沖縄発のソーシャルレンディングサイト「ポケットファンディング」は、他のソーシャルレンディング会社にはない独自性の強い案件を持っています。
今回は、その中で特に独自性の高い「軍用地担保案件」の内容を詳しく説明します。
目次
ポケットファンディングの概要・特徴
出典:ポケットファンディング(Pocket Funding)
ポケットファンディングは、ソーシャルバンクZAIZEN株式会社が運営するソーシャルレンディングサイトです。
主に沖縄の不動産開発に関するソーシャルレンディング案件を取り扱っています。
関連会社として財全ソリューション株式会社があります。
ソーシャルバンクZAIZEN株式会社が第二種金融商品取引業登録事業者、財全ソリューション株式会社が貸金業登録を行っています。
まずは、ポケットファンディングの概要および特徴について解説しましょう。
概要・特徴①:本社が沖縄にある唯一のソーシャルレンディング会社
ポケットファンディングの運営元である「ソーシャルバンクZAIZEN」の本社は、沖縄県那覇市にあります。
ほとんどのソーシャルレンディング会社が東京に本社を構える中、沖縄県に本社を持つソーシャルレンディング会社はポケットファンディングのみです。
概要・特徴②:沖縄の案件を得意にしている
ポケットファンディングが提供する案件の大半は、沖縄県内の不動産案件です。
2019年現在、沖縄は観光客の増加や、人口の自然増により地価が上昇傾向にあります。
経済成長も著しいものがあり、日本の中でも好況に沸く地域だと言えます。
東京や大阪、名古屋の3大都市圏以外でこれだけ景気が良く、不動産投資が活況を呈しているのは、沖縄だけとも言えるでしょう。
ポケットファンディングはその好況に沸く、沖縄県内の不動産開発案件を多く扱っています。
概要・特徴③:不動産案件が中心で実績も確かなものがある
ポケットファンディングの案件は不動産案件が中心ですが、2017年夏のサイト運営開始から、これまで一度も返済遅延や貸し倒れを発生させたことがありません。
累計募集金額は13億円強とそれほど大きな規模ではありませんが、実績を着実に積み重ね投資家の信頼を獲得しています。
最近は募集を行うとすぐに投資金額の上限まで達してしまうほどの人気を獲得しています。
ポケットファンディングの軍用地ファンド
出典:ポケットファンディング(Pocket Funding)
ポケットファンディングでは、過去に何度か軍用地を担保に設定した案件を募集しています。
直近で募集が行われた軍用地担保案件、過去に募集された案件それぞれについて詳しく解説していきましょう。
直近の募集案件
直近の軍用地担保案件では、2019年12月にPF軍用地担保ファンド13号、2019年11月にPF軍用地担保ファンド12号の募集が行われました。
案件の内容は、軍用地を所有する不動産事業者に対し事業資金を融資するものです。
不動産が所有する軍用地が担保に設定されており、貸し倒れが起きた際にはこの軍用地を売却して返済を行います。
いずれの案件も、募集金額は100万円台と小さめです。
利回りは13号が2.5パーセント、12号が4.5パーセントです。
そして、担保である軍用地は詳細な担保評価額が記載されています。
ただ、住所までは明らかにされておらず、融資先の企業名も匿名です。
過去の募集案件
2019年12月の13号案件、11月の12号案件の募集前にも、1号から11号ファンドの募集が行われていました。
PF軍用地担保案件1号が募集されたのは2018年3月です。
それ以降、1ヶ月から2ヶ月に一案件のペースで募集が行われており、利回りも高い時は7パーセント超えというものがありました。
最近は利回りも落ち着いていますが、それでも5パーセント前後の水準以上の利回りを確保できている案件が多数です。
ポケットファンディングでもこちらの軍用地担保案件には力を入れており、同社のブログ内でこの案件の魅力を説明しています。
「沖縄の軍用地投資の魅力」という記事から一部抜粋します。
沖縄県には特殊な投資商品があります。購入すると地料がもらえ、利回り約2%前後で運用され、価値は毎年上昇しています。また、評価額が低く、税金も安い。よって相続対策にも利用されます。それは軍用地と呼ばれ米軍専用施設として収用されている土地です。日本国の米軍専用施設面積の約74%が沖縄に集中しています。
出典:ポケットファンディングホームページマネーブログ
軍用地とは
では、ここで「軍用地」とは一体どのようなものなのかについても触れておきましょう。
軍用地とは、国が米軍の施設や米国(アメリカ)軍人の住居用に貸している沖縄県内の土地を指します。
米軍が基地や軍人の住居に利用している土地
沖縄県内には米軍基地があり、その米軍基地は当然ながら日本の国土を利用しています。
日本全国の米軍基地の74パーセントが沖縄県内にあります。
国が民間人の所有する土地を賃料を支払って借り受け、その土地を米軍に無償で貸し出しています。
また、基地だけではなく、基地に関連する店舗などの施設、そして米軍の軍人の居住地なども軍用地に含まれます。
個人が購入した土地を日本が借り米軍が利用している
軍用地の最大の特徴は、賃料を国が支払ってくれる、そこに尽きるでしょう。
賃借先は日本国ですから、これ以上信用のおける組織は他にはないと言えるほどです。
国が「お金がないので分譲地の賃料を支払えない」という話はほぼありませんし、実際に軍用地の賃料支払で、そのような訴訟が起きたこともありません。
賃貸人としては、大変安心できる貸出先です。
そして、そのような手堅い賃借人がいる不動産が担保に設定されていれば、ソーシャルレンディングの案件として投資する側の信頼性も高くなります。
ポケットファンディングの軍用地担保案件が魅力の理由
では、ポケットファンディングの軍用地担保案件は、なぜ魅力的だと言えるのでしょうか?
