ソーシャルレンディングの大手サイトである「Crowd Bank(クラウドバンク)に関心がある方は、利用するための手数料も知っておきたいですよね。
いくら投資で高い利益を上げることができても、手数料がそれよりも高くついてしまったら、損失が出てしまうからです。
Crowd Bank(クラウドバンク)はほとんどの手数料が無料で、低コストで使えるソーシャルレンディングなので、コスト面が心配な方にもおすすめです。
この記事では、Crowd Bank(クラウドバンク)の各種手数料について解説し、入金手数料を無料にする方法や確定申告で支払いすぎた手数料や税金の一部について還付を受ける方法について解説していきます。
目次
Crowd Bank(クラウドバンク)の手数料一覧
Crowd Bank(クラウドバンク)の手数料は、他のソーシャルレンディング会社と同様にほとんどが無料となっています。
各種手数料を一覧にまとめると、以下の表のとおりです。
会員登録 | 無料 |
---|---|
口座開設 | 無料 |
口座維持 | 無料 |
投資申し込み | 無料 |
分配金支払い | 無料 |
入金 | 即時入金サービスは無料、通常入金は投資家負担 |
出金 | 日本円は無料、米ドルは投資家負担 |
退会 | 無料 |
両替 | スプレッドあり |
中でも注目したいのが、出金手数料が無料であることです。
他のソーシャルレンディング会社だと、出金は有料のことが多いので、Crowd Bank(クラウドバンク)の大きなメリットと言えます。
なお、両替に関しては手数料はかかりませんが、スプレッドがあることに注意する必要があります。
それぞれの手数料について詳しく解説していきましょう。
会員登録・口座開設の手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)に会員登録をして口座を開設する際に、手数料はかかりません。
無料で登録や口座開設ができるので、実際に投資するかどうかは登録してから考えるという方もいます。
まずは会員登録・口座開設を行い、魅力的な案件が出てきてから投資を検討するので問題ありません。
口座維持手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)の口座を開設した後、維持するための手数料も無料です。
口座を開設したものの、投資をせずにずっと放置している人でも手数料はかかりません。
ただし、資金を口座に預けて約2ヶ月放置していた場合、投資家の銀行口座などに強制的に資金が出金される場合があります。
約2ヶ月にわたってマイページへのログインが無い場合や、資金の入金が無い場合が該当します。
出金手数料が無料なので強制的に出金されても損をするわけではありませんが、約2ヶ月放置すると資金が払い戻されるので、覚えておきましょう。
投資申し込み手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)のファンドに投資を申し込む際も、手数料はかかりません。
投資信託や株式のような商品だと、申し込みや購入するときに手数料がかかるのが一般的ですが、Crowd Bank(クラウドバンク)ではファンドに申し込むときの手数料は無料です。
利益よりも手数料が高くつく手数料負けを心配しなくて良いので、投資家にとって使いやすいサービスです。
分配金支払い時の手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)では、分配金が入金されるときに差し引かれる手数料はなく、無料で受け取ることができます。
ただし、予定していた分配金よりも少ない金額の入金となっており、手数料が差し引かれたように感じることがあるかもしれません。
これは手数料ではなく、源泉徴収税が差し引かれているためです。
Crowd Bank(クラウドバンク)などのソーシャルレンディングによる分配金は雑所得であり、20.42%が源泉徴収されています(20%:所得税、0.42%:復興特別所得税)。
他の所得と合計して税額を算出し、Crowd Bank(クラウドバンク)で源泉徴収された税金が支払いすぎとなった場合、確定申告によって一部が還付される場合があります。
確定申告については後述します。
ただし、住民税はCrowd Bank(クラウドバンク)では源泉徴収されていません。
他の所得と合算して正しい住民税を算出して納付することで、還付された所得税よりも多くの住民税を支払う可能性はあります。
入金手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)には、「即時入金サービス」と「通常入金」の2種類の入金方法があります。
通常入金では手数料は投資家が負担しますが、即時入金サービスはCrowd Bank(クラウドバンク)が手数料を負担するため、即時入金サービスを使うことで投資家は手数料無料で入金することができます。
即時入金サービスとは、Crowd Bank(クラウドバンク)が提携している金融機関に投資家がインターネットバンキング口座を持っていれば利用できるサービスです。
24時間いつでも入金ができ、すぐにCrowd Bank(クラウドバンク)の画面に金額が反映されるので、「今すぐに投資を申し込みたいけど、入金するのを忘れていた」といったときにも便利です。
手数料は無料なので、Crowd Bank(クラウドバンク)では即時入金サービスを利用しましょう。
