maneo(マネオ)のシステムを利用し、ソーシャルレンディング案件の募集を行っていたさくらソーシャルレンディング。
2019年7月中旬以降、maneoマーケットの案件募集停止に付随するように、案件の募集が停止状態にありました。
しかし、2019年9月18日(水)、第一種金融商品取引業登録を行っているソーシャルレンディングサイト「SAMURAI」を運営するSAMURAI&J PARTNERSから、さくらソーシャルレンディングの筆頭株主であるビー・アイ・ジー・キャピタル株式会社と提携を行う旨の発表が行われました。
その内容について解説していきます。
さくらソーシャルレンディングとは
出典:さくらソーシャルレンディング
さくらソーシャルレンディングは、maneoファミリーの1社です。
マネオのシステムを借り受け、第二種金融商品取引業登録を行わない形で、ソーシャルレンディング案件の募集を行っていました。
医療債権報酬案件など、信頼性の高いソーシャルレンディング案件を取り扱っていることが特徴です。
約2年半のソーシャルレンディングサイト運営の中で30億円程度の資金を集め、返済遅延や行政処分、貸し倒れなどを起こしたことはありません。
maneoファミリー各社の返済遅延が相次ぐ中、さくらソーシャルレンディングは大きな問題を起こさず、ソーシャルレンディングサイトの運営を堅実に行っていたと言えます。
しかし、2019年7月中旬以降は案件の募集が行われず、返済だけ行っている状況でした。
ビー・アイ・ジー・キャピタル株式会社とSAMURAI&J PARTNERSの提携の意味
さくらソーシャルレンディングの筆頭株主である「ビー・アイ・ジー・キャピタル株式会社」が、第一種金融商品取引業登録業者である「SAMURAI&J PARTNERS」と提携した意味はどのようなものでしょうか?
それは、さくらソーシャルレンディングが今後SAMURAIを通してソーシャルレンディング案件の募集を行うためと見られます。
SAMURAI&J PARTNERSの発表したリリースでは、次のように明記されています。
ビー・アイ・ジー・キャピタル株式会社(以下、「ビー・アイ・ジー・キャピタル」といいます。)及び株式会社日本保証(以下、「日本保証」といいます。)の3社間で、クラウドファンディングを活用した地方企業の資金調達支援を目的する業務提携(以下、「本業務提携」といいます。)を締結することを決議いたしました。
案件募集停止に陥っていたさくらソーシャルレンディングですが、SAMURAI&J PARTNERS及び株式会社日本保証のネットワークを借りることで、ソーシャルレンディングの募集を再開し、さらに多様なソーシャルレンディング案件を取り扱うようになるものと予測されます。
まとめ
SAMURAI&J PARTNERSの親会社であるNLHD社は、2019年9月17日(火)にmaneo(マネオ)の株式を取得したとの発表を行ったばかりです。
SAMURAI関係の会社は、この短期間に「マネオ」及び「さくらソーシャルレンディング」との業務提携を発表しており、ソーシャルレンディング事業でより大規模な展開を行っていく模様が見て取れます。
2019年8月29日(木)には、スマートレンドの子会社(Finance One Limited社)がCrowd Bank(クラウドバンク)を利用し、ソーシャルレンディング案件の募集再開を行うとの発表もありました。
それと同様に、maneoファミリーの会社が他の金融商品取引業事業者と提携し、ソーシャルレンディングサイトの運営を再開する動きが相次いでいます。
maneo関係の会社の業務再開により、ソーシャルレンディング業界の再編、そして再度の活性化という動きが今後も見られるかもしれません。
なお、さくらソーシャルレンディングについてはこちらで詳しく解説しています。