少額から不動産投資ができる不動産投資型クラウドファンディングは、その手軽さもあって利用者が続々と増加しています。
投資できるサイトが増えている中、数が多いだけに一つひとつのサイトをしっかりとチェックしておきたいもの。
今回は、2023年1月に登場した新しい不動産投資型クラウドファンディング「みらファン」についてお伝えしていきます。
目次
不動産投資型クラウドファンディング「みらファン」とは
出典:みらファン
まず、みらファンを運営している不動産会社をチェックしておきましょう。
サービスを運営する不動産会社の規模や所在地を確認することで、提供されるファンドの規模や利回り、立地などの傾向を推し測ることができます。
会社概要
みらファンを運営しているのは、愛知県名古屋市に本社を構える不動産会社、株式会社みらいアセットです。
社名 | 株式会社みらいアセット |
住所 | 名古屋市中村区名駅2丁目45‐7 松岡ビル5F |
代表 | 代表取締役 磯部 悟 |
免許番号 | 不動産特定共同事業許可 愛知県知事 第3号
宅地建物取引業 愛知県知事(4)第20164号 |
設立 | 2004年12月 |
資本金 | 1億円 |
運営会社のみらいアセットとは
株式会社みらいアセットは創業20年を迎える不動産会社です。
上場はしていませんが、愛知県名古屋市に確かな地盤を持っています。
みらファンの案件の特徴
みらファンは名古屋市の不動産会社が運営していますが、サービスとしての特徴はどういった点が挙げられるでしょうか?
愛知県名古屋市の不動産会社だけに、そのエリアに位置する物件がファンドの運用対象となっています。
みらファンの案件の特徴
- 名古屋中心部のマンションを運営するファンドが中心
- SDGsに配慮したファンドを組成する
- 利回りは6%台が中心
特徴①:名古屋中心部のマンションを運営するファンドが中心
みらファンで運用されるマンションは、愛知県名古屋市にあるマンションが中心です。
本社が名古屋市にあるだけに、名古屋市の不動産を運用することに長けているといえるでしょう。
地盤がしっかりしているだけに、これから先も名古屋市のマンションが多く取り扱われることが予測されます。
特徴②:SDGsに配慮したファンドを組成する
みらファンの特徴の一つとして、SDGs(持続可能な開発目標) に配慮したファンドを運用するとしています。
すなわち、環境維持や名古屋の街中の築古物件の活用を行っています。
みらファンでは、SDGsの「住み続けられるまちづくり」という理念をもとに、築古マンションを運用しています。
築古マンションを運用することは、新築物件の建築時に伴う炭素の排出を抑え、環境に配慮した不動産ファンドを組成することにもつながります。
特徴③:利回りは6%台が中心
みらファンで募集されているファンドの利回りを見ると、3件の募集事例いずれも6パーセントとなっています。
他の不動産投資型クラウドファンディングサイトを見ると、利回りは4~5パーセント程度が中心であるため、みらファンの6パーセントという利回りはやや高めだといえるでしょう。
今後募集されるファンドの利回りが同水準であるという保証はありませんが、格安で購入しやすい築古物件が運用対象であるため、今後の物件も利回り6パーセントと同程度の水準となることが予測されます。
みらファンのメリット
投資する際には、サービスのメリットを知ってから選びたいものです。
そこで、みらファンの特徴から生まれる独自のメリットをチェックしていきましょう。
メリット
- 収益性の高い名古屋中心部のマンションに投資できる
- 再生物件などSDGs関連の投資に参加できる
メリット①:収益性の高い名古屋中心部のマンションに投資できる
みらファンの運用物件は、愛知県名古屋市の中心部にあるマンションです。
愛知県といえば、世界に名だたる車メーカー「トヨタ自動車」のお膝元です。
また、2023年2月現在、円安の影響でこのエリアは好景気に沸いています。
コロナ禍の影響も薄くなり、海外からの観光客の増加も愛知県エリアの景気に影響してくるといえます。
愛知県のような活況に湧くエリアの場合、不動産物件も空室が発生しにくく、手堅く運用することが可能です。
地価が下がらなければ物件価格も下がりにくくなるため、損失が発生する可能性を下げることができます。
メリット②:再生物件などSDGs関連の投資に参加できる
みらファンは、築年数の古いマンションを再生して運用しているファンドが中心です。
SDGsは世界的に注目を浴びる目標であり、SDGs に参加する会社は優先的に投資対象になることもあるほどです。
