目次
オーナーズブックの特徴
まず、OwnersBook(オーナーズブック)というソーシャルレンディングサイトの特徴について確認しておきましょう。
オーナーズブックに投資して良いのかどうかを判断する材料の一つになります。
- 東証マザーズ上場企業が運営
- 全て不動産関連の融資案件
特徴①:東証マザーズ上場企業が運営
オーナーズブックの運営元は、株式会社ロードスターキャピタルです。
株式会社ロードスターキャピタルは、東証マザーズに上場している企業です。
2017年に東証マザーズに上場を果たしました。
株式市場への上場にあたっては、その会社の資本力や監査体制、反社会勢力との交際など細かい審査が行われます。
株式会社ロードスターキャピタルは、上場にあたっての審査を通過している信頼がおける企業だと言えるでしょう。
特徴②:全て不動産関連の融資案件
オーナーズブックが取り扱う案件は、すべて不動産関連の融資案件です。
これは、サイト運営元の株式会社ロードスターキャピタルが不動産の売買や開発を主な事業としているからです。
不動産に非常に強いソーシャルレンディング会社なのです。
そして、全ての案件に不動産担保が設定されています。
そのため、たとえ貸し倒れが起きたとしても、不動産を売却すれば資金の大半を回収できます。
したがって、貸し倒れリスクに強いソーシャルレンディング会社だと言えます。
オーナーズブックの海外案件の特徴
では、OwnersBook(オーナーズブック)が実際に取扱っている海外案件の特徴を見てみましょう。
投資家にとってどういったメリットがあるのかを検討する材料になりますよ。
- アメリカの非上場REITへの投資案件
- 出資額は50万円~450万円
- 運用期間が5年以上
- 米ドル建てで運用される
海外案件の特徴①:アメリカの非上場REITへの投資案件
オーナーズブックが投資家に対して提供している海外案件は、アメリカの非上場REITへの投資案件の1件のみです。
こちらは、2019年の11月に約5億円の募集が行われました。
REITは不動産を証券化した投資であり、ソーシャルレンディングと同じように所有していれば定期的に配当金が支払われます。
そのためソーシャルレンディングと同じ感覚で、投資することができます。
海外案件の特徴②:出資額は50万円~450万円
オーナーズブックのアメリカ非上場REITへの投資案件は、最低出資額が50万円、最大出資額は450万円となっています。
オーナーズブックが取り扱う他の案件と比較すると、最低出資額が大きいことがわかります。
また、投資金額の上限が設定されていることも特徴です。
投資にあたっては、ある程度まとまったお金を用意できる人でないと難しい金額でしょう。
海外案件の特徴③:運用期間が5年以上
当該案件で最も特徴的であることは、運用期間62ヶ月と5年以上だと長い点です。
ソーシャルレンディング投資は、運用期間中は自由にお金を引き出したり、投資をキャンセルしたりすることができません。
その意味で、長期間の運用案件は資金を拘束されるリスクにつながります。
海外案件の特徴④:米ドル建てで運用される
当該案件は、米ドル建てで運用されます。
日本円で投資した後、そのお金がいったん米ドルに両替されREITに投資されるのです。
そして、投資家に償還される時も米ドルで戻ってくる形です。
オーナーズブックの海外案件に投資するメリット
投資家の視点から、OwnersBook(オーナーズブック)の当該海外案件に投資するメリットについて考えてみましょう。
大きく分けて、次の4つのポイントがありそうです。
- 成長著しいアメリカ市場に投資できる
- 利回りが高め
- 為替差益を狙える
- 分散投資が行える
メリット①:成長著しいアメリカ市場に投資できる
まず、アメリカ市場に投資できるという点が大きなメリットです。
アメリカのニューヨーク株式市場ダウ平均値は、2020年に入って過去最高を記録しているなど、成長が著しいです。
そういった成長を続けている市場に投資すれば、REITも値上がりする可能性が高く、投資が成功する可能性は高くなります。
日本の株式市場の平均が過去最高を記録したのは1989年12月29日の 38,957円、もう30年以上前です。
2020年1月現在は残念ながら2万円台であり、過去最高値には到底及ばない水準です。
日本と市場と比べればアメリカの株式市場は成長が進んでおり、アメリカの経済市況は好況だと言えます。
メリット②:利回りが高め
