最近増えている不動産投資型クラウドファンディング。
ソーシャルレンディングよりも案件の情報開示の内容が詳細ということもあり、ソーシャルレンディングと併用しながら投資をする人が増えています。
その不動産投資型クラウドファンディングを提供するサイトのひとつに「FANTAS funding(ファンタスファンディング)」があります。
そこで、ここではFANTAS fundingの安全性やメリットなどについて、投資家目線から解説していきます。
目次
FANTAS funding(ファンタスファンディング)の投資対象不動産
まず気になるのが、FANTAS funding(ファンタスファンディング)は、どのような不動産を投資対象にしているかでしょう。
FANTAS fundingは、主に「空き家ファンド」と区分マンションを対象とした「中古不動産ファンド」に分かれています。
投資対象不動産①:空き家再生ファンディング
空き家再生ファンドは、全国各地で問題となっている、築古の空き家を再生するファンドです。
例えば、空き家をカフェや民泊物件に再生するものが挙げられます。
その他にも、普通の民家としてバリューアップした上で売却することも狙っているのです。
FANTAS fundingが空き家を購入し、その家にリフォームやリノベーションを施して運営。
その後、売却して利益を得ることを目的としています。
最大の特徴は、利回りが高い点です。
空き家再生ファンドの利回りは8パーセントに設定されているものが多く、他の不動産投資型クラウドファンディングサイトと比べれば、1.5倍から2倍という非常に高い利回りです。
ソーシャルレンディングでは、最近は8パーセントの利回りが得られる案件は減っています。
そのため、かなり高水準の利回りを提供していると言えます。
ただし、1案件あたりの募集金額は小さく、1千万円以下のファンドばかりです。
また、運用期間はおよそ半年が多いです。
投資対象不動産②:都内の区分マンションファンディング
都内の区分マンションを購入し、リフォームやリノベーションとして運用の後に売却をするというファンドです。
利益を得るスキームは、空き家再生ファンディングと大きくは変わりません。
ただし、空き家より区分マンションの方がリフォームなどにかける時間を必要とせず売却もしやすいため、運用期間は3ヶ月から4ヶ月と短期間になっています。
区分マンションのファンドの利回りは5パーセントほどと、空き家再生ファンドよりは低い数字です。
ただし、これでも他の不動産投資型クラウドファンディングの会社に引けを取る数字ではありません。
都内の中古マンションという需要の高い物件への投資なので、リスクは低めだと言えます。
FANTAS funding(ファンタスファンディング)の投資家保護の取り組み
投資家視点で気になるのは、FANTAS funding(ファンタスファンディング)が投資家に対して、どのような情報開示や保護のための取り組みを行っているかという点でしょう。
FANTAS fundingにおける、投資家保護の確認をしていきましょう。
投資家保護活動①:20%までの損失はFANTAS fundingが負う
不動産投資型クラウドファンディングは、出口戦略が不動産物件の売却というものが多く、売却時に不動産が値下がりしていると投資家には損失が発生してしまいます。
そこで、FANTAS fundingは投資家が優先的な出資者となり、FANTAS fundingが劣後出資者になります。
売却価格の値下がりリスクは、20パーセントまでFANTAS fundingが負う形になっています。
例えば、1,000万円の物件が800万円でしか売れなくても、投資家に損失は発生しません。
分配金を受け取り、利益を出すことができるのです。
CREAL(クリアル)と比較してみると、CREALは10パーセントまでの損失しかカバーしてくれませんが、FANTAS fundingは20パーセントまでカバ
投資家保護活動②:物件情報を詳しく公開
FANTAS fundingでは、それぞれの案件の情報を詳細に公開しています。
まず、投資対象物件の住所が正確に公開されているため、Googleマップで物件とその周辺の様子を調べることができます。
また、エリア周辺の家賃相場や土地相場などを調べることができます。
そのため、物件の価格が適当なものなのか、収益性が妥当なものなのかの判断できるでしょう。
投資家保護活動③:物件を売却できない場合自社で買取があり得る
不動産投資型クラウドファンディングのリスクのひとつに、物件が売れなかった場合、投資したお金が返ってこないという可能性があることがあります。
もちろん、クラウドファンディング各社では、売りやすい物件を前提として物件を決めています。
しかし、それでも売却できなかった場合は、投資したお金が戻ってくるまで時間がかかることがあります。
また、売却に時間がかかればかかるほど価格は下がります。
しかし、物件が売れなかった場合、FANTAS fundingでは自社で物件を買い取りするケースもあるとしています。
自社で買い取りじっくり売却をしていくため、投資家にはスケジュールどおりにお金は返される可能性が高いのです。
FANTAS funding(ファンタスファンディング)のリスク
では、投資家として想定しておくべき、FANTAS funding(ファンタスファンディング)リスクにはどのようななものがあるでしょうか?
リスク①:物件の値下がりが20%を超えた際のの損失
FANTAS fundingでは、不動産物件の値下がりが発生してもFANTAS fundingが20パーセントまで損失を被ってくれます。
東京都内のマンションであれば、短時間でそれほどの値下がりが起こることはまずないと考えられます。
近年でそんな状況に陥ったのは、リーマンショックのときくらいでしょう。
しかし、空き家物件の場合、正直なところ価格はゼロ円になることもあります。
昨年2018年には、熱海の別荘地などの物件が1円で売りに出される「1円不動産」ということばが有名になりました。
田舎の不動産は、所有していると固定資産税がかかるだけで、実際は資産ではなく負債になっているケースがあります。
FANTAS fundingが空き家を運用しても、買い手が必ず見つかるとは限りません。
空き家ファンドは利回りが高いですが、投資資金を満足に回収できないリスクも高いのです。
リスク②:投資可能な金額が大きくない
空き家ファンドの場合、利回りは高いですが、投資できる金額は満額でも1,000万円に届きません。
大金を投資して利益を稼ぎたいという人には向いていません。
区分マンション案件では、募集金額は1,500万円から2,500万円と、ソーシャルレンディング会社に比べればあまり大きな数字ではありません。
月間の募集金額は1億円ほどなので、投資家が増えれば増えるほど競争率が高まってしまいます。
人気のあるファンドは、そのうち投資できなくなるかもしれません。
まとめ
FANTAS funding(ファンタスファンディング)は、不動産クラウドファンディングの中でも他の会社に比べて運用期間が短く、利回りが高めという特徴を持っています。
特に、空き家ファンドは利回りが8パーセントと高く、かつ、物件情報も詳細に公開されています。
投資家がきちんとリスクを判断しながら、投資対象物件を検討していくことができます。
空き家ファンドの場合、不動産物件が売れるとは限りませんし、FANTAS fundingもすべてのファンドで買取を行うとは記載していません。
そのリスクはよく理解しておきましょう!
リスクをあらかじめ理解しておき、区分マンションを中心に投資するのであれば、手堅く投資できる不動産投資型クラウドファンディングのひとつだと言えるでしょう。