2019年9月、クラウドアンサー編集部は不動産投資型クラウドファンディング「FANTAS funding」を運営するFATAS technology株式会社へインタビューしてきました!
投資家のみなさんが気になるようなことや、どんな想いを持ってサイトを運営されているのかについて伺ってきました!
目次
FANTAS fundingを運営するFATAS technology社はこんな会社
まずは、FANTAS fundingの運営会社であるFANTAS technology株式会社の概要を紹介しておきましょう。
社名 | FANTAS technology 株式会社 / ファンタステクノロジー株式会社 |
---|---|
設立 | 2010年2月22日 |
代表取締役 | 國師 康平 |
免許等 | 宅地建物取引業マンション管理業者免許
不動産特定共同事業事業許可 有料職業紹介事業許可 建築士事務所登録(一級) |
東京本社 | 東京都渋谷区恵比寿4-3-8 KDX恵比寿ビル5F |
大阪支社 | 大阪府大阪市北区梅田1丁目1番3-3000号 大阪駅前第3ビル30階 |
なお、取材にご協力頂いたのは次の2名です。
- プロダクトグループ グループ長 永野 由貴 様
- プロダクトグループ サブリーダー 竹馬 由夏 様
それでは、早速インタビューしてきた内容についてお伝えしましょう!
FANTAS technologyについて聞いてみました!
まずは、FANTAS fundingの運営会社であるFANTAS technology株式会社についてお伺いしました。
まずは、どのような事業を展開している会社なのかについて教えてください!
弊社は、「テクノロジー×リアル」を標榜し、最新のテクノロジーを活用しながら、「不動産」とユーザーである「人」をつなぐプラットフォーム事業を展開しています。
クラウドファンディング、AIを活用した不動産価値査定・買取サービス、Webメディアやセミナーに加えて、空き家再生やワンルームマンションの分譲・流通などの実業も展開しているのが特徴で、さまざまなサービスを組み合わせて投資家のみなさまにより良い不動産投資の環境を提供しています。
なるほど。社名の由来はありますか?
元々は「株式会社Fan’s」だったのですが、1年ほど前(2018年9月3日)に社名変更して「FANTAS technology株式会社」になりました。
「FAN」は、Fan’sから来ており、「TAS」は「足す(+)」という意味です。
「ファンになっていただける企業になる」という企業理念のもと、テクノロジーの力を最大限活用し、当社のファンになっていただけるような商品・サービスを提供し続けることが使命と考えています。
なお、社名変更と同時にサービスの名称も一新し、
- クラウドファンディングは「FANTAS funding」
- AI査定・買取サービスは「FANTAS check」
- 空き家再生は「FANTAS repro」
- ワンルーム賃貸は「FANTAS link」
といった形で、サービス名称を「FANTAS ○○」といった形に変更し、各サービスでファンを増やせるように努力しています。
FANTAS fundingの立ち上げについて聞いてみました!
続いて、投資家のみなさんが気になる不動産投資型クラウドファンディングサイト「FANTAS funding」の立ち上げ時のことについて伺ってみました。
FANTAS fundingを立ち上げるきっかけについて教えてください
弊社はFANTAS funding立ち上げよりも前から、不動産の区分マンションを販売しています。
区分マンションは不動産としては最小単位ですが、それでも1千万円を超える高額商品であることに変わりはありません。
当社は、より多くのお客様が不動産に親しんでいただけるよう「不動産特定共同事業法」(不特法)によるライセンスを取得しながら、不動産の小口化商品を展開する準備をしていました。
そんな中、オンラインで小口化できるように不特法の改正があり、2017年に施行されることになったのです。
オンラインで小口化できるようになることは、ユーザーにとっても事業者にとっても圧倒的に優位性があることは明らかでしたので、クラウドファンディング事業を展開していこうと決まったのは自然な流れでした。
そうだったんですね。では、「ソーシャルレンディング」ではなく「不動産投資型クラウドファンディング」にした理由はありますか?