当該非上場REITの投資案件の利回りは、5パーセントを超えています。
オーナーズブックの投資案件は、基本的に利回り3パーセントから4パーセント台が多いです。
そのため、オーナーズブックの他の案件と比べると高い利回りが提供されています。
メリット③:為替差益を狙える
当該案件は米ドル立て運用されるため、為替相場の変動によっては為替差益を狙うことができます。
例えば、2020年1月の米ドルの相場は110円前後です。
仮に440万円を投資した場合、その440万円は4万ドルに両替されて運用されます。
そして、62ヶ月後運用が終わった時、もし1ドルが120円になっていれば、
- 4万ドル=4万×120円=480万円
になります。
つまり、ソーシャルレンディング投資の配当益だけではなく為替の変動による利益(為替差益)を狙うことができます。
メリット④:分散投資が行える
ソーシャルレンディングのリスク対策の一つとして、分散投資があります。
さまざまなソーシャルレンディング会社に投資することで、会社の倒産リスクや案件リスクを軽減します。
当該案件のように、日本だけではなくアメリカで運用される案件に投資すれば、国の分散投資も可能になります。
仮に日本国内が不況になった発場合でも、アメリカの経済が影響を受けなければ、この案件で損失が発生する可能性は低いでしょう。
国の分散投資も、ソーシャルレンディング投資のリスク対策のために有効です。
オーナーズブックの海外案件に投資するデメリット・リスク
OwnersBook(オーナーズブック)の海外案件は、投資である以上リスクもデメリットもあります。
できるだけ損失を発生させないためには、デメリットやリスクについても詳しく知っておく必要があります。
- 運用期間が非常に長い
- 最低投資金額が高い
- 為替差損の可能性がある
デメリット・リスク①:運用期間が非常に長い
この案件の最大のデメリットは、運用期間が62ヶ月と非常に長いことです。
つまり、5年以上にわたって自分が投資した資金を自由に動かすことができないということです。
この間に、アメリカの経済不況が発生する可能性は十分に考えられます。
また、何らかの事情で自分でお金を引き出す必要が生まれるかもしれません。
そんな場合であってもキャンセルできないため、62ヶ月間ずっと資金を拘束されてしまうのです。
デメリット・リスク②:最低投資金額が高い
最低投資金額が高い点は、投資初心者にとってはデメリットになります。
50万円を用意しなければならないため、あまり貯金がない人や収入に余裕がない人は簡単に投資できるものではありません。
ただ、資金力に余裕にある人にとっては大したデメリットではないでしょう。
デメリット・リスク③:為替差損の可能性がある
米ドル建て案件であるので、為替差益が発生する可能性もありますが、同時に「為替差損」が発生する可能性もあります。
為替差損とは、為替相場の変動により元本の損失が発生することです。
先ほどの例と同じように、440万円を4万ドルにして投資したとします。
案件の運用終了後、もし1ドルが100円になっていた場合、
- 4万ドル=4万×100円=400万円です
投資元本は440万円なのに、両替の結果400万円に減ってしまえば40万円もの損失です。
せっかく配当で利益が出ていても、その利益を帳消しにしてしまう可能性もあります。
【総評】オーナーズブック海外案件は投資の価値あり?
OwnersBook(オーナーズブック)の海外案件は、利回りの高さ、経済好調なアメリカ市場に投資できるというメリットがあり、分散投資先としても役立ちます。
最低投資金額の高さは、ある程度資金力のある人にとっては気にならないでしょう。
一方、慎重に考えるべきは、62ヶ月という運用期間の長さです。
2020年現在、経済が活況に沸いているアメリカですが、これから先中国との経済戦争、中東のとの紛争などが起こる可能性があります。
その場合、経済がどうなるかは誰にもわかりません。
62ヶ月間という長期間、安定した収入が入るというメリットはありますが、少し運用期間が長すぎる感は拭えません。
資金に余裕がない人にとっては、避けた方が無難だと言えるでしょう。
まとめ
OwnersBook(オーナーズブック)の海外案件は、運用期間が大変長い案件です。
そのリスクを承知の上で、長期間安定投資を求める人には向いています。
まずはオーナーズブックについてよく確認してから、投資を検討してみても良いでしょう。