2019年1月にソーシャルレンディングサービスを開始したFunds(ファンズ)。
ソーシャルレンディングサービス開始からまだ8ヶ月しか経過していませんが、会員数は1万人を突破するなど高い人気を獲得しています。
ただ、2019年8月に資金募集を行った案件は1件のみです。
投資家からの人気に対して、案件の供給が不足している状況です。
そのFundsが、2019年8月29日(木)に伊藤忠との業務提携を発表しました。
この業務提携にどのような意味があるのでしょうか?
Fundsのソーシャルレンディングサービスに与える影響を考えてみましょう!
Fundsと伊藤忠商事の業務提携の内容
出典:Funds(ファンズ)
Funds(ファンズ)と伊藤忠商事業務提携は、2019年8月29日(木)に伊藤忠経由で発表が行われました。
伊藤忠商事では、業務提携の目的を次のように記しています。
伊藤忠商事はビジネスの共同開発を目的として顧客紹介に関する契約を締結し、クラウドポートの初の戦略的事業パートナーとなりました。今後、個人投資家の拡充を支援すると同時に、伊藤忠商事グループのネットワークを活用して、資金調達需要のある企業にクラウドポートのサービスを紹介してまいります。加えて、これまでの伊藤忠商事の金融事業のノウハウを活用してクラウドポートと共同で様々な金融商品の組成・販売を検討し、資産運用市場の活性化に寄与することを目指してまいります。
気をつけたい点としては、クラウドポートが伊藤忠商事の資金調達案件を扱うわけではないことです。
あくまでも、伊藤忠商事グループのネットワークを活用して、クラウドポートのソーシャルレンディングサービスを斡旋するとしています。
また、伊藤忠商事が培った金融事業のノウハウを活かし、クラウドポートと共同で多様な金融商品の組成や販売を行うとも記載されています。
2019年5月に金融庁が「65歳の定年時には年金以外に2,000万円の貯金が必要」という発表をして、大きな波紋を呼びました。
個人で資産形成を考えなければいけない時代が到来する中、「ソーシャルレンディング」や「クラウドファンディング」といった新しい資産形成の方法がいま個人投資家から大きな注目を集めています。
伊藤忠商事という日本でも有数の大手商社がソーシャルレンディングサービスに関与することで、ソーシャルレンディングの知名度が大きく向上する期待、またソーシャルレンディング市場が大きく拡大する期待が生まれています。
Fundsと伊藤忠商事の業務提携が生み出すコラボレーション効果
では、Funds(ファンズ)と伊藤忠の業務提携には、どのような効果が見込まれるでしょうか?
効果①:Fundsの取扱案件数が増加する
業務提携において、伊藤忠商事のネットワークを通じてFundsのサービスを紹介するとしています。
これまで投資家へ提供する案件数が不足していたFundsですが、伊藤忠の斡旋によりり案件不足が解消される効果が期待されます。
効果②:異なる条件の案件が組成できる
業務提携の内容においては、新しい金融商品の提供や販売が期待されています。
例えば、2019年8月までのFundsの案件の利回りは1.5パーセントから6パーセントほどですが、これ以上の高金利案件の扱いが始まる可能性があります。
運用期間や担保や保証の条件についても、これまでの案件とは異なる条件のものが投資家に対して提供される可能性が出てくるでしょう。
まとめ
Funds(ファンズ)と大手商社の伊藤忠商事との提携によって、さまざまな効果出てくることが予想されます。
ソーシャルレンディング投資家にとっては、案件や融資先が増えれば選択肢が豊富になり、それ自体が大変喜ばしいことです。
また、伊藤忠商事が紹介する会社への融資案件になれば、信頼性の高い融資先が多く現れ、リスクを抑える効果も見込まれます。
Fundsは基本的に融資先の企業名を公開していますし、著名企業に対して投資できれば貸し倒れリスクを抑えることができるでしょう。
人気とは裏腹に、これまで募集金額や案件があまり伸びていなかったFundsですが、この伊藤忠商事との業務提携をきっかけに大きく飛躍する可能性が高まったと言えます。
ソーシャルレンディング業界全体の発展にも大きく影響しそうなこの出来事に注目していきましょう!
なお、Fundsについてはこちらで詳しく解説しています。