ドル | 4.7% |
4 | 「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第340号 | 9ヶ月 | 20万米ドル | 4.9% |
5 | 米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第694号 | 15ヶ月 | 3,000万円 | 4.7% |
6 | 米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第757号 | 12ヶ月 | 5万米ドル | 5.2% |
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件への投資レポート
クラウドアンサーでは、2020年12月からクラウドバンク(Crowd Bank)のカルフォルニア不動産案件(米ドル建て)に投資しています。
2020年11月1日(月)には、第8回目の配当が行われ運用は終了しました。
投資案件概要
クラウドアンサーが投資しているクラウドバンク(Crowd Bank)の案件は以下のとおりです。
名称 | 米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第290号 |
---|---|
目標利回り | 4.7% |
運用期間 | 14ヶ月 |
投資金額 | 50,000円 |
運用中金額 | 450ドル |
貸付利回り | 5.0% |
投資した理由は、日本国内だけではなく海外案件に投資することでリスク分散を図りたいという点、また情報の透明性が高いアメリカの不動産であれば、リスクが少ないという点です。
また、クラウドバンク(Crowd Bank)の米ドル建て案件は、任意のタイミングで両替が可能であり、為替変動リスクがないという点も投資対象に選んだ理由の一つです。
運用後の為替変動益が発生
クラウドバンクのこちらの案件の利回りは5.0パーセントでしたが、実際には1年間の運用で10パーセント近い利回りが発生しています。
その理由はドル円相場が円安に推移しているからです。
運用終了後のドル円相場は113円以上であるため、当初の両替時のドル円108円ほどよりも、5円ほど円安に動きました。
その分の為替変動益により、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を得ることができました。
クラウドバンクは任意のタイミングで両替が可能であるため、円高に推移して為替損が発生しそうなときは相場の変動を待ってから両替できます。
案件運用後に強制的に日本円に両替されるわけではありません。
そのため為替変動液を狙いやすいと言えます。
2021年10月の配当結果
2021年10月の配当結果は次のようになっています。
最終償還が実施されました。
早期償還ということでやや高い利回りの配当となっています。
1年間の運用で5,573円の収益となりました。
2021年9月の配当結果
2021年9月の配当結果1.87米ドルでした。
配当の結果は予定通りで、次のようになっています。
2021年9月の配当利回りは5.04パーセントと、予定利回りをやや上回る良好な結果です。
問題なく配当が続いています。
2021年8月の配当結果
2021年8月の配当結果は次のようになっています。
7月より利回りは下がっているものの、当初の想定利回りより高い数字を維持しています。
2021年を通じた利回りは5パーセントを超えています。
Crowd Bank(クラウドバンク)のメリット
クラウドバンク(Crowd Bank)で投資をするメリットは、案件の種類が豊富で1万円から手軽に投資できること、元本回収率100パーセントという実績があることなど多数あります。
詳しく解説していきましょう。
メリット
- 案件の種類が豊富
- 1万円から投資できる
- 元本回収率が100%
- 出金手数料が無料
- 利回りが高め
- サイトが使いやすい
- 担保・保証付き案件が多い
- 海外案件はドル建て運用・任意のタイミングで両替可能
メリット①:案件の種類が豊富
Crowd Bank(クラウドバンク)は、案件の種類が豊富にあります。
最近の募集案件では不動産事業資金や事業性資金ローン、太陽光発電などの再生可能エネルギー案件のローンなどが目立ちます。
