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ソーシャルレンディングにおける「失敗」とは?
ソーシャルレンディングの投資で継続的に利益を出すには、投資の上での「失敗」を避ける必要があります。
投資における失敗とは、投資が継続できなくなることです。
ソーシャルレンディングに投資するうえで「失敗」しやすいパターンは、次の5つに大別することができます。
そこで、それぞれの事例を出しながら、失敗を防ぐための対策を紹介していきます。
実体験を確認しながら失敗の原因を探り、きちんと対策できるようになりましょう。
- 「貸し倒れ」で資金の大半を失う
- 「返済遅延」で資金が回収できない
- 会社が営業停止に陥る
- 予定通りの利回りが入ってこない
- 投資したくてもできない
失敗①:「貸し倒れ」で資金の大半を失う
ソーシャルレンディング投資における最大の失敗は、貸し倒れが発生して投資金の大半を失うことです。
ソーシャルレンディングは、事業用の資金を必要とする会社に投資家から集めた投資金を貸し付けます。
そして、貸し付け時の金利が投資家の収入になります。
しかし、貸し付けた資金が返済されないことがあります。
投資には、運用のための資金が絶対に必要です。
貸し倒れが発生してしまうと、自分が投資した資金がほぼ失われてしまいます。
資金を失えば、投資を継続できません。
それゆえ、貸し倒れのおそれがある案件を事前に見抜かなければいけないのです。
失敗②:「返済遅延」で資金が回収できない
ソーシャルレンディングは投資家から集めたお金を、事業者に貸した際の金利から投資家は収入を得ます。
お金を貸すことのリスクは、貸し倒れだけの発生ではなく、貸したお金が「期限通りに返済されない」ことも該当します。
この返済の遅延も、大きな失敗につながることがあります。
なぜなら、返済の遅れによって資金が拘束され、自由に使うことができなくなるからです。
資金が拘束されてしまうと、他のソーシャルレンディングの案件に資金を回すことも、株式やFXといった他の投資を始めることもできなくなります。
最悪の場合、返済遅延が長期に渡って融資先が倒産し、貸し倒れの発生につながるケースも考えられます。
返済能力に欠ける会社の倒産は、ある意味自然の摂理だと言えるでしょう。
また、返済遅延のおそれがある案件への投資自体、失敗につながる可能性が高いのです。
失敗③:会社が営業停止に陥る
ソーシャルレンディング会社の営業停止は、大きな失敗につながる可能性が高いです。
ソーシャルレンディング運営会社が正常に機能しなければ、貸し付けと返済の仲介が滞ります。
運営会社は投資家と貸し付け先の事業者の間を取り持ちます。
その貸金の仲介役を担う運営会社が営業停止に陥ってしまうと、融資先から資金を回収する担当者だけではなく、投資家への返済を担当する人もいなくなります。
その結果、投資金がまともに返済されなくなってしまいます。
また、ソーシャルレンディングの投資では、個人用のデポジット口座に資金を一時的に預けさせる運営会社があります。
ソーシャルレンディングの運営会社が倒産してしまうと、デポジット口座に預けたこの資産までもが債権者に優先して分配されてしまうのです。
この場合、投資家が投入した資金の大半は、債務の返済に使われてしまいます。
失敗④:予定通りの利回りが入ってこない
これまでの3例に比べて被害は小さいですが、投資した案件で予定どおりの利回りが得られない場合も、投資上の失敗になります。
ソーシャルレンディングの投資では、利回りが5パーセント前後の案件が大半を占めます。
利益を見込んで投資したにもかかわらず、予定通りの利回りが入らなければ、今後の投資の予定が狂いかねません。
それでも、一つの案件に限って利回りが下がった程度であれば、大きな失敗につながりません。
少なくとも、いくらかでも運用益が入れば、次の投資に回す資金の捻出は可能になるからです。
失敗⑤:投資したくてもできない
