2020年現在、日本で運営されているソーシャルレンディング会社の中でも第1位の累計募集実績を誇るSBIソーシャルレンディング。
そのSBIソーシャルレンディングが、2020年2月14日(金)に「SBISLバイオマスブリッジローンファンド」の募集を行いました。
SBIソーシャルレンディングでは、自然由来エネルギーとして太陽光関係の発電案件の募集は頻繁に行なっています。
一方で、バイオマス発電ファンドの取り扱いは少ないのです。
そこで、バイオマス発電ファンドが投資先として妥当なのかについて、募集条件などから確認してみました。
バイオマス発電とは
まず、「バイオマス発電」とはどういった発電事業なのかを知っておきましょう。
バイオマスとは、木材や下水汚泥家畜のふん尿などによる燃料です。
一般的には廃棄される物ですが、これらを燃料として燃やし発電を行います。
バイオマスは石油などの化石燃料に代わる重要な発電方法の一つとして、需要が高まっているのです。
太陽光と同じく自然環境にやさしい再生エネルギーであるため、バイオマス発電所はアジアを中心に今数多くに建てられています。
SBIソーシャルレンディングのバイオマス発電ファンドの募集条件
2020年2月14日(金)のSBIソーシャルレンディングのバイオマス発電ファンドの募集条件は、次のようになっています。
利回り | 7% |
募集金額 | 26億円 |
運用期間 | 約27ヶ月 |
貸付金利 | 8.5% |
配当 | 毎月15日 |
利回りは7パーセントと、SBIソーシャルレンディングのソーシャルレンディング案件の中でも平均以上です。
一方、運用期間は約27ヶ月とかなりの長期運用案件です。
ただし、当サイト「クラウドアンサー」の投資運用レポートを見るとわかるように、SBIソーシャルレンディングでは、運用期間中でも随時早期償還が行われます(一番最後にレポートのリンクがあります)。
投資した資金の全額が、2年間ずっと運用されるとは限りません。
配当は毎月15日です。
当該案件は、北海道網走市に土地を取得し、そこにバイオマス発電施設を建設し運用するというものです。
担保の価値
ソーシャルレンディングにおいて、投資の保全性を高めるポイントの一つが「担保価値」の確認です。
担保価値が高ければ、融資したお金の大半を回収できる見込みが高いです。
当該バイオマス発電案件にも、担保が設定されています。
それは、バイオマス発電所の建設用地です。
しかし、担保価値は2,400万円と非常に小さいです。
26億円の資金を調達するファンドとしては、担保価値が小さすぎます。
担保価値が小さくても募集を行う理由は、SBIソーシャルレンディングの方針です。
SBIソーシャルレンディングでは、ソーシャルレンディング案件の選定において「事業としての妥当性を重視して融資の是非を決定する」という方向性を提示しています。
バイオマス発電では国から電力が買取されることが示されており、ビジネスとして成功する可能性は低いものではありません。
予め収益が予測しやすい事業なのです。
そこで、必ずしも担保価値を重視していないということでしょう。
2020年1月31日に開催された3社(SBIソーシャルレンディング、オーナーズブック、クラウドクレジット)合同セミナーでも同様の話がなされています。
投資家から集めた資金で発電所を建設し無事に事業が運用されれば、バイオマス発電所がそれなりの価格で売れることは想像に難くありません。
ただし、現時点では発電施設が建っておらず更地しかありません。
発電所ではなく、土地の資産価値しか担保にできないため、担保として2,400万円の価値しか提示できないのです。
バイオマス発電ファンドの可能性
SBIソーシャルレンディングの当該バイオマス発電ファンドの募集条件に中には、発電した電力の買取金額が記載されています。
つまり、国が発電された電力を必ず買い取ってくれるため、投資家に安定した配当が行われる可能性は高いと言えます。
一方、バイオマス発電ファンドは、2年3ヶ月(27ヶ月)の運用後に発電所の売却、もしくは借り換えによって元本の返済を行うとしています。
発電所が予定どおりの発電をできるだけの能力を発揮できないと、売却も借り換えもできないことが考えられます。
そんな事態が起これば、投資家に満額の返済が行われない可能性もあり得るのです。
融資先の会社の情報は、SBIソーシャルレンディング会員限定情報として公開されています。
融資先の会社はバイオマス発電所建設のために作られた会社であり、資本力や財務状況については未知数です。
必ずしも満足な回収ができる保証はありません。
ただし、SBIソーシャルレンディングは、これまで自然由来エネルギー事業関係の案件では、一度も貸し倒れや元本割れを発生させたことがありません。
当該バイオマス発電ファンドも、SBIソーシャルレンディングと数多くの提携実績がある株式会社玄海インベストメントアドバイザーとの合同案件です。
実績が必ずしも先の保証になるという断言はできませんが、SBIソーシャルレンディングにとって、自然由来エネルギー事業案件は基本的には手堅い案件です。
バイオマス発電ファンドが成功にする可能性は、決して低いものではないでしょう。
まとめ
SBIソーシャルレンディングのバイオマス発電ファンドは、利回りが高い長期間運用案件です。
発電所が建設され、運営が成功すれば長期間にわたって高い収益を確保できます。
ただし、担保であり発電所の敷地の資産価値は低く、発電所の建設や運営に失敗すれば、投資した資金を回収できなくなるリスクもはらんでいます。
それでも、SBIソーシャルレンディングの過去の実績を見れば、そのような事態になる可能性は低いと考えられます。
基本的には、手堅い投資案件だと言えるでしょう。
発電された電力は国が買い取ってくれるため、配当金が支払われる可能性は高いです。
実際に、当該ファンドも2020年2月14日(金)の午前10時から募集が行われ、26億円という大金ながら、あっという間に募集金額の上限まで達してしまいました。
多くの投資家には、魅力的な案件に映ったということでしょう。
国内ナンバーワンの実績を持っているSBIソーシャルレンディングの案件をチェックするためには、前もって会員登録をしておく必要があります。
絶好の投資機会を見逃さないためにも、今からSBIソーシャルレンディングに会員登録を行っておきましょう。
また、クラウドアンサーが行っている投資運用レポートの最新版(2020年1月版)はこちらです。