貸付投資のオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ株式会社は、2020年2月3日(月)付けで、経済産業省が主催する「J-Startup」に民間サポーターとして参画したことを発表しました。
ここでは、J-Startupとファンズ株式会社の狙いを解説していきます。
「J-Startup」とは
出典:J-Startup
J-Startupとは、経済産業省が2018年6月に開始したスタートアップ企業の支援システムです。
経済産業省が定めた有識者によって、有望な成長性のある企業をJ-Startup企業と認定します。
J-Startup企業は、経済産業省および上場企業などの大企業や、ベンチャーキャピタル、アクセラレーターなどの「J-Startup Supporters」企業からのサポートを受けることができます。
J-Startupを通じて、政府では「2023年までにユニコーン(企業価値10億ドル以上のスタートアップ企業)20社創出」の達成を目指しています。
また、社会的に起業家マインドを醸成し、日本から海外に通じるビジネスが創設されることも目標に据えています。
「J-Startup」にFundsが参画する狙い
出典:Funds(ファンズ)
Funds(ファンズ)では、オンラインマーケットシステムを通じ、J-Startupの民間サポート企業として資金調達面のサポートを行います。
J-Startup企業はFundsに案件を掲載し、投資家に告知します。
J-Startup企業の案件およびビジネスに共感した投資家は、Fundsを通じて投資を行います。
投資家は貸付金利による収入を得ることができますし、J-Startup企業は不足する資金を調達できます。
Fundsとしては、J-Startupによる案件の供給が行われるメリットがあります。
また経済産業省に認定された社会貢献的な事業でもあり、Fundsのイメージアップ、一般層への認知度アップも狙えます。
ソーシャルレンディング投資家へのメリットは?
ソーシャルレンディング投資家の観点でこの取り組みを見ると、メリットとしてFunds(ファンズ)上で募集される案件の安定供給が考えられます。
Fundsは投資家から非常に人気が高く、数億円の案件でも一瞬で投資金額の上限に達してしまうことが多いです。
投資には抽選制度を導入していますが、それだけ希望どおりに投資できない人もいます。
そこで、今回の取り組みをきっかけに、J-Startup企業から供給される案件が増えれば、投資家の投資機会が増え収益を上げるチャンスが増えます。
一方で、J-Startup企業への融資は上場企業への融資案件と比べれば、やや安定性が劣ると言わざるを得ないでしょう。
そういった意味では、ややリスクは高いと言えるでしょう。
投資家としては、リスクが高くなる分、リターンの数字が大きなものになることを期待したいところです。
まとめ
Funds(ファンズ)は積極的にさまざまな分野との業務提携を行っており、今回のJ-Startup企業への支援参画もその一環と言えます。
どのような案件の募集が行われるかまだ全貌は見えませんが、Fundsでの募集案件数の増加につながることが期待できます。
それと同時に、多様な企業への融資を通じてFundsおよびソーシャルレンディングの世間での認知度が高まっていけば、ソーシャルレンディング市場の拡大にもつながるでしょう。
なお、Fundsに関してはこちらで詳しく解説しています。
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