投資対象を選ぶ際に、SDGsに関連する事業を行っている会社を積極的に選びたいという考えを持つ方にも向いています。
メリット③:劣後出資が20%あるため損失が起きにくい
みらファンの募集ファンドの事例では、どの案件でも物件の購入価格に対し20パーセントの劣後出資を行っています。
劣後出資とは、不動産物件の取得に際し不動産会社が出資する資金の割合を指します。
たとえば、1,000万円のマンションを不動産投資型クラウドファンディングで運用する際に、劣後出資割合が20パーセントであれば、投資家が800万円、不動産会社は200万円を出資しています。
売却時に損失が起きた場合はこの不動産会社の出資分から計上されるため、200万円までは売却価格が下がっても投資家が損失を負うことはありません。
名古屋中心部のマンションであれば、短期間で20パーセントもの値下がりが起こる可能性は低いです。
そのため、みらファンに投資して損失が発生する可能性は低いといえます。
みらファンのデメリット
みらファンは、名古屋中心部の物件に投資できるなどのメリットがありますが、投資にはリスクがつきまとうものです。
ここでは、投資家の目線から、みらファンのデメリットやリスクをチェックしていきましょう。
デメリット
- 1ファンドあたりの募集金額が1,000万円以下
- 最低投資金額が10万円と高め
- 運用中のキャンセルはできない
デメリット①:1ファンドあたりの募集金額が1,000万円以下
みらファンは、2022年2月時点で3件の募集実績があります。
そのいずれのファンドも、募集金額が1,000万円以下という小さなボリュームとなっています。
ボリュームが小さいファンドの場合、先着式募集では一瞬で上限に達して投資できなくなりやすい傾向にあります。
抽選式募集では、倍率が高くなり投資できないというデメリットが起こりやすくなります。
そのため、投資したくても投資できない事態が発生しがちです。
そういった場合は、みらファンだけではなく、他の不動産投資型クラウドファンディングサイトも同時に使って投資先を選んでいくと良いでしょう。
デメリット②:最低投資金額が10万円と高め
みらファンの最低投資金額は10万円です。
他の不動産投資型クラウドファンディングサイトでは、最低投資金額1万円から投資できるサービスもあります。
そのため、みらファンの最低投資金額が10万円というのは、運用資金があまりない人にとってはデメリットになってしまうかもしれません。
逆に、豊富に運用資金がある人にとっては、最低投資金額10万円でもほとんど影響はないでしょう。
デメリット③:運用中のキャンセルはできない
一度投資すると、みらファンはファンド運用中のキャンセルは基本的に行うことができません。
そのため、長期間にわたって資金を拘束される可能性があります。
資金を拘束されていると、病気になったり、進学したりといったまとまったお金が必要な際に、自由に使えないというデメリットがあります。
そのため、みらファンに限らず不動産投資型クラウドファンディングに投資する際は、生活費から投資資金を捻出するのではなく、生活費以外の余剰資金を使って投資しましょう。
みらファンのリスク対策
投資にはリスクがつきまとうものですが、みらファンでも投資家のリスクを小さくするための対策を行っています。
ここでは、みらファンで取られているリスク対策を確認していきましょう。
リスク対策
- 20%の劣後出資を行っている
- 物件の値下がりが起こりにくい
リスク対策①:20%の劣後出資を行っている
みらファンでは、不動産取得価格に対し20パーセントの劣後出資を行っています。
みらファンの募集ファンドの運用期間は6ヶ月の短期間であり、短期間で20パーセントもの値下がりが起こる可能性は起こりにくいでしょう。
20パーセントの劣後出資を行っていれば、十分なリスク対策といえます。
リスク対策②:物件の値下がりが起こりにくい
みらファンで運用するマンションは、築年数35〜40年ほどの古いマンションが中心です。
築古マンションの場合、物件価格の内訳を見ると、建物の価格が占める割合が低いため、これ以上建物の価値が下がりにくいといえます。
建物の値段が非常に低い物件を運用するため、土地価格が下がりにくいエリアであれば全体的な値下がりリスクは非常に小さくなります。
しっかりとリノベーションをして空室対策ができていれば、みらファンの運用対象マンションは非常に有効な投資対象なのです。
みらファンの口コミ・評判
みらファンは、不動産投資クラウドファンディングの投資家からどのような評価を得ているのでしょうか?
