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目次
ソーシャルレンディングとはどんな投資?
ソーシャルレンディングは、近頃話題の投資方法です。
アメリカやヨーロッパ、中国などの海外では認知度の高い投資方法ですが、日本では2008年に初めてソーシャルレンディングサイトが登場しました。
それから10年を経たいま、ソーシャルレンディング投資の市場規模は年間2,000億円近い規模にまで成長しています。
そこで、ソーシャルレンディング投資のメリットと特徴を、他の投資と比較しながら解説していきます。
これからソーシャルレンディングを始めたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ソーシャルレンディングの仕組み
ソーシャルレンディングは、インターネット上で完結する投資手法です。
ソーシャルレンディング会社が資金を必要としている事業者と小口投資を行いたい投資家をインターネット上で募集して結び付ける仕組みです。
例えば、事業のために5,000万円を必要としている会社があったとしましょう。
会社がまだ新しくて銀行などの金融機関からお金を借りることができず、5,000万円の資金を集めることができないことはしばしば起こります。
そういった場合に、ソーシャルレンディングを利用することで、その会社は融資を受けることができます。
ソーシャルレンディング会社は、自社の資金ではなく「投資家から集めた資金」をその会社へ融資します。
あくまで仲介の役割を担い、投資家に対して「募集金額:5,000万円、運用期間:12ヶ月、予定金利:6パーセント」といった条件を提示し、投資家から資金を募集するのです。
募集総額の5,000万円に達した場合、ソーシャルレンディング会社が事業資金を必要としている会社に融資します。
融資の際、一定の金利を上乗せします。
その金利収入がソーシャルレンディング会社や投資家の収入になるのです。
他の投資と比較した際のソーシャルレンディング投資のメリット
ソーシャルレンディングの概要を理解したところで、具体的なメリットについて確認してみましょう。
他の投資手法と比べた場合、どういったメリットを把握しましょう。
メリット①:毎月の作業なしで分配金が入る
ソーシャルレンディングでは、融資金に上乗せした金利が投資家の収入になります。
そのため、収入額があらかじめ決まっており、不労所得に近い形で収入を毎月得ることができます。
例えば、年利が7パーセントで運用期間が1年間の案件に100万円を投資した場合、償還時の収入は7万円(税引前)です。
この収入は、基本的に変動しません。
では、その他の投資方法ではどうでしょうか?
不動産投資、株式投資、FXと比較してみましょう。
不動産投資
不動産収入も不労所得の一つ数えられますが、不動産投資は入居者が決まるまでにかなりの労力を要します。
また、前提として貸出せる不動産を購入しなければならないため、多額の自己資金が必要です。
つまり、不労所得を得るまでのハードルが非常に高いのです。
株式投資
株式投資は基本的に株式の相場の変動で利益を得ます。
そのため、安定した利益の獲得は難しいでしょう。
株主優待や配当金は不労所得ですが、購入した株式が下落すれば損失が発生します。
安定した不労所得が得られるとは言い難い投資手法です。
FX
FXは相場の変動が激しく、思惑通りに相場が推移すれば巨額の利益を得ることができます。
しかし、下落の幅が大きいため、安定した収入を得るのに適した投資手法とは到底言えません。
ハイリスク・ハイリターンの投資手法です。
FXには、「スワップ金利収入」という通貨ペアの金利差を活かした不労所得を得る投資手法があります。
ただ、為替相場が変動してしまうと、スワップ金利による収入以上の損失が発生する恐れがあります。
そして、基本的に高金利の通貨はボラティリティ(価格の変動率)が高く、相場が下落しやすい傾向にあります。
メリット②:始めるまでの知識やノウハウがあまり必要ない
投資に取組みやすいこともソーシャルレンディングのメリットの一つです。
投資可能な最低金額が「1円」なので、生活費以外に余裕がなくて貯金ができない方でも、毎月の給与から残ったわずかなお金を元手に始めることができます。
コツコツと1万円・2万円と投資して10年・20年と続ければ、毎月10万円の不労所得になることもあるのです。
また、株式投資の場合はさまざまな銘柄や投資対象があるため、株式を発行する会社について勉強しなければなりません。
FX投資も同様に、安定した利益を目指す場合は諸外国の経済や通貨などに関する発表をこまめにチェックしなければならず、大変手間がかかります。
そういった投資手法と比べ、ソーシャルレンディングは案件の金利や運用期間などの条件、融資先の会社について一つひとつチェックするだけです。
そのため、投資にそれほど知識を必要としません。