ソーシャルレンディングに臨む投資家の目的は、資産を増やすことでしょう。
ところが、投資の機会を得ない状態が続く限り、利益は1円も発生しません。
不運ではありますが、これも投資の失敗だと言えます。
2020年1月時点のソーシャルレンディング業界では、案件の需要と供給が一致しない状態が続いています。
ソーシャルレンディングの運営会社の大半では、案件を提供した直後に募集限度額に達してしまう事態が続いています。
募集開始時にパソコンやスマホを操作できないと、まず投資することができません。
そこで、ソーシャルレンディングの運営会社の中には、投資の機会を公平かつ平等にするべく、「抽選制度」を導入したところもあります。
しかし、抽選に外れれば投資できません。
どちらの例においても、利益が出ない以上投資に失敗したと言わざるを得ないのです。
【体験談】ソーシャルレンディングにおける4つの失敗
ここでは、ソーシャルレンディング投資家である筆者とその知人などの実体験を通して、ソーシャルレンディングでの失敗例をお伝えしましょう。
ここで紹介する4つの事例を参考にして失敗の原因を探り、失敗を防ぐ心構えを身につけてください。
- キャッシュバックにつられて投資した会社が行政処分になった
- 利回りだけを追求した結果ほとんどの案件が返済遅延になった
- 担保価値の算出がいい加減な会社に投資してしまった
- 人気の高い案件狙いで投資できずに資金を動かせなかった
失敗談①:キャッシュバックにつられて投資した会社が行政処分になった
ソーシャルレンディングの運営会社の中に、投資額に対して一定額のキャッシュバックを実施した会社がありました。
キャッシュバックを目当てに大金をつぎ込んだ結果、大きな損失が発生したのです。
体験談
「みんなのクレジット」というソーシャルレンディング会社は、投資した金額の5パーセントをキャッシュバックしていました。
いま考えてみれば、ずいぶんと上手い話だったように思います。
利回り8パーセントの案件に投資してキャッシュバックが5パーセントだったら、実際の利回りは13パーセントになりますよね。
すごく高い利回りに目がくらんでつい、多くのお金をつぎ込んでしまいました。
でも、「みんなのクレジット」は行政処分を受け、配当金も案件の募集も全て停止してしまいました。
債権を譲渡して私たち投資家に資金をいくらか返済したものの、返済額はトータルでわずか3パーセントに過ぎませんでした。
おまけに、融資先は社長自身が経営する会社だったり、社長が勝手に投資家から集めた金を自分の借金の返済に当ててました。
反省点(原因)
失敗の一番の原因は、高額なキャッシュバックに目がくらんでしまったことです。
キャッシュバック率を含めた実質利回りが13パーセントなどと、常識から外れた利回りの高さでした。
日本の貸付金利の上限は、最大で15パーセントです。
もし、金利で13パーセント分の利益が得られるのであれば、上限金利の15パーセントで貸し付けたとしても、ソーシャルレンディングの運営会社はわずか2パーセントしか利ざやを稼げません。
日本では、低金利の時代が今もなお続いています。
15パーセントの高金利でお金を借りる会社が、そうそうあるわけがありません。
そのため、完全に客寄せのためのキャッシュバックだったのです。
「みんなのクレジット」は投資家から資金を集めるだけ集め、その後はほとんど返済しませんでした。
ところで、キャッシュバック用の資金源は貸し付け金ではなく、投資家から集めた資金を分配していたと思われます。
いわゆる「ポンジスキーム」の可能性が濃厚です。
目先の欲に捉われてしまった結果、配当の出どころや利回りの妥当性を一切考えないまま、きな損失を被ったのです。
失敗談②:利回りだけを追求した結果ほとんどの案件が返済遅延になった
キャッシュバックと同じく、「利益」だけを追求した投資家の事例を紹介しましょう。
高利回りの案件を提供していたソーシャルレンディング会社1社のみに資金をつぎ込みました。
その結果、投資金のほとんどが返済遅延になったのです。