提携金融機関の口座をお持ちでない方は、通常入金でCrowd Bank(クラウドバンク)に入金することになります。
通常入金の場合、Crowd Bank(クラウドバンク)の銀行口座への振り込みとなるため、利用する金融機関が定める振込手数料がかかります。
ですが、多くの銀行が即時入金サービスに対応しているので、基本的には即時入金サービスが利用できる銀行で口座を開設し、無料で入金するのがおすすめです。
出金手数料
日本円を出金する場合、Crowd Bank(クラウドバンク)は出金手数料も無料です。
出金とは、Crowd Bank(クラウドバンク)の口座から銀行などの投資家の口座にお金を引き出すことです。
他のソーシャルレンディング会社では、出金手数料は有料なことが多いのですが、Crowd Bank(クラウドバンク)は無料で出金することができます。
参考までに、他のソーシャルレンディングの出金手数料を掲載しておきます(2021年3月時点)。
オーナーズブック | 300円(税別) |
---|---|
クラウドクレジット | 月1回まで無料、2回目以降700円(税別) |
SBIソーシャルレンディング | 無料 |
この表のように、出金にはお金がかかる場合がありますが、Crowd Bank(クラウドバンク)は無料で出金できます。
ただし、米ドルを出金する場合は手数料がかかります。
米ドルの出金は、出金先に指定する銀行によって以下の表のように異なります。
みずほ銀行 | 1,500円 |
---|---|
みずほ銀行以外 | 6,500円 |
また、金融機関によっては米ドルを受け取る際に、別途手数料が発生する場合があります。
米ドルをそのまま出金する場合、比較的高額な手数料がかかってしまいます。
両替時にかかるコストについては後述しますが、Crowd Bank(クラウドバンク)では米ドルのまま出金するのではなく、日本円に両替してから出金した方が得な場合もあります。
退会手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)を退会するときも、手数料はかかりません。
なお、口座に資金が残っている状態で退会する場合、残金が登録している口座に出金されますが、上述のとおり出金手数料は無料です。
退会や資金の払い戻しで手数料がかかり、お金が減ってしまうことはありません。
両替手数料
Crowd Bank(クラウドバンク)では米ドルで申し込む案件があるので、入金した日本円を米ドルに両替することができます。
両替手数料は無料ですが、両替する際の外貨の買値と売値には約0.6円の差(スプレッド)があり、このコストは投資家が負担します。
例えば、米ドルを日本円に両替するときのレートは1ドル=100円の場合、日本円を米ドルに両替するときのレートが1ドル=100.06円となります。
レートがまったく変動しなかった場合、日本円を米ドルに両替し、米ドルを日本円に両替し、また日本円を米ドルに両替し……と繰り返すほど、スプレッドのコストが高くついてしまいます。
したがって、コストを節約するためには、一度米ドルに両替したら米ドル建ての案件に申し込む際に使うことに決め、頻繁に両替をしないようにしましょう。
なお、上述のとおりCrowd Bank(クラウドバンク)の口座から米ドルを引き出すときは1,500円~6,500円の手数料がかかってしまいます。
金額によっては、0.6円のスプレッドを負担してでもCrowd Bank(クラウドバンク)で米ドルを日本円に両替した方が得な場合があります。
日本円の出金手数料は無料なので、出金したい米ドルが少額であれば、日本円に両替することも考えましょう。
ちなみに、Crowd Bank(クラウドバンク)には米ドルで入金することができません。
米ドル建ての案件に投資をするには、日本円をCrowd Bank(クラウドバンク)に入金してから両替しなければならず、必ずスプレッドのコストがかかってしまいます。
上述のとおり米ドルは出金手数料も高いので、コストが気になる方は米ドル建ての投資案件は避け、日本円で投資できる案件に絞るのも良いでしょう。
入金手数料を無料にする方法
上述のとおり、Crowd Bank(クラウドバンク)で入金するには、即時入金サービスと通常入金の2つがあります。
これら2つの方法それぞれについて、入金手数料を無料する方法を解説していきます。
即時入金サービスを利用する
即時入金サービスを利用すれば、入金手数料はCrowd Bank(クラウドバンク)の負担となり、投資家は無料で入金することができます。
即時入金サービスが利用できる提携金融機関の一部を抜粋して掲載しておきます(2021年3月時点)。
即時入金サービスが利用できる提携金融機関 |
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他にも、多くの銀行や労働金庫、信用組合、信用金庫、JAバンク、JFマリンバンクと提携しており、インターネットバンキングを利用している方は即時入金サービスを使うことができます。
提携金融機関の口座を持っているものの、インターネットバンキングを利用していない方は、インターネットバンキングの利用を始めることをおすすめします。
手数料無料の銀行を利用する
即時入金サービスの提携金融機関で口座を開設したくない方や、インターネットバンキングを利用したくない方は、通常入金を利用します。
通常入金では、利用している金融機関が定める振込手数料がかかってしまいます。
