目次
オーナーズブック(OwnersBook)とは
数あるソーシャルレンディングの中でも、評判の高いオーナーズブック(OwnersBook)。
オーナーズブックとは、不動産のプロが運営する不動産特化型のソーシャルレンディング事業者(不動産投資型クラウドファンディング)です。
不動産特化型のソーシャルレンディング事業者は数多くありますが、その中でも特に人気が高く、ファンド募集時にはサーバーがダウンするほどクリック競争が過熱する事業者としても知られています。
では、なぜここまで人気が過熱しているのでしょうか?
オーナーズブックの評判を徹底的に見ていきましょう。
オーナーズブック(OwnersBook)の良い評判
オーナーズブック(OwnersBook)の良い評判・悪い評判をまとめました。
まずは良い評判から見ていきましょう。
良い評判①:運営会社が上場企業なので安心できる
オーナーズブックの運営会社は不動産とテクノロジーの融合を目指す、東証マザーズ上場のロードスターキャピタル株式会社です。
SBIソーシャルレンディングもそうですが、ベンチャー企業が多いソーシャルレンディング業界において、上場企業が運営しているという点は大きな信用力になります。
良い評判②:全ての案件に不動産担保が設定されており担保評価も確か
オーナーズブックの案件にはすべて不動産担保が設定されており、その担保評価は誰もが認める確かさです。
なぜかというと、運営会社のロードスターキャピタル社の岩野社長自ら不動産鑑定士の資格を持ち、同社の経営陣も投資用不動産の運用や鑑定経験がある実力者ばかりだからです。
元本保証がないソーシャルレンディングにおいて、確かな評価のある不動産担保は大きな保全になるのです。
良い評判③:不動産投資のプロが選定している厳選案件で貸し倒れ・遅延実績ゼロ
オーナーズブックの案件は非常に厳しい基準で審査されており、実際に貸し倒れや遅延もゼロという素晴らしい実績で安定した運営を続けています。
あのSBIソーシャルレンディングですら、過去に貸し倒れや遅延を起こしたことがあり、遅延については多くのソーシャルレンディング事業者で発生していします。
大規模案件を取り扱いながらも、貸し倒れや遅延が一つもないのは評価できるポイントではないでしょうか。
良い評判④:社長の経歴が怪しくない
ロードスターキャピタルの岩野社長は、東京大学在学中に不動産鑑定士の資格を取得し、卒業後も不動産業界で多くの経験を積み、その時の仲間と同社を立ち上げています。
不動産業でしっかりと経験を重ねてきたことがわかる経歴で、いわゆる「きな臭さ」が一切ありません。
ソーシャルレンディングで詐欺を起こした事業者の社長はきな臭い人物が多かったので、しっかりしたバックボーンがある人物が社長というのは信頼感も高まります
良い評判⑤:運営会社の財務状況が絶好調
運営元のロードスターキャピタル社は2012年設立のまだ新しい会社ですが、財務状況は絶好調です。
2019年5月8日(水)に発表された2019年第1四半期決算説明資料を見てもわかりますが、売上高・経常利益・当期純利益それぞれ前年比大幅アップで、安心して見られる財務状況となっています。
いくら上場企業でも、財務状況が安定していなければ企業の信用力に不安が出てしまうもの。
ソーシャルレンディングでは事業者の信用力・財務基盤が非常に重要なので、この点も投資家から信頼されるポイントではないでしょうか。
オーナーズブック(OwnersBook)の悪い評判
良い評判が目立つオーナーズブック(OwnersBook)ですが、もちろん悪い評判もあります。
悪い評判①:利回りはそれほど高くない