体験談
当時、「グリーンインフラレンディング」というソーシャルレンディング会社は、利回り10パーセントから12パーセントといった常識では考えられないほどの高利回りの案件を投資家に提供していました。
「どうせ投資するなら、利回りが高い会社がいいに決まっている」
筆者の知人はそのような考えで資金のほとんどを「グリーンインフラレンディング」に投入しました。
1,000万円は下らない金額だったと聞いています。
しかし、2018年にmaneoとグリーンインフラレンディングが行政処分を受けたことを機に、その後は案件の募集やら分配やらすべてが途絶えました。
返済自体が途絶えてしまったため、ずっとお金が返ってこないままです。
反省点(原因)
目先の「利回りの高さ」に釣られてしまい、利回りが高い案件を提供する会社に集中投資したことによる失敗事例です。
ソーシャルレンディングの配当金は、貸付時の金利から分配されるものです。
利回りの高い案件はそれだけ貸付金利が高く、融資を受けた側にとって返済の負担が重くなります。
つまり、金利が高ければ高いほど、返済遅延の発生率は上がります。
貸付金利が高い案件は、すなわちリスクが高い案件であると心得ましょう。
おまけに、1社のみに投資していたため、資金のほとんどを拘束されてしまっています。
リスクの高い会社1社にのみ投資したことが、被害を余計に拡大してしまったのです。
失敗談③:担保価値の算出がいい加減な会社に投資してしまった
ソーシャルレンディングは貸金であるため、融資の際に担保を設定することが一般的です。
担保に不動産を設定していた会社がありましたが、その担保価値が融資額にまったく相応しない、いい加減な評価がなされていた案件がありました。
体験談
「ラッキーバンク」は10パーセント近い高利回り、そして都内など一等地の不動産を担保にしたソーシャルレンディング案件を提供していたこともあり、筆者は複数の案件に投資していました。
しかし、2018年2月に行政処分が下り、その中で「担保不動産の価値算出に正当な手順を経ていない』」財務局からのという指摘があったのです。
つまり、1億円の融資に1億2千万円の担保をつけると言っておきながら、実は適当にな土地に「これは1億2千万の価値がある」と勝手に値づけしていただけだったのです。
結果返済遅延のあと貸し倒れが発生し、担保を売却し投資家に返済したものの、返ってきた金額はわずか30パーセントだけで、大損失を出しました。
反省点(原因)
ラッキーバンクの案件は「千代田区不動産」「港区不動産」などいかにも価値がありそうな担保がついている称していました。
その点に偽りはなかったのですが、実際は「再建築不可」「斜面の土地」などといった価値の非常に低い土地ばかりだったのです。
投資家がよく調べもせずに「千代田区の土地なら資産価値が高いだろう」と勝手に思い込んでいたことが失敗につながりました。
失敗談④:人気の高い案件狙いで投資できずに資金を動かせなかった
ソーシャルレンディングへの投資では、人気が集まる案件に狙いを定めていると、投資の機会に恵まれないことがあります。
投資できなければ、利益を出すことができません。
元本の損失は発生しませんが、投資としては失敗だと言えます。
体験談
ソーシャルレンディングで大損して、近頃はリスクの低い投資先を選ぶ投資家が増えました。
筆者の知人もその中の一人です。
彼は東証マザーズの上場企業、株式会社ロードスターキャピタルが運営するソーシャルレンディングサイトの「オーナーズブック(OwnersBook) 」を中心に投資しています。
上場企業であるため会社が不正なことをする可能性は低く、貸し倒れなどの実績がないため投資家からの人気が高いです。
しかし、安全な案件に投資したいのは誰しも同じです。
みんなが投資したいと思っているため、人気が集中します。
投資に「抽選制度」が導入されてから、その彼はなかなか当選しないと言っています。
先着順で投資できる案件も中にはありますが、ネットワーク環境が悪いエリアに住んでいるため、ページの読み込みが遅いこともあり、あっという間に募集枠が埋まってしまうとのことです。
