クラウドアンサー編集部では、投資家の方々にソーシャルレンディング投資の実態をお伝えするために、複数のソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディングへの投資を行っています。
2020年7月現在、国内最大手のソーシャルレンディングサイトである「SBIソーシャルレンディング」にも2019年9月から投資を行っており、毎月その様子をレポートしています。
2020年7月は、その第11回目のレポートです。
無事SBIソーシャルレンディングからの配当もあったのかについてお伝えしていきます。
目次
クラウドアンサーが投資したSBIソーシャルレンディングの案件
クラウドアンサー編集局が登場した案件は、SBIソーシャルレンディングの「随時募集オーダーメイド型不動産担保ローン事業者ファンドNEO」です。
まずはどのような条件であるのか確認してみてください。
案件概要
ファンドID | CF0149 |
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ファンド名 | SBISL不動産担保ローン事業者ファンドNeo3号 2019年7月 |
予定運用期間 | 12ヶ月 |
名目利回り | 6.0% |
募集入金済額 | 1,979,450,000円 |
投資家数 | 3,660名 |
この「不動産担保ローン事業者ファンド」とは、不動産担保ローンを運営する事業者への融資ファンドです。
SBIソーシャルレンディングは、不動産担保ローンを営む事業者の融資用資金をソーシャルレンディングを通じて投資家から集め、不動産担保ローン事業者に融資しています。
このファンドにおいては、仮に不動産担保ローン事業者が融資先から返済を受けられなかった場合、SBIソーシャルレンディングが担保不動産を売却する権利を有しています。
つまり、事実上不動産担保が設定されているファンドだと言えるのです。
SBIソーシャルレンディングの常時募集ファンドと同じ事業者へ融資するファンドですが、利回りは常時募集ファンドよりも高いです。
2020年7月の配当金の結果・内訳
では、このSBIソーシャルレンディングの投資案件における2020年7月・第11回目の配当の結果をお伝えしていきましょう。
配当金は253円
2020年7月の配当は、2020年7月15日(水)に行われました。
内訳は、元本返済分が52円、配当金が252円、源泉徴収が51円でした。
投資家に振り込まれたのは252円+52円-51円=253円です。
元本返済は52円
元本返済の金額は52円と非常に小さな金額でした。
これまでに46,790円、約47パーセントの元本が返済されています。
完済期限まで残りわずかということもあり、早期返済の意味もあまりないため、返済が行われなかったと考えられます。
順調にいけば、2020年8月・第12回目の配当と同時に返済が行われます。
2020年8月で案件運用終了。返済の見込みは?
SBIソーシャルレンディングの不動産担保ローン事業者ファンドNEOは、2019年9月から配当が始まり2020年8月でファンドの運用が終了します。
このまま無事満額返済される見込みはあるのでしょうか?
問題なければ2020年8月が最終配当と元本返済
当該ファンドは、2019年9月の1回目から2020年7月の11回目まで一度も配当遅延遅が発生したことはありません。
配当前期では元本の返済も同時に行われていたため、予定利回りの収益より最終的な配当総額は低くなる見込みです。
予定利回りが年利6パーセントだったため、1年間運用されていれば想定利益は4,781円の予定でした。
想定利益の計算
- 100,000円×6%=6,000円
- 源泉徴収:6,000円×20.315%=1,219円
- 想定利益=6,000円-1,219円=4,871円
しかし、これまで11ヶ月での配当は合計3,722円です。
次回の配当も含めると4,000円弱になると予測されます。
元本の早期償還があったため利回りは下がっていますが、手取りの利回りは4パーセントと考えれば十分な数字でしょう。
返済遅延やデフォルトは発生事例なし
SBIソーシャルレンディングは、国内で最も豊富な募集実績を持つソーシャルレンディングサイトだけに、これまでいくつかの案件で元本損失が発生したことがあります。
もちろん、ぞの発生率は0.1パーセント未満と非常に低いです。
そして、不動産担保ローン事業者向けのファンドでは常時募集・随時募集オーダーメイド型の両方で返済遅延も元本損失も発生したことはありません。
大変手堅い実績を持つファンドだけに、12回目の配当とともに元本償還が行われる可能性は高いと言えます。
SBIソーシャルレンディングの現状
2020年7月現在も続くコロナ禍で、SBIソーシャルレンディングはどのような影響を受けているのでしょうか?
同社の募集状況を見て確認してみましょう。
月 | 募集総額(円) |
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2020年1月 | 1,290,000,000 |
2020年2月 | 5,388,000,000 |
2020年3月 | 6,740,000,000 |
2020年4月 | 452,000,000 |
2020年5月 | 2,915,000,000 |
2020年6月 | 19,710,000 |
上のグラフを見ればわるように、SBIソーシャルレンディングは2020年に入ってからも着実に募集実績を積み重ねています。
2020年4月の募集金額はは一時的に大きく減少したもの、5月、6月とまた順調にペースは戻っています。
つまり、堅実に事業を展開していると言えます。
返済遅延も発生しておらず、投資家は相場の変動に左右されずに不労所得を得られるというソーシャルレンディングのメリットを享受できています。
まとめ
SBIソーシャルレンディングの不動産担保ローン事業者向けファンドの配当も、大詰めを迎えようとしています。
1年間の運用を通して返済遅延が発生することなく、元本返済はあったものの大きな問題は起こっていません。
新型コロナウイルスの影響も大きくは受けておらず、SBIソーシャルレンディングへの投資は手堅い結果に終わると言えそうです。
もちろん、「これまで問題が発生していないから、今後も問題が発生しない」とは言い切れませんが、これまでの同社の実績は信頼に足るものがあります。
コロナ禍でも着実に利益を出せる投資先を探すのであれば、SBIソーシャルレンディングに投資をしてみるのも良いでしょう。
ただし、その場合でも、サイト分散や業界分散などのリスク分散対策は忘れないようにしてくださいね。
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