オーナーズブックの利回りはだいたい5パーセント程度です。
しかも、そこから税金が差し引かれてしまうため、所得税率が高い人ほど実質利回りが低くなります(ソーシャルレンディングは総合課税)。
ソーシャルレンディングは、NISAやiDeCoといった税優遇制度の対象外なので、税制面において「この利回りならNISA内でREIT(不動産投資信託)やっておいたほうがマシでは」と思う人もいるようですね。
不動産投資自体がミドルリスク・ミドルリターン市場なので、5パーセントという利回りは妥当なところでしょうが、他のソーシャルレンディング事業者では5パーセントから10パーセントを超えるような案件があります。
高い利回りを求める投資家にとっては、少々物足りなさを感じるところでしょう。
良い評判②:常にクリック競争で投資しにくい
オーナーズブックはクリック競争が苛烈で、投資したくてもなかなかできないという難点があります。
これは、オーナーズブックの悪い評判でもっともよく聞くもので、現時点で最大のデメリットと言えるでしょう。
投資家登録自体は容易にできますが、いざ投資しようとすると常時募集ファンドがないためすぐに投資できません。
そして、ようやくファンドの募集が始まったと思ったらアクセスが集中し、サーバがダウンして申し込めない、なんてことはしょっちゅうです。
筆者もパソコン前で何分もクリックしていたのに画面がフリーズしてしまい、気づいたら完売していて投資できなかったという経験がたびたびありました。
投資するつもりでそれなりに資金も用意していたのに、その時間ただクリックしていただけで時間を無駄にして終わったという事実はとてもむなしく、投資のモチベーションが下がります。
サーバダウンを受け、オーナーズブックではファンドの募集開始時刻がなぜか非公表になるという措置が取られましたが、これでは根本的な解決にはなっていないと指摘する人もいます。
この件についてはクレームも多いでしょうし、オーナーズブックの大きな課題と言えるでしょう。
オーナーズブックで投資を始める人は、「投資家登録は簡単だけど、投資は大変で、準備と覚悟が必要」という事実を理解したうえで投資に臨まなければいけないのです。
良い評判③:1年以上の長期案件が多くなっている
オーナーズブックに限らず、ソーシャルレンディングでの投資は原則、投資期間中の資金引き出しはできません。
つまり、資金貸付期間(運用期間)が長ければ長くなるほど、資金拘束期間が長くなるということです。
最近は1年半から2年以上の長期案件が多くなっているため、運用期間の長さによるリスクが気になる人にとっては、この期間の長さはネックになる部分でしょう。
良い評判④:分配金の支払いが3ヶ月に1回
オーナーズブックの分配金支払いは「毎四半期に1度」です。つまり3ヶ月に1回分配金が受け取れるということです。
他の主要なソーシャルレンディング事業者は毎月分配型が多いので、3ヶ月に1回は少なく感じると思います。
「毎月分配金を受け取りたい!」という人には正直面白みがないのではないでしょうか。
良い評判④:出金手数料が300円かかる
オーナーズブックでは、投資家用口座から自分の銀行口座に資金を払い出すとき、出金手数料として300円かかります。
たかが300円ですが、ひんぱんに引き出すとそれなりの出費になってしまいますので、できるだけ投資にかかる手数料は抑えたい投資家は多いです。
SBIソーシャルレンディングやクラウドクレジット、クラウドバンクなど出金手数料無料にしている事業者もあるので、少額とは言えコストがかかるのはちょっとしたデメリットでしょう。
オーナーズブック(OwnersBook)はおすすめ?