そのため、長い期間にわたって投資でまとまった利益を上げられていないのです。
反省点(原因)
投資の機会に恵まれないのは、さまざまな会社を比較・検討していないからです。
リスクが低く口コミや評判の良いサイトへの投資は、決して悪いことではありません。
しかし、1社だけにこだわってしまっているがために、投資できない状況に陥っているのです。
ソーシャルレンディングへの投資では、1社に固執するのではなく複数の会社を利用しましょう。
失敗談⑤:海外案件のリスクを無視した結果思わぬリスクに
ソーシャルレンディングの案件の中には、日本企業への融資だけではなく海外企業や個人を対象にしたものがあります。
海外の案件には、その国ならではのリスク(カントリーリスク)や、為替変動に伴うリスク(為替変動リスク)が介在します。
海外の案件に特有のリスクを踏まえた上で投資先を検討しなかったばかりに、投資で失敗して損失を負うこともあるのです。
体験談
海外の案件を専門に取り扱うソーシャルレンディング会社の「クラウドクレジット(CrowdCredit)」は、世界各国にソーシャルレンディングの案件を提供しています。
国ごとに分散して投資できる、優れたソーシャルレンディングサイトです。
筆者も日本以外の国に投資しようと思い、クラウドクレジットに投資しました。
海外案件のため高利回り案件が多く、その高さにつられてカメルーンの案件に投資しました。
先進国である日本と違って、カメルーンは「発展途上国」に分類される国です。
お金の貸し借りに関する法律が整備されていなかったり、法令遵守の意識が低い場合があります。
そのため、返済がなされない案件や、担保の動産がいつの間にか行方不明になった案件が発生しました。
元本割れが複数回発生するなど、海外の案件ならではのリスク体感する結果となりました。
反省点(原因)
カメルーンの案件の表面利回りは高く、高利回りを目指す投資家にはとても魅力的です。
ただ、途上国ならではの「カントリーリスク」があることは忘れてはならないポイントです。
また、ユーロ建ての案件だったため、「為替の変動次第で、利益が増大する可能性がある」とのふれこみに惹かれたことも確かでした。
思いどおりに相場が動かなければ、為替の変動時に利益ではなく損失がでる可能性があります。
海外の案件に投資する際は、利回りの高さだけを追求するのではなく、投資先の国で起こり得る「カントリーリスク」を考慮しましょう。
基本的には、いわゆる「先進国」の案件の方が「返済遅延」などのリスクを回避しやすい傾向にあります。
為替のリスクを避けたいのであれば、指定した時期に両替できることを約する「為替ヘッジ」付きの案件に投資すると良いでしょう。
失敗から学ぶ!ソーシャルレンディングのリスク回避方法
ソーシャルレンディングの失敗の実例を知っただけでは、リスクへの対策はまだ不十分であるかもしれません。
そこで、お伝えした筆者の失敗談を反面教師にして、ソーシャルレンディングへの投資のリスクを回避する具体的な方法をお伝えしていきましょう。
- 分散投資する
- 信頼性の高い担保がついた案件に投資する
- 利回りだけでなく情報の開示性を重視する
- 人気の会社以外への投資も検討する
方法①:分散投資する
紹介した失敗事例の中で、「グリーンインフラレンディング」1社に集中して投資したため、資金のほとんどが拘束されてしまった体験談がありました。
それを防ぐためには、複数のソーシャルレンディングの運営会社に分散して投資することが必要です。
分散投資すれば、損失の割合を軽減できるからです。
資金が100万円あったら、1社に100万円を投資するのではなく、例えば5社に20万円ずつ分散して投資しましょう。
投資先の1社で返済の遅延に巻き込まれても、拘束される資金は全体の1/5です。
その程度であれば、他の投資を継続して利益を増やすことは可能です。
方法②:信頼性の高い担保がついた案件に投資する
