目次
クラウドバンクの特徴
まずは、ソーシャルレンディングサイトとしての、Crowd Bank(クラウドバンク)の特徴を確認しておきましょう。
特徴を知っておけば、クラウドバンクので提供される海外案件の投資について妥当性を検討しやすくなります。
特徴①:日本のソーシャルレンディング業界第3位
クラウドバンクは、2020年現在国内のソーシャルレンディングサイトでは実質第2位の位置につけていると言えます。
累計募集金額実績は700億円を突破しています。
これは、
- 第1位:maneo(マネオ)の1,700億円
- 第2位:SBIソーシャルレンディングの1,200億円
に次ぐ、第3位の数字です。
そして、maneoは2020年現在、案件の募集を停止している状態です。
つまり、今営業している国内のソーシャルレンディングでは、第1位は「SBIソーシャルレンディング」、そして第2位が「クラウドバンク」と言えるのです。
このように、クラウドバンクは確かな実績を持っています。
特徴②:不動産や太陽光案件が中心
クラウドバンクの募集案件を見ると、「不動産担保案件」や「太陽光発電事業への融資案件」が中心です。
利回りは、太陽光発電施設への融資案件の方がやや高く、6パーセントから7パーセントほどです。
不動産関係の案件は、利回り5パーセント前後が多くなっています。
また、これは投資家公開情報のため詳細は載せられませんが、上場企業への事業資金融資案件も最近では増えているなど、融資先の信頼性が高い案件も出てきています。
クラウドバンクの海外案件の特徴
それでは、Crowd Bank(クラウドバンク)の海外案件はどのような特徴を持っているのかについて確認していきましょう。
特徴を知っておけばリスクの調査もしやすくなりますし、他社との比較も行うことができます。
クラウドバンクの海外案件ならではの特徴にはどういったものがあるでしょうか?
特徴①:「アメリカ」と「香港」への融資案件の2つ
クラウドバンクの海外案件は、2020年現在募集されているのは次の2つです。
- アメリカのカリフォルニアの不動産購入資金案件
- 香港の中小事業者向け融資案件
国内の企業に比べると、どのような企業に融資をしているか調査しづらいとは言えますが、社名など基本的な情報はクラウドバンクのホームページで公開されています。
特徴②:アメリカ案件は米ドル建てでの運用
クラウドバンクの米国案件の運用は、米ドル建てで行われます。
日本国内から集めたお金をドルに両替して、貸付を行うのです。
例えば、2020年1月現在の米ドルと円のレートは「1ドル=110円前後」ですから、5,500万円を集めた場合その資金は約50万ドルです。
もし、これが急に「1ドル=100円前後」にまで変化すれば、5,500万円は約55万ドルになります。
特徴③:米ドルによる償還
米ドルで運用された資金は、案件運用終了後、投資家に対しては「米ドルのまま」償還されます。
1ドル=110円のときに110万円投資した方は、1万ドルを投資したことになります。
召喚されるときは、「110万円」ではなく「1万ドル」が、自分の口座に入ってくるのです。
また、毎月の配当も「米ドル」で配当されます。
クラウドバンクの海外案件に投資するメリット
Crowd Bank(クラウドバンク)の海外案件の特徴を知ったところで、投資先としての妥当性があるのか気になる方が多いことでしょう。
海外案件の特徴を踏まえながら、そのメリットを確認していきましょう。
メリット①:為替差益を狙うことができる
海外案件の大きな特徴として、為替差益を狙える点が挙げられます。
クラウドバンクの海外案件は、香港の融資案件は円建てで運用されますが、アメリカ案件は米ドルでの運用です。
米ドルと日本円の為替レートが、案件の「運用開始時」と「運用終了時」で円安に動いていれば、日本円に両替した際には次のようになります。
運用開始時
- 1ドル:110円
- 「110万円」を投資=「1万ドル」を投資
運用終了時
- 1ドル:120円
- 1万ドル=120万円
配当による利益だけではなく、為替が変化したことによる利益(この場合は120万円-110万円=10万円)が発生します。
メリット②:分散投資になる
海外案件に投資をすると、国を分散した投資が可能です。
日本国内のソーシャルレンディング案件ばかりに投資していると、日本国内で経済危機が発生した際に、複数の案件で「返済遅延」や「貸し倒れ」が発生する可能性があります。
しかし、アメリカの案件は、日本国内の経済の影響をそこまで大きくは受けません。
