東証一部上場の不動産会社であるプロパティエージェントが、PAファンディングという新規投資サービスを開始します。
そこでPAファンディングがどのような投資サービスであるのか、ご説明したいと思います。
目次
プロパティエージェントとは?
出典:プロパティエージェント
まずは、PAファンディングを運営しているプロパティエージェント株式会社の概要から確認していきましょう。
商号 | プロパティエージェント株式会社 |
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所在地 | 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー6F |
設立 | 平成16年2月6日 |
資本金 | 5億5,365万円 |
上場市場 | 東京証券取引所市場第一部 証券コード3464 |
代表者 | 代表取締役社長 中西 聖 |
売上高 | 215億3,400万円(2018年度) |
特徴①:マンション開発を行う東証1部上場企業
プロパティエージェントは、投資用マンションおよび居住用マンションを販売する不動産デベロッパーです。
東証一部上場企業であり、2018年度の売上高は215億円。
特徴②:創業以来右肩上がりの成長を続けています。
また、元々手堅い事業として不動産物件管理を中心とした事業を展開していたこともあり、不動産物件の管理に定評があります。
特徴③:居住用マンションを販売している
プロパティエージェントでは、居住用マンションおよび投資用マンションの両方を販売しています。
土地の仕入れからマンションの企画・設計・開発・販売・管理までの全工程に携わることで、他社にない強みを有しています。
居住用マンションに関しては、新築物件を中心とした品質の高いマンションの開発や販売、管理を通じて安定した収益を確保しています。
投資用マンションに関しては中古物件の仕入れも行なっており、加工・販売することで多くの収益を生み出しています。
特徴④:高い顧客満足度を誇っている
プロパティエージェントでマンションを購入した顧客の満足度は非常に高く、企画販売や管理の手腕に定評があることがわかります。
運営する投資用物件の入居率は99パーセント以上を維持しています。
株式会社アイ・エヌ・ジードットコムによる「2018年度投資向けマンションデベロッパーに対するオーナーの意識調査」でも、「満足度の高いデベロッパー」として、3年連続で顧客満足度総合第1位に選ばれるという実績を残しています。
不動産投資プラットフォーム「PAファンディング」の概要
出典:PAファンディング
プロパティエージェントが開始する新事業の一つに、不動産投資型クラウドファンディングサービスの「PAファンディング」があります。
PAファンディングはどのようなサービスを投資家に提供するのか、2019年9月現在で明らかになっている情報から読み解いていきます。
不動産投資型クラウドファンディングサービス
PAファンディングは、不動産投資型クラウドファンディングです。
不動産投資型クラウドファンディングとは、不動産特定事業協同法に則って運営される投資手法です。
インターネットを通して不動産会社が提供する共同事業に、個人投資家が出資者になることができる仕組みです。
少額での不動産投資が可能
具体的には、投資家目線からすれば少額からの不動産投資が可能になります。
例えば、5,000万円の投資用マンションは、数100万円単位の大きな頭金が必要だったり、ローンを組めなかったりなどして個人で購入することはなかなか難しいです。
しかし、不動産投資型クラウドファンディングで5,000万円のマンションを購入する案件の場合、投資家は1万円や10万円といった少額からの投資が可能です。
そして、投資した金額に応じて運用益を得ることができるのです。
利回り5パーセントの案件に10万円を投資した場合、利回りに相当する運用益の5,000円が分配されるのです。
不動産を所有せずに不動産投資が可能
また、不動産物件を直接購入・運営しないで済む点もメリットの一つです。
登録免許税や不動産取得税を支払う必要はなく、管理会社とのやり取りなども発生しません。
また、購入時のコストをゼロにするだけではなく、運用時の労働時間も削減するなど、投資家には大きなメリットがあります。
