国内最大手ソーシャルレンディング会社maneoマーケット(マネオ)。
NLHD株式会社に、前社長の瀧本憲治氏が所有していたマネオの株式約85パーセントを譲渡し、2019年10月現在、実質的にNLHD株式会社の傘下企業となっています。
そのマネオから、投資家に対し2019年10月17日(木)に、同じくソーシャルレンディング会社であるSAMURAIの案件を紹介するメールが送付されました。
マネオとSAMURAIはNLHD株式会社の傘下企業として、2019年9月に業務提携を発表しています。
その業務提携効果が発揮されてきたとも見えるこのニュースをより深く掘り下げていきましょう!
maneo(マネオ)から投資家にメールが送られた理由
まずは、2019年10月17日(木)にmaneo(マネオ)から投資か宛てに送られたメールの内容を引用します。
件名 【SAMURAI証券】新ファンド募集予告
:maneoマーケット株式会社 当社の業務提携先である、
SAMURAI&J PARTNERS株式会社の子会社である
SAMURAI証券が運営するウェブサイトにおいて、
クラウドファンディングにおける新ファンドの
リリース予定が告知されましたのでお知らせ致します。
新ファンドのリリースを2019年10月17日(木)夕刻以降に
予定しております。
マネオとSAMURAI証券は業務提携先だと明確に記載されています。
その業務提携の一環として、多数の会員を有するマネオ側から、ソーシャルレンディング投資家に案件告知メールを送ったと見られます。
SAMURAIにとって、マネオの会員数は大きな魅力であり、SAMURAIの組成する案件をマネオが紹介し、投資家がSAMURAIの案件に投資するという流れが今後生まれていきそうです。
同時に、NLHD株式会社がマネオの株式の大半を購入したのも、マネオの会員を有効活用する狙いがあるものだと考えられるでしょう。
SAMURAIの案件の内容
SAMURAIがmaneo(マネオ)を通じて募集を行った案件の内容を確認しておきましょう。
2019年10月17日(木)のメールにて紹介されていた案件は、こちらの2本です。
- Jトラスト保証付き SAF-Jトラストグループ ビジネスローンファンド1号(円建て)
- Jトラスト保証付き SAF-Jトラストグループ ビジネスローンファンド2号(インドネシア・ルピア建て)
募集金額はいずれも5,000万円であり、運用期間は12ヶ月です。
予定利回りは、円建てが5パーセント、ルピア建てが8パーセントです。
ルピア建てのほうが新興国通貨でリスクが高いこともあり、利回りが高いです。
また、2つの案件ともマネオやSAMURAIと同じくNLHD株式会社の参加企業である、Jトラストの保証がついています。
最大50億円の連帯保証ということもあり、その保証力は案件の金額に対しても大きなものになっています。
また、SAMURAIの案件の例に漏れず、融資先の社名も公開されています。
案件募集開始後は、円建てはあっという間に募集上限に達し、ルピア建てはやや鈍い動きです。
投資家としては利回りが低くても、リスクの低い円建てに魅力を感じたというところでしょう。
まとめ
maneo(マネオ)として投資家に送付するメールは、案件の返済通知以外では久しぶりのものです。
これは、マネオの業務再開を暗示するものになるのか、それともマネオの顧客を実質的にSAMURAIが吸収する形になるのか、いずれかの意味を持つと考えられます。
マネオでは、2019年10月17日(木)に外部調査委員会の設置を発表し、これまでの融資や返済遅延に関する徹底的な調査及び問題の解明を行うとしています。
マネオの案件募集再開も、そう遠くないのかもしれません。