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クラウドクレジットで元本割れはある?
ソーシャルレンディング会社のクラウドクレジットでは、元本割れが発生したことはあるのでしょうか?
クラウドクレジットは、海外の高利回りファンドを中心に投資できるソーシャルレンディング事業者です。
「海外で高利回り」と聞くと、なんとなくハイリスクなイメージがあり、元本割れの可能性が高いのではと不安になる人は多いと思います。
結論から言うと、2019年3月時点でクラウドクレジットで元本割れになったファンドは22件あります。
クラウドクレジットの公式サイトのトップに実績が公開されているのでご覧ください。
▼クラウドクレジット元本割れ 実績▼
貸付金が償還(返還)済みのファンドは192件で、うち元本割れになったファンドは22件です。
ファンド214件中、元本割れは22件なので、元本割れ率は約10パーセントということです。
元本割れ率10パーセントは高い?
クラウドクレジットの元本割れ率を見て、「意外と高いな」と思った人もいるのではないでしょうか?
ただ、ソーシャルレンディングという投資は、基本的に元本保証がない投資です。
発展途上国へのハイリスクなファンドを提供するクラウドクレジットは、もともと「ソーシャルレンディングに元本割れは付き物。
だからこそ分散投資をしてください」というスタンスで運営している事業者ですし、リスクの高さについては杉山社長自身がメディアやセミナーなどで公言しています。
そう、ソーシャルレンディングという投資には元本保証がありません。
担保や保証付きのファンドで保全性を高めることはできますが、どんなファンドでも事業者でも、元本割れリスクは絶対にあるのです。
他社でも貸し倒れは発生している
事実、ソーシャルレンディング最大手のmaneo(マネオ)や人気のSBIソーシャルレンディングでも過去に貸し倒れによる元本割れを発生させています。
クラウドバンクやLCレンディングなど元本割れが発生していない事業者もいますが、これらの事業者も現時点では発生していないだけで今後発生する可能性はゼロではないのです。
リスクを防止することが重要
クラウドクレジットの元本割れ率10パーセントという数値は確かに高いかもしれませんが、この数値だけでこれから起こる未来の元本割れリスクについて推し量ることはできません。
ソーシャルレンディングで重要なのは、元本割れを確実に防ぐことではなく、元本割れは起こるものと前提のうえで元本割れリスクを防ぐことです。
具体的には、
- 複数のファンド、複数の事業者に分散投資を徹底すること
- 事業者の経営姿勢、財務基盤、トラブルが起きたときの対処力、ファンドの特徴などから信頼できる事業者を選ぶこと
が大切なのです。
つまり、元本割れリスクを防ぐためには、分散投資と適切な事業者選びがポイントになります。
クラウドクレジットの特徴
ソーシャルレンディングで元本割れリスクを抑えるためには、まずクラウドクレジットが分散投資先として適切な事業者なのかどうか、事業者としての姿勢や特徴を確認しておくことが大切です。
改めて、クラウドクレジットの特徴をまとめましたので、まず下記をご覧ください。
特徴
- 資金需要が旺盛な新興国中心に投資できる(基本的に海外投資)
- 利回りが高いファンドが多いが、リスクも高い(10%超えのファンドも結構多い)
- 少額から投資できる(最低投資額1万円から)
- 外貨建てによる投資もできるが、為替リスクが出てくるので注意
- 伊藤忠商事など大手企業が出資者(株主)になっている
- 顔が見える経営(経営陣の顔がHP上に掲載、社長も積極的にメディアで情報を発信している)
- 企業の透明性を重視している
とりわけ他社と異なる点
クラウドクレジットの特徴で注目すべきポイントは、
- 「海外の成長企業を支えて高い利回りを得られるという投資の魅力(ただしリスクは高い)」
そして、
- 「透明性のある経営姿勢、伊藤忠など大企業が株主になっているという信頼性の高さ」
にあります。
新興国への投資
伸びしろが大きい新興国への投資はハイリスク・ハイリターンと呼ばれており、個人投資家が手を出しにくい市場です。
しかし、独自のネットワークにより、さまざまな新興国の案件を提供するクラウドクレジットであれば、1万円からこうした市場に投資ができます。
新興国や成長国への投資に魅力を感じる人にとっては、ソーシャルレンディングというフィールドで投資がしやすくなったことは大きなメリットといえます。
透明性のある経営
また、株主である伊藤忠商事の存在や、積極的にメディアで投資情報を発信する杉山社長の顔が見える経営、情報の透明性を保つ姿勢は事業者としての信頼性を高めています。
杉山社長はメディアでの発信のほか、ひんぱんに開催されているセミナーでも登壇して直接投資家に話をされています。
杉山社長は、ソーシャルレンディングのメリットや高い利回りばかりを強調するのではなく、元本割れリスクなどのデメリットもしっかり伝えたうえでリスク対策の重要性を話しています。
こうした発言から投資についての明確な考え方やオープンな経営姿勢が伝わってくるので、杉山社長に賛同して投資をしている人も多いのではないでしょうか?
事業者リスク
クラウドクレジットの事業者リスクをまとめると、「ファンドのリスクは高いが、透明性を重視する経営姿勢は事業者リスクを低くしている」というところでしょう。
クラウドクレジットを投資先として選ぼうかどうか悩んでいる人は、この点をふまえて投資を検討してくださいね。
クラウドクレジットのおすすめファンド
クラウドクレジットは、元本割れリスクが高いファンドを抱える事業者ですので、投資する際は、ファンド選びが重要になってきます。
「ハイリスクでも構わない、ポートフォリオにどんどん高利回りのファンドを組み込みたい!」といったリスク許容度が高い人、投資に慣れている人であればリスクの高さは織り込み済みだと思います。
しかし、投資初心者であったり、ある程度リスクを下げたりしたい人にとってはできるだけ元本割れリスクが低いファンドを選びたいでところですよね。
そこで、ここでは投資初心者向けにクラウドクレジットのおすすめのファンドをご紹介します。
結論から言うと、おすすめは「為替リスクが少ない、実質円建てのファンド」です。
実質円建てということは、日々の値動きに左右されないということです。
ソーシャルレンディングに投資する人は、資産の値動きが少なくある程度安定していることを魅力に感じている人が多いと思います。
「利回りの高さは魅力だけど、できるだけ安定度も求めたい」のならば、もともと円建てのファンドか、為替ヘッジ付きで実質円建てになるファンドを選びましょう。
定期的に募集しているファンドでは償還実績もある「東欧金融事業者支援ファンド」は人気も高く、おすすめですよ。
▼東欧金融事業者支援ファンド▼
まとめ
クラウドクレジットの元本割れリスクについてお話してきました。
重要なポイントは、次の3点です。
- クラウドクレジットの元本割れ率は10%
- 元本割れリスクがあるファンドが多いが、事業者としての信頼性は高い
- もし投資するなら、実質円建てのファンドがおすすめ
ソーシャルレンディングは、どんな事業者でも元本割れリスクがあります。
ただ、大切なのは過去の元本割れ実績ではなく、万一のことが起きたときの事業者の対応力や経営の姿勢などの「信頼性」です。
クラウドクレジットの元本割れリスクについて不安がある人は、上記の3点をふまえたうえで投資のリスクをよく考えてみてください。
特におすすめなのが、ひんぱんに開催されている投資セミナーへの参加です。
セミナーでは杉山社長のほか、投資信託の著書が有名なセゾン投信の中野晴啓社長が登壇することもあり、投資について考える良いきっかけにもなると思います。