日本保証の保証付きファンドなど、信頼性の高い各種ファンドの提供を行っているSAMURAI FUND(サムライファンド)。
そのサムライファンドが、期待利回り7パーセントという好条件のファンド募集が2020年2月18日(火)から行います。
これだけ利回りが高いファンドは、昨今なかなか見られなくなっています。
そこで、このファンドに投資する価値があるのかについて、各種条件を分析しながら検討してみましょう。
目次
SAMURAI FUND(サムライファンド)の募集案件
まずは、2020年2月18日(火)から募集されるファンドの条件を確認しましょう。
案件概要
ファンド名 | 「日本の企業を元気に!」 事業支援ファンド1号 |
目標利回り | 7% |
運用期間 | 6ヶ月(2020年2月28日~2020年8月31日) |
募集金額 | 1億5,000万円 |
資金使途 | リバイバルキャピタル株式会社のバックファイナンス資金 |
担保・保証 | なし |
期待利回りは7パーセントと高く、運用期間も6ヶ月と長期案件ではありません。
貸付先は、貸金業を営む会社であるリバイバルキャピタル株式会社です。
リバイバルキャピタル株式会社が貸付を行う際の資金を、SAMURAI FUNDを通じて募集する案件です。
貸付先の情報
リバイバルキャピタル株式会社が貸付を行う会社は、社名は明らかにされていませんが「物流企業」とされています。
物流企業の資金用途に関しては、次のような記載があります。
“物流会社は貸付先からの融資金について、卸売等に関わる仕入れ資金としての利用を想定しております”
つまり、物流企業の事業資金として使われるということです。
投資家が注意すべき点
条件的には、投資家にとっては「高収益」と「低リスク」という2つのメリットがあります。
しかし、注意しなければならない点として、融資において担保や保証が設定されていないことが挙げられます。
もし、融資先であるリバイバルキャピタル株式会社からの返済が滞れば、大幅な損失を出す可能性があります。
一方で、まったくの無担保や無保証というわけではなく、リバイバルキャピタル株式会社が物流企業に融資した資金に対しては、手形が設定されています。
この手形については次のような記載があり、一定の保証効果があります。
“貸付先は物流会社より返済予定金額相当の約束手形を引き受け、その手形を裏書したうえで営業者に預けます。
※手形を預かることにより、物流会社の他の金融機関等からの借入れと比較して、優先的に返済されることが期待できます。”
「日本の企業を元気に!」 事業支援ファンド1号のリスクとは?
ソーシャルレンディングに投資する際、その案件のリスクをまっ先に考える人も多いのではないでしょうか?
そこで、当該「日本の企業を元気に! 事業支援ファンド1号」のリスクを考えてみました。
リスク①:返済が段階的に行われること
貸付時の金利は7.5パーセントと公開されています。
そこから7パーセントが投資家に配当されます。
ソーシャルレンディング案件の中では決して高い貸付金利ではありませんが、一般的な基準で考えれば高めです。
当該案件では、資金が案件運用終了時の一括返済ではなく、随時返済が行われる計画です。
その返済計画も掲載されています。
返済リスクはそこまで高いものではないでしょう。
ソーシャルレンディングは早期償還の違約金を設定しないことが多いため、資金調達方法として利用されやすいのです。
リスク②:担保や保証が設定されていないこと
当該案件で気になる点は、担保や保証が設定されていないことです。
当該ファンドは貸付先が貸金業者であり、その会社が物流業者に融資を行います。
つまり、事実上物流業者への融資案件です。
手形は設定されているものの、物流業者の社名は公開されておらず、次のような記載があるのみです。
“なお、物流会社は年商50億円以上で、昨年度の経営指標は業界平均(経営指標の業界平均値:ROE6.4%、ROA3.5%)をやや上回る水準、財務指標は業界平均(流動比率182.2%、売上経常利益率4.5%)に近い水準で推移しており、創業から20年を超える非上場の物流倉庫業中堅会社です。
経営状態は悪くないとありますが、リスクが明らかにされているとは断言できません。
手形があれば優先的に返済は行われますが、確実な保証とも言い難いです。
率直なところ担保や保証が薄く、リスクがあることは否めません。
まとめ
SAMURAI FUND(サムライファンド)の「日本の企業を元気に!」 事業支援ファンド1号の概要と、投資に値するかどうかについて独自の分析を行いました。
当該案件は利回りが高く、運用期間も短いという好条件が揃ったファンドです。
ただ、担保や保証は設定されておらず、返済に伴うリスクはやや高めでしょう。
貸付先からの返済が実績を重ねていけば信用できるファンドになり得ることも考えられます。
運用期間が短めなので、少額を投資するのであればそこまでリスクは高くないと言えます。
分散投資の一環として投資を検討してみても良いでしょう。
【2020年3月19日追記】
サムライファンドについてもう少し深く知ってから検討したいという方は、こちらを参考にしてください。