新型コロナウイルスの流行が、さまざな経済活動を停滞させています。
営業を停止する会社や店舗が増加したことで、今後個人所得が減少する可能性が高いと言われています。
そんな収入減の時代に対応していくためには、それぞれがどのような取り組みをしていけば良いのでしょうか?
個人でできる収入減対策について考えてみましょう。
目次
2020年夏のボーナスは6.4%減少見込み!?
コロナショックの影響により、観光業を中心に大きく売上を下げる企業が続出しています。
大企業も例外ではありません。
例えば、トヨタ自動車をはじめとする自動車産業は、国内での製造を一時的に停止しているほどです。
日本総研による調査「2020年夏季賞与の見通し」によれば、2020年夏のボーナスは民間企業平均で支給額が6.4パーセント減少する見込みとなっています。
これは、2008年のリーマン・ショック時と同規模の落ち込みと見られています。
ボーナスで物品の購入を予定していた人にとって、支給額の減少は大きな痛手にとなることでしょう。
2020年冬・2021年夏も先行きは不透明
さらなる大きな問題点として、給与所得者の収入減が2020年夏のボーナスだけで収まらない可能性が高いことも指摘されています。
2020年4月中旬現在、新型コロナウイルスは未だ終息が見えず、いつ経済活動再開できるのか各国でも見通しが立っていない状態です。
日本においても感染者数は日々増加しており、仮に一時的に終息に向かっても経済活動を再開した時点で再度感染が拡大する可能性も考えられます。
抜本的な解決はワクチンが開発され一般的な治療法が確立されてからになるでしょうが、それがいつになるのかはまだ誰もわかりません。
今後、最低でも1年は影響を及ぼすだろうという医療従事者の予測も出てきています。
それだけに、2020年冬のボーナス・2021年夏のボーナスの支給額までも減少することが想像に難くないのです。
収入が減る人が大幅に増える
すでに、政府では国民一人あたり10万円の給付金の支給を決めました。
しかし、一時的な収入減を補うことができても、ボーナスが減り、今後毎月の給料も減額される恐れがあります。
会社からの収入が減少していく以上、給料以外の収入源を個人で確保することを考えなくてはならないのかもしれません。
収入が減る時代にどう備えれば良い?
それでは、収入が減っていったときに、個人としてはどういった対応策を取るべきなのでしょうか?
具体的な対策は次の3点が考えられます。
対策①:支出を減らす
収入減への対策、それはまず支出を減らすことです。
コロナの影響で、テレワーク(在宅勤務)の時間が増えた人も多いでしょう。
外出自粛などであまり外に出ることがないでしょうから、支出は比較的減らしやすいタイミングでしょう。
家にいる時間が長い分、水道光熱費を削れるように気をつけたり、食事はコンビニで買うのではなく、スーパーへ足を運んで節約するなど工夫すると良いでしょう。
対策②:貯金する
支出が減ったら、余ったお金はきちんと貯金しましょう。
貯金しておけば、いざという時の備えになります。
収入が減り家賃や住宅ローンが支払えなくなったり、子供の学費が支払えなくなったりという事態を避けられるでしょう。
対策③:資産運用する
支出を減らして貯金を増やそうとしても、どうしても限界があります。
収入を増やすためには「給料を上げる」ことが一番手っ取り早いのですが、コロナショックの影響で現状難しいのは先ほどお伝えしたとおりです。
そこで考え方を変え、自分で働くのではなく「お金に働いてもらう」ことで、収入を増やす方法を検討してみましょう。
コロナウイルスの影響が、すべてマイナスにつながったわけではありません。
テレワークで在宅勤務時間が増えたことで、自由に使える時間が増えた人も多いはずです。
そこで、「副業」や「資産運用」の勉強をしてみてはいかがでしょうか?