不動産を直接取り扱っている弊社としては、事業者が直接投資を募る不動産投資型クラウドファンディングの方が、より良い投資商品と投資環境をユーザーにお届けできると考えたからです。
ご存知の方も多いと思いますが、ソーシャルレンディングは貸付型のクラウドファンディングです。
レンディング会社が、投資家から投資を募って資金調達し、融資先に融資を実行します。
融資先は、その融資金を使って、担保不動産の運用をしたり、事業を行ったりしますので、スキームが不動産投資型よりも複雑です。
さらに、当時のソーシャルレンディングには「融資先の匿名化」の問題がありました。
資金の出し手であるユーザーが法令に抵触しないように、敢えて融資先の情報を開示しないことが一般的でしたが、最終的な資金の使い道や本当の事業者がわからないことは、ユーザーにとってみればその分リスクの高い投資手法であると理解していました。
多くのユーザーにFANTAS fundingのファンになっていただくためには、利回りだけではなく、わかりやすい仕組みや裏付け資産の情報が不可欠であると考え、積極的な情報開示が可能な「不動産投資型クラウドファンディング」を採用しました。
そうだったのですね。サービス開始までにはどれくらい時間がかかりましたか?
不動産特定共同事業の許認可の取得に一番時間がかかりました。
2年ほどでしたね。
あとは、システムの準備やサービスの準備に半年くらいかかりました。
トータルとして、2年半くらいかかっています。
FANTAS fundingの運営面について聞いてみました!
立ち上げまでに2年半ほどかかったというFANTAS funding。
では、FANTAS fundingの運営は立ち上げ前の想定通りに進んでいるのでしょうか?
業績は想定していたものと比べていかがですか?
クラウドファンディングの募集額は、当初の事業計画とほぼイコールで推移しています。
-順調に進んでいるということでしょうか?
そうですね。
想定どおりか、想定を少し上回るくらいで運営できています。
すごいですね。投資家には案件数がやや少ないように感じられますが、利益は出ていますか?
単純に儲かっているかどうかはお答えすることが難しいですが、弊社として目指していた「目的」は概ね達成できていますので、次のステージへいけるよう準備を進めております。
なるほど。競合サービスが増えていますがどう捉えていますか?
不動産投資型クラウドファンディングは、まだ黎明期です。
弊社1社の利益よりも、これまでハードルの高かった不動産投資が、クラウドファンディングの普及を通じて一般化することが大切だと考えているので、切磋琢磨しながら一緒に盛り上げていきたいと考えています。
自分でも実際にあらゆる会社で口座を開設していますが、そういう意味では、UI(サービスの使いやすさ)は競合各社が常に改善を図っているため、全体としてレベルが底上げされている印象です。
UX(内容・商品性)も、FANTAS fundingのように「空き家」も選べるし、「区分マンション」も選べるような複数の商材を提供しているサービスもありますし、出資や償還の方法に工夫を加えているサービスも出てきています。
-ご自身でも投資されているんですね!具体的に注目しているサービスはありますか?
個人的には、CREAL(クリアル)さんは募集額が大きくて投資しやすいなと感じています。
上場企業がやっているi-Bondさん(株式会社マリオンが運営する不動産クラウドファンディング)は、出資のタイミングや換金のタイミングも比較的自由に選ぶことができます。
このように、元本の安定性をユーザーが自分で確認できるようなサービスは、ユーザーにとって良いものですし、今後増えてくるのではないかと思っています。
ただ、i-Bondさんは利回りが1.5パーセントなので、マーケット的にはまだユーザーに認知されていないと感じています。
-御社としてもそういったスキームに近づけられれば良いですか?
許認可の関係で明日からできるというものではありませんが、ユーザーヒアリングなどを重ね、よりUX(内容・商品性)が高い形でのスキーム提供ができるよう日々模索しております。
そうなのですね!現在の投資家の平均年齢はどれくらいですか?