つまり、日本国内の景気が悪化したからといって、アメリカや香港の会社の景気が悪化するとは限らないということです。
特に、アメリカは2020年1月現在、株価が過去最高値を付けて上昇中であり、景気は日本に比べて良いと言えます。
アメリカの市場に投資できることは、ソーシャルレンディング投資のリスク対策の一つになるでしょう。
メリット③:利回りが高め
クラウドバンクのアメリカの不動産案件は、比較的利回りが高めです。
利回り5パーセントから7パーセントの案件があり、日本国内のクラウドバンクの不動産案件と比べるとやや高いです。
また、香港案件も利回り6パーセント以上です。
そのため、高い利回りを狙いたい人にとって海外案件は狙い目だと言えます。
クラウドバンクの海外案件に投資するデメリット・リスク
Crowd Bank(クラウドバンク)の海外案件は、もちろんメリットだけではありません。
投資であるからこそ、デメリットやリスクも存在します。
ソーシャルレンディングで利益を得たいのであれば、メリット以上にデメリットやリスクについてもしっかり知っておく必要があります。
デメリット・リスク①:アメリカ案件は災害に遭遇する可能性がある
アメリカ不動産案件には、アメリカならではのリスクが存在します。
特に大きなものは「災害リスク」です。
日本の「自然災害リスク」といえば「地震」や「台風」が挙げられますが、アメリカの自然災害リスクは「ハリケーン」と呼ばれる大きな竜巻です。
ハリケーンは、台風よりも局地的に甚大な被害を与えます。
建物を襲えば、大きなビルでも崩壊してしまうことがあるほどです。
そして、アメリカでは毎年数多くの死者が発生しています。
ハリケーンにより建物が崩壊してしまえば、不動産収益を上げることができなくなり、配当が出なくなる場合があります。
そうなれば、投資元本の損失が発生する可能性があります。
デメリット・リスク②:為替次第で損失が起こる可能性がある
為替の変動次第で利益が発生することもありますが、逆に為替差損が発生する可能性もあります。
先に挙げた例と逆のパターンを見てみましょう。
運用開始時
- 1ドル:110円
- 「110万円」を投資=「1万ドル」を投資
運用終了時
- 1ドル:100円
- 1万ドル=100万円
当初の110万円が100万円になったことにより、10万円も為替差損が発生しています。
どのように為替が動くかは、投資するタイミングでは見抜くことは非常に難しいため、このように損失を被る可能性があることは念頭に置いておく必要があります。
ただし、クラウドバンクはいったん米ドルで償還され、自分でどのタイミングで日本円に両替するかのか任意で選ぶことができます。
相場が悪ければしばらく米ドルのまま保有しておき、そのまま次の投資に回す、もしくは、円安に動いたところで日本円に両替するという選択を取ることができます。
【総評】クラウドバンクの海外案件は投資の価値がある?
Crowd Bank(クラウドバンク)の海外案件は、2020年現在「アメリカの不動産投資案件」と「香港の中小企業融資融資案件」のみです。
利回りは日本国内の案件よりも高いですが、目覚ましい違いがあるわけではありません。
それでも、「分散投資できる」というメリットは大きいです。
また、注目するべきポイントとして「任意のタイミングで日本円に両替できる」点が挙げられます。
償還時に自動的に米ドルを日本円に両替されてしまうと、自分で「為替差益」や「為替差損」が発生するタイミングをコントロールできません。
しかし、クラウドバンクの場合は任意のタイミングで両替できるため、為替差損が発生することを防ぐことが比較的容易です。
そういった意味では、海外案件の中ではリスクが低いと言えますし、投資する価値は高いでしょう。
まとめ
Crowd Bank(クラウドバンク)の海外案件は、手堅いアメリカ不動産案件が中心であり、為替差損を防ぎやすいシステムが構築されています。
海外案件を専門に扱う「Crowd Credit(クラウドクレジット)」では、アメリカの案件はあまり取り扱っていません。
そのため、例えば「クラウドクレジット」と「クラウドバンク」を併用していけば、「発展途上国」と「先進国」の両方にソーシャルレンディングにおいて投資できます。
そのように、さまざまな国への分散投資を検討してみてはいかがでしょうか?
なお、クラウドバンクについてはこちらで詳しく解説しています。
投資や口座開設を検討している方は、一度目を通してみてくださいね。