もちろん、確実に利益を出したい場合は案件について精査する必要があります。
それでも一度投資してしまえば、あとは相場の変動をチェックする必要などはなく、手間がかかりません。
投資後は待つだけです。
何もせずお金が増えていく感覚を体験できます。
メリット③:利回りが5%~10%と高め
ソーシャルレンディングは利回りの高さも魅力です。
2020年現在、国内でソーシャルレンディングのサービスを提供しているサイトの利回りを見ると、年間に予定される金利は4パーセントから13パーセントほどです。
平均して6パーセントから7パーセントほどでしょう。
レンデックス(LENDEX) という会社では、最も高い利回りで13パーセントという案件があります。
また、海外の案件を専門としているクラウドクレジット(CrowdCredit) では、利回りが平均して9パーセントから10パーセントと高めです。
比較的保全性の高い「ワンルームマンション投資」(不動産投資)の場合、利回りは平均して4パーセントから5パーセントほどです。
経費を引いて手元に残る実質的な利回りは3パーセントほどであることが多いです。
また、株式の配当金は利回りに換算して1パーセントから3パーセントほどですので、平均して2パーセントであれば良い方です。
投資信託では4パーセントから5パーセントほど利回りのものが多いです。
そういった投資手法と比べ、ソーシャルレンディングの利回りは平均して高いことがわかるでしょう。
運用手数料もかからないため、提示された利回りと手元に残る利回りの差が少ないのです。
分配金に対して源泉徴収が行われますが、個人の所得によって税率は異なります。
所得次第では、確定申告で徴収された所得税は戻ってきます。
ソーシャルレンディング投資のリスク
ソーシャルレンディングは、手軽に始めることができるにも関わらず利回りが高いなど、魅力の多い投資方法です。
しかし、投資である以上損失が発生する可能性をはらんでいます。
ソーシャルレンディングのリスクをあらかじめ知っておけば、損失を回避して安定した利益を手にできるようになります。
リスク①:融資先の情報が限定されている
ソーシャルレンディングにおいて、投資家は融資時の金利で利益を得る仕組みです。
融資である以上、元本が満額で返済されないリスクも存在します。
また、融資先の会社について公開されている案件とそうではない案件があります。
融資先の名前が公開されていない案件の場合、さまざまな問題をはらんでいる可能性があります。
例えば、融資先の会社が倒産寸前であるにもかかわらずに融資されたり、零細・中小企業への融資の場合は事業に失敗して倒産したりするリスクが高いなどが考えられます。
融資のリスクを避けるには、融資先の社名や財務状況などが公開されている案件に限って投資すれば良いのです。
クラウドバンク(Crowd Bank) では、融資先の詳細な情報を開示した案件もあります。
リスク②:運用期間中のキャンセルができない
ソーシャルレンディングは、案件ごとに運用期間が決まっています。
例えば、運用期間が12ヶ月の案件場合、分配金が毎月12ヶ月に渡って支払われます。
ただし、運用期間中に投資をキャンセルして資金を戻してもらうことはできません。
返済期限を決めて融資している以上、償還の前に解約できないのです。
運用期間中に他の投資に資金を回したくなったり、家庭の事情などでお金が必要になったりしても、キャンセルできないリスクがあることを覚えておいてください。
リスク③:貸し倒れや返済遅延の可能性がある
最初にお伝えしたように、ソーシャルレンディングは融資です。
融資なので、100件に数件は「期限までに返済できない」「満額で返済ができずに損失が発生する」といった事態が発生することを想定しておく必要があります。
ソーシャルレンディング各社では、返済の遅延や貸倒れの件数を公表しています。
貸倒れとは無縁のソーシャルレンディング会社もありますが、だからといって今後の融資の案件で絶対に貸倒れが起きない保証はありません。
あくまでも「貸倒れゼロ」は過去の実績であり、これから先を確約するものではないのです。
返済の遅延が発生した場合、資金が数ヶ月間返済されないこともあります。
特に、2020年現在営業を停止しているソーシャルレンディング会社の中には、返済の遅延によって1年以上を過ぎても投資家に返済できていないところもあります。
貸倒れや返済の遅延はあり得るものだと想定し、一つ案件に資金を集中させるのではなく、さまざまな案件に分散して投資しましょう。
ソーシャルレンディングで投資する前に確認すべき項目
ソーシャルレンディング投資の初心者の方は、リスクを避けるため3つのポイントをしっかりと覚えておいてください。
確認項目①:運営会社の信頼性が高い
運営元であるソーシャルレンディング会社の信用の有無は確認するようにしてください。
