クラウドアンサー編集部では、投資家の皆様の参考にしていただくために、投資型クラウドファンディグサービスを運営する会社へのインタビューを実施しています。
今回は、上場企業のファンドを中心に取り扱う貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds(ファンズ)」へのインタビューを実施しました。
2020年秋から大幅にファンド数を増やすというFundsに、これから先の活動について伺いました。
Funds(ファンズ)のこれまで
出典:Funds公式サイト
2019年1月にサービスを開始したFunds(ファンズ)。
まずは、これまでを振り返っていただきました。
Fundsを開始してから約1年半が経ちますが、投資家から支持を受けている理由は何だと分析していますか?
2019年1月にFundsをリリースして以降、大変ありがたいことにファンドがすぐに満額となる状況が続いています。
Fundsは、投資家の皆様が長期的に安心して資産運用ができるファンド、上場企業にとっては融資・社債に次ぐ第三の資金調達手段になるファイナンス手段、という点を意識してファンド組成を行っています。
リスクに対するリターンがバランスしている案件となるよう設計しております。
結果として、他の融資型クラウドファンディングや不動産投資型クラウドファンディングと比較すると低い利回りのファンドが増えていますが、利回りを追求するのではなく、安心感や信頼感のあるファンドを取り揃えているという点をご評価いただいているのではと感じています。
投資家の方たちから不満の意見をもらうことはありますか?
すぐにファンドが満額となる状況は、喜ばしい反面、投資機会を得られなかった方も多く、ファンドを増やして欲しいといった声をいただいておりました。
業務提携をしている伊藤忠商事、電通、みずほ銀行など各金融機関からの紹介に加えて、営業・審査体制の強化を進めてきたことで、今後はファンド数や募集金額を拡大できる見込みとなっています。
まずは1ヶ月あたり10億円程度の供給規模を目指し、投資しやすい環境を作ってまいります。
数々の企業との提携を進められてきましたが、案件の募集が1回のみという企業もあったように見られます。今後は複数回の案件募集を行う企業も増えていくのでしょうか。
2020年8月までにファンド募集を完了した上場企業12社のうち、約7割の企業が2本以上のファンドを出して頂いております。(2020年10月21日時点)
募集の頻度・回数等は各社の事情に関係しますが、各企業と継続してコミュニケーションを取っており、次回以降のファンドを出したいという声を多くいただいております。
現在公開しているフリークアウト広告事業ファンド#2をはじめとして、今後、続々と公開されていく予定です(2020年10月29日時点)。
新生Funds(ファンズ)について
2020年秋から大幅にファンド数や投資先の企業、そして募集金額を増やすというFunds(ファンズ)。
投資家の方にとってはどういった投資先が増えるのか、どういったメリットのある案件が増えるのかが気になるところでしょう。
そこで、今後Fundsで提供されるファンドの特徴について聞いてみました。
Fundsへ新しく参画した企業、案件の利回りや特典などの変化について教えてください。
Fundsではリースバック事業や底地事業など多様な出資対象事業の不動産ファンドがございますが、そうした不動産ファンドとともに、現在公開しているフリークアウト広告事業ファンド#2のような新しい業種のファンドも増やしてまいります。
今後は業種を広げ、利回りを含むファンドの条件面も多様化するほか、「長期的に安定した資産運用ができるファンド」に合致するものであれば、未上場企業や既存のスキームに限らない案件等も検討していく可能性もあります。
また、投資家の方がワクワクするようなファンドを作っていくことも意識しています。
これまでに4つのファンドで以下の通りFunds優待を提供しています。(2020年10月12日時点)
- 大阪王将ファンド#1
- R Bakerファンド#1
- RAKU CAFEファンド#1
- めいほうリゾートファンド#1
一定金額や10%の割引など各企業のサービスや商品をお得に購入・体験できるものとなっており、このようなFunds優待を引き続き提供していく予定です。
投資して分配を受けるだけではなく、投資家が投資先の企業やサービスを応援したり、優待券のようなお得な特典を受け取ることができるような、新しい金融の枠組みの構築も目指しています。
FinCommunity創設に関して具体的なサービス内容や貴社の狙いを聞かせてください。
昨年大阪王将ファンド#1で初めてFunds優待として、優待券の送付やイベントを実施しましたが、実際にファンドに投資した投資家の皆様、企業のご担当者の方々から好評であったことを受けて、さらにサービスを成長させていくべく、電通と資本業務提携並びに「FinCommunity(フィンコミュニティ)」というコンセプトとして発表いたしました。
「FinCommunity(フィンコミュニティ)」は、Fundsでの投資を通じた、個人と企業の新しいつながりのあり方です。
ファンドに投資をすることで、分配を受け取ることはもちろん、優待券などの特別な特典を受け取る、投資家限定の交流会やセミナーで企業に対して意見や要望を伝えるといった関係を長期的に作っていくことで、投資家の皆様と企業側がWin-Winになれるような関係性を構築できるサービスを電通チームと共に開発していきます。
投資をきっかけとしてその企業やサービス・商品を応援していただけるような関係づくりをサポートしていきたいと考えています。
ぜひ今後のファンドにご期待いただければと思います。
投資型クラウドファンディングの今後
投資家にとって多様な選択肢、そして多様な特典を増やしていくというFunds(ファンズ)。
投資型クラウドファンディングの知名度、そして市場規模の拡大に貢献してくれそうなワクワク感が感じられます。
Fundsでは、投資型クラウドファンディング業界の将来についてどのような目標を持って活動を行っているのかについて伺いました。
日本のオンラインマーケット、ソーシャルレンディング、投資型クラウドファンディング市場が成長するためには何が必要だと考えていらっしゃいますか?
市場全体として、質が高く幅広い案件の供給が必要だと思います。近頃は上場企業の参入も増えつつありますので、より多様なファンドが今後増えていくと考えております。
また、税制の問題が解決されれば、さらに市場は成長していくと考えています。
現在は総合課税となっていますが、分離課税となれば投資家の皆様のメリットがより増えます。
業界全体として働きかけをしていきながら、実現していければと思います。
まとめ
上場企業中心のファンドを取り扱っているという特徴を持ち、独自の投資スキームを構築したことで投資家からの支持を得てきたFunds(ファンズ)。
その一方で、ファンドがすぐに満額になることから、投資家が気軽に投資できないというジレンマも発生していました。
しかし、これからのFundsは多様な内容のファンド、そしてさまざまな特典があるファンドを提供もあり、投資家にとってはぐっと投資に挑戦しやすくなりそうです。
「FinCommunity」を提唱し、投資を通じて企業のファンを増やしたいと考えているFunds。
資産運用ができることはもちろん、さまざまな体験や感動を味わわせてくれる興味深い投資サービスになっていくのではないでしょうか?
口座開設は無料で行うことができるので、Fundsの魅力を味わうためにこのタイミングで開設しておくと良いでしょう。