25~35歳、35~45歳のセグメントが一番多いです。
- 25~35歳:3割
- 35~45歳:3割
ほどですね。
次に、45~55歳が続いています。
25歳未満も意外といるといった印象を受けています。
-25歳未満の若い方は少額から始めている感じでしょうか?
そうですね。
1万円から始めている方も多くいますよ。
なるほど。投資家全体の平均投資額は何万円くらいなんですか?
もちろん案件によってばらつきはありますが、1回の出資額は20万円台のことが多いです。
ただ、何度も投資する方がいるので1人あたりの投資額はもう少し大きいと思います。
投資家のみなさんが気になる質問をぶつけてみました!
さて、投資家のみなさんが一番気になることはFANTAS fundingの利回りや今後の案件のことでしょう。
この辺りのことも、しっかりと伺ってきました!
「インカム型」と「キャピタル型」ではどちらの評判が良いなどはありますか?
インカム型とキャピタル型を比較したときに、インカム型の方が期間を長く取っています。
- インカム型は12ヶ月
- キャピタル型は3ヶ月
にしています。
資金をロックされる期間を考えると、キャピタル型の方がユーザーにとって選びやすいのかなと思っていましたが、いざ募集してみるとインカム型も応募の勢いは思ったよりもある印象を受けました。
同じタイミングで募集を出したときも、インカム型の方が早く埋まったことがあったのは予想外でした。
貴社は利回りが高いことで有名ですが、今後の方針などはありますか?
企業努力は継続しますが、通常の商慣習通り、現物不動産の利回りも需要と供給のバランスで決まりますので、弊社の商品もこれにならわざるを得ないのは事実です。
区分マンションで我々が取り扱っている物件は立地を厳選していますが、現物不動産では、城南5区で駅徒歩10分以内の都心物件の取引利回りが、4パーセントを切ることも珍しくありません。
郊外の空き家は区分マンションに比べると利回りは高めになる傾向がありますが、相対的に不動産リスクが高いため、想定外のコストも考慮に入れる必要があります。
物件の安定性と、利回りのバランスを考えながら投資家のみなさまに永く支持される商品を創っていきたいと考えています。
空き家再生プロジェクトは今後も続けていく予定ですか?
続けていきたいと思っています!
今後、新築マンションの案件は取り扱っていきますか?
そうですね、従前からメディアには、「新築の一棟マンションの開発プロジェクトやります」と話をさせて頂いています。
具体的な案件が出てくればやろうとは思っています。
ただ、土地の仕込みであったり資金調達であったりいろいろな絡みがあるため、今いつぐらいにできるということはお伝えできないです。
私たちとしては、やっていく意欲はあるという状況です!
物件情報を多く出していることが投資家には評判が良いですが、開示することによる貴社のリスクはあるのでしょうか?
情報を開示すること自体のリスクは大きくないと思っていますが、入居者様や近隣への配慮、法定開示事項とのバランス、開示の方法、アクセスの容易さなど、考慮しなければならないことがあるのは事実です。
そのため、まだまだ慎重にやられている会社さんもありますが、個人的には情報をたくさん提供した方が投資家の安全性向上につながると思っていますので、弊社では社内ルールを整備し、できるだけの情報を開示するように努めています。
制約などを乗り越えながら、今後もできる限り開示していきたいです。
これから投資を始めたい人向けの安心でおすすめの案件の種類ってありますか?
全部おすすめです(笑)
投資していただけるとありがたいです!
先ほどお伝えした新築の一棟マンションの開発プロジェクトであったり、新しい商品を出したりした場合はPRしていきますが、しっかりと設計していくので、ぜひチェック頂きたいです!
FANTAS fundingの今後について聞いてみました!
では、FANTAS fundingは今後どのような方向へと向かっていくと考えているのでしょうか?
将来のことについて聞いてみました!
今の日本の不動産市場をどうとらえていますか?
