クラウドアンサー編集部では、ソーシャルレンディング、そして不動産投資型クラウドファンディングサイトの運営企業様へのインタビューを実施しています。
株式会社SATASが運営する不動産投資型クラウドファンディング「WARASHIBE」は、2019年12月のサイト開設以降、順調に案件・投資家数とも増加傾向を見せていますが、特に2021年に入ってからは、大幅に案件数が増加しています。
不動産投資型クラウドファンディングサイトは募集金額以上に投資家の資金が集まることも多く、投資したくてもなかなか投資できないという投資家の方もいるのではないでしょうか?
そこで、積極的な案件募集傾向を見せているWARASHIBEに、案件の傾向や運営方針など、投資家の方々が気になるポイントを伺いました。
ご対応頂いたのは、株式会社SATAS代表取締役の小林 秀豪氏です。
WARASHIBEでの投資を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
株式会社SATASの概要
不動産投資型クラウドファンディングサイトは、運営する不動産会社があるエリアや運営する物件、事業によって取り扱いを行う物件が異なる傾向があります。
そこで、まずはWARASHIBEを運営する株式会社SATASについて聞いてみました。
株式会社SATASの沿革をお聞かせください。
当社は、1999年の会社設立から不動産特定共同事業法を主軸とした事業を展開しています。
2008年からは、不動産特定共同事業法による小口不動産ファンド「ゆうゆう倶楽部」のファンド運用を開始。
2019年には電子取引業務の許可を取得し、現在の不動産投資型クラウドファンディング「WARASHIBE」をスタートしました。
仕入れ、運用する不動産はどのエリアにあるものが多いでしょうか?
会社が東京・港区にあることもあり、これまでは都内、特に23区内でも都心の物件を仕入れて運用することが多くありました。
都心の物件は、利回りこそあまり期待できないものの、値下がりしにくく投資家の皆様の出資元本を棄損するリスクが低いという利点があるからです。
もちろん、そのような都心の物件はこれからも扱っていくことは多いと思いますが、現在運用中の「神奈川県茅ケ崎Ⅰ」や「神奈川県武蔵新城Ⅰ」(2021年6月時点)のように都心にこだわらず、運用期間中の利回りや売却によるキャピタルゲインが見込まれる物件があれば積極的に仕入れて運用していく方針です。
2021年6月11日に告知したファンドについては、これまでとは違った静岡県のリゾート用地を投資対象としたファンドの募集を予定しています。
今後は、エリアのみならず用途のバリエーションも増やしていきたいと考えています。
不動産投資型クラウドファンディング事業の魅力
株式会社SATASでは、WARASHIBEを始める以前に「ゆうゆう倶楽部」という小口の出資が可能な不動産商品を扱っていた実績があるなど、不動産×クラウドファンディングに早くから着目していました。
そこで、不動産投資型クラウドファンディングに着目している理由などについて聞いてみました。
過去に運営されていた「ゆうゆう倶楽部」と現在の「WARASHIBE」の違いをお聞かせください。
当社では、2019年に不動産特定共同事業法における電子業務取扱が可能になり、電子(Web)上でのファンド募集が可能になりました。
「ゆうゆう倶楽部」は、書面による募集・契約の締結が前提でした。
しかし、WARSHIBEはWebでの募集・契約締結が可能になったことから、業務がスムーズに進められるようになっています。
その点が一番の違いでしょう。
そして、最低出資額を1万円に変更し投資のハードルが下がるように設計しています。
既存の小口不動産商品がありながら、新しく「WARASHIBE」を立ち上げた理由は何でしょうか?
Webでの募集・契約が可能になったことが一番の理由です。
Web上で募集が可能となったことにより、これまで以上に多くの皆様に、ローリスク・ミドルリターンが期待できる投資商品である不動産投資型クラウドファンディング「WARASHIBE」を知っていただき、皆様の資産運用の一つとして活用いただきたいと考えたからです。
近年不動産投資型クラウドファンディングを始める不動産会社が増えている理由は何だとお考えですか?
