ソーシャルレンディング会社の中で累計募集金額第1位の実績を誇るmaneoマーケット(マネオ)。
そのマネオが「NLHD社」及びNLHD社が株式を保有する「Jトラストグループ」、「SAMURAI&J PARTNERSグループ」と業務提携を行うことを2019年9月17日(火)発表しました。
また、マネオ前社長である瀧本憲治氏が保有していたmaneo株式持分のすべてをNLHD社に譲渡することも発表しました。
その概要について解説していきましょう。
【2019年9月25日追記】
maneoの社長交代が発表されました。
maneo(マネオ)の株式譲渡の意味とは
出典:maneo(マネオ)
maneo(マネオ)の株式のうち、瀧本憲治前社長が保有していたものをすべてNLHD社へ譲渡したことで、マネオに対するNLHD社の発言権が増大することが推測されます。
今回の発表と同時に、新規役員も専任されています。
マネオの新規役員(社外取締役)には、SAMURAI&J PARTNERSの塩澤卓也氏が就任する予定となっています。
SAMURAI&J PARTNERSのリリース
maneoは2019年7月中旬以降、ソーシャルレンディング案件の募集を停止しており、相次いで返済遅延が発生していました。
SAMURAI&J PARTNERSのリリースには、次のような記載があります。
NLHD社と当社は、maneo社等の信用回復に向けた取組みにつき協議を重ねており、当社グループがmaneo社等に対し本取組みを行うことで、ソーシャルレンディング業界の信用回復に貢献できるものと考え、同時に当社グループの成長にも繋がるものであると判断し、この度の方針決定に至っております。
SAMURAI&J PARTNERSはマネオと業務提携を行い、マネオのバックボーンを活かしながら、ソーシャルレンディング事業の立て直しにSAMURAI&J PARTNERSが乗り出すと見られます。
マネオのリリース
出典:maneo(マネオ)
また、maneoのリリースによれば、2019年9月25日(水)に株主総会を実施し、新たな代表取締役を選任するとしています。
マネオのソーシャルレンディング事業をSAMURAI&J PARTNERが引き継ぐ形になる可能性が高いでしょう。
NLHD社とは
出典:Jトラストグループ
NLHD社は、Jトラストグループ、SAMURAI&J PARTNERSグループを傘下にしている企業です。
今回、マネオの84.95パーセントの株式を取得したということです。
Jトラストは東証第二部上場企業であり、総合金融グループ事業を展開しています。
また、SAMURAI&J PARTNERSはソーシャルレンディングサイト「SAMURAI」を展開する「第一種金融商品取引業事業者」です。
一大金融グループの傘下にmaneoが置かれることになり、また上場企業というバックボーンが付くことになります。
リリースでは、ソーシャルレンディング事業の信用回復を急務としています。
1,600億円の募集実績を持つマネオの営業ルートを利用し、NLHDグループの事業拡大に努めていく方向性が考えられそうです。
まとめ
ここ数ヶ月、maneo(マネオ)には大きな動きが見られていませんでした。
その動向に多くのソーシャルレンディング投資家が注目を寄せていましたが、大手金融グループを擁するNLHD社の事実上の傘下に入ることで、何らかの進展が見られそうです。
投資家にきちんと遅延案件の返済が行われるのか、maneoファミリーの案件の処理はどうなるのか、動向はまだまだ楽観を許しません。
それでも、マネオを支援する企業が現れたことは、投資家にとっては良いニュースと言えるでしょう。
マネオについてはこちらをご確認ください。