クラウドアンサーは、複数の「ソーシャルレンディング」と「不動産投資型クラウドファンディング」に実際に投資し、その配当の様子をレポートしています。
2020年4月には、海外の案件を専門に取り扱うソーシャルレンディングサイト「ネクストシフトファンド」への投資を行いました。
当該ファンドは半年に1回の配当となっています。
2020年10月26日(月)に第1回目の配当が行われたので、その結果をレポートいたします。
目次
投資したネクストシフトファンドの案件(モンゴル農家さん応援ファンド)
出典:ネクストシフトファンド
まずは、クラウドアンサーが投資したネクストシフトファンドの案件の内容について解説します。
案件概要
ファンド名 | モンゴル農家さん応援ファンド5号 |
---|---|
募集金額 | 1,200万円 |
目標利回り(年率) | 6.20% |
運用期間 | 1年 |
分配 | 半年ごと |
融資先 | Gyals Tugrug Savings and Credit Union |
融資先
融資先は、モンゴルのマイクロファイナンス機関Gyals Tugrug Savings and Credit Union(Gyals社)です。
案件の担保や保証は、Gyals社がモンゴルからの正式な認証を受けた金融機関ということもあり、特に設定されていません。
融資先の信用性が担保と言えます。
融資を受けたGyals社は、モンゴルの小規模法人や個人事業主への融資を専門に行っています。
この案件の最終的な融資先はモンゴルにある農業を営む小規模法人や個人、いわゆる農家です。
農家の方たちは融資を受けや資金で農具や農業機器を購入し、収穫量や生産性を高める取り組みを行います。
クラウドアンサーが投資するに至った背景
クラウドアンサーがネクストシフトファンドのこの案件に投資した理由は、以前の記事で取り上げています。
この案件に投資した理由の一つは、海外での運用案件ということもあり、利回りの高さが期待できる点です。
また、担保や保証は設定されていなくても、マイクロファイナンス機関は融資先の分散が行われているため、大幅な投資元本の損失が起こりにくいことを評価しました。
実際、ネクストシフトファンドはこれまで一度も投資元本の損失は起こしておらず、投資家は着実に利益を得ることに成功しています。
モンゴル農家さん応援ファンド第1回配当の結果
出は、モンゴル農家さん応援ファンド、第1回目の配当の結果はどうなったでしょうか?
結論からお伝えすれば、問題なく想定通りの配当が行われました。
6ヶ月分の運用益をまとめて配当
今回は、2020年4月から2020年9月までの6ヶ月の配当がまとめて行われています。
配当された金額は、下のとおり2,516円です。
出典:ネクストシフトファンド
20.42パーセントの源泉徴収を行ったあとの金額が2,516円なので、源泉徴収前の金額を計算すると3,161円となります。
- 2,516÷ (1 ÷ (1-0.2042) )=3,161円
想定利回りが6.2パーセントなので、ほぼ想定通りの収益が発生しています。
次回配当は2021年4月の予定
2020年4月にこの案件の運用が開始され、2020年10月に第1回目の配当が行われました。
第2回目の配当は2021年4月となっており、案件の運用が終了するため、同時に投資元本も返済される予定です。
そちらの様子も、クラウドアンサーではお伝えしていく予定です。
コロナ禍でのネクストシフトファンドの現状
出典:ネクストシフトファンド
2020年2月に発生した新型コロナウイルスの流行による「コロナショック」。
ソーシャルレンディング業界にも少なからず、コロナショックの影響が生まれていています。
「SBIソーシャルレンディング」や「クラウドバンク(Crowd Bank)」は、コロナショックの発生後に一時的に大きく募集金額を減らしました。
その後は投資家の損失が発生することもなく配当と返済を行っていますが、ネクストシフトファンドは大手ソーシャルレンディング会社と同じ状況にあるのでしょうか?
どうやら案件の組成に大きな影響が出ているようです。
返済遅延やデフォルトの発生はない
ネクストシフトファンドは、コロナショック後も返済遅延や元本の損失と行った投資家の不利益になる事態を発生させたことは一度もありません。
他の案件でも、スケジュールどおりに返済と配当が行われています。
すべての案件において想定通りの利回りが提供されているのかは不明ですが、少なくとも投資家への配当が遅れたり、投資元本の損失という事態は発生していません。
案件は2020年5月から募集が行われていない
一方で、案件の募集に関して問題が発生しているようです。
ネクストシフトファンドで最後に案件募集が行われたのは2020年4月です。
2020年5月以降、一度も案件の募集が行われていません。
その理由は明らかにはされていませんが、いくつかの理由が考えられそうです。
一つは日本人の海外への渡航制限による案件組成の問題です。
新型コロナウイルスの流行下では海外への渡航が制限されているため、これまで案件を組成していたカンボジアやモンゴルへの渡航が不可能になり、案件組成のための交渉が難しくなったことが考えられます。
融資リスク判断のためには、現地の金融機関や貸付先の個人を実際に確認する必要があります。
現地での面談や交渉ができなくなったため、案件組成が停止していると考えられます。
もう一点は、通貨リスクです。
案件が組成できる状態であったとしても、コロナ禍では経済が不安定になりがちです。
特に、モンゴルやカンボジアなどの途上国では通貨価値が変動しやすいため、通貨リスクが大きくなることが予測されます。
融資先から資金回収が行われても、通貨価値の暴落が起これば資金返済時に日本円に両替した際に大きな損失が発生する可能性があります。
そのような事態を避けるために、ネクストシフトファンドでは案件の組成を見送っているとも考えられます。
まとめ
ネクストシフトファンドのモンゴルの農家さん応援ファンドは、無事配当が行われ、想定利回りも予定通りでした。
投資家への利益配当に関しては、ネクストシフトファンドは信頼できる実績を築いていると言えるでしょう。
ただし、2020年5月以降案件の募集を行っておらず、またその理由は明らかにされていません。
実績と回収能力は信頼できるだけに、コロナ禍の状況が落ち着いたところで、再度の案件募集開始を望みたいところです。
ネクストシフトファンドについては、こちらで詳しく説明されています。