ソーシャルレンディングは1万円から投資ができるサービスが多いですが、もっと多く投資した方が良いのか迷ってしまう方も多いものです。
自分にとって最適な投資額がいくらなのかは、簡単にはイメージしにくいものです。
実は、自分にとって最適な投資額はたったの3ステップで簡単に決めることができます。
この記事では簡単な投資額の決め方や、ソーシャルレンディングを使う投資家の平均投資額を紹介していきます。
ソーシャルレンディングを始める前に、どれくらいの資金が自分にとってちょうど良いのか考えてみましょう。
目次
筆者プロフィール
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持つ、金融機関出身のフリーライターです。
投資歴は4年、運用資産は1,000万円に突入し、毎月約2万円以上の不労所得が入ってくるようになりました。
読者の方々の老後の豊かな暮らしや早期リタイアをサポートするため、金融や投資の記事を多く執筆しています。
筆者のソーシャルレンディングの投資額は30万円ほどですが、最初は1万円から始めました。
この記事では、ソーシャルレンディングを使っている投資家の平均投資額などのデータも用いながら、投資額の決め方を解説していきます。
ソーシャルレンディングの投資額データ
ソーシャルレンディングにどれくらい投資するか迷っているとき、他の人の投資額やサービスごとの最低投資額が気になるもの。
自分の投資額を決めるときに参考になる最低投資額と平均投資額について確認していきましょう。
最低の投資額はいくら?
ソーシャルレンディングサービスの最低投資額は、1万円に設定している会社が多いです。
1万円から投資ができるサービスは次のとおりです。
もっと少ない金額で投資をしたいと思う方には、Funds(ファンズ)がおすすめです。
Funds(ファンズ)は1円から投資ができるソーシャルレンディングなので、1,000円や100円といったより少額で投資したい人も使うことができます。
以上のように、ソーシャルレンディングの最低投資額は1万円に設定している会社が多いです。
これから投資を始める方も、1万円以上を投資資金として準備しておくと良いでしょう。
平均の投資額はいくら?
SBIソーシャルレンディングが投資家1人あたりの平均投資額を公表しており、2020年10月末時点で平均投資額は253万円となっています。
SBIソーシャルレンディングで運用中の投資家は約2万人もいます。
少額で運用したい人から大金を運用したい人までさまざまな投資家がおり、平均投資額が253万円と高くなっていると考えられます。
また、不動産事業への融資ができるレンデックス(LENDEX)が2020年9月に公開したブログによると、1案件あたり1人の投資家が投資する金額は平均35万円前後になっているそうです。
ただし、1つの案件に数百万円を投資する人もいれば、2万円から5万円といった少額で投資する人もおり、金額は投資家によって大きくことなり、平均ほどの金額を投資しているわけではないと断っています。
以上のように平均投資額のデータを見ると、ソーシャルレンディングでの平均投資額は数十万円から数百万円になります。
投資家によって投資金額は大きく異なり、大金を投資できる投資家によって平均が引き上げられていると解釈できます。
平均投資額が意外と高く、ハードルが高い投資方法に感じてしまった方もいるかもしれません。
ですが、ソーシャルレンディングは1万円あれば投資できるサービスですし、実際に1万円や2万円など少額で投資している人も大勢います。
これから投資を始める方は、少額で始めてから追加資金を投じるか考えるのが良いでしょう。
ソーシャルレンディングの投資額の決め方
ソーシャルレンディングの投資額を決めるには、最低投資額や平均投資額も参考になりますが、それだけでは不十分です。
自分に合った投資額を決めるためには、自分の目標の利益から逆算する必要があるからです。
これから解説する3つのステップで、ソーシャルレンディングの最適な投資額を決めることができます。
ご自身の理想や現状を当てはめていただき、一緒に投資額を決めていきましょう。
- 目標の利益を決める
- 投資する案件の利回りを決める
- 投資額を決める
ステップ①:目標の利益を決める
まず、ソーシャルレンディングで1年でいくらの利益が欲しいのか考えます。
例えば、毎月1万円の利益が欲しい方は、1年間の目標利益が12万円になります。
毎月1,000円の不労所得を狙うなら、1年間の目標利益は1万2,000円になります。
基本的には、目標の利益が大きいほど、大きな金額の投資が必要になります。
「1年で100万円の利益を出す!」と大きな目標を立ててしまうと、数千万円から1億円の投資が必要になってしまいます。
そのため、まずは少額の投資でも狙える小さな利益をコツコツ出していくことをイメージして、目標の利益を考えましょう。
少額でソーシャルレンディングを試してみたい初心者の方には、1年間で1,000円から1万円の利益を目指すことをおすすめします。
ステップ②:投資する案件の利回りを決める
次に、投資する案件の利回りを決めます。
ソーシャルレンディングのホームページに投資できる案件が掲載されますが、案件によって利回りが異なるので、どれに投資をするのか考えましょう。
利回りとは、「投資した金額に対して何パーセントの利益が期待できるか」を示す指標です。
利回りが大きい案件の方が利益も大きくなるため、投資家からの人気があって申し込みが殺到する傾向があります。
人気のある案件にも投資するには、先着での募集が始まる瞬間に応募をする必要があります。
