※当記事は、2023年10月8日(日)時点の公開情報に基づき執筆しています。
魅力的なサイトが続々登場している、不動産投資型クラウドファンディング。
2021年3月に「ちょこっと不動産」という新しい不動産投資型クラウドファンディングサイトが登場しました。
不動産投資型クラウドファンディングサイトは数が多いだけに、サイトの特徴をよく知ってから投資先を選びたいもの。
そこでここでは、新規不動産投資型クラウドファンディングサイト「ちょこっと不動産」のメリットや特徴、投資前に気をつけるべきポイントなどについてお伝えしていきます。
目次
不動産投資型クラウドファンディング「ちょこっと不動産」の概要
出典:ちょこっと不動産
まず、不動産投資型クラウドファンディングサイトちょこっと不動産の運営会社の特徴を知っておきましょう。
不動産投資型クラウドファンディングサイトは、基本的に不動産会社が運営します。
運営者である不動産会社の規模や本社の場所によって、取り扱う物件の種類や内容が変わってくることもあるのです。
ちょこっと不動産を運営しているのは、東京都新宿区に本社を持つ不動産会社の株式会社良栄です。
会社概要
社名 | 株式会社良栄 |
---|---|
代表取締役 | 森田良人 |
事業内容 | 不動産開発事業(戸建、アパート、マンション、テナントビル)
不動産賃貸事業 不動産ファンド事業 |
本店 | 東京都新宿区西新宿6丁目14-1新宿グリーンタワービル18F |
設立 | 平成3年2月18日(有)良栄(代表取締役・森田司郎) |
資本金 | 1億円 |
登録番号 | 宅地建物取引業:国土交通大臣(1)第9740号
建設業:東京都知事許可(般-28)第127244号 一級建築士事務所:東京都知事登録第59835号 不動産特定共同事業東京都知事第123号 賃貸住宅管理業国土交通大臣(1)第4904号 |
株式会社良栄は、東京都で不動産投資特定共同事業登録を行っています。
東京都での登録だからといって、東京都以外の不動産特定投資型クラウドファンディングの案件を扱えないわけではありません。
ちょこっと不動産の案件の特徴
まず、ちょこっと不動産の不動産投資型クラウドファンディングサイトとしての特徴を見ていきましょう。
案件の特徴
- マンションやテナントなど多様な物件を扱う
- 賃貸物件にはマスターリースを設定する
- 1万円からの少額投資ができる
特徴①:マンションやテナントなど多様な物件を扱う
ちょこっと不動産の案件情報は、まだ公開されてはいません。
Webサイト上では、マンション物件だけではなく、テナント、オフィスビル、戸建など、様々な物件を扱うとしています。
居住用物件以外にも、さまざまな不動産物件に投資できるのです。
特徴②:賃貸物件にはマスターリースを設定する
ちょこっと不動産では、運用対象に賃貸物件を扱う場合にはマスターリースを設定します。
マスターリースとは、取得した不動産を自社で直接運営するのではなく、他の事業者に一括で貸し出し、空室の有無に関わらず一定の家賃収入を得る契約を結ぶことです。
貸出先の会社が倒産しない限りは、ちょこっと不動産で運営される賃貸物件は高い確率で家賃収入が得られる契約内容になるのです。
それだけに、空室や市況を気にせずに安定した収入が投資家に配当されます。
特徴③:1万円からの少額投資ができる
ちょこっと不動産は、1万円からの投資が可能です。
手持ちの資金がない人、貯金や収入が少なく多額のお金を投資に回すことができない人でも比較的手軽に投資を始められます。
初心者だけではなく、ベテラン投資家の方でも分散投資先として利用したり少しずつ様子を見たりしたい場合、1万円から投資するといった使い方もできるでしょう。
ちょこっと不動産の2023年7月~9月の募集実績
実際に、ちょこっと不動産がどういった案件を募集しているのか、その具体的な案件を紹介していきます。
ちょこっと不動産の直近3ヶ月(2023年7月~9月)の案件を紹介していきましょう。
2023年9月の募集実績
続いての募集でした。
- 募集案件数:1件
- 募集金額:1,1200万円
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 |
埼玉県さいたま市南区別所2丁目
|
12ヶ月 | 1,120万円 | 3.9% |
2023年8月の募集実績
最近は募集が続いています。
- 募集案件数:1件
- 募集金額:2,320万円
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 | ちょこっと不動産26号 大田区中央 | 8ヶ月 | 2,320万円 | 3.9% |
2023年7月の募集実績
4ヶ月連続での募集となりました。
- 募集案件数:1件
- 募集金額:3,770万円
No. | 案件名 | 運用期間 | 募集金額 | 利回り |
---|---|---|---|---|
1 | ちょこっと不動産25号 品川区荏原 | 9ヶ月 | 3,770万円 | 3.9% |
ちょこっと不動産のメリット
続いては、ちょっこと不動産で投資するメリットを紹介していきます。
最も大きなメリットは、マスターリースが設定されている案件に投資すれば、高い確率で配当を得られる点と言えるでしょう。
メリット
- マスターリースにより高い可能性で収益を得られる