主に次の2点がソーシャルレンディング投資家にとって魅力的だと言えるでしょう。
理由①:担保に軍用地が設定されているので担保価値が高いから
ポケットファンディングの軍用地担保案件の特徴は、その名前のとおり融資案件の担保に軍用地が設定されている点です。
軍用地が担保になっているため、万が一貸し倒れ起きたとしてもその軍用地を処分することで資金を回収できます。
LTV(※)は75パーセントに設定されており、国が安定して賃料を支払ってくれる軍用地であれば、担保を処分する事態に陥っても、想定通りの価格で売れる可能性が非常に高くなります。
※Loan to Value。「総資産有利子負債比率」のことで、物件の資産価値に対する負債の割合(負債比率)のこと。
理由②:利回りが水準以上だから
もう一つの魅力が利回りの高さです。
LTVが75パーセント、そして賃料の確実性と換金性が非常に高い軍用地が担保に設定されていながらも、ポケットファンディングの軍用地担保案件の利回りは5パーセント前後です。
軍用地として運用されている土地を直接購入する「軍用地投資」という不動産投資もあり、その場合の平均的な利回りは2パーセント前後だと言われています。
しかし、ポケットファンディングの軍用地担保案件なら利回りが5パーセント前後と、直接軍用地を購入して不動産を投資を行うよりも利回りが高いのです。
その利回りの高さと投資案件としての安全性の両方を兼ね備えているのが、ポケットファンディングの軍用地担保権の魅力です。
ポケットファンディングの軍用地案件に対する見解
最後に、ソーシャルレンディングオタクである筆者がポケットファンディングの軍用地案件に関する独自の見解をお伝えしましょう。
ポケットファンディングの軍用地担保案件の最大の魅力は、収益性と担保としての信用性です。
なんと言っても国が賃料を支払ってくれる土地が担保ですから、これ以上ない安全性だと言えるでしょう。
唯一リスクがあるとすれば、国が軍用地としての借り受けを止めてしまことです。
ただし、それでも沖縄の土地の値段は全体的に上昇しています。
担保の軍用地の所在地をきちんと把握し、その土地が那覇市の中心地などであれば、仮に軍用としての運用がなくなったとしても資産価値に問題はないでしょう。
市街地から遠く離れた軍用地の場合は、ややリスクがあります。
可能であれば、担保である軍用地の所在地がどこなのかも確認しましょう。
ただ、軍用地として賃貸契約を解除する場合でも、1年から2年前に事前告知が行われます。
ポケットファンディングのソーシャルレンディング案件の「運用期間は1年前後となっているため、急に案件の運用中に軍用地の賃貸契約が解除されるケースは、非常に少ないでしょう。
まとめ
ポケットファンディングの軍用地担保案件は、担保としての信用性が非常に高いと言える案件です。
利回りも軍用地をそのまま投資対象として運用するよりも高く、収益性と信用性の両面で優れたているという同社の案件の中でも特に秀でた特徴があります。
案件数、金額ともにそれほどの規模ではないだけに、ポケットファンディングに口座を開設しておき、いつ軍用地担保案件の募集があってもすぐに投資できるようにしておきましょう。
そうすればソーシャルレンディング投資で確実性の高い投資先を、確保できます。