案件の種類が豊富なので、運用期間も6ヶ月だったり20ヶ月だったりとさまざまで、選択肢が多いことが魅力です。
メリット②:1万円から投資できる
Crowd Bank(クラウドバンク)ではほとんどの案件で1万円から投資できるようになっています。
最低投資額が小さいといろんな案件に複数分散投資できますし、気軽に投資を始めることができます。
メリット③:元本回収率が100%
上述のとおり、Crowd Bank(クラウドバンク)は過去に貸し倒れ(デフォルト)を起こしたことがなく、元本回収率100パーセントの実績を誇ります。
もちろん、現在貸し倒れがなくても将来起こるかどうかはわかりません。
それでも、元本を確実に回収できているのは借り手企業の選定を十分に行い、適切な融資をできているからと言えます。
ソーシャルレンディングは元本保証がないので、2013年から今まで一度も貸し倒れがない事実は安心できるポイントではないでしょうか。
メリット④:出金手数料が無料
Crowd Bank(クラウドバンク)はファンドの償還金・分配金を投資家口座へ出金する際の手数料が無料です(日本円の場合のみ。米ドルの場合は手数料必要)。
ソーシャルレンディングでは出金の回数が積み重なっていくと出金手数料も無視できない金額になるため、手数料無料のメリットは地味に大きいですよね。
メリット⑤:利回りが高め
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件利回りは6パーセントから7パーセントが多く、平均利回りは7.09パーセントです。
利回りの高さがファンドの良さを決めるわけではありませんが、投資である以上トータルリターンに大きく関わる利回りは重要です。
Crowd Bank(クラウドバンク)では安定して5パーセント超えの案件が用意されているので、程よく高めの利回りが得られるのはうれしいポイントですね。
メリット⑥:サイトが使いやすい
Crowd Bank(クラウドバンク)のサイトはユーザーインターフェースデザインが優れており、使いやすく、見やすいことが特徴です。
投資家用の専用ページでは分配金が毎月いくら、総額いくらの収益が出たか直観的にわかります。
最近では、金融庁の匿名化解除方針に伴い、クラウドバンクでも一部借り手企業の情報を公開するようになったのですが、その情報の見せ方も図や表で上手に見せてくれています。
資金の借り手企業とクラウドバンク社との関係性、ビジネススキームなどのグラフも見やすく、ストレスなく情報を得られるのが心地良いですね。
サイトデザインは好みもあるでしょうが、クラウドバンクの情報のまとめ方、見せ方はセンスが良く、使い勝手が良いと思います。
メリット⑦:担保・保証付き案件が多い
Crowd Bank(クラウドバンク)では担保・保証付き案件も多く取り扱っています。
担保と保証がセットになった案件もありますし、保証に関しては個人だけでなく法人の連帯保証が付いている案件もあります。
担保や保証はできるだけついているほうが保全性も高まりますので、あわせて付いているのはうれしいですよね。
メリット⑧:海外案件はドル建て運用・任意のタイミングで両替可能
Crowd Bank(クラウドバンク)ではアメリカ不動産案件など、海外案件が増えています。
その運用は米ドルで行われるため、投資家はまずクラウドバンクの口座内に日本円を入金し、クラウドバンクのサイト内で米ドルに両替します。
そして、アメリカの案件に投資し運用が終了すれば米ドルで返還されます。
その変換のタイミングで円安に動いていれば両替して為替変動益を得ることができますし、円高に動いて損失が出ていれば両替せずに米ドルのまま持ち続けたり、再投資したりすることができます。
自動的に日本円に変換されないので、為替変動損が出ることを防げるのです。
Crowd Bank(クラウドバンク)のデメリット
クラウドバンク(Crowd Bank)で投資する際のデメリットは、過去の行政処分歴や目立った超高利回り案件がないことなどがあります。
どんな投資先でもデメリットは付き物ですし、デメリットを理解したうえで投資するかどうかを決めることが大切です。
各デメリットについて詳しく解説していきましょう。
デメリット
- 過去2回の行政処分歴がある
- 早期償還が多い