通常入金でも手数料が無料になるケースは、みずほ銀行のインターネットバンキングを利用するか、手数料が無料の銀行口座を利用するかです。
みずほ銀行のインターネットバンキングを利用する
Crowd Bank(クラウドバンク)の口座はみずほ銀行なので、みずほ銀行のインターネットバンキングから振り込む場合、手数料は無料です(2021年3月時点)。
通常入金で入金手数料を節約したいなら、みずほ銀行のインターネットバンキングを利用しましょう。
ただし、みずほ銀行の窓口やATMで入金する場合、振込手数料がかかってしまいます。
また、インターネットバンキングを利用するなら即時入金サービスが使えますし、あえて通常入金を使うメリットは小さいと言えます。
振込手数料が無料の銀行を利用する
他には、即時入金サービスの提携金融機関ではないものの、振込手数料が無料の銀行を使うことが考えられます。
例えばイオン銀行は提携金融機関ではないネット銀行です。
イオン銀行からみずほ銀行のCrowd Bank(クラウドバンク)の口座に入金する場合、他行あてとなるため振込手数料がかかりますが、条件を満たすと無料で振り込むことができます。
イオン銀行ではWAONの利用金額や投資信託の残高など、サービスの利用状況によってステージが分かれます。
最も高いプラチナステージの場合、1ヶ月で5回まで、他行あての振込手数料が無料になる特典を受けられます。
特典を利用すれば、Crowd Bank(クラウドバンク)への入金も無料で行うことができます。
なお、これは提携金融機関でどうしても口座を開設したくない人のための妥協案であり、非常にまわりくどいので積極的にはおすすめできません。
基本的には、提携金融機関で口座を開設し、即時入金サービスを利用するのがおすすめです。
手数料・税金を取り戻す方法
Crowd Bank(クラウドバンク)はほとんどの手数料が無料ですが、一部で入金手数料や出金手数料がかかる場合があり、手数料を低く抑えたいと思っている方も多いでしょう。
また、分配金が源泉徴収されており、想定していた利益を下回っているという方もいると思います。
このような手数料や支払いすぎている税金は、確定申告を行うことで取り戻せる場合があるので解説していきます。
確定申告で税金の還付を受ける
確定申告を行い、ソーシャルレンディングから得られた利益と使用した経費を正しく申告することで、支払いすぎた税金が還付される場合があります。
ソーシャルレンディングの利益は雑所得に該当し、給与など他の所得と合わせて総合課税方式で課税されます。
したがって、所得税の税率が20.42%を下回る場合、確定申告を行うことで正しい税率で税額が計算し直されるため、支払いすぎていた税金が還付されます。
課税所得が330万円以下となる場合は税率が20.42%を下回り、確定申告で税金が還付される可能性があります。
ただし、Crowd Bank(クラウドバンク)で源泉徴収されているのは所得税のみであり、住民税は源泉徴収されません。
所得に応じた住民税を納税する必要があるため、結果としては、還付される所得税よりも納付する住民税の方が高くなることもあります。
ソーシャルレンディングの経費の例
課税所得が小さいほど税金が少なくなるので、経費を計上して課税所得を少なくしましょう。
ソーシャルレンディングの経費として一般的に認められるものとしては、以下の例が挙げられます。
ソーシャルレンディングの主な経費 |
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以上のように、ソーシャルレンディングの取引のために支出した費用は、経費として計上することができます。
なお、「通信費の一部」はソーシャルレンディングの取引のために使用した部分のみで、ソーシャルレンディング以外の用途で使った通信費は経費として計上できません。
個人でソーシャルレンディングをやっている方は、プライベートでネットを使っている時間とソーシャルレンディングのために使っている時間の割合をおよそで構わないので算出し、ソーシャルレンディングの割合のみを経費に計上できます。
このように、利益から経費を差し引くことで課税される利益が少なくなり、税額を少なくすることができます。
税金を減らし、支払いすぎた手数料や源泉徴収税の一部を取り戻すことが可能です。
サラリーマンでも確定申告が必要な場合
サラリーマンの場合、会社で源泉徴収や年末調整が行われるため、自分では確定申告をしたことがない方もいらっしゃると思います。
自分で確定申告しなくて良い方も、雑所得が20万円を超えたら確定申告をしなければなりません。
ソーシャルレンディングは雑所得なので、経費を差し引いて残った利益が20万円を超える方は確定申告を行って、ソーシャルレンディングの利益や会社の給与などを申告しましょう。
なお、会社が年末調整をしてくれるサラリーマンで、ソーシャルレンディングを含む雑所得が20万円以下の方は、確定申告の義務はありません。
所得が高くて所得税の税率が高い方は、確定申告によってソーシャルレンディングの利益からさらに税金が差し引かれる可能性があり、あえて申告しない方を選ぶ方もいます。
まとめ
Crowd Bank(クラウドバンク)はほとんどの手数料が無料で使えるソーシャルレンディングです。
出金手数料も無料のサービスは少なく、低コストで使えるサービスなので、ソーシャルレンディングで投資を始めるならCrowd Bank(クラウドバンク)はがおすすめです。
口座開設したい方は、下の「サービスサイト」から行うことができますよ。