参入している不動産会社それぞれに理由があるでしょうが、一般論として、これまで不動産業界はIT化があまり進んでいない、いわゆる「オールドエコノミー」という印象が強くありました。
仕入れのための資金調達も、銀行からの借入れか、自己資金による調達のいずれかが主流で、一般の投資家の方が「投資」として参加しにくい環境にあったと思います。
そんな状況下で、一般の方から資金を集め、運用あるいは事業を立ち上げる、いわゆる「クラウドファンディング」が注目を浴びるようになりました。
また、老後資金2,000万円問題などもあり、一般の方に投資運用機会を提供する、そして不動産会社としては新たな資金調達の方法を確保するという観点から参入している不動産会社が増えているという見方が挙げられるのではないかと考えています。
当社では、「クラウドファンディング」に分類される「ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)」とは違い、実際に有体物がある不動産が原資産となる「不動産投資型クラウドファンディング」は、投資家の皆様にとって元本棄損リスクが低く、かつ安定的な配当可能性が高い投資商品だと考えています。
よりリスクの低減された投資機会を多くの皆様に提供すると同時に、不動産会社としてこれまでの資金調達方法にとらわれない新たな資金調達方法を活用することにより、不動産業界全体が活性化すると共に、投資家の皆様にも利益を享受していただけることを目指し、不動産投資型クラウドファンディングに力を入れています。
WARASHIBEの特徴とは
2019年にスタートしたWARASHIBE。
投資家にとってどういったメリットのある不動産投資型クラウドファンディングサイトなのか、他サイトとの差別化要素などについて聞いてみました。
WARASHIBEならではの特徴を教えてください。
商品力こそが強みであり特徴です。
配当ポリシーとして、キャピタルゲインの配当にキャップを設けない、つまり、売却利益の一定割合を配当原資とすることで、想定利回りを大きく上回る配当を可能としています。
そのため、投資家の皆様と利益を分け合うという点がWARASHIBEならではの特徴と考えています。
また、他の事業者様ではあまり認められていない、運用期間中において投資家様の出資分を買い取りし、任意で運用中でも現金化できる点をサービスとして提供していることも特徴だと考えています。
大きなキャピタルゲインが得えられる案件がある理由を教えてください。
仕入れ担当者の情報量と多角的な視点からの分析、そしてスピード感のある判断と決済能力が一番の理由だと考えています。
当社では、月間数千にも及ぶ物件情報を20人ほどの仕入れ担当者が収集しています。
そういったルートから仕入れた物件情報を大手不動産会社の出身者の他、一級建築士や金融業界出身者など多様な人材が仕入れ段階からさまざまな視点で物件査定を行い、多角的な視点から物件の評価を行った上で「負けない」と判断される物件のみを仕入れています。
多くの物件情報を多角的な視点から評価を行うことで、他社では見出すことが難しい物件のバリューアップ方法を見出して仕入れを行うことが可能となっています。
また、「月内決済であればこの価格で買える」という事例が不動産業界においてはよくあります。
当社では、金融機関からの借入れに頼らない多様な資金調達方法を用意できることから、割安な価格で物件の仕入れができているということも、キャピタルゲインを得られる物件の仕入れが出来るということにつながっていると考えています。
インカムゲイン重視・キャピタルゲイン重視の案件のどちらを主力とされていますか?
