2020年4月17日(金)、安倍晋三首相が国民一人当たり10万円の一律給付金を支給すること表明しました。
前代未聞とも言える国民一人あたり10万円という給付金。
我々はこの給付金をどう使うべきなのか、市井(しせい)の声からその用途を考えてみました。
目次
10万円の一律給付金とは
国民一人あたり10万円の一律給付金については、支給を行うことは安倍首相の会見の中で声明が挙げられましたが、支給方法などはまだ未定です。
現時点でわかっていることを確認してみましょう。
支給要項
支給額は年令や性別、国政を問わず一律10万円の方向です。
支給方法に関しては、期間短縮のためマイナンバーカードを所有していればインターネット経由の申請可能との見解を示しています。
その他の人については、役所から送付される書類に振込口座などを記入して、その口座に振り込まれるのを待つという手続きになる可能性が高いです。
2020年5月から支給の予定
支給時期については現状5月中旬から下旬と見られていますが、確定はしていません。
マイナンバーカードがあれば手続きが簡潔に済むので、早めの支給が行われるかもしれません。
兎にも角にも、一刻でも早い支給が行われることが待ち望まれます。
【2020年4月20日追記】
総務省は、給付の手続きに関して次のように定めたとのことです。
- 申請:郵送またはオンライン
- 申請期限:各市区町村が郵送により申請の受け付けを開始した日から3ヶ月以内
- 振り込み:指定された銀行口座
やむを得ない理由がある場合は、各市区町村での申請・給付を認める方向のようです。
【2020年4月22日追記】
「いつから支給される?」と気になっている方も多いことでしょう。
早い自治体では、ゴールデンウィーク明けの2020年5月7日(木)から支給ができるように進めているようです。
【調査】10万円の給付金をどう使うか200名にアンケート
クラウドアンサー編集部では、国民のみなさんがこの「10万円の給付金」を使おうと思っているのかを調査しました。
まずは、その調査方法と結果をお伝えします。
調査方法
クラウドソーシングサービス「ランサーズ」を用いて、男女200名にランダム回答してもらいました。
回答期間は2020年4月18日(土)です。
また、質問項目は次の4点です。
-
- 男性
- 女性
-
- 10代
- 20歳~24歳
- 25歳~29歳
- 30歳~34歳
- 35歳~39歳
- 40歳~44歳
- 45歳~49歳
- 50歳~54歳
- 55歳~60歳
- 60歳以上
Q3: 10万円の給付金を受領したときに考えている使い道を教えてください。- 貯金する
- 生活費に充てる
- 家賃に充てる
- 学費に充てる(自分の分、子供の分)
- 投資で運用する
- その他
- 受領するつもりはない
Q4: 「その他」と回答した方は、何に充てる予定か教えてください。
調査対象の年齢・年収の分布
実際に得られた200名の回答のうち、男女別に年齢層および年収層を示します(男性:女性=126:74)。
年齢層 | 男性(人) | 女性(人) |
---|---|---|
10代 | 2 | 0 |
20歳~24歳 | 8 | 4 |
25歳~29歳 | 10 | 11 |
30歳~34歳 | 21 | 14 |
35歳~39歳 | 18 | 16 |
40歳~44歳 | 25 | 16 |
45歳~49歳 | 14 | 6 |
50歳~54歳 | 15 | 4 |
55歳~60歳 | 6 | 5 |
60歳以上 | 5 | 0 |
年齢層は10代から60代以上まで幅広く、30代から40代が最も多く回答が得られた層です。
年収分布 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
200万円未満 | 39.5% | 64.5% |
300万円台 | 33.1% | 21.1% |
400万円台 | 12.9% | 9.2% |
500万円台 | 5.6% | 1.3% |
600万円台 | 3.2% | 3.9% |
700万円台 | 1.6% | 0.0% |
800万円台 | 2.4% | 0.0% |
900万円台 | 0.8% | 0.0% |
1,000万円以上 | 0.8% | 0.0% |
回答が得られた年収層は、男女ともに「200万円未満」「300万円台」が最も多いです。
そのため、世間一般よりもやや年収の低い方たちが比較的多く回答したと考えられます。
調査結果
回答項目 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
貯金する | 21.8% | 25.0% |
生活費に充てる | 58.1% | 47.4% |
家賃に充てる | 4.8% | 7.9% |
学費に充てる | 0.8% | 3.9% |
投資で運用する | 4.0% | 1.3% |
その他 | 10.5% | 14.5% |
受領するつもりはない | 0% | 0% |
当該アンケートにより得られた結果は、上のグラフおよび表のとおりです。
男女ともに「生活費に充てる」が一番多く、続いて「貯金する」が多いことがわかります。
また、「その他」と回答した方も男女ともに10パーセント以上います。
「その他」で回答した方がどのような使い方をするのかについては、次のように回答が得られました。
- 医療費
- 家具・家電の購入
- 寄付
- 育児用品の購入
- 資格取得
- 外食
- 旅行資金
- 税金の支払い
- 趣味
- パソコンの買い替え
- 欲しいものの購入
- 借金返済
- 在宅ワークの設備投資
この中でも、特に「家具・家電の購入」「税金の支払い(固定資産税など)」「パソコンの買い替え」が多い結果となりました。
考察
「10万円の給付金」は、50パーセントから60パーセントの人は「生活費に充てる」という使い方をすることになると予想されます。
「その他」と回答した方の回答を見てみても、今まで買えなかったものや、生活費としての使用が大半を占めていることがわかります。
つまり、受給したら消費するという流れとなるでしょう。
こちらは、政府が考えている給付金の目的通りの使い道だと言えます。
また、25パーセント前後の人は「貯金する」と予想されます。
「コロナショック」は2020年4月18日(土)現在、収束の目途がまったく立っていません。
そのため、今後も景気が悪化したり、勤め先の会社が倒産したり、残業代がカットされたりと何が起こるのかわからない状態です。
そのための備えとして貯金されることは、想定される使い方でしょう。
10万円の給付金があったら?使いみちは?