自分が働ける時間には限界があり、稼げるお金にも限界があります。
そこで、お金に働いてもらう、つまり資産運用することによって収入を増やしていくのです。
資産運用は難しいと考える人もいるかもしれませんが、せっかくいつもより空き時間があるので、「やることがない」「暇だ」と言って時間を持てあまりしてしまい活用しないのはもったいない話です。
すぐ始められボーナス減少のカバーにおすすめできる資産運用
資産運用を行う目的は「減った収入のカバー」ですから、ハイリスク・ハイリターンの投資よりも手堅く稼げる方法を選んだ方が良いでしょう。
そこで、初心者の方でも始めやすいおすすめの投資方法を3つ紹介します。
おすすめ①:J-REIT
おすすめしたいのが「REIT(リート)」です。
REITとは不動産投資信託のことです。
REIT投資をするには、東京証券市場に上場している不動産投資法人という種類の会社が発行する証券を購入する必要があります。
REITを所有していれば、年2回の決算期に配当金を受け取れます。
利回りは3パーセントから7パーセントほどが一般的です。
REITはコロナショックの影響を受けて大幅に値下がりしているため、安いREITなら5万円ほどで購入できます。
投資対象としては売上の低下が顕著な「ホテル運用型REIT」は避け、不況時でも手堅い収入が見込める「物流不動産REIT」や「居住型REIT」を購入しましょう。
おすすめ②:ソーシャルレンディング
次におすすめするのが「ソーシャルレンディング」です。
ソーシャルレンディングとは、お金を貸したい人とお金を借りたい会社をオンライン上で結びつける投資サービスです。
ソーシャルレンディングに投資することで、事業資金を必要とする会社に自分のお金を貸して金利収入を得ることができるのです。
ソーシャルレンディングでは貸付金利を収入とし、その金利が投資家に分配される仕組みです。
自分で運用や作業する必要がなく、毎月定期的に配当金を受け取ることができます。
1万円という少額で投資を始めることができ、年利も4パーセントから10パーセントとかなり高い利回りの投資案件もあります。
ソーシャルレンディング投資において損失を出さないようにするには、融資先の会社がどういった目的で資金を必要としており、どういった事業を行うのか確認してから、投資するかどうかを決めることが重要です。
居住用不動産購入資金を調達する目的の案件であれば、コロナショックによる不況下でも需要が減らないため、投資しても良い案件だと考えられるでしょう。
なお、ソーシャルレンディングは比較的新しい投資方法なので、いまいちピンとこない方もいるでしょう。
こちらで詳しく解説しているので、一度目を通してみてください。
おすすめ③:不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資型クラウドファンディングとは、不動産会社に資金を出資し、不動産会社が購入した不動産の運用益を受け取ることができる仕組みの投資方法です。
REITをよりコンパクトにしたものだと言えるでしょう。
不動産投資型クラウドファンディングで収益を出すには、運用される不動産の種類をしっかりと確認する必要があります。
2020年4月現在、ホテル運用案件は売上が大きく落ち込んでいるため、損失が出る危険性が高いです。
しかし、REITやソーシャルレンディングと同様に、「居住用不動産」や「物流不動産」への投資なら、不況下でも需要が落ちにくいため、配当金収入を得やすいと言えます。
実物の不動産投資のように、自分で不動産を運用する必要はないため、「不労所得」を得られる点も投資家にとってはメリットだと言えます。
不動産投資型クラウドファンディングについては、こちらで詳しく解説しています。
初めて知ったという方は、こちらをチェックして知識を深めておくと良いでしょう。
まとめ
コロナショックが経済に及ぼす影響は未知数であり、そのリスクは最悪の事態を想定しておく必要があるでしょう。
そのためには、収入を確保するために不況でも影響を受けにくい資産運用を行っていくべきです。
資産運用に興味のある方は、今回紹介した「REIT」「ソーシャルレンディング」「不動産クラウドファンディング」のことをもっと調べてみてはいかがでしょうか?
2020年4月17日(金)に日本政府は一律「10万円の給付金」を支給すると発表しました。
使い道がまだ決まっていないという方は、このタイミングで資産運用を検討してみても良いかもしれません。