- 入金手数料がかかる
- 10%超えの高利回り案件は滅多にない
デメリット①:過去2回の行政処分歴がある
Crowd Bank(クラウドバンク)では、過去2回行政処分を受けたことがあります。
一度だけならまだしも、2回も受けているソーシャルレンディング事業者はなかなかいませんよね。
まず2015年に受けた行政処分は業務停止命令および業務改善命令で、次のような問題がありました。
- 顧客の預かり資金をきちんと分別管理できていなかった
- 資金管理ができていない状態で取引残高報告書を交付していた
つまり、社内の体制整備がきちんとできていなかったということです。
この行政処分を機に当時の代表取締役大前氏が退任し、クラウドバンクでは経営の立て直しが行われました。
2017年に受けた行政処分は、業務停止命令および業務改善命令です。
2017年は、次の2つの問題がありました。
- ファンドのスキームやリスク説明に事実と異なる表記があった
- サイトで手数料還元キャンペーンの実施があるとしながらも、実際には投資家へ手数料が還元されていなかった
内容だけ見ると悪質ですが2017年の問題は日本クラウド証券株式会社の前社長である大前氏が大きく関わって指示をしていたとされています。
問題が明らかになった時点では経営陣が変わっており、処分で指摘された1、2ともに対応は速やかに行われました(1の投資資金はすべて償還済、2の手数料も返還済)。
2015年も2017年も行政処分後の業務改善や後処理が比較的スムーズだったこと、投資家に実害がなかった点が大きな救いとなりました。
それでも投資家の期待を2度も裏切ったのは大きな問題です。
いくら体制の立て直しをしたとはいえ、心情的に2度の行政処分が許せない、信用に欠けると思う人は多いでしょう。
デメリット②:早期償還が多い
Crowd Bank(クラウドバンク)では、案件の早期償還がよく起こります。
早期償還とは、予定されていた期間より早く資金の償還が行われることです。
1年間で予定していたのに、10ヶ月で資金が返ってくるということです。
早期償還が起こると、その分受けられる分配金額が少なくなってしまいます。
早く戻ってきた分違う案件にすぐ投資すればリターンを取り戻せますが、予定していた分配金額が少なくなるのは投資におけるデメリットです。
デメリット③:入金手数料がかかる
Crowd Bank(クラウドバンク)では、投資資金を口座に振込する際の入金手数料は自己負担です。
入金手数料を自己負担にしている事業者は多いので、このデメリットはクラウドバンクに限りません。
とはいえ、大手事業者のSBIソーシャルレンディングでは振込手数料が無料になる入金サービスを始めています。
Crowd Bank(クラウドバンク)も大手事業者として、手数料をかけない仕組みを考えて欲しいですよね。
デメリット④:10%超えの高利回り案件は滅多にない
Crowd Bank(クラウドバンク)の案件利回りは、ほとんどが6パーセントから7パーセントです。
10パーセントを超えるような目立った高利回り案件はないので、利回り重視派の投資家には物足りなく感じるでしょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)のリスクに対する対策
続いて、クラウドバンク(Crowd Bank)が投資家保護のために取っているリスク対策を紹介しましょう。
ソーシャルレンディングをやる上で最も大きなリスクが、投資した元本が返って来ないなどの元本割れです。
貸付先の企業がお金を返せなくなると元本割れにつながるため、ソーシャルレンディングの各事業者は独自に対策をしています。
クラウドバンクでは、「保証」と「担保」の2つの仕組みで投資家のお金を守っています。
Crowd Bank(クラウドバンク)のリスクヘッジ |
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※「特定の財産」には、不動産や株式などがあります。これらの財産を換金するのに一定の時間がかかるため、投資家への返済が遅れることがあります。
Crowd Bank(クラウドバンク)では、案件ごとに「保証」や「担保」を定め、貸し付けたお金が貸し倒れしにくいように対策を取っています。