- いろいろな物件を扱うので分散投資しやすい
- 優先的な配当と資産保全性を両立できる
メリット①:マスターリースにより高い可能性で収益を得られる
ちょこっと不動産では、賃貸物件の運用案件ではマスターリース契約を結び、他者に不動産を一括で貸し出します。
マスターリースを結ばない場合、ちょこっと不動産が物件を運営します。
しかし、空室が発生してしまうと家賃収入は減り、結果的に投資家への配当利回りが下がってしまう可能性があります。
マスターリースが設定されていれば家賃収入は一定なので、空室の有無に関わらず同じ額の収入が得られます。
配当利回りが下がるという事態が起こりにくいのです。
メリット②:いろいろな物件を扱うので分散投資しやすい
ちょこっと不動産では、多様な物件を取り扱う予定となっています。
そのため、投資家はさまざまな種類の不動産物件に投資できます。
居住用物件や倉庫物件は不景気に強く、家賃相場も下がりにくいですが利回りが低めという特徴があります。
一方で、オフィス案件やリゾート物件などは景気の影響を受けやすく、不景気では収入が減りますが、好景気になれば収入が大きく下がるという特徴を持っています。
さまざまな種類の物件への投資をちょこっと不動産だけで行えるため、手軽に分散投資できるメリットがあります。
メリット③:優先的な配当と資産保全性を両立できる
ちょこっと不動産では、投資家の資産保全のために優先劣後出資方式を採用しています。
優先劣後出資方式とは、物件の取得資金を投資家の優先出資分、ちょこっと不動産が出資する劣後出資分に分別管理して運用する方式を指します。
不動産投資型クラウドファンディングでは、物件の運用終了後には基本的に取得物件を売却します。
その売却時には損失が発生しても、ちょこっと不動産の出資分から計上されるため、投資家の損失は発生しにくくなっています。
さらに、運用や売却で利益が出た場合は、投資家に優先的に配当されます。
優先劣後出資方式により、配当面、損失計上面の2つで投資家を優先しているのです。
ちょこっと不動産のデメリット
では、ちょこっと不動産のデメリットをチェックしていきましょう。
投資する前には、こういったポイントも必ずチェックしておいてください。
デメリット
- 案件の詳細がまだ公開されていない
- 1案件に出資できる金額に上限がある
デメリット①:案件の詳細がまだ公開されていない
ちょこっと不動産の案件は、サイト上で傾向や方針は提示されています。
しかし、2021年3月15日(月)時点では、詳細はまだ公開されていません。
案件は2021年4月から募集開始されるため、それまで詳しい情報はチェックすることができないのです。
まずは会員登録を進めておき、案件情報公開時にすぐにチェックできるようにしておきましょう。
デメリット②:1案件に出資できる金額に上限がある
ちょこっと不動産は、1案件に投資できる上限金額は案件別に設定されます。
運用する資金が豊富にあり、不動産投資型クラウドファンディングにたくさん資金を投資したい人にとっては、上限があることは使い勝手の悪さにつながります。
多額の資金を運用したい人は、案件募集実績が豊富であり出資金額の制限がない、CREAL(クリアル)のような不動産投資型クラウドファンディングサイトを使うというのも一つの方法です。
ちょこっと不動産のリスク対策
ちょこっと不動産では、投資家の資産を守るためにどのような対策を施しているでしょうか?
優先劣後出資方式を採用していること、賃貸物件にマスターリースを採用している点が投資家の資産保全対策と言えます。
リスク対策
- 優先劣後出資方式の採用
- マスターリースの設定
- 案件運用途中での譲渡が可能
リスク対策①:優先劣後出資方式の採用
ちょこっと不動産では、優先劣後出資方式を採用しています。
例えば、1億円の物件取得時に、投資家が8,000万円を優先出資、ちょこっと不動産が2,000万円を劣後出資したとします。
その不動産が9,000万円でしか売れなかった場合、投資家もちょこっと不動産も一律10%の損失を負うのではなく、劣後出資者であるちょこっと不動産が1,000万円の損失を負います。
そのため、この場合は投資家に損失は発生しません。
一定の範囲内の値下がりであれば、不動産の価格下落が起きても投資家が損失を負うことがないため、資産保全性が高くなっています。
リスク対策②:マスターリースの設定
ちょこっと不動産では、配当利回りを確保するために賃貸物件の運用時はマスターリースを設定します。
マスターリースが設定されていれば、物件のマスターリース契約を結んだ会社が倒産しない限りは、毎月一定の家賃が支払われます。
つまり、投資家への配当原資も一定の金額を確保できます。
その結果、投資家の配当収入が減ることもないのです。
リスク対策③:案件運用途中での譲渡が可能
ちょこっと不動産は、投資家が自分で譲渡先を見つけることができれば、案件運用中でも出資持分の譲渡が可能です。
ただし、ちょこっと不動産が売買譲渡スキームをシステム的に用意しているわけではありません。
そのため、自分の出資持分を現金化するには自分で出資持分を買い取ってくれる人を探さなくてはなりません。
ちょこっと不動産の口コミ・評判
ちょこっと不動産は、不動産投資型クラウドファンディングの投資家たちからはどういった評価を受けているでしょうか?
