クラウドアンサー編集部では、ソーシャルレンディング会社にインタビューを行っています。今回は、不動産担保を全案件に設定し、最大13パーセントの高利回り案件が人気である株式会社LENDEXの深澤克己社長にインタビューを行いました。
LENDEX(レンデックス)の現状や今後など、投資家の方が気になることを聞いてきました。ぜひ最後までお読みください。
目次
LENDEXはこんな会社
まずは、株式会社LENDEXの概要を確認しましょう。
会社名 | 株式会社LENDEX(レンデックス) |
設立 | 2000年8月1日 |
代表取締役 | 深澤克己 |
資本金 | 100,000,000円 |
所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目1番11号 郁文堂青山通りビル5階 |
事業内容 | ソーシャルレンディング事業 |
登録・加入協会 | 貸金業登録番号 東京都知事(1)第31631号 |
貸金業協会 | 日本貸金業協会会員第005975号 |
金融商品取引業登録番号 | 関東財務局長(金商)第2460号 |
金融商品取引業協会 | 第二種金融商品取引業協会会員第256番 |
会社の創設は2000年ですが、ソーシャルレンディング事業を開始したのは2017年7月です。
創業社長である筧悦生氏が、コンサルティング事業などを運営する会社として設立しました。
なお、取材には深澤克己社長に直接ご登場いただきました。
それでは、早速インタビューしてきた内容をお伝えしていきます。
LENDEXはこんな会社
まずは、深澤社長にLENDEX(レンデックス)の現状について聞いてみました。
2019年3月に筧社長が退任し、2019年7月には公認の田川社長も退任。
目まぐるしく変わる人事に疑問を抱いている方もいるかも知れません。
約2年ソーシャルレンディングを運営してきてLENDEXの現状をどう捉えていますか?
2019年10月時点で会員数は3,000人を突破し、累計運用金額は30億円に迫る勢いです。
まだまだ他のソーシャルレンディング会社様に比べれば規模は小さいですが、順調に会員数、融資金額ともに増加基調で推移していると思います。
特に、最近は会員数が月間200人以上増えており、ペースがどんどん上がっています。
投資家様のおかげもあり、案件募集をかければ短時間で投資金額の上限に達してしまうことが多く、支持を得られていると感じています。
また、2017年7月からソーシャルレンディング事業の運営を始めておりますが、2年3ヶ月を経過し、ここまで貸し倒れ・返済遅延ともにゼロ件です。
貸し倒れや返済遅延に関しては、当社でも最も気を配っている点です。
お客様にできるだけ損失を発生させないよう、入念に融資先及び融資金額の審査を行っており、その取り組みが功を奏した結果だと感じています。
会社を移転した理由はありますか?
2019年8月に、九段下から渋谷へ会社を移転しました。
理由としては、人員増加に対応するためです。
九段下のオフィスは大変手狭であり、小さな会議室しかありませんでした。
しかし、渋谷のオフィスに移転したことにより、セミナーも開けるような会議室を設置することができました。
2019年9月には、当社会議室で実際にセミナーを実施させて頂きました。
人員も増員しており、事務スタッフ、また専門的なスキルを有した人間の採用を行っています。
内部体制の強化に努めています。
社長交代の理由はどういったものだったのでしょうか?
前任の田川社長は、一身上の都合により退職されました。
田川社長は財務省の勤務経験はあったのですが、実際に融資を行う現場での勤務経験がありませんでした。
そのため、より金融機関の勤務経験があり、融資の現場で勤務経験が豊富な私(深澤社長)に白羽の矢が当たりました。
そして、2019年7月からLENDEXの社長を務めることになりました。
前年2018年は赤字でしたがその理由を教えて下さい
当社では、投資家様に対して案件の融資利回りと配当利回りを公開しています。
例えば、投資家様への配当利回りが8パーセント案件の場合、実際の当社が融資の際に設定している利回りは10パーセントです。
つまり、LENDEXとしての取り分は10%-8%=2%、つまり融資金額の2パーセントです。
人員を増やしたことにより融資案件の数は増えていますが、会社の売上が融資金額の2パーセントでは、利益を十分に確保できているとはいえない側面があります。
そのため、当社の利益を確保するため、融資利回りと配当利回りの差分を2パーセントから3パーセントといったように徐々に引き上げていく予定です。
そして、黒字化を目指していきたいと思っています。
黒字化の見込みはありますか?
黒字化に関しては、案件数そして融資金額が増えればそれだけ当社の売上が増えます。
そして、2パーセントから3パーセントと当社の取り分を増やすことで、十分に黒字化できるものだと思っています。
幸いに、当社で募集したソーシャルレンディング案件は、2019年10月現在、ほぼ投資集金額の上限まで達しています。
今後はお客様に、より積極的に案件を供給できる体制を整えていきます。
LENDEXを利用している投資家はどのような人が多いですか?