貸し付けた金額よりも評価額が高い資産を担保等に設定しているため、貸し倒れするリスクが非常に低くなっています。
このような対策のためか、Crowd Bank(クラウドバンク)はこれまで一度も元本回収できなかったことがなく、投資家のお金はすべて回収できています。
今後も確実に回収できるとまでは言えませんが、元本割れしにくいソーシャルレンディング事業者であると言えるでしょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)の口コミ・評判
実際に、クラウドバンク(Crowd Bank)を使っている人の口コミや評判も調べてみました。
投資商品について知りたいなら、自分のお金を使って真剣に運用している人の意見を聞くのが一番だからです。
ポジティブな口コミ・評判
Crowd Bank(クラウドバンク)に対するポジティブな意見としては、「元本割れしたことがないから安心」という意見が圧倒的に多いです。
上述したように、貸し付ける金額よりも高い評価額の資産を担保等として設定しているため、投資家のお金がきちんと回収されやすい仕組みになっているのです。
利回りについての口コミは多くありませんが、普通から高めの評価が多いです。
Crowd Bank(クラウドバンク)の実質平均利回りは7.09パーセント(2020年7月時点)で非常に高いですが、ソーシャルレンディング業界だと標準的であるため、「普通」という感想もあるようです。
また、毎月分配金が入ってくるのが嬉しいという口コミもよく見受けられます。
ネガティブな口コミ・評判
Crowd Bank(クラウドバンク)に対するネガティブな意見はとても少ないですが、一部の人は過去に行政処分を受けたことを気にしているようです。
確かに、2017年には手数料返還キャンペーンの手数料が実際は返還されていなかったことなどのため、行政処分を受けました。
2015年には、顧客と会社の資産を分けて管理する分別管理を適切に行っていなかったため、行政処分を受けています。
しかし、これらの問題については既に解決されており、企業体質も改善してきています。
2020年現在のCrowd Bank(クラウドバンク)に過去と同じような不祥事が起こるとは考えにくいため、あまり気にしなくて良い悪評だと言えるでしょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)がおすすめの人
クラウドバンク(Crowd Bank)は元本割れしたことがない安心感などから、あらゆる投資家におすすめできるソーシャルレンディングサービスです。
その中でも、特に初めてソーシャルレンディングをする初心者や、1万円から投資を始めたい人におすすめです。
おすすめ①:初心者
初心者におすすめなのは、クラウドバンク(Crowd Bank)が「普通のソーシャルレンディング」だからです。
ソーシャルレンディングサービスにはさまざまな種類があり、ニッチな不動産に特化したサイトや、まちづくりプロジェクトに特化したサイトなどさまざまなものがあります。
しかし、このような個性的な案件だと、初心者の方は何を投資の判断材料にすれば良いのか迷ってしまうことが多いです。
一方、Crowd Bank(クラウドバンク)で投資できる案件は、オーソドックスなプロジェクトが多いため、初心者の方でも投資しやすいでしょう。
中小企業支援型ローンファンドや海外の不動産ローンファンドなど、比較的わかりやすい案件が多いのです。
おすすめ②:1万円で投資を始めたい人
Crowd Bank(クラウドバンク)は1万円から投資ができるため、少額で投資をしたい人にもおすすめです。
最近はソーシャルレンディング各社が最低申込額を1万円に設定しているため、クラウドバンクだけの長所ではありません。
しかし、少額でリスクの低いソーシャルレンディング業者は少なく、そのうちの1社がクラウドバンクなのです。
ソーシャルレンディングを試してみたいと思っても、何十万円も必要だと怖くて始められないですよね。
Crowd Bank(クラウドバンク)では1万円から投資を始めることができるので、少しだけ試してみたいというニーズにもぴったりはまります。
Crowd Bank(クラウドバンク)の口座開設手順
クラウドバンク(Crowd Bank)で口座を開設するのに必要なのは、次の4つのステップです。それぞれのステップで必要な書類や手続きについて、詳しくお伝えしていきましょう。