どちらが主力ということはありません。
直近では、まずはより多くの皆様に不動産投資型クラウドファンディングに参加頂きたいという想いもあり、利回りが目を引くキャピタルゲイン重視型の商品が増えているとは思います。
一方で、投資家の皆様の志向はさまざまであり、インカムゲイン重視型の長期安定運用を志向される投資家様もいらっしゃいます。
より多くの投資家の皆様のニーズにお応えできるよう商品ラインナップを充実させていきたいと考えています。
2021年に入り積極的に案件募集をしていると感じますが、変化の理由をお聞かせください。
ローリスク・ミドルリターンが期待できる不動産投資型クラウドファンディングをより多くの方に知っていただくことで、投資家の皆様に投資機会を提供したい、そしてそれによって不動産業界そのものも活性化していきたいという想いがあります。
しかし、そのためには多くの方が安心して投資できる商品とする必要があります。
私(小林社長)は2020年11月に株式会社SATASの代表取締役に就任しましたが、代表取締役として招聘されたのは、証券会社での勤務経験があり、金融業界での経験が豊富だという実績があります。
その経験を活かし、投資スキームや投資家様の保護の観点から商品設計を行っています。
そして、株式会社SATASとしての人材採用も積極的に行っており、仕入れ担当の社員は現在20名ほどおります。
私を中心に不動産投資型クラウドファンディング事業の運用に必要な体制を整備したことで、広く一般の皆様の資金をお預かりし運用できることが可能になったと判断し、積極的な案件募集をしているところです。
主な投資リスク対策をお聞かせください。
まずは、仕入れ段階でさまざまな視点から検討を行い、「負けない」物件の商品設計をしていること。
また、他の業者も行っていますが、優先劣後構造を採用しており、商品によっては90%という他社ではあまり見ない劣後割合を採用していること。
出口が確定している、すなわち売却契約締結済みの)物件を商品化していること。
そして、今後の新たな商品となりますが、物件の買取保証による元本棄損リスクを限りなく低減した物件を商品化していくこと。
これらが挙げられると考えています。
WARASHIBEの運営においてコロナ禍の影響はありましたか?
本格的なサイト運営が2021年に入ってからですので、コロナ禍前との比較が難しいところです。
ただし、現在(2021年6月)運用中の「広尾区分店舗」につきましては、飲食店が入居している物件ですが、コロナ禍において多くの飲食店が苦戦している中、会員制のレストランが入居し安定的な利回り確保が見込まれる物件を比較的割安で仕入れて商品化できたことはプラスに働いたと考えています。
今後取り扱う予定の物件の場所や種類、案件の規模をお聞かせください。
2021年6月に募集した静岡県所在のリゾート用地として販売が見込まれるキャピタルゲイン型の商品、さらに渋谷区所在のインカム+キャピタルゲインを目指す区分マンション、千葉県所在のリゾート開発の案件等を予定しており、5,000万円~2億円程度のファンド組成を企画しています。
WARASHIBEの今後の目標
積極的な案件の展開を予定しているWARASHIBE。
そこで、代表取締役の小林 秀豪氏に今後1年の短期的な数値目標を聞いてみました。
取り扱う案件の数や募集金額、会員数などの目標があればお聞かせください。
今後1年では、毎月2~3件前後、年間での取扱件数は40件、募集金額では100億円調達を目指します。
また、案件が増えても投資家の皆様にご利用していただかないと資金も集まりませんから、会員数としては4,000人の獲得を目標としています。
投資家の方へのメッセージをお願いいたします。
WARASHIBEの運用面では、eKYCによるスピーディーな口座開設や配当サイクルを毎月にするといった、投資家の皆様の立場に立ったより使いやすいサイト改革を行います。
また、案件面については毎月2件以上をご案内するとともに、案件の金額ボリュームアップ、劣後出資割合の増加、多種多様な不動産の取り扱いなど、収益性と資産保全性を両立させ、投資家の皆様の資産形成のお手伝いをできればと思っています。
幸いに、今年2021年2月から積極的にプロモーションを開始した後は、投資家の皆様の数も大幅に増加し、リピーターとなって何度も投資してくださっている方も多くなっています。
サービスの改善と、確かに利益を提供できる案件の開発を両輪とした展開をしていきますので、ぜひWARASHIBEにご注目ください。
まとめ
小林社長の就任とともに、不動産投資型クラウドファンディング展開の体制を整備し、その後目覚ましい案件の供給を行っているWARASHIBE。
これまで以上の勢いでの案件の供給が行われていけば、不動産投資型クラウドファンディング投資家にとっては投資先の選択肢が増え、収益性の高い案件や劣後出資割合の高い案件など、自分の好みに合わせた投資ができるようになります。
分散投資先の一つとして、ご自身のポートフォリオの構築に活用してみてはいかがでしょうか?
もちろん、口座開設、口座維持手数料のいずれも無料です。