クラウドアンサー編集部では、実際にソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディング案件への投資を行い、その配当の結果を定期的にレポートしています。
2019年7月から、不動産投資型クラウドファンディングサイトCREAL(クリアル)の「ちくらつなぐホテル」案件への投資を行っており、過去6回の配当がありました。
コロナショックの影響で客足の落ち込みが予測される中、ちくらつなぐホテルは2020年3月も予定通りの配当が行われたのでしょうか?
その結果のレポートをお伝えしていきましょう。
目次
CREAL(クリアル)の投資案件からの7回目の配当は予定通り
出典:CREAL(クリアル)
投資した案件は千葉県南房総市にある体験型リゾートホテル「ちくらつなぐホテル」です。
元々は小学校だった建物を改装してホテルにしたという一風変わった物件です。
2020年2月までの配当の減少や遅延は一度も起きていませんが、3月の結果はどうだったでしょうか?
投資案件概要
まずは、案件の概要を確認しておきましょう。
1年目と2年目で配当利回りが異なる変わった案件です。
募集金額 | 237,600,000円 |
ファンド名 | ちくらつなぐホテル |
予定運用期間 | 24ヶ月 |
名目利回り |
1年目:4.0% 2年目:6.0% |
3月といえば、気温の上昇や春休みがあるため、ホテルにとっては一般的には繁忙期に該当します。
しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響で、外出自粛の流れが生まれており、客足に大きな影響があるかもしれません。
配当金の結果と累積配当金
2020年3月の配当は、3月31日(火)に予定通りに行われました。
配当金333円から源泉徴収67円を引いた266円が振り込まれています。
金額も配当時期も特に変更はなく、問題は発生しませんでした。
累積の利益は次のとおりです。
- 267円×7回=1,862円
源泉徴収の66円は、所得にとよっては確定申告を行うことで還付されることもあります。
所得が330万円以下の方は一部還付を受けられるため、確定申告を忘れないようにしましょう。
CREAL(クリアル)からの配当減額がないのはマスターリースだから?
コロナショック(コロナ不況)の影響や2019年秋の台風でちくらつなぐホテルの客足が落ち込んでいることは、定期的に発信されるレポートに記載されています。
それでも予定通りに配当が行われているのはなぜでしょうか。
それはちくらつなぐホテルがマスターリースを結んでるからです。
マスターリースとは
マスターリースとは、建物を一括で借り受けた会社(転貸人)が、さらに別の賃借人(転借人)に又貸しする契約です。
ちくらつなぐホテルの案件概要には、次の記載があります。
「第16号千倉ホテルファンド」(以下、「本ファンド」)は、株式会社エヴァーブルースカイ(以下、「EBS社」)が運営を行う宿泊施設である「ちくらつなぐホテル」の建物及びその所在する土地を取得・運用します。
本ファンドでは、ちくらつなぐホテルを転貸するマスターレッシー(転貸人)である株式会社ブリッジ・シー・エステートからの賃料収入を原資として、投資家の皆様へ毎月配当をお支払いします。
当該案件では、ちくらつなぐホテルを株式会社ブリッジ・シー・エステートが定額で借り受けており、毎月の収入に関わらず一定の収益がCREALの運営元である株式会社ブリッジ・シー・キャピタルに入るのです。
マスターリースのリスク
マスターリース契約があるから、客足が少なくても必ず配当金は支払われるのでしょうか?
残念ながら、そうとは限りません。
もちろん、契約が続いている限りは毎月定額の収入が入ります。
しかし、CREAL(クリアル)に一定の支払いを行う契約をしている転貸人の株式会社ブリッジ・シー・エステートの経営が悪くなり、倒産してしまえば払われなくなる可能性があります。
ちくらつなぐホテルからの運営収入がなければ、株式会社ブリッジ・シー・エステートの経営は悪化します。
マスターリースが安心できるかどうかは、転貸人の会社の体力にかかっているのです。
転貸人が小さな会社の場合、十分に倒産リスクがありますし配当がなくなる可能性はあるのです。
コロナショックの不動産投資型クラウドファンディングへの影響
コロナショックの影響で、ホテルや民泊施設、観光業の落ち込みは顕著であり、中には倒産した企業も発生しています。
不動産投資型クラウドファンディング案件でもホテルや旅館の運営案件は多く、配当の減少やホテルの倒産などが起こってもおかしくない状況です。
観光関係の不動産投資型クラウドファンディング案件への投資は、特によく注意する必要があるでしょう。
一方で、居住用マンションは観光客に収入を依存しないため手堅いと言えますし、保育園運用案件も国や自治体方の補助金が主な収入源なので手堅いと言えるでしょう。
不動産投資型クラウドファンディング案件に投資する時は、こういった案件に投資すると良いでしょう。
まとめ
ちくらつなぐホテルでは毎月「ちくらつなぐホテル通信」という運営レポートを発行しています。
そのレポートによれば、部屋の稼働率は2020年2月から回復しており、必ずしも運営状況が悪いわけではありません。
ちくらつなぐホテルの立地的に、海外からの観光客はもともと主なターゲットではなかったからでしょう。
しかし、まだ楽観視できません。
今後もクラウドアンサー編集部では、ちくらつなぐホテルからの配当についてレポートしていきます。
なお、前回のレポートはこちらです。
また、CREAL(クリアル)の特徴や評判もまとめているので、気になる方は一度チェックしてみることをおすすめします。
なお、口座開設は無料でできますよ。