当社の投資家会員様ですが、30代から40代の方が中心です。
- 不動産投資のような不労所得が欲しいけれど、自己資金を用意したり融資を受けたりすることが難しい
- 多額の金額を必要とする投資は怖いしなかなかできないが、少額からできる不労所得が得られる投資を行いたい
そういった比較的若年層の方のニーズにマッチしているのではないかと思います。
男女比は男性8割、女性が2割といったところです。
また、投資家様一人当たりの平均的な投資額は50万円から100万円ほどです。
LENDEXの案件について聞いてみました
LENDEX(レンデックス)は大半の案件に不動産担保を設定し、8パーセントという高利回り案件を提供しています。
最近に至っては、利回り13パーセントという非常に高い利回りの案件を登場させました。
そこで、LENDEXの案件の詳細について聞いてみました。
今の融資先は何社くらいですか?不動産会社の割合は?
現在、当社では約10社の不動産会社の方とお付き合いを続けております。
基本的に、不動産会社様が購入される不動産の購入費用を融資し、購入される不動産を担保に設定しています。
そのため、融資先の会社における不動産会社の割合は10割です。
利回り13パーセントの無担保案件はどのような融資先でしょうか?
物件の購入費用の融資ではなく、物件のリフォーム費用の融資です。
リフォーム費用を対象としているため、担保に不動産を設定することができません。
そのため、無担保になっています。
その代わり、リフォームが終われば返済になっているため、3ヶ月という短期間案件です。
無担保ですが、融資先の代表者の連帯保証は設定しておりますので、まったく保証がないわけではありません。
利回り13パーセントということもあり、募集開始からあっという間に募集金額の上限に達してしまうことも多いです。
そのため「投資できない」という投資家様からの意見が多く、何らかの手段で投資家の方皆様に公平な投資機会を提供できないかと考えています。
融資先の情報開示の予定はありますか?
融資先の会社名の開示については、投資家様のからのご要望を非常に多く頂いております。融資先との相談の上、徐々に情報開示を行っていきたいと思っています。
ただ、融資先の会社は中小企業が中心であるため、なかなか情報開示に首を振ってくれないということもまた事実です。
新規のお取引先ができた場合には、情報の開示を条件として融資を行うといったことも考えています。
今も東急リバブルとの提携は続けていますか?
現在も、東急リバブル様に不動産価格の評価を行っていただいております。
当社独自の査定だけではなく、東急リバブル様や不動産鑑定士の方など、さまざまな専門家の方にご協力いただき融資金額の上限を設定しています。
東急リバブル様以外にも査定をお願いしているため「東急リバブル査定付き」という表記は改めましたが、多くの案件において東急リバブル様の査定を着ていることにはなんら変わりはありません。
セミナーやイベントへの出展の予定はありますか?
2019年9月に実施したセミナーは参加可能人数わずか5名ということで、あっという間に埋まってしまいました。
また、「参加したかった」という投資家様の声も多くいただいております。
そのため、当社では引き続き2019年11月以降にセミナーを実施したいと思っております。
また、資産運用セミナーやイベントなどに出展し、ソーシャルレンディングを知らない投資家の方々への認知度を高めたいと思っています。
ソーシャルレンディング業界の現状について聞いてみました
LENDEX(レンデックス)では、現在のソーシャルレンディング業界をとりまく状況はどのように感じているのでしょうか?
行政処分を受ける会社が相次ぎました。どうご覧になりますか?
2017年から2018年というと、私自身はソーシャルレンディング業界に入る前でした。
もちろん、ソーシャルレンディングという投資には興味を持ち、自分でもいろいろと調べていましたので、ある意味では起こるべくして起きた問題かなとは感じていました。
- 資金の用途を不明瞭なものにし、本来の用途以外に用いていた
- 子会社が親会社のためにソーシャルレンディングを通じてお金を集め、親会社へ融資したものの資金回収面での問題が発生した
そういったグレーとも言えるスキームが使えてしまったことで、投資家の方々が不利益を被ってしまったということは残念に思っています。
当社でも未だ融資先の会社名は公開しておりませんが、資本関係など一切ない会社への融資であることは明言できます。
また、情報公開が許可されたことで、各ソーシャルレンディング会社が積極的に情報開示を行うようになったことは大変良い傾向だと思っています。
ソーシャルレンディング業界的に見れば、2019年に入ってからは金融庁の指導により、投資スキームの健全化が進んでいます。
ソーシャルレンディング投資の安全性は確実に高まっていると言えます。
LENDEXへの影響はありましたか?