最近では、GAテクノロジーのRENOSY(リノシー)やブリッジシーキャピタルのCREAL(クリアル)といった、不動産投資型クラウドファンディングサービスが数多く登場しています。
その流れに乗って、プロパティエージェントも「PAファンディング」という不動産投資型クラウドファンディングサービスを開始したと考えられます。
サービス開始は2019年秋を予定
投資家の方にとって、PAファンディングがいつ頃から開始されるのかは気になるところでしょう。
サービスの開始は、当初に予定された2019年の夏よりもややずれ込む見通しです。
2019年の秋から冬にかけ、正式にサービスが開始されると思われます。
事前準備サイトがオープン
現在、プロパティエージェントは「PAファンディングの」事前準備サイトを以下のアドレスに公開しています。
https://funding.propertyagent.co.jp/
サイトから把握できることは、1万円からの投資が可能であることだけです。
具舘行にサービスの詳細は明らかにされていません。
メールアドレスで登録可能
PAファンディングの事前登録サイトは、メールアドレスだけで登録が可能です。
今から上記サイトに登録しておけば、定期的に情報を受取ることができ、サービスが開始されたら迅速な投資が実現するでしょう。
PAファンディングのサービス内容を予想
2019年9月現在、詳細は明らかになっていないPAファンディングですが、サービスの内容を他社の事例などをもとにして予想してみましょう。
【告知済み】1万円からの不動産投資
すでに告知されている内容としては、1万円からの不動産投資が可能であることです。
他の不動産投資型クラウドファンディングサイトを見ても、少額からの投資を謳う会社の最低投資金額は1万円からが多いようです。
幅広い層、特に若年層の投資家を取込むことを狙っていると考えられます。
マンション関係の不動産クラウドファンディング
また、プロパティエージェントが扱うのは基本的に区分マンションです。
そのため、取扱う物件は区分マンション関係が中心になると考えられます。
都心の区分マンションの場合、平均的な利回りは4パーセントから7パーセントです。
PAファンディングの利益を考えれば、提供される案件の利回りはこの水準よりもやや低いものになるでしょう。
ただし、プロパティエージェントは東証一部の上場企業として、取引先の会社や物件の仕入先が多数存在します。
マンション以外にもアパートやホテル、シェアオフィスといった案件を取扱う可能性があります。
小口投資家を集めて顧客を拡大する狙いか
では、なぜ不動産会社がこのような「不動産投資型クラウドファンディングサービス」を始めるのでしょうか?
狙いの一つは、投資家の名簿を集めることだと考えられます。
不動産投資型クラウドファンディングでは物件情報の詳細が公開され、利回りや収益性のラインが妥当であるかを確認してから投資することができます。
また、不労所得を得たいと思っている投資家には、大変人気があります。
例えば、GAテクノロジーズの「RENOSY(リノシー)」は、案件の募集時に「当たり抽選制度」を導入していますが、倍率が10倍以上と高い人気を誇ります。
人気が高い不動産投資型クラウドファンディングサービスを提供することで、多数の投資家をサイトに誘導し、それから登録という流れを作ることができます。
不動産投資型クラウドファンディングサービスは、投資家を集めることも、投資家に対して一般のマンションを販売することもできます。
こういった二重のメリットが不動産投資型クラウドファンディングサービスに存在するのです。
まとめ
プロパティエージェントが運営する「PAファンディング」は、2019年9月現在はサービスの詳細は明らかにされていません。
また、スケジュールもやや遅れ気味であるため、全貌が明らかになるのはもう少し先になると考えられます。
東証一部上場企業の大企業が不動産投資型クラウドファンディングに乗出すことは、「ソーシャルレンディング」や「不動産投資型クラウドファンディング」のさらなる活性化にもつながることでしょう。
より多くの企業が参入すれば、投資家には選択肢が増えて不労所得を得るチャンスが到来します。
まずは事前登録サイトにメールアドレスを登録し、いつ頃PAファンディングのサービスが開始されるのか、そして、一体どのようなサービスになるのか情報収集してみてはいかがでしょうか?