口座開設手順
- 口座開設の申し込み
- 各種証明書の提示
- 口座開設完了の通知書の受け取り
- 着荷証明番号の入力
ステップ①:口座開設の申し込み
まず、「クラウドバンク(Crowd Bank)」のホームページから「無料口座開設」をクリックし、住所や氏名、出金先の銀行口座などの必要項目を入力します。
入力自体は簡単なので、5分もあれば終わらせられるでしょう。
同時に、Crowd Bank(クラウドバンク)の約款にも同意します。
約款は投資家とクラウドバンクの契約書のようなものなので、目を通してから同意しましょう。
基本的には、特に投資家に不利な内容は書かれていませんが、念のため確認しておいてください。
ステップ②:各種証明書の提示
次に、本人確認書類やマイナンバーをCrowd Bank(クラウドバンク)に提出します。
いずれもスマホで写真を撮ってアップロードできるため、その場ですぐに提出できます。
郵送などの手間はかかりません。
本人確認書類として使えるのは、次の7つの書類です。
運転免許証かパスポートの写真を提出する方が多いでしょう。
本人確認書類 |
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マイナンバー確認書類として使えるのは、次の3つの書類です。
個人番号カードか通知カードの写真を提出する方が多いでしょう。
マイナンバー確認書類 |
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以上の書類をアップロードして提出すれば、口座開設の申し込みは完了です。
ステップ③:口座開設完了の通知書の受け取り
申し込みの後、Crowd Bank(クラウドバンク)側が申し込んだ人を審査し、問題なければ「口座開設審査完了通知書」が発送されます。
審査は最短1営業日で終わるため、申し込みから1週間から2週間ほどで通知書が届くはずです。
通知書が届かない場合、住所の登録間違いなどの可能性があります。
あまりに遅いようであれば、問い合わせてみましょう。
ステップ④:着荷証明番号の入力
「口座開設審査完了通知書」が届いたら、マイページにログインして通知書に記載された8桁の「着荷証明番号」を入力します。
ここまでで口座開設は完了し、Crowd Bank(クラウドバンク)で投資を始めることができます。
Crowd Bank(クラウドバンク)に投資してみたいと思う方は、下のリンクから無料で口座開設できるので、これを機に登録してみることをおすすめします。
Crowd Bank(クラウドバンク)の概要
最後に、クラウドバンク(Crowd Bank)の概要を紹介しておきましょう。
証券会社が運営するCrowd Bank(クラウドバンク)は、2度の行政処分を乗り越え、2018年3月には黒字化を達成したソーシャルレンディング事業者です。
波乱万丈な歴史があるクラウドバンク(Crowd Bank)の運営は、日本クラウド証券株式会社が行っています。
日本クラウド証券株式会社の概要や社長の経歴などを見ていきましょう。
概要
日本クラウド証券株式会社は東京都港区にあり、親会社であるクラウドバンク株式会社と同じビル・同じフロアに入居しています。
本社所在地 | 東京都港区六本木七丁目15番7号 新六本木ビル 6F |
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社員数 | 21名 ※従業員兼役員含む |
本社の連絡先 | 03-6447-0011 |
Crowd Bank(クラウドバンク)のサイト運営は、日本クラウド証券株式会社ですが、運営には親会社のクラウドバンク株式会社が大きく関わっています。
下記の運営図をご覧ください。
Crowd Bank(クラウドバンク)の運営図
- ファンドの募集・サイト運営:日本クラウド証券株式会社
- 借り手企業への融資:クラウドバンク・フィナンシャルサービス株式会社
- システムの開発・保守:クラウドバンク・インキュラボ株式会社
- 全会社をまとめる持ち株会社(ホールディングス):クラウドバンク株式会社
社長の経歴
日本クラウド証券株式会社の代表取締役社長は橋村 純氏です。