正直なところ、影響はありました。
今年2019年の春先は、一時期投資家様の登録がかなり鈍ってしまいました。
また、案件を出しても、募集金額上限に達していなかったこともあります。
その時期は他社様も含め、ソーシャルレンディングにかなり逆風が吹いていたのではないかと思います。
しかし、ソーシャルレンディングに対する情報開示の影響もあり、再び投資家会員様の登録数は増加傾向にあります。
ソーシャルレンディングを普遍的な投資手法にするには何が必要だと考えますか?
運営会社としては、投資家の方々に積極的に情報を公開する必要があると思います。
どのような会社に融資をしているのか、どのような事業にお金が使われるのか、そういった内容を詳しく公開し、投資家のみなさまに投資先が適切な事業に資金を使っているか、投資先として妥当なのかを判断していただきたいと思います。
投資家のみなさまにおかれましても、ただ利回りや運用期間などの条件だけ見て投資するのではなく、投資前にどのような案件への融資なのか、その内容をきちんと確認して頂きたいと思います。
そうすれば、貸し倒れや返済遅延案件に巻き込まれる可能性を減らせるのではないでしょうか。
その意味では、ソーシャルレンディング会社が増えていることはとても良いことだと思います。
ソーシャルレンディング会社同士で、投資家の方々からの支持を得るために何が必要なのかしっかりと考え、きちんと投資家様の方の方を向いて安全性を高めるための取り組みが行われていくでしょう。
LENDEXの今後の展望について聞いてみました!
2019年現在は、順調な業績といえるLENDEX(レンデックス)。
今後の新規の取り組みなどがあるのかについて聞きみました。
融資案件の種類を増やす予定はありますか?
2019年現在、当社はほぼ不動産案件専門です。
しかし、今後は不動産以外の業界への融資案件など、これまでと変わった案件もご提供していきたいと思っています。
不動産案件ばかりとなると、どうしても当社に投資していただいている投資家様が不動産業界の市況変化に巻き込まれるリスクがあります。
そこで、不動産案件以外にも融資先の会社名を明らかにした上で、事業用資金の融資案件などもご提供したいと思っています。
ただし、むやみに案件を増やすことを必ずしも良しとは思っていません。
当社は幸いにもさまざまな会社様から融資を受けたいというお声がけをいただいております。
しかし、当社では融資先を手当たり次第開拓するよりも、まず何よりも貸し倒れや返済遅延を起こさないことを第一に考えています。
短期間の返済遅延なら少しは大目に見て欲しいという会社様もあるようですが、当社では自分たちで定めた条件に合意して下さる会社様にしか融資はおこなっていません。
会員や融資額などLENDEXの数値的な目標はありますか?
むやみやたらに数値目標を立てると、その目標達成のために、潜在的な問題のある案件を組成してしまうかもしれません。
それは避けなければいけないと思っています。
ただ、利益を出さないと会社の存続が不可能になってしまいます。
会員数も5,000人、10,000人とどんどん増やしてきたいと思っておりますし、利益を確保して近いうちに黒字化することが重要だと思っています。
その意味では、毎月の融資金額は2億円から3億円、近いうちに融資金額総額50億円、そして100億円を達成したいですね。
投資家の方に伝えたいことはありますか?
ソーシャルレンディング業界では、行政処分を受ける会社が出たり、投資家の方がソーシャルレンディング会社を訴訟したりするなど数々の問題が起こりました。
それでも、ソーシャルレンディングに投資してくださっている投資家の方はまだまだ多くいらっしゃいますし、順調に会員数も増えています。
そのことは、大変ありがたく思っています。
ソーシャルレンディングは海外ではポピュラーな投資手法です。
投資家のみなさまにおかれましても、ソーシャルレンディング投資から退場しないためには、複数の会社への分散投資を心がけていただきたいと思っています。
もちろん、当社も選んでいただけるように努力しますし、それと並行して他のソーシャルレンディング会社様、そして多様な分野への分散投資を行ってください。
そうすることでリスクを減らし、着実に利益を出すことができるのではないかと思っています。
その意味では、多くの会社が生まれてきて投資家様の選択肢が増えていることは、喜ばしいと思っています。
ソーシャルレンディング投資に注目が集まり、当社でもメディアからお問合わせをいただくことも増えました。
ソーシャルレンディング業界の中で今後もLENDEXが存在感を発揮できるように、第一に投資家のみなさまが安全に投資できること、そしてその中で多くの利益を出せるような案件の提供を行っていきます。
まとめ
高利回り案件を提供し続けているLENDEX(レンデックス)。
まだ規模はそれほど大きくないソーシャルレンディング会社ながら、着実に実績を重ねています。
その背景には「まず安全に投資家の方に資産形成をして欲しい」という強い願いがあることがわかってきました。
今後、新しい種類の案件も出したいということで注目が集まります。
LENDEXに少しでも興味を持ったという方は、口座開設をしてみると良いでしょう。
口座開設は無料で行うことができます。
これからのLENDEXの取り組みに注目していきましょう!