ソーシャルレンディングと同じように、投資額に応じて一定の利回りが毎月配当金として支払われる投資手法である「不動産投資型クラウドファンディング」。
情報の透明性がソーシャルレンディングよりも高いこともあり、ソーシャルレンディングと同様、今ではそれ以上ともいえる人気を得ています。
最近では大手不動産会社の不動産投資型クラウドファンディング投資サービスへの参入もあり、投資家からの注目も高まっています。
そして、2019年10月から東証一部上場企業の不動産会社「株式会社インテリックス」による不動産投資型クラウドファンディングサービス「X-Crowd(エックスクラウド)」がスタートしました。
同じく、東証一部上場企業である穴吹興産株式会社が運営する「ジョイントアルファ(Jointo α)」という不動産投資型クラウドファンディングサービスがスタートしています。
2018年まではベンチャー企業を中心としたIT関係の会社による不動産投資型クラウドファンディングサービスが中心でした。
しかし、2019年に入り、大手不動産会社の運営による不動産投資型クラウドファンディングサービスへの参入が増えています。
不動産投資型クラウドファンディング投資が、不動産業界からも大きな注目を浴びていることが分かってきます。
まずは、そのX-Crowd(エックスクラウド)の投資先としての魅力や内容について紹介していきます。
目次
X-Crowd(エックスクラウド)の運用元の概要
出典:X-Crowd(エックスクラウド)
X-Crowd(エックスクラウド)を運営する株式会社インテリックスは、東証一部上場企業です。
会社概要を確認しましょう。
会社名 | 株式会社インテリックス |
---|---|
設立 | 平成7年7月17日 |
所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-12-19東建インターナショナルビル11F |
資本金 | 22億5,300万円 |
代表者 | 代表取締役社長 山本卓也 |
従業員数 | 連結312名、単体219名(2019年5月末現在) |
売上高 | 435億0,700万円(2018年度) |
営業利益 | 15億6,000万円(2018年度) |
事業内容 | 不動産売買・不動産賃貸業・不動産コンサルティング |
許認可資格 | [宅地建物取引業者免許]国土交通大臣(4)第6392号
[不動産特定共同事業者許可]東京都知事第97号 |
所属団体 | 一般社団法人リノベーション協議会
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会 一般社団法人不動産流通経営協会 一般社団法人全国住宅産業協会 一般社団法人不動産証券化協会 |
X-Crowd(エックスクラウド)の案件の特徴
それでは、X-Crowd(エックスクラウド)の案件の特徴を見ていきましょう。
案件の特徴①:地方の不動産開発案件に分散投資できる
X-Crowdでは、取り扱い案件の約半数を日本の地方創生に関わる不動産案件にするとしています。
第1号案件として予告されているのは、京都の珠数屋町の物件を対象とした案件です。
都心の不動産開発案件は手堅い側面があるものの、利回りの面では物件価格が高いためどうしても低めになってしまいます。
しかし、地方であれば不動産を格安で取得することがまだまだ可能です。
高い利回りや豊富なバリエーションの開発案件など、特徴のある案件の提供を行うことができるでしょう。
案件の特徴②:リノベーション案件が多い
X-Crowd(エックスクラウド)の案件は、2019年10月現在、詳細に公開されているわけでありません。
しかし、ホームページでは運営元である株式会社インテリックスは、リノベーション実績が大変に豊富であるとしています。
X-Crowd(エックスクラウド)の案件の多くは、不動産を購入し、リノベーション実施後に転売を行い、利益を得るビジネスモデルになる可能性が高いと言えます。
単に都心のワンルームマンションを購入し転売するだけではなく、格安マンションを購入し、リノベーション後に価値を高めて売却で高い収益を得るといった案件が登場しそうです。
X-Crowd(エックスクラウド)の良い口コミ・評判
X-Crowd(エックスクラウド)はどのような評判を投資家から獲得しているのでしょうか?