ソーシャルレンディング会社は募集開始の当日にメールマガジンで「本日〇時に募集開始」と連絡してくれることが多いので、メールをこまめにチェックして、先着順の申し込みに遅れないようにしましょう。
また、最新情報を確実にキャッチするため、ソーシャルレンディング会社からのメールマガジンは受信する設定にしておきましょう。
筆者はクラウドバンク(Crowd Bank)への投資を始めたとき、「たくさん宣伝が来たら嫌だな」と思ってメールマガジンを受信しない設定にしていたのですが、これは大失敗でした。
メールマガジンが届かないということは、いつ投資案件の募集が始まるか分からないため、いつまでも投資を始められない状態になってしまったのです。
メールマガジンを受信する設定に変えてからは、案件の募集を見逃すことは無くなりました。
他に不要な宣伝が大量に届くということもないので、最初から受信する設定にしておけば良かったと感じています。
ステップ③:投資額を決める
目標の利益と投資案件の利回りが決まったら、投資額を決めることができます。
投資額は、次の式で計算することができます。
- 投資額(円)=(1年間の目標の利益)÷利回り(%)×100
この式を使って、毎月1,000円の不労所得を目標に利回り5%の案件に投資する場合の投資額を計算してみましょう。1年間の目標の利益は1万2,000円になるので、投資額は次のように計算することができます。
- 投資額=1万2,000円÷5%×100=24万円
よって、毎月1,000円の不労所得を得るためには24万円の投資が必要であることがわかりました。
以上のステップで、自分にとって最適な投資額を決めることができます。
投資額を計算した結果、自分にとって大きすぎる金額になってしまった場合は、最初のステップに戻って目標の利益の見直しをしましょう。
目標の利益を小さくすれば、投資額も少なくすることができるからです。
ソーシャルレンディングの投資額で注意すべきこと
ソーシャルレンディングへの投資額を決めるとき、利益や利回りだけでなく、他にも気を付けておきたいポイントがあります。
ソーシャルレンディングは投資で、元本割れなどのリスクがあるためです。
理想の利益だけを見て注意点を見ない投資家は、投資で失敗しやすいです。
ソーシャルレンディングで失敗せずに利益を出すためにも、次の注意点も押さえておきましょう。
- 余剰資金で投資する
- 利回りだけで投資先を決めない
- 途中で解約できない
余剰資金で投資する
ソーシャルレンディングを始めとする投資には、必ず余剰資金だけを投資するようにしましょう。
上記の流れで計算した投資額が大きすぎて、余剰資金だけでなく老後のための貯金を取り崩さないといけないという場合は、余剰資金だけで運用できる投資額に引き下げるなどの工夫が必要です。
なぜ余剰資金だけを使わなければならないのかというと、ソーシャルレンディングには元本割れのリスクがあるからです。
ソーシャルレンディングに限らず投資には元本割れのリスクがあり、100万円が120万円に増える可能性があるとともに、80万円に減るリスクもあるものなのです。
よって、生活費やマイホーム購入資金、子どもの教育資金、老後の生活資金といった使い道が決まっているお金は、投資には使わないのが定石です。
少しでも減ってしまったら、人生設計を下方修正しないといけなくなるかもしれないからです。
したがって、ソーシャルレンディングに投資するお金は、余剰資金で収まるようにしましょう。
利回りだけで投資先を決めない
利回りが高い方が大きな利益を期待できるのですが、利回りだけで投資案件を選ぶのは、元本割れの損失を被る原因になり得ます。
基本的にはリスクとリターンは比例しているため、利回りが高い案件は元本割れのリスクも高い傾向があるからです。
ソーシャルレンディングの投資案件には、どんな企業がどんな事業を行うために資金調達をしたいのかといった投資判断の参考になる情報が添付されているはずです。
内容をよく確認し、運用期間中に貸付先の企業が倒産するといったリスクが低いと考えられることなどを確認しましょう。
特に重要なのが、担保の設定です。
担保は、企業がお金を返せなくなったときに売却し、返済資金に充てる不動産などです。
担保が設定されている案件の方が、万が一のときにもお金が返ってくる可能性が高いので、担保があるかどうかはよく確認してから投資しましょう。
途中で解約できない
ソーシャルレンディングは、運用期間中に解約することができません。
運用期間は数ヶ月から数年と案件によって異なるので、その間は投資したお金を引き出すことはできないと理解した上で投資を申し込みましょう。
2年から3年と長期にわたる案件もあるのですが、このように運用期間が長い案件の場合、より慎重に投資額を決めることをおすすめします。
2年から3年のうちに生活スタイルが変わって、お金が急に必要になることがあるかもしれません。
ソーシャルレンディングを解約すればお金を出せるのにと思ってしまう可能性があるので、長期の案件は投資額を少なめにするなどの工夫をしましょう。
まとめ
ソーシャルレンディングの投資額の決め方を解説してきました。
目標にする利益から考えていけば、誰でも簡単に自分にとってちょうど良い投資額を決めることができます。
ソーシャルレンディングの利益は定期的に自動で振り込まれるので、不労所得となって生活を助けてくれます。
給料と違って働いていないのにお金がもらえますし、分配金が入金されているのを見ると毎回嬉しくなってしまいます。
まだソーシャルレンディングをやっていない人にも、この喜びを味わっていただけたらと思います。
ソーシャルレンディングについてもっと詳しく知りたい方は、こちらをチェックしておくと良いでしょう。