SNSなどから探ってみました。
ポジティブな口コミ・評判
みらファンのポジティブな評判として、利回りが高めであることが挙げられていました。
東京や大阪、名古屋など都心エリアのマンションを運用すると、一般的にはファンドの利回りは4~5パーセントであり、中には利回り2〜3パーセントというファンドもあります。
しかし、みらファンの場合は築古の中古物件を仕入れることで、利回りを高めて投資家に提供しているため、利回りの高いファンドを探している投資家に高評価を得ています。
ネガティブな口コミ・評判
みらファンのネガティブな評判には、募集金額が物足りないという声が見られました。
みらファンは数百万円の募集規模であり、あっという間に募集金額に達してしまうため、募集開始時にスマホやパソコンを操作できないと投資できないのではないかと危惧する人もいます。
また、多額の資金を運用したい人にとっても、数百万円のファンドボリュームでは十分な利益が得られないという声もありました。
みらファンの運営が軌道に乗り、募集ファンドの数や金額が増えれば問題は解決されるので、今後のみらファンの活動に注目したいものです。
みらファンがおすすめの人
では、みらファンはどういった人におすすめできる不動産投資型クラウドファンディングサイトなのでしょうか?
おすすめの人
- 値下がりが起こりにくいマンションファンドに投資したい方
- 好景気な地方の中心都市に分散投資したい方
おすすめ①:値下がりが起こりにくいマンションファンドに投資したい方
みらファンは、築年数40年前後のマンションを仕入れているため、取得価格の内大半を土地価格が占めています。
建物の価値が非常に低い物件を仕入れているため、購入時点よりも建物価格の値下がりが起こりにくく、土地の値段が下がらなければ売却時の損失は起こりにくくなっています。
また、劣後出資割合も20パーセントと手厚く、全体的なリスクはかなり低くなっています。
おすすめ②:好景気な地方の中心都市に分散投資したい方
みらファンの運用物件は、いずれも愛知県名古屋市にあります。
東京の物件だけに投資していると、東京が大規模災害に遭ったときに、自分の投資対象物件が一気に被害を受ける可能性があります。
そのため、不動産投資では複数のエリアに分散投資することは、災害リスクを抑えることにつながります。
また、愛知県名古屋市は車産業が中心であり、現在好景気に沸いています。
そのため、人やお金が集まり、地価上昇や空室リスクの低下という不動産投資にとっては良い影響が生まれやすいです。
したがって、リスクの低い地方都市投資を行い、エリア分散をしたい方に向いています。
みらファンの口座開設手順
では、みらファンに口座を開設するためにはどういった手順を経ていけばよいのでしょうか?
実際の画面のスクリーンショットを出しがら解説していきます。
PCでの新規会員登録
出典:みらファン
パソコンでみらファンにアクセスします。
画面下部中央に「会員登録について」ボタンがあるのでクリックすると仮登録画面に遷移します。
スマホでの新規会員登録
出典:みらファン(スマホ)
みらファンにはスマートフォンサイトがあるため、スマートファンドでも会員登録は可能です。
みらファンのサイトにアクセスし、スクロールした場所にある「会員登録について」をクリックします。
仮会員登録
仮会員登録ページではメールアドレスの入力とパスワード、また秘密の質問の設定などを行います。
また、利用規約もこのページで確認できるため、しっかり読んでおきましょう。
会員登録
登録したメールアドレスに仮登録完了メールが送られてくるので、そこに記載されているURLをクリックし、本登録画面に進みます。
スマートフォンでの本人確認、もしくははがき郵送を選び、運転免許証、運転経歴証明書、パスポートの顔写真貼付面と所持人記載面、個人番号(マイナンバー)カードの表面のみ、在留カードなどの本人確認書類をアップロードします。
個人情報の入力を行うと審査となります。
本人確認コードの受け取り
登録内容の審査後、メールアドレスに会員登録完了のメールが送付されます。
メールには本人確認コードが記載されているため、マイページにログインし、表示された画面で“本人確認コード”を入力します。
これで会員登録が完了し、みらファンで投資できるようになります。
まとめ
みらファンは、愛知県名古屋市に本社を構えるみらいアセット株式会社が運用する不動産投資型クラウドファンディングサイトです。
名古屋市中心部のマンションに投資できるため、東京以外の都市への分散投資が可能であり、築古物件を運用するため利回りも他の不動産投資型クラウドファンディングサイトよりも高めです。
SDGsに配慮した物件を仕入れることで、環境への配慮を行うと同時に値下がりのリスクを抑えています。
収益性の高さと価格下落リスク対策を両立させており、好景気な名古屋にあるだけに空室も発生しにくいなど、収益の確実さの観点で見れば大きなメリットのある不動産投資型クラウドファンディングといえるでしょう。
一方で、募集金額は少な目なので、みらファンだけに投資をしているとなかなか投資できない可能性があります。
みらファンと他の不動産投資型クラウドファンディングサイトを併用して積極的に投資に応募し、できるだけ資金を遊ばせないようにしていくことを考えましょう。