口コミや評判について探ってみました。
良い口コミ・評判①:東証一部上場企業が運営している
X-Crowd(エックスクラウド)の評判を見ていく中で、最も目立っていたのが東証一部上場企業の運営だということです。
不動産投資型クラウドファンディングに投資する際に、投資家がまず考えるリスクは運営元のコンプライアンスや倒産の起こりにくさでしょう。
株式会社インテリックスは創業20年以上の歴史を持っており、決算の数字を見てみると何期も連続し黒字化を達成しています。
東証一部に上場を果たしており、外部の審査や監査なども受けています。
つまり、法令遵守意識も未上場企業に比べて高いと考えられます。
そのため、簡単に倒産したり、投資家に不利益をもたらすような不祥事を起こすリスクは、低いと考えられるでしょう。
ただし、東証一部上場企業でも問題が起こる可能性はないわけではありません。
あくまで可能性が低いという認識でいましょう。
良い口コミ・評判②:不動産小口化投資の運営実績がある
インテリックスでは、不動産投資型クラウドファンディングより前に「アセットシェアリング」という不動産小口投資ファンドの運営を行っています。
これは、一口100万円からの投資が可能という不動産小口投資ファンドです。
不動産投資型クラウドファンディングよりも投資に必要な金額は多いですが、それでも自分で不動産投資物件を購入するよりも手軽に不動産投資すること可能です。
そのため、多くの投資家から支持を受けています。
株式会社インテリックスは、不動産投資型クラウドファンディングに近いサービスの運営実績があることがわかります。
アセットシェアリングの運営ノウハウを、X-Crowd(エックスクラウド)の運営にも活かせることでしょう。
アセットシェアリングのホームページを見てみると、物件のバーチャル内覧もできるなど、非常に詳細な情報が公開されています。
X-Crowd(エックスクラウド)においてはまだ案件が公開されていませんが、正式な案件募集の暁にはアセットシェアリング同様の豊富な情報が提供されるものだと考えられます。
X-Crowd(エックスクラウド)の悪い口コミ・評判
不動産投資型クラウドファンディングは、投資である以上リスクを常に考えておかなければなりません。
X-Crowd(エックスクラウド)に不安を持つ方はどのような点を懸念しているでしょうか。
悪い口コミ・評判①:詳細がまだわからない
X-Crowd(エックスクラウド)は2019年10月7日(月)から会員登録を開始したばかりです。
そのため、投資案件の詳細はまだ明らかになっていません。
それだけに、投資をして良いのかどうか悩んでいる投資家が多いようです。
なお、会員登録自体は無料で行うことができます。
とりあえず会員登録をしておき、具体的な案件の詳細が明らかになってから投資するか否かを判断しても特にリスクはありません。
悪い口コミ・評判②:利回りがあまり高くない
2019年11月から募集予定の京都珠数屋町の案件の予定利回りは3パーセントとなっています。
単純な利回りで見れば残念ながら、あまり高い利回りではありません。
利回りを追求する投資家にとっては物足りない数字となる可能性もあります。
それでも、第1号案件として、失敗しにくい手堅い案件を提供しているとも言えます。
今後、2号案件・3号案件が公開された際の内容に期待が高まります。
悪い口コミ・評判③:最低投資可能金額が高い
現時点でホームページなどで公開されている情報を見ると、X-Crowd(エックスクラウド)の最低投資可能金額は10万円からとなっています。
1万円から投資できる不動産投資型クラウドファンディングサイトもある中で、10万円の最低投資可能金額はやや高いと感じるかもしれません。
毎月コツコツと、給料から投資用資金を捻出していきたい方には、ハードルがやや高いかもしれませんね。
毎月の給与ではなく、ボーナスを投資に回す形になるでしょう。
まとめ:X-Crowd(エックスクラウド)の総評
X-Crowd(エックスクラウド)の公開されている情報は、2019年現在それほど多くありません。
優先劣後方式を採用しているのかも現段階では明らかになっていません。
2019年10月現在公開されている案件を見る限り、地方創生に関する不動産案件が中心であり、第1号案件の利回りは3パーセント、そして最低投資可能金額は10万円というところまでわかっています。
単純な投資の条件で見れば、他の不動産投資型クラウドファンディングよりもやや物足りないと感じる側面があるのも事実です。
ただし、インテリックスという東証一部上昇企業が運営しているという安心感は、投資家に評価されています。
また、すでに小口投資型不動産投資商品の運営実績もあります。
X-Crowd(エックスクラウド)には、ベンチャー企業が運営する不動産投資型クラウドファンディングサービスより、問題発生時の対応力や倒産の起こりにくさなどを期待したいところです。
今後公開される案件の情報をチェックするために、まずは無料投資会員登録を行ってみてはいかがでしょうか?