会社として不動産市場をこのように捉えている、といった表明はしていません。
ただ、個人的には不動産の取引市場は情報がどんどんオープンになっていくと思っています。
次は、データがいろいろつながってくるのではないかと思っています。
さまざまなTech系ベンチャーがやろうとしていますが、登記情報や媒体に掲載されている不動産に紐づく情報と、ユーザーに関する情報がつながっていくと便利になると思っています。
ただ、いろいろと障壁があります。
例えば、官公庁が保有する登記情報はAPIでデータをつなぐのは非常に難しかったり。。。
さまざまな規制を乗り越える必要はありますが、少なくとも情報はどんどんオープンになっていくと思っています。
そして、情報がオープンになっていくと、今度は価格差がどんどんなくなっていくのではないでしょうか。
同じ条件であれば、同じ価格で取引されることが合理的です。
しかし、現在の不動産業界では情報がオープンになっていないがゆえに、同じ条件でも高いものと安いものがあるという事象がいまだ残っています。
そういった情報格差が、今後はなくなっていくと想像していますね。
扱う不動産の種類を増やす可能性はありますか?
あります!
余力があればどんどんいろいろなものを検討していこうと思っていますよ。
どんな投資サービスが一般投資家にウケると思っていますか?
実際にウケているは、アプリで手軽にできるものです。
株など証券市場に出回っているものの場合、タイミングがすごく重要じゃないですか。
なので、タイミングを機械に任せられるようなサービスが一番ウケると思っています。
THEO+[テオプラス]さんとかWealthNavi(ウェルスナビ)さんなどのように、金額だけ設定して自動的に決済されるような手間がないようなサービスですね。
さらにいえば、何に投資していて、どういう投資結果なのかがきちんとオープンになっているものを、本来各自事業者が目指すべきだと思っています。
我々がやっているサービス領域であれば、不動産の情報をいかにオープンにしていくかということです。
投資家のみなさんにお伝えしたいことを教えてください!
最後に、投資家のみなさんに向けてメッセージを頂きました!
ソーシャルレンディングと比較して、投資家に対してアピールしたいポイントはありますか?
FANTAS fundingは、永年不動産を扱っている弊社自身が、投資家のみなさまの投資資金をお預かりして、不動産現物投資を行っています。
不動産関連投資に限っていうと、不動産事業への融資、不動産担保ローンが商品であるソーシャルレンディングに比べて、安全性の面もコスト面も有利なはずですので、そういった観点で、投資家のみなさんに比較してもらえればと思います。
もちろん、ソーシャルレンディングも融資先の事業者の与信や将来性を反映できるとか、ソーシャルレンディングなりの優位性があると思います。
なので、どっちが良いというわけではなく一長一短あるので、使い分けてもらえれば良いのではないかと思っています。
最後に、これだけは知っておいて欲しい!というポイントがあれば教えてください
サービスサイト(FANTAS funding)のUI(使いやすさ)・UX(内容・商品性)、はご利用頂いているみなさまから頂きましたご指摘をもとに、日々改善を図っております。
ご不便をおかけすることもあるかと存じますが、これからもより良いサービスを提供できるように改善を続けてまいります。
まとめ
FANTAS fundingを運営するFANTAS fundingのお二方にインタビューさせていただいた内容をお伝えしました。
クラウドアンサー編集部としては、FANTAS fundingに対して強い愛情と熱意を持って運営されているという印象を受けました。
FANTAS fundingは利回りが比較的高く、投資先の物件情報が開示されているため投資家にとっては透明性があり安心できるサービスです。
今回の取材からもわかったように、投資家の目線に立って運営を実施しています。
1万円という少額でも投資を始めることができるので、初心者の方にもおすすめできる会社です。
FANTAS fundingは、これから投資を始めてみたいと思っている方にはおすすめです。
少しでもご興味を持った方は、こちらから口座開設をしてみてはいかがでしょうか?
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インタビューの中でも登場した「新築の一棟マンションの開発プロジェクト」など、これからのFANTAS fundingに期待しましょう!