目次
SBIソーシャルレンディングの最新実績が更新(2020年2月末時点)
日本のソーシャルレンディング会社の中で、最高の募集実績を持つ会社は、株式会社maneoマーケット(通称:マネオ)です。
しかし、マネオは2020年3月時点で案件の募集を行っておらず、ソーシャルレンディング事業はほぼ営業停止状態です。
2020年3月時点で営業活動しているソーシャルレンディング会社の中で、最多募集実績とを持つのが、 SBIソーシャルレンディング株式会社です。
そのSBI ソーシャルレンディング株式会社が、2020年2月までの実績を更新しました。
その内容から、同社の現在の状況を分析してみましょう。
累計募集金額1,300億円を突破
SBI ソーシャルレンディングの累計募集実績額は、1,300億円を突破しています。
国内第2位の実績を持つクラウドバンクの募集実績が880億円ほどであるとことを考えると、400億円以上の大きな差をつけています。
また、上のグラフを見ればわかるように、安定したペースで順調に募集金額は増加しています。
月あたりの募集ペースも、2018年から安定しています。
急激な伸びはありませんが、数字の安定性を重視しているということでしょう。
融資残高400億円を突破
SBIソーシャルレンディングの貸付運用金額である融資残高の実績です。
2019年はそれほど大きく数字が伸びていませんでしたが、2020年は2018年並みのペースで融資残高が伸びていることがわかります。
融資残高が200億円を超えると会社法が適用されます。
SBIソーシャルレンディングは上場会社ではありませんが、財務状況の報告義務や、会計監査人の設置義務が生まれます。
すなわち、SBI ソーシャルレンディングは未上場企業であるものの、一定の監査を受けている会社であり、不正行為が行われる可能性が低いと言えます。
SBIソーシャルレンディングの案件の種類
SBI ソーシャルレンディングでは、運用中のファンドの内訳を公開しています。
詳細について確認してみましょう。
オーダーメード型ローンファンド
まず、不定期に募集が行われる「オーダーメード型ローンファンド」です。
主に次の3つに分けられます。
- 不動産ディベロッパーズローンファンド
- バイオマスブリッジローンファンド
- メガソーラーブリッジローンファンド
1.不動産ディベロッパーズローンファンド
不動産ディベロッパーズローンファンドは、不動産担保が設定されている融資案件です。
手堅い保証が付いているだけに人気が高く、取扱実績が多くなっています。
2.バイオマスブリッジローンファンド
バイオマス発電所の運営資金や開発資金の融資ファンドです。
担保は発電者の敷地の価値分しかついておらず、保証は手厚いとは言えません。
ただし、発電案件だけに国の電力買取保証が付いているので、収益性は手堅いです。
3.メガソーラーブリッジローンファンド
太陽光発電設備にへの開発資金や事業用資金の融資案件です。
バイオマスブリッジローンファンドと同じく、担保は僅かな金額しか設定されていません。
ただし、こちらも事業の収益性は確かなものがあり、これまで貸し倒れが起きたこともありません。
不動産担保事業者向けファンド
SBIソーシャルレンディングの大きな特徴の一つである、「不動産担保事業者向けファンド」です。
こちらは、常時募集が行われいることが最大の特徴です。
投資家は随時お金を投資することが可能であり、月2回のタイミングで仕切り直しが行われます。
需要以上に集まったお金は次回募集へロールオーバーされ、優先的に投資可能です。
常に投資できる案件として、投資機会を求める投資家に人気があります。
SBIソーシャルレンディングの融資残高を増やすことに、大きく貢献しているファンドだと言えるでしょう。
コロナショックのSBIソーシャルレンディングへの影響
このように人気が高いSBIソーシャルレンディングですが、投資である以上リスクはあります。
SBIソーシャルレンディングの過去の問題、そして今後のリスクについて考察してみましょう。
不動産担保案件では貸し倒れが発生
こちらに見ればわかるように、「不動産バイヤーズローンファンド」では、累計で1億8千万円以上の元本損失が発生しています。
発生したのは、「SBISL不動産バイヤーズローンファンド16号、19号~22号」です。
一方で、31億の募集に対し最終的な損失金額は1億8千万円ほどです。
つまり、損失割合は6パーセント未満と軽微なものです。
不動産を担保に設定しているだけあり、手堅い資金回収力を持っています。
また、当該案件の募集は2017年秋から2018年春であり、それ以降貸し倒れは発生していません。
募集金額満額に達しない案件の登場
一方で、2020年3月時点では「コロナウイルス不況」、いわゆる「コロナショック」の影響が少なからず出ていると言えます。
2020年3月23日(月)に募集開始された「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド」は、27億5千万円の募集に対し、2020年3月26日(木)時点で21億5千万円の申し込みとなっています。
SBIソーシャルレンディングでは、20億円超の案件を随時募集し満額申込みを達成してきましたが、この案件に関しては満額達成が微妙なものとなっています。
投資家の「今は手元に現金を持っておきたい」という一時的な志向が、SBIソーシャルレンディングの募集に影響を与えていると考えられます。
また、運用期間が16ヶ月と長いことも、先行きが見えない状況下では投資家にはリスクに映るのでしょう。
利回りは8パーセントと高いものの、利回りの高さが逆に「返済リスク」になると考えている人もいるのかもしれません。
総評
SBIソーシャルレンディングの過去の実績と、2020年3月現在の状況を分析してみました。
SBIソーシャルレンディングは順調に実績を重ねており、その案件の組成・運用のいずれも、大きな問題は見られません。
これから先も、国内ソーシャルレンディング会社第1位の地位は揺るぎないように見えます。
ただし、投資は投資家のマインドによって大きく結果が左右されます。
2020年3月時点では、「コロナショック」が発生していることもあり、投資よりも手元に現金をおいておきたいという方も多いでしょう。
また、ソーシャルレンディングは運用や収益が安定しているだけに「今が投資チャンス」というタイミングがありません。
そのため、相場の暴落が発生した株やREITに投資資金を回したいと考える人も多いのでしょう。
それでも、SBIソーシャルレンディングという会社には十分な実績と信頼性があります。
コロナショックが収束すれば、そこで生み出した利益をソーシャルレンディングという安定運用に回す投資家の資金が流入することも十分考えられます。
コロナショックの推移を注視し、大きなリスクを避けながらSBIソーシャルレンディングに投資をするのであれば、短期運用案件に投資していくと良いでしょう。
SBIソーシャルレンディングについてはこちらで概要をチェックしてください。
口座開設は【サービスサイト】の方で無料でできますよ。