橋村氏はみずほ系インフラファンドや投資ファンドでの経験を経て2015年に日本クラウド証券株式会社に入社、その後2016年6月から同社の代表取締役社長に就任しています。
ただ、日本クラウド証券株式会社の初代社長は前任の大前和徳氏であり、Crowd Bank(クラウドバンク)を作り上げたのは初代社長の大前氏と現クラウドバンク株式会社社長(グループ総帥)の金田創氏です。
直近で開催されたCrowd Bank(クラウドバンク)のセミナーやメディアの取材でも金田氏が出ることが多く、実質的な経営主導権は金田氏にあると言えるでしょう。
橋村氏は大前氏の後任として、雇われ社長のような位置づけなのかもしれません。
※日本クラウド証券株式会社の前社長で立役者の大前氏から現在の橋村氏に社長が代わった理由は、Crowd Bank(クラウドバンク)が2015年に受けた行政処分です。
創業
日本クラウド証券の創業は、2013年に当時のクラウドバンク経営陣が旧みどり証券(旧 ディー・ブレイン証券)に対してTOBを実施したことから始まります。
みどり証券は社名を日本クラウド証券に変更し、その後サイト名をクラウドバンクとして、ソーシャルレンディングサービスが2013年12月に開始されました。
主な事業
日本クラウド証券株式会社は金融商品取引業の免許を持ち、クラウドバンクのサイト運営を通じ、ソーシャルレンディングサービスの提供、ファンドの募集などを行っています。
グループの統括はクラウドバンク株式会社ですが、サイト運営は日本クラウド証券株式会社が担っているのです。
登録免許
Crowd Bank(クラウドバンク)のグループでは、
- 日本クラウド証券株式会社が第一種金融商品取引業
- クラウドバンク・フィナンシャルサービス株式会社が貸金業
の登録免許を、それぞれ保有しています。
ソーシャルレンディングの運営には金融商品取引業と貸金業の登録が不可欠ですが、金融商品取引業に関しては第二種を持てば運営することが可能です。
日本クラウド証券株式会社は証券会社であるため、他の事業者が持つ「第二種」より登録条件が厳しい「第一種」の免許を保有していることが、他事業者との大きな違いです。
まとめ
クラウドバンク(Crowd Bank)は、投資家の視点から見て評価するべきポイントが多いソーシャルレンディングサイトです。
評価するべきポイントは、累計募集実績1,200億円という積み上げた実績、そして日本国内だけではなく、アメリカや香港などの海外案件を取り扱うという、積極的に多様な案件の開発に取り組んでいるところだと言えるでしょう。
投資家にとっては募集金額が多いため多額の資金を運用しやすい、そして日本国内と海外の両方に分散投資できるという点で大きなメリットがあります。
一方で、Crowd Bank(クラウドバンク)は2015年と2007年に2度の行政処分を受けており、そのコンプライアンス方針や業務遂行能力に不安を感じる人もいるかもしれません。
ただし、二度の行政処分の後、サイトの運営体勢は一新されており、2017年以降、まったく問題は発生していません。
他の行政処分を受けたソーシャルレンディングサイトが、ほぼその後業務中止に追い込まれていることと比較すると、Crowd Bank(クラウドバンク)は行政処分の内容を真摯に受け止め、ソーシャルレンディングサイトの運営体制を常に見直し続けていると言えます。
実際に、貸し倒れや返済遅延は一度も起きたこともなく、投資家に対して着実に利益を配当し続けています。
過去に指摘された問題をしっかりと改善し、その後高い業務遂行性を持つように至った点は、災い転じて福となすという意味で、評価できるポイントとも言えます。
Crowd Bank(クラウドバンク)は、広告に有名芸能人を起用したり、テレビCMを放送したりするなど、積極的にマスメディア展開を行っており、コロナ禍でもその資金募集ペースは衰えることなく、投資家の支持を集めています。
実績の面でも、また平均年利7パーセント以上という収益性の高さの面で見ても、多くの投資家の方におすすめできるソーシャルレンディングサイトでしょう。
一度Crowd Bank(クラウドバンク)のサイトを見てみて、これまでの実績や目指す方向性などご自分の目で確認してみてはいかがでしょうか?
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