SNSなどから評判を探ってみました。
ポジティブな口コミ評判
ポジティブな評判としては、マスターリースを設定している点があがっています。
マスターリースが設定されているために投資家への一定の配当原資が確保されており、投資家は高い確率で利益を得ることができます。
コロナ禍で不動産市場がなかなか安定しない現在、マスターリースで一定の収入が確保できる点は、投資家からかなり好感触を持って迎えられていると言えます。
ネガティブな口コミや評判
ネガティブな口コミや評判は、多くは見つかりませんでした。
しかし、案件の詳細がまだわからないので積極的に投資先として選ぶのはまだ早いという意見が見られました。
2021年4月の案件情報公開を待ってから、ちょこっと不動産に投資するかどうかを決めた方が良いと言えます。
今すぐに投資先を探しており、すぐに資金を運用に回したいのであれば、CREAL(クリアル)やRimple(リンプル)など、積極的に案件募集を行っている不動産投資型クラウドファンディングサイトを投資先に選んでみると良いでしょう。
ちょこっと不動産がおすすめの人
では、ちょこっと不動産は、どういった志向を持つ不動産投資型クラウドファンディング投資家の方に向いているサイトと言えるでしょうか?
おすすめの人
- さまざまな不動産物件に投資してリスクを分散したい人
- マスターリース付きの手堅い不動産投資をしたい人
- ちょこっと不動産の口座開設手順
さまざまな不動産物件に投資してリスクを分散したい人
ちょこっと不動産は、さまざまな種類の不動産物件の投資が可能です。
一つの不動産物件だけに集中投資するのではなく、さまざまな種類の不動産に投資することでリスクを分散できます。
まず投資リスクを軽減しながら、利益を得ていきたい人に向いていると言えるでしょう。
マスターリース付きの手堅い不動産投資をしたい人
ちょこっと不動産の賃貸物件運用案件は、マスターリースが設定されるため、一定の収入を確保しやすいです。
そのため、手堅い収入を狙いたい人に向いていると言えます。
他の不動産投資型クラウドファンディングサイトを見ても、マスターリース契約付き案件を扱っているサイトは非常に少ないです。
ちょこっと不動産の口座開設手順
ちょこっと不動産の口座開設に、興味を持った方もいるかもしれません。
そこで実際の画面を見ながら、ちょこっと不動産の口座開設手順をお伝えしていきます。
PCでの仮会員登録
出典:ちょこっと不動産
まずちょこっと不動産のホームページにアクセスし、下にある「無料会員登録」をクリックします。
その後、仮会員登録ページに遷移します。
ここではメールアドレス、パスワードを入力し、氏名や性別も入力します。
利用規約を確認すれば仮会員登録が完了します。
スマホでの仮会員登録
出典:ちょこっと不動産
スマホでも画面下部の「無料会員登録」をクリックします。
その後仮会員登録ページに遷移するのでメールアドレス、パスワードを入力し、氏名や性別も入力します。
利用規約を確認すれば、仮会員登録が完了します。
本会員登録
仮会員登録後は本会員登録用のURLが送付されます。
そのURLをクリックすると、個人情報入力画面に進みます。
住所や投資経験、年収、口座などを聞かれるので入力します。
次に、個人情報を証明する書類として、免許証やマイナンバーカードの画像をアップロードします。
また、出金先の金融機関の口座証明書類もアップロードします。
その情報を元にちょこっと不動産が審査を行い、審査を通過すれば自宅にはがきが送付されます。
はがきを受け取り、はがきに記載されている本人確認コードをマイページに入力します。
これで会員登録が完了し、取引が可能になります。
まとめ
ちょこっと不動産は、マスターリース付の案件という、他の不動産投資型クラウドファンディングサイトではあまり扱っていない案件に投資できます。
高い可能性で配当を得られるため、利回りよりも収入の確実性を求める方に向いている投資先だと言えるでしょう。
また、運用物件の種類も豊富であり、多様な種類の不動産物件に分散投資することが可能です。
コロナ禍の経済は先行きが混迷を極めており、不動産市況も1年後どうなっているのかわかりにくいです。
そこで、収入の確かさと、資産保全性の高い不動産投資型クラウドファンディングを探している人はぜひこのちょこっと動産に投資してみてはいかがでしょうか?
ただし、案件の詳細はまだ不明なので、ちょこっと不動産以外の手堅い投資先を探している人は、同じくマスターリース付き案件を扱うソーシャルレンディングサイト、CRE Fundingに投資してみても良いでしょう。
まずは口座開設を行い、さまざまなサイトの特徴を比較してみることこそ、投資におけるリスク対策への第一歩です。