では、実際に10万円の給付金はどのように使うのが良いでしょうか?
アンケートの結果を踏まえて考察してみました。
使い道①:生活費
職場の売上減少、自宅待機、残業カットなどにより収入が減った人は非常に多いようです。
アンケートでも半数近くの人が生活費に使うとの回答を示しています。
また、夏のボーナスも多くの会社で昨年を下回る予想になっています。
収入が減り、生活費が足りないという人にとっては1ヶ月から2ヶ月分の生活費不足を補う貴重な収入になるでしょう。
使い道②:家賃
生活費の中でも削減が難しいのが家賃です。
家賃は基本的に固定ですし、家賃が高いからと引っ越しするのにも10万円以上のお金が必要です。
家賃を支払うのが苦しいという人にとって、この10万円は大変ありがたい収入になるのではないでしょうか?
使い道③:学費
学費も簡単には削減できない出費です。
大学生や専門学校生の方には、自分で学費を出している人もいるでしょう。
また、子供の塾などの学費についても、親の収入が減少すれば捻出が難しくなります。
塾をやめさせれば出費は減らせますが、子供の将来を考えれば気軽に塾をやめさせたくないでしょう。
そんなときに、この10万円が役立ってくれるはずです。
使い道④:貯金
直近では生活費は不足しないけれど、コロナショックの終息がいつになるかわからない現状では、不測の事態に備えて貯金しておきたいという人も多いでしょう。
実際にアンケートで男女2割以上の方がそのように回答しました。
特に、女性は1/4の方が貯金するとの回答を示しています。
収入がまだある程度あり、堅実志向が強い方は貯金を考えるのかもしれません。
使い道⑤:投資
貯金では女性が男性を上回る中、男性の回答が大きく女性を上回ったのが投資です。
絶対数ではそこまで差がありませんが、女性で投資を考える方が1.3パーセントであるのに対し、男性は4パーセントと、男性は女性の3倍以上も、投資を検討するとの回答が見られました。
挑戦志向の強い男性にとっては、給付金をさらに増やして長期的に収入減少を補いたいと考える方もいるのでしょう。
日本総研の調査によれば、民間企業の2020年夏のボーナスが6.4%減少する見込みとの調査結果が発表されました。
個人で収入減少をどう抑えるか考えるべきタイミングなのかもしれません。
ただし、収入の減少に備えるための給付金ですから、減らしてしまっては意味がありません。
では、10万円から始められることができ、かつ堅実的に資産を少しずつ増やすことができる投資には何があるでしょうか?
おすすめの一つは、ソーシャルレンディングです。
ソーシャルレンディングはネットを通じてお金を貸したい人と借りたい人を結びつけるサービスでです。
投資したお金が資金を必要とする会社に融資されるので、貸付け金利収入を得られます。
貸したお金の金利が収入になるので、作業をせずに毎月「不労所得」を得ることができます。
また、多くのソーシャルレンディングサイトでは1万円から2万円から投資できるため、給付金の10万円があれ場投資を始められます。
ソーシャルレンディングは、不動産会社への融資案件が多くあります。
不動産でもマンションなどの居住用不動産は不況下でも需要が減少しにくため、マンションへの融資案件を選べば比較的高い確率で年利5パーセントから10パーセントほどのリターンを得ることができます。
年利10パーセントの案件に10万円を投資すれば、1年間で1万円の不労所得が入ります。
ソーシャルレンディングに詳しくない方は、こちらをチェックしてみてください。
まとめ
前例のない国民一人あたり10万円の給付金。
生活費に使うという人が大半ですが、目先の生活費や貯金には不安がない人は、投資を始めたり、学ぶ良い機会だったりするかもしれません。
居住用不動産や医療など人間の生活に必須な分野は、不況にも強いと言われます。
そういった分野への投資を、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?