融資先だけでなくソーシャルレンディング会社自体が倒産してしまうと、預けた資金が満額返ってこない可能性が高いです。
そのため、企業の規模が大きかったり、大手の子会社であったり、信頼できる会社を選ぶようにしましょう。
決算に関する情報などから黒字の会社であれば、倒産するリスクも小さくなります。
SBIソーシャルレンディング は、大手金融グループ「SBIグループ」の1社であるため、高い信用性があります。
オーナーズブック(OwnersBook) は、東証マザーズ上場企業である「ロードスターキャピタル株式会社」が運営しています。
これらの2社が、ソーシャルレンディングの中では比較的信用性が高いです。
確認項目②:案件の利回りが高すぎない&運用期間が短い
投資において、利回りの高さはリスクの高さでもあります。
ソーシャルレンディングの案件には予定利回りが10パーセントを超えるも高利回りのものがあります。
10パーセントの金利が投資家に分配されるということは、融資先にはそれ以上の金利で貸付けているということです。
10パーセント以上の金利で融資を受ければ、返済の負担は重くなります。
そのため、返済に行き詰まって貸倒れや返済の遅延が起こる可能性が高くなるのです。
確認項目③:案件の融資先情報が開示されている
ソーシャルレンディングにおいては、2019年3月までは融資先の「匿名化」が義務となっていました。
つまり、投資家は自分が投資した資金が使用される先の会社を把握することができなかったのです。
その結果、損失が発生する事態が相次ぎ、金融庁は方針を転換しました。
2020年現在、融資先の企業名を公開することが可能になっています。
そのため、積極的に融資先の情報を公開しているソーシャルレンディング会社を選べば、融資に伴うリスクをある程度は緩和できます。
例えば、クラウドバンク(Crowd Bank)は積極的に情報を公開しているため、初心者はそういった会社を選ぶことをおすすめします。
ソーシャルレンディング事業者一覧
日本で営業している主要なソーシャルレンディング会社は次のとおりです。
解説ページでは、それぞれの事業者の口コミや評判、実績、案件の特徴を詳しく解説しています。
口座開設、投資を始める前に一度読んでおくと良いでしょう。
事業者名 | 解説ページ |
---|---|
SBIソーシャルレンディング | SBIソーシャルレンディングの解説 |
Ownersbook(オーナーズブック) | Ownersbook(オーナーズブック)の解説 |
Crowd Bank(クラウドバンク) | Crowd Bank(クラウドバンク)の解説 |
LENDEX(レンデックス) | LENDEX(レンデックス)の解説 |
Crowd Credit(クラウドクレジット) | Crowd Credit(クラウドクレジット)の解説 |
ポケットファンディング | ポケットファンディングの解説 |
SAMURAI(サムライ) | SAMURAI(サムライ)の解説 |
Funds(ファンズ) | Funds(ファンズ)の解説 |
COOL(クール) | COOL(クール)の解説 |
ネクストシフトファンド | ネクストシフトファンドの解説 |
初心者におすすめの3つのソーシャルレンディング会社
では、最後にソーシャルレンディング投資に興味を持っている初心者の方におすすめしたい、保全性の高いソーシャルレンディング会社3社を紹介していきましょう。
どの会社を選んだら良いかわからない場合は、これらの3社で投資を経験してみると良いでしょう。
おすすめ会社①:SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、大手金融グループの「SBIホールディングス」に属するソーシャルレンディング会社です。
累計募集金額は1,000億円を突破し、国内のソーシャルレンディング会社では2番目の規模を誇っています。
貸し倒れを発生させたこともありますが、その際は担保を迅速に処分して投資家に大半の資金を返済したため、トラブルへの対応力に定評があります。
1,000億円以上の募集実績を持ちながら、貸し倒れの件数は累計でわずか5件です。
融資先の審査基準も確かなものがあります。
また、黒字化を達成しており、倒産リスクが低いことも魅力の一つです。
利回り | 3%~10% |
償還実績 | 約700億円 |
最低投資額 | 1万円 |
ファンドの数・種類 |
|
担保・保証の有無 | 大半の案件に有り |
おすすめ会社②:Ownersbook(オーナーズブック)
Ownersbook(オーナーズブック)は、東証マザーズ上場企業の不動産会社ロードスターキャピタル株式会社が運営しているソーシャルレンディングサイトです。
不動産の案件を専門に取り扱っており、貸付型の案件ではすべての案件に不動産担保を設定しています。
貸し倒れの際は担保を売却することで資金の大半を回収できるよう対策しています。