紹介した「ラッキーバンク」の事例では、「資産価値が高い都内の不動産を担保に設定した」はずでしたが、いざ売却してみると貸付額のわずか3割ほどの価値しか持たない担保ばかりでした。
貸し倒れが起きた場合でも、資産価値の高い担保が付いていれば、資金の大半を回収することができます。
そのため、担保に関する情報がしっかりと開示されており、なおかつ信頼できる担保が設定されている案件に投資するようにしましょう。
「ラッキーバンク」の場合は、客観性に欠ける基準で担保の価値を算定したことが行政処分の原因になりました。
そうではなく、国家資格の保有者である不動産鑑定士が担保を評価すれば、評価額は信用できるものになります。
また、ソーシャルレンディングの運営会社の中には、担保とする不動産の所在地や物件の面積、築年数などの詳細な情報を明らかにする事業者もあります。
的確に担保を評価した運営会社および、詳細に情報を開示したソーシャルレンディングの案件を選びましょう。
方法③:利回りだけでなく情報の開示性を重視する
融資先の情報が不明だと、紹介した「みんなのクレジット」の事例ように、経営者が個人的な用途に資金を使っている可能性があります。
そのため、社名や財務状況など融資先の情報がしっかりと公開されている案件を選ぶようにしましょう。
なぜなら、社名を公開した融資先は返済に責任を持つ可能性が高いからです。
ソーシャルレンディングで資金を調達した社名が一般に公開されていれば、もし、正当な理由もなく資金を返済しない場合、「借金を返せない会社」などの汚名が世間に知れ渡ります。
そうなると、会社経営は困難を極めるようになるでしょう。
社名が明かされていればこそ、真っ当な会社はしっかりと返済を行います。
融資先の情報を詳細にした案件を選べば、失敗を避けやすくなります。
方法④:人気の会社以外への投資も検討する
「オーナーズブック」に投資先を絞ったことで、なかなか投資できない筆者の知人の事例を紹介しました。
そのようの1社に絞るのではなく、複数の会社に分散投資することで、安定した投資先の確保が可能になります。
例えば、「クラウドバンク(Crowd Bank)」は他社と比較して案件数が豊富でなので、タイミングを見計らって投資できます。
また、国内第1位のソーシャルレンディングである「SBIソーシャルレンディング 」は、不動産担保事業者を対象とした融資の案件を常時取り扱っています。
これらのソーシャルレンディング会社は、今日に至るまでに貸し倒れたことがありません。
社会的に信用があって実績が豊富な運営会社ほど、時間や場所を問わずに投資できる案件を取りそろえています。
ソーシャルレンディングの運営会社に広く目を向け、投資先を確保しましょう。
失敗を避けたい人のおすすめのソーシャルレンディング会社
「ソーシャルレンディング投資はしたいけれども失敗をしたくはない。」
そういった方におすすめしたいリスクが低めの会社を紹介していきましょう。
それぞれの特徴を見ながら、自分の投資スタイルに合った会社を選んでくださいね。
- SBIソーシャルレンディング
- OwnersBook(オーナーズブック)
- Crowd Bank(クラウドバンク)
- LENDEX(レンデックス)
おすすめ①:SBIソーシャルレンディング
SBI ソーシャルレンディングは、2020年現在運営されているソーシャルレンディングサイトで、トップの実績を持っています。
おすすめの理由は、次の2点です。
- 倒産のおこりにくさ
- トラブル対応力の高さ
SBIソーシャルレンディングは、「SBI ホールディングス」のグループ会社であり、上場会社が親企業というバックボーンがしっかりとしています。
そして、SBIソーシャルレンディングはソーシャルレンディング事業で利益を出しています。
そのため倒産が起こりにくいと言えます。
また、トラブル対応力もしっかりとしています。
SBIソーシャルレンディングは取り扱い案件数も多いだけに、過去数回だけ貸倒れを発生させました。