オーナーズブック(OwnersBook)の良い評判も悪い評判も見てきましたが、「オーナーズブックは結局おすすめ事業者なのかどうか?」という点が一番気になるでしょう。
結論から言うと、オーナーズブックはソーシャルレンディング事業者の中では間違いなくおすすめです。
しかし、すべての人におすすめできるかというとそうではありません。
悪い評判でもあったようにデメリットもあるため、おすすめできない人もいます。
では、オーナーズブックをおすすめできない人、逆におすすめできる人についてお伝えしていきます。
オーナーズブックで投資をしようか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
オーナーズブック(OwnersBook)をおすすめできない人
オーナーズブック(OwnersBook)をおすすめできないのは次のような人です。
- 投資に手間がかかるのが嫌な人(忙しい人)
- ソーシャルレンディングで初めて投資する人(初心者)
その理由は、クリック競争が過熱して非常に投資がしにくくなっており、運用期間が長い案件が多くなっているからです。
ソーシャルレンディングを初めてする人が、クリック競争が激しいオーナーズブックに出資することは非常に大変です。
また、仕事が忙しく時間の融通が利かない人、投資に手間をかけたくない人にとっては、「ファンドの募集日時ちょうどに時間を空けてクリック競争に参加しなければならない」という状況そのものが苦痛で面倒に感じるのではないでしょうか。
さらに、長期間の運用はリスクや不安を感じる人が多く、投資のモチベーションが下がってしまいます。
筆者は、投資を初めてする人にとって大切なのは、ある程度の利益を得て成功体験を持ち、モチベーションを高めて投資を継続できるようにすることだと思います。
成功体験がないまま苦痛、面倒という意識を最初にもってしまうと、利益が出るとわかっていてもなかなか投資を継続できません。
ソーシャルレンディングという投資の良さを知るためには、まず短い運用期間の案件から試し、利益を得るという体験を細かく積み重ね、モチベーションを高めてからどんどん資金を投入していくという流れが理想的です。
忙しく投資に時間をあまりかけられない人、初心者がいきなりオーナーズブックを試してしまうと、なかなか投資できなくてイライラしたり、分配金が出るまで長く感じたりしてしまいがちです。
ソーシャルレンディング投資そのものをきちんと理解する前に、なんとなく嫌な気持ちになって辞めてしまうのは、非常にもったいないことではないでしょうか。
オーナーズブック(OwnersBook)をおすすめできる人
オーナーズブック(OwnersBook)をおすすめできるのは、ある程度投資に慣れている人です。
たとえば、次のような人です。
- ソーシャルレンディングは初めてだけど、投資に慣れているので少しくらい手間がかかっても利益が出るなら頑張れる人
- 他の事業者でソーシャルレンディングをしたことがある、もしくは現在している人
株式投資やFXなど、ある程度投資慣れしている人にとって、ソーシャルレンディングでの投資は募集申込さえすれば他にやることがほぼないため、運用面でかなり楽に感じると思います。
相場を見たり値動きを見たりして一喜一憂することもなく、ただ運用期間が終わるのを待つだけで良いのですから。
また、IPO(新規公開株)の抽選などを経験している人からすれば、「早い者勝ちで投資できるなら、クリック競争のほうが勝算があって良い」と思うでしょう。
ある程度他の投資を経験している人なら、オーナーズブックのクリック競争や、運用期間が長めというデメリットも比較的すんなりと受け入れられ、投資を続けやすいと思います。
他の事業者でソーシャルレンディングをしていたり経験があったりする人は、そもそもクリック競争自体に慣れがあるでしょう。
結局、「オーナーズブックをおすすめできるか否か?」は、クリック競争や運用期間の長さといったデメリットをどこまで受け入れられるかどうかなのです。
オーナーズブックで投資を始めようか悩んでいる人は、悪い評判の部分をしっかり理解し、デメリットを把握したうえで投資をするかどうか決めると良いでしょう。
まとめ
オーナーズブック(OwnersBook)の評判やおすすめできる人、できない人についてまとめてきました。
重要なポイントは、次の4点です。
オーナーズブック(OwnersBook)に関するまとめ |
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どれだけ評判が高く、人気のある事業者でも悪い評判、デメリットはあるものです。
大切なのは、こうしたデメリットをしっかり理解したうえで、投資のモチベーションを下げずに、冷静に自分の状況や経験値に合った投資を続け、確実に利益を積み上げていくことです。
オーナーズブックで投資を始めるときは、お話したポイントをふまえたうえで、自分に適した投資をしてください。
オーナーズブックについては、こちらで詳しく解説しています。