ただ、これまでに貸倒れを起こしたことはありません。
2021年4月には、大阪府のマンション案件で1年の案件の運用延長という事態が発生しています。
ただし、案件別の独立性はしっかりと保たれており他の案件への影響は起きていません。
利回りは3パーセントから5パーセントと平均的かやや低いですが、上場企業が運営するだけあり、投資家からは高い信用を獲得しています。
また、ソーシャルレンディング事業だけではなく不動産事業でも利益を出しています。
上場企業だけに財務状況も公開され、大変良好です。
利回り | 3~5% |
償還実績 | 169件(2021年4月15日時点の累計募集実績194件) |
最低投資額 | 1万円 |
ファンドの数・種類 | 不動産貸付案件
不動産エクイティ案件 |
担保・保証の有無 | 貸付案件にはすべて不動産担保付き |
おすすめ会社②:Funds(ファンズ)
引用:Funds(ファンズ)
Funds(ファンズ)は2019年1月に運営を開始したばかりのソーシャルレンディングサイトです。
運営会社はファンズ株式会社です。
ファンズ株式会社は、ソーシャルレンディング関連のWebメディアを展開していましたが、メディア事業を売却してソーシャルレンディングサービスを開始しました。
ファンズでは、原則として融資先の企業名を公開しています。
融資先の企業は、上場企業もしくは収益性の高いベンチャー企業に限定しています。
そういった信頼がおける会社のみに融資を行ってリスクを抑えています。
また、1円から投資が可能で、分配金をそのまま再投資に回すことができる点も魅力です。
サービスを開始してから1年ほどしか経っていませんが、すでに会員数は1万人を突破。
勢いのあるソーシャルレンディングサイトです。
担保や保証は設定されていませんが、リコースローンとして融資をしているため、担保や保証がなくても融資を受けた側は満額返済しなければならない義務を負っています。
そのため、投資家は資金を回収できる見込みが高いです。
このように、ファンズは他のソーシャルレンディング会社とは異なるリスク対策を取っています。
利回り | 1.5%~6% |
償還実績 | 不明 |
最低投資額 | 1円 |
ファンドの数・種類 |
|
担保・保証の有無 | なし(リコースローンでの融資) |
ソーシャルレンディングが投資初心者におすすめの理由
ソーシャルレンディングは、投資手法の中でも特に初心者の方におすすめです。
その理由を3つに分けて解説しましょう。
理由①:投資に必要な最低金額が少ないから
大半のソーシャルレンディング会社では、1万円や2万円から投資することが可能です。
そのため、20代で収入が少なかったり、投資に回すお金があまりなかったりする方でもコツコツと投資することができます。
毎月2万円、ボーナス時に10万円を投資していけば、1年間で3万円から4万円ほどの不労所得を得ることも不可能ではありません。
10年継続すれば、毎月に換算して3万円から4万円の不労所得を作ることもできるわけです。
できるだけ少額から始めて、慣れてきたら大きな金額を使って不労所得を増やしたいという方にもソーシャルレンディングは向いています。
理由②:運用の手間がかからないから
ソーシャルレンディングは、投資後に「放っておくだけ」で大丈夫です。
株式投資やFXのような相場のチェックや売買に伴う作業はありません。
そのため、「副業や投資で収入を増やしたいけれど時間がない」といった方に合った投資方法だと言えます。
「本業が忙しくて自分で売買をしている時間がない」といったサラリーマンの方でも始めやすいですよ。
理由③:利回りが高いから
ソーシャルレンディングは、インカムゲインを得られる投資手法の中では利回りが比較的高めです。
「投資信託」「J-REIT(不動産投資信託)」などは、利回りが高くても5パーセントほどですが、ソーシャルレンディングは10パーセント以上の案件もあります。
少ない資金でも、手堅く資金を増やしていきたいという方におすすめです。
まとめ
ソーシャルレンディングは、不労所得を得たいという方におすすめの投資方法です。
投資家保護のための取り組みが整備されてきており、保全性の高い投資をしやすい実績を持った会社が増えてきています。
ソーシャルレンディングを始めてみたいと思った方は、今回おすすめした会社で口座開設を行い、投資の経験を積んでみることをおすすめします。
そして、投資のノウハウを積んだところで利回りの高いソーシャルレンディング会社や、海外投資ができるソーシャルレンディング会社などでも投資していくと良いでしょう。
まずはさまざまなソーシャルレンディング会社で口座開設し、それぞれの特徴を把握してみることもおすすめです。
口座開設や口座維持費は、どのソーシャルレンディング会社も無料ですよ。
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