しかし、速やかに不動産担保を売却し、投資家に対してわずか1ヶ月ほどで元本の9割のお金を返済しています。
そのため、たとえ貸し倒れが起きても、大半の資金を回収できる可能性が高く、投資元本の大半を失うリスクが低いです。
問題が起きた時にしっかりと対応してくれます。
おすすめ②:OwnersBook(オーナーズブック)
OwnersBook(オーナーズブック)も、おすすめできるソーシャルレンディングサイトです。
理由は、オーナーズブックを運営する株式会社ロードスターキャピタルが上場企業だからです。
株式会社ロードスターキャピタルは東証マザーズに上場しています。
そのため、上場時に審査として会社としての資本力、外部や内部体制の監査、法令順守などさまざまな審査を受けています。
そういった審査を通過しているため、会社として不正なことをする可能性が低いです。
おすすめ③:Crowd Bank(クラウドバンク)
Crowd Bank(クラウドバンク)は、2020年現在運営されているソーシャルレンディングの中で国内で第2位の募集実績を持っています。
- 運営元の日本クラウド証券株式会社が「第一種金融商品取引業免許」を取得していること
- 数々の募集実績がある
という2つの面からおすすめできる会社と言えます。
クラウドバンクを運営する日本クラウド証券は、第一種金融商品取引業登録を済ませています。
ソーシャルレンディングサイトを運営するためには、「第二種金融商品取引業登録」が必要です。
しかし、第一種金融商品登録は第二種金融商品取引業事業者よりも高い資本力や業務の遂行能力、顧客対応などを求められます。
そのため、第二種金融商品取引業事業者より、さらに質の高い業務を行っています。
また、クラウドバンクのこれまでの累計募集金額700億円以上の実績があります。
その中で、貸し倒れは一度もなく、返済能力のある融資先を見抜く目に優れています。
おすすめ④:LENDEX(レンデックス)
LENDEX(レンデックス)は紹介した3社と比べると、規模も実績も小さなソーシャルレンディング会社です。
しかし、担保の確実性においてはこれら3社に勝るとも劣らないものがあります。
LENDEXでは、ほぼすべての案件に対して不動産担保を設定しています。
その不動産担保の審査は、LENDEX社内基準に沿った審査、また「東急リバブル」や「不動産鑑定士」など、第三者にも審査を受けています。
そして、その2つの価格のうち低い方の評価額を採用し、その評価額の80パーセントまでしか融資しません。
例えば、1億円の融資を受けたい会社が1億円の不動産担保を設定してきたとします。
LENDEX[の評価で8,000万円、不動産鑑定士の評価で1億2,000万円となった場合は、LENDEXの8,000万円という評価額を採用します。
さらに、その評価額の80%までしか融資しないため、最終的に貸付を行うのは、6,400万円です。
融資額に対する担保の割合が大きいため、貸し倒れが起きたときでも担保を売却すれば、投資家に全額を返済できる可能性が高いです。
また、貸し倒れも一度も発生させたことないことも評価できる点です。
まとめ
ソーシャルレンディングの失敗の裏には、失敗につながる「必然」があります。
失敗を避けるだけの対策を心がければ、少なくとも元本の大半を失うような致命的な失敗を犯さずに済むでしょう。
ソーシャルレンディングへの投資が貸金である以上、「貸し倒れ」や「元本の損失」に対する覚悟は必要です。
当然にあり得るものとして、常に対策を講じておくことが重要です。
投資案件の中からわずか数パーセントの確率で貸し倒れや返済の遅延が発生し元本を損失したとしても、最終的には利益を獲得できるように分散して投資することを心がけ、有益な投資のポートフォリオを築き上げましょう。
そのためには、国内で投資できるソーシャルレンディングサイトにひととおり口座を開設しておいた方が良いでしょう。
口座の開設後に、それぞれのサイトの特徴や案件の供給頻度などをよく